四半期報告書-第80期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/13 10:47
【資料】
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【項目】
33項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年9月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動が大幅な制限を受け、景気は低迷しました。経済活動の段階的な再開や各国の経済対策により、持ち直しの動きが見られるものの、国や地域により改善幅に差が見られました。わが国経済におきましても、経済活動レベルの段階的な引き上げや各種政策効果により景気は持ち直しの動きがみられるものの、個人消費が低迷し設備投資が弱含むなど、厳しい状況が続きました。
当社グループを取り巻く事業環境は、半導体業界では、スマートフォン向けは低迷しているものの、5GやAI、IoT向けの需要拡大に加え、リモートワークの急増に伴う需要の増加などにより、設備投資が増加しました。FPD業界では、パネル需要の低迷を受け、大型液晶パネル向け投資が低調に推移しました。印刷関連機器においては、景気低迷の影響を受け、設備投資が減少しました。
このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、売上債権やたな卸資産が減少したものの、現金及び預金や保有株式の時価上昇に伴い投資有価証券が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ12億2千5百万円(0.4%)増加し、3,491億9千万円となりました。
負債合計は、仕入債務や短期借入金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ95億6千6百万円(5.5%)減少し、1,642億5千5百万円となりました。
純資産合計は、配当金の支払いの一方で、保有株式の時価上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加や親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ107億9千2百万円(6.2%)増加し、1,849億3千5百万円となりました。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は、52.9%となりました。
b. 経営成績
当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績につきましては、売上高は1,427億1千5百万円と前年同期に比べ、54億7千4百万円(3.7%)減少しました。利益面につきましては、売上は減少したものの、採算性の改善や固定費の抑制などにより、前年同期に比べ、営業利益は30億4千6百万円(88.6%)増加の64億8千5百万円、経常利益は20億1千3百万円(59.0%)増加の54億2千7百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は9億8千9百万円(41.5%)増加し33億7千2百万円となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(半導体製造装置事業:SPE)
半導体製造装置事業では、前年同期に比べ、ロジック向けやメモリー向けの売上は減少したものの、ファウンドリー向けの売上が増加しました。地域別では、北米向けの売上は減少しましたが、中国向けや国内向けの売上が増加しました。その結果、当セグメントの売上高は1,074億4千6百万円(前年同期比0.5%増)となりました。利益面では、採算性の改善や固定費の抑制などにより、87億4千2百万円の営業利益(前年同期比34.0%増)となりました。
(グラフィックアーツ機器事業:GA)
グラフィックアーツ機器事業では、景気低迷の影響を受け、装置売上が減少したことなどから、当セグメントの売上高は169億3千6百万円(前年同期比25.6%減)となりました。利益面では、固定費を抑制したものの売上の減少などにより、2億2千3百万円の営業損失(前年同期は9億4千1百万円の営業利益)となりました。
(ディスプレー製造装置および成膜装置事業:FT)
ディスプレー製造装置および成膜装置事業では、OLED用中小型パネル用製造装置の売上は増加したものの、大型パネル用製造装置の売上が減少したことから、当セグメントの売上高は126億3千7百万円(前年同期比1.6%減)となりました。利益面では、前年同期に比べ採算性は改善したものの、売上が低調であったことから、10億5千6百万円の営業損失(前年同期は30億1千5百万円の営業損失)となりました。
(プリント基板関連機器事業:PE)
プリント基板関連機器事業では、中国向けの売上は増加したものの、韓国向けや国内向けの売上が減少したことから、当セグメントの売上高は47億5千9百万円(前年同期比0.5%減)となりました。利益面では、固定費の抑制などにより、2億7千万円の営業利益(前年同期は3千4百万円の営業損失)となりました。
(その他事業)
その他事業の外部顧客への売上高は9億5千6百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ113億6千3百万円増加し、468億8千3百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少、税金等調整前四半期純利益、たな卸資産の減少、減価償却費などの収入項目が、仕入債務の減少などの支出項目を上回ったことから、184億2千4百万円の収入(前年同期は166億4千5百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場設備の更新や研究開発設備の取得などにより、14億7千1百万円の支出(前年同期は69億8千万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済や配当金の支払いなどにより、54億1千9百万円の支出(前年同期は218億7千9百万円の収入)となりました。
(3)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当社は、2020年7月29日開催の取締役会において、2021年3月期を初年度とする中期経営計画「Value Up 2023」を策定いたしました。詳細につきましては、第80期第1四半期報告書をご参照ください。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間は研究開発費として102億1千7百万円を投入いたしました。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第2四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容投資額
(百万円)
完成年月完成後の増加能力
Laser Systems & Solutions of
Europe SASU
本社事業所
(フランス
ジュヌヴィリエ市)
SPE半導体製造装置生
産設備および研究
開発設備の増強
1,3882020年6月100%

(注)投資額には使用権資産への投資(952百万円)が含まれております。
(6)設備の新設、除却等の計画
当連結会計年度における新設、除却等の計画は、前連結会計年度の有価証券報告書提出日時点において未定でありましたが、2020年7月29日開催の取締役会において策定いたしました。
第80期第1四半期報告書に記載の内容からの重要な変更はありません。