四半期報告書-第79期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/13 10:41
【資料】
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【項目】
36項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)における世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題に伴う不透明感の高まりから、企業の設備投資に対する慎重な姿勢が見られるなど、世界的に景気の減速感が強まりました。米国では個人消費は底堅いものの、設備投資や生産の動きが弱くなるなど、景気の拡大ペースは緩やかなものとなりました。欧州では外需の減速により設備投資に慎重な動きが見られるなど、緩やかな回復となりました。また、中国では輸出入が弱含み、消費の伸びが鈍化するなど、景気は緩やかに減速しました。わが国経済におきましては、輸出や生産が弱含むなど、回復の動きに足踏みが見られました。
当社グループを取り巻く事業環境は、半導体業界では、ファウンドリーやロジックメーカーにおける先端投資は堅調であったものの、データセンターやスマートフォン向け需要の低迷などを背景にメモリーメーカーの設備投資抑制が継続しました。その結果、全体として前年同期に比べ設備投資は減少しました。FPD業界では、大型液晶パネル向け投資やスマートフォン用の中小型ディスプレー向け投資に抑制傾向が見られました。
a. 財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、売上債権が減少した一方で、たな卸資産や現金及び預金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ、31億3千9百万円(0.8%)増加し3,840億5千5百万円となりました。
負債合計は、仕入債務が減少した一方で、短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ、8億2千6百万円(0.4%)増加し2,026億7百万円となりました。
純資産合計は、配当金の支払いや円高に伴う為替換算調整勘定の減少の一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や保有株式の時価上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ、23億1千3百万円(1.3%)増加し1,814億4千7百万円となりました。
以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、47.2%となりました。
b. 経営成績
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績につきましては、売上高は2,260億5千1百万円と前年同期に比べ、263億6千7百万円(10.4%)減少しました。利益面につきましては、固定費の削減を進めたものの、売上の減少や変動費率の上昇などにより、前年同期に比べ、営業利益は114億9千1百万円(60.8%)減少の73億9千7百万円、経常利益は114億7千9百万円(61.5%)減少の71億9千3百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は54億1千9百万円(53.4%)減少し47億2千8百万円となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(半導体製造装置事業:SPE)
半導体製造装置事業では、前年同期に比べ、ファウンドリー、ロジックおよび画像素子向けの売上は増加したものの、メモリー向けの売上が減少しました。地域別では、台湾向けや北米向けの売上は増加しましたが、中国向けや韓国向けの売上が減少しました。その結果、当セグメントの売上高は1,584億8千7百万円(前年同期比7.4%減)となりました。営業利益は、売上の減少などにより、107億6千4百万円(前年同期比34.9%減)となりました。
(グラフィックアーツ機器事業:GA)
グラフィックアーツ機器事業では、インクなどのポストセールスの売上は堅調であったものの、CTP装置やPOD装置の売上が減少したことから、当セグメントの売上高は、343億2千7百万円(前年同期比3.0%減)となりました。営業利益は、売上は減少したものの、固定費の削減などにより、10億3千8百万円(前年同期比58.2%増)となりました。
(ディスプレー製造装置および成膜装置事業:FT)
ディスプレー製造装置および成膜装置事業では、中小型パネル用製造装置の売上が減少したことなどから、当セグメントの売上高は252億9千1百万円(前年同期比28.7%減)となりました。利益面では、売上の減少や変動費率の上昇などにより、27億9千9百万円の営業損失(前年同期は23億4千3百万円の営業利益)となりました。
(プリント基板関連機器事業:PE)
プリント基板関連機器事業では、直接描画装置の売上が減少したことなどから、当セグメントの売上高は65億6千万円(前年同期比28.8%減)となりました。利益面では、売上の減少などにより、1億8千7百万円の営業損失(前年同期は9億7千1百万円の営業利益)となりました。
(その他事業)
その他事業の外部顧客への売上高は14億1千6百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、46億2千3百万円増加し355億4千5百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加や仕入債務の減少などの支出項目が、売上債権の減少や税金等調整前四半期純利益、減価償却費などの収入項目を上回ったことから、12億8千9百万円の支出(前年同期は281億2千2百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、研究開発設備等の有形固定資産を取得したことなどにより82億2千6百万円の支出(前年同期は177億6百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いの一方で、短期借入金による資金調達を行ったことから、146億2千2百万円の収入(前年同期は302億1千5百万円の収入)となりました。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間は研究開発費として162億1千3百万円を投入いたしました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。