四半期報告書-第99期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
有報資料
以下の分析には、当社及び連結子会社の将来に関する記述が含まれています。こうした将来に関する記述は、現時点で当社が入手している情報を踏まえた現時点における仮定、予期及び見解に基づくものであり、既知及び未知のリスク、不確実性並びにその他の要素を内包するものです。かかるリスク、不確実性及びその他の要素によって、当社の実際の連結財政状態、連結経営成績及び連結キャッシュ・フローが、こうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。
特に断りのない限り、将来に関する記述は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社及び連結子会社が判断したものです。
(1)経営環境
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、堅調な消費や投資に支えられ、先進国、新興国共に順調な回復が継続しました。
米国は、良好な雇用所得環境を背景に個人消費が底堅く推移し、また税制改革による設備投資の押し上げ効果も期待され、当面は景気回復が続くとみられます。欧州も、消費や投資の拡大により、景気は引き続き底堅く推移すると予想されます。また、日本は、雇用環境の改善により個人消費が回復基調を維持するほか、堅調な世界経済に牽引され輸出や生産の増加も見込まれます。これに加えて、オリンピック・パラリンピックに向けた建設投資の本格化もあり、引き続き景気回復が続くとみられます。一方、中国は、中期的には過剰な設備や債務の調整などに伴う成長鈍化が予想されますが、インドでは物品サービス税導入などの経済改革が進み、今後の成長が見込まれます。また、ロシアやブラジルでは、国際商品価格の緩やかな上昇もあり、景気の持ち直しが見込まれます。
世界経済は、今後も緩やかな回復基調を辿るとみられますが、中東や東アジアを巡る地政学リスクの高まりに加え、一部に成熟感が見られる米国経済の先行きや今後の中国の政策動向には、引き続き注意が必要です。
(2)経営成績の分析
① 連結損益計算書
(*) 四捨五入差異により縦計が合わないことがあります(以下同様)。
収益
・商品販売による収益は、4,236億円増加の3兆2,124億円となり、役務提供による収益は、391億円増加の3,362億円となりました。その他の収益は、145億円増加の1,044億円となりました。
売上総利益
・主に金属資源セグメント及びエネルギーセグメント、次世代・機能推進セグメントで増益となりました。一方、化学品セグメントで減益となりました。
その他の収益・費用
有価証券損益
・当期は、主に金属資源セグメントで有価証券利益を計上した一方、機械・インフラセグメントで有価証券損失を計上しました。前期は、主に金属資源セグメント及び生活産業セグメントで有価証券利益を計上しました。
固定資産評価損益
・当期は、主に生活産業セグメント及び機械・インフラセグメントで固定資産評価損を計上しました。
固定資産処分損益
・当期は、主に生活産業セグメント及び次世代・機能推進セグメントで固定資産売却益を計上しました。
雑損益
・鉄鋼製品セグメントにおいて、持分法適用会社出資に係る価格調整条項のデリバティブ評価益を計上したほか、エネルギーセグメントなどで探鉱費が減少しました。一方、次世代・機能推進セグメントにおいて、商品デリバティブ取引に係る売上総利益に対応する為替損益が悪化しました。
マルチグレイン事業関連引当金繰入額
・生活産業セグメントにおいて、事業環境の悪化に伴う損失に対する引当金繰入額を計上しました。
金融収益・費用
受取配当金
・主に、エネルギーセグメントで増加しました。
持分法による投資損益
・主に、機械・インフラセグメント及び金属資源セグメント、エネルギーセグメントで増益となりました。
法人所得税
・当期において、Valeparへの投資に係る繰延税金負債の取崩しや、配当に伴う持分法適用会社への投資に係る繰延税金資負債の取崩し、米国税制改正に伴う繰延税金負債の取崩し等により、法人所得税の負担が減少しました。一方、法人所得税前利益が、前年同期から1,333億円増加したことに伴い、対応する法人所得税が増加したほか、持分法適用会社への投資に係る繰延税金資産の取崩し及びMultigrain Tradingにおける繰延税金資産の取崩しによる法人所得税の増加がありました。
・当期の実効税率は17.0%となり、前年同期の28.8%から、11.8ポイント減少しました。上述の繰延税金資産の取崩しが税率増加要因となった一方、繰延税金負債の取崩しが税率減少要因となりました。
四半期利益(親会社の所有者に帰属)
・上記の結果、前年同期から1,465億円改善の3,768億円となりました。
② オペレーティング・セグメント情報
オペレーティング・セグメント別の経営成績に係る変動要因の分析は以下のとおりです。
なお、当期より、従前の地域別セグメントを商品別セグメントに集約するとともに、各報告セグメントに帰属する経費及び法人所得税の配賦方法を変更したことに伴い、前年同期のオペレーティング・セグメント情報を修正再表示しています。
鉄鋼製品
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- Champions Cinco Pipe & Supplyは、市況の回復を主因に35億円の増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、Gestamp Automociónへの出資参画に伴う価格調整条項のデリバティブ評価益70億円を計上
金属資源
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 豪州石炭事業は、石炭価格の上昇を主因に249億円の増益
- 豪州鉄鉱石事業は、鉄鉱石価格の上昇を主因に225億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- チリの銅鉱山事業会社Inversiones Mineras Acruxは、減損損失の戻入れを主因に、61億円の増益
- Robe River Mining Co.は、鉄鉱石価格の上昇を主因に37億円の増益
- BHP Billiton Mitsui Coal は、石炭価格の上昇を主因に35億円の増益
- カセロネス銅鉱山を開発するMinera Lumina Copper Chileは、銅価格の上昇を主因に35億円の改善
- チリの銅鉱山事業会社Compañía Minera Doña Inés de Collahuasiは、銅価格の上昇を主因に35億円の増益
- Valeparは、第2四半期にValeへ吸収合併されたことを主因に75億円の減益
・当期において、Valeからの受取配当金41億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、ValeparのValeへの吸収合併に伴い、有価証券利益563億円及びValeparに対する投資から発生した将来加算一時差異に係る繰延税金負債の取崩益352億円を計上
- 当期において、持分法適用会社Inner Mongolia Erdos Electric Power & Metallurgicalからの配当に伴い、持分法投資の将来加算一時差異に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 前年同期において、スクラップ事業会社Sims Metal Managementの区分変更に伴い有価証券利益269億円を計上
機械・インフラ
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 三井物産プラントシステムは、電力関連の取扱増加を主因に31億円増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- IPP(独立系発電)事業は240億円の増益
◇当期において、英国発電事業で売却益203億円を計上
◇前年同期において、豪州発電所の閉鎖決定に伴う損失を計上
◇電力デリバティブ契約などに係る時価評価損益は2億円の損失となり、前年同期の31億円の損失から、29億円の改善
◇尼国発電事業において、前年同期に尼国税制改正に伴う一過性の税負担減少があった一方、当期において、リファイナンスに伴う利益39億円を計上
- Penske Automotive Groupは、米国税制改正の影響を主因に33億の増益
- 当期において、中南米における融資案件に対する引当金53億円計上
- 当期において、持分法投資先の海外プロジェクトに起因する業績悪化懸念による損失計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、発電事業を行う持分法適用会社からの配当に伴い、持分法投資から生じる将来加算一時差異に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 当期において、コンテナターミナルの開発・運営事業で固定資産の減損損失49億円を計上
- 当期において、尼国発電事業の融資子会社でリファイナンスに伴う損失41億円を計上
- 当期において、英国発電事業の売却に伴い、英国発電事業への投資会社において有価証券評価損35億円を計上
化学品
・売上総利益の減益の主因は以下のとおりです。
- Novus Internationalは、メチオニン価格の下落を主因に154億円減益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- International Methanol Companyは、メタノール価格の上昇を主因に30億円増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、Intercontinental Terminals Companyで米国税制改正による繰延税金負債の取崩益82億円を計上
エネルギー
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- Mitsui E&P USAは、ガス価格上昇を主因に88億円増益
- 三井石油開発は、為替変動の影響及びコスト削減を主因に83億円増益
- Mitsui E&P Australiaは、原油価格上昇及び生産数量増加を主因に42億円増益
- MEP Texas Holdingsは、原油価格上昇を主因に40億円増益
- Mitsui E&P Middle Eastは、原油価格上昇及び生産数量増加を主因に39億円増益
・Japan Australia LNG (MIMI)の原油価格上昇による増益を主因に、持分法損益が増益
・LNGプロジェクト6案件(サハリンⅡ、アブダビ、カタールガス1、オマーン、カタールガス3及び赤道ギニア)からの受取配当金は431億円となり、前年同期から175億円の増加
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、米国シェールガス・オイル事業の持株会社MEPUS Holdingsで米国税制改正に伴い、繰延税金資産の取崩しによる損失150億円を計上
- 当期において、三井石油開発などで45億円の探鉱費用を計上した一方、前年同期は三井石油開発などで61億円の探鉱費用を計上
生活産業
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- XINGU AGRIは、前年同期の干ばつの反動を主因に50億円増益
- Multigrain Tradingは、集荷・販売事業の不調を主因に42億円減益
・持分法による投資損益の減益の主因は以下のとおりです。
- Ventura Foodsは、食用油脂製造事業の不調を主因に33億円減益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、生活産業セグメントでは、Multigrain Tradingの事業環境の悪化に伴う損失に対する引当金繰入額325億円及び繰延税金資産取崩を主因とする税金費用86億円を計上
- 前年同期において、IHH Healthcare Berhad株式の一部売却による売却益146億円を計上
- 当期において、XINGU AGRIにて土地評価額下落により、固定資産評価損109億円を計上
- 当期において、三井物産都市開発にて国内ビルの売却益を計上
次世代・機能推進
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 当期において、中国の医薬品開発会社Hutchison China MediTech株式の公正価値評価益127億円を計上
- 当社の商品デリバティブ取引に関し、為替予約取引から生じる雑損益に計上された為替損益の悪化45億円に対応する売上総利益の増加
- 当期において、新興国での携帯通信事業会社株式の公正価値評価損65億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期及び前年同期において、当社の商品デリバティブ取引に係る売上総利益に対応する為替予約取引から生じた為替損失10億円及び為替利益35億円を雑損益に計上
- 当期において、国内倉庫売却に伴い、固定資産売却益を計上
(3)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 資産及び負債並びに資本
(*)当社は「ネット有利子負債」を株主資本(親会社の所有者に帰属する持分合計)で除した比率を「ネットDER」と呼んでいます。当社は「ネット有利子負債」を以下のとおり定義して算出しています。
・短期債務及び長期債務の合計により有利子負債を算出。
・有利子負債から現金及び現金同等物、定期預金(3ヵ月超1年以内)を控除した金額を「ネット有利子負債」とする。
資産
流動資産:
・借入金の返済を主因に現金及び現金同等物が2,940億円減少しました。
・金属資源セグメント、エネルギーセグメント、生活産業セグメントにおける期末休日要因及び取扱数量の増加を主因に、営業債権及びその他の債権が1,732億円増加しました。
・次世代・機能推進セグメントにおける商品デリバティブ取引及びエネルギーセグメントの原油トレーディング事業における取扱数量増及び相場変動の影響、豪州鉄鉱石事業におけるインフラ使用料未収金の増加を主因に、その他の金融資産が675億円増加しました。
・機械・インフラセグメントにおける取扱数量の増加を主因に、前渡金が750億円増加しました。
非流動資産:
・持分法適用会社に対する投資は1,463億円減少しました。
- ValeparのValeへの吸収合併に伴い、2,508億円減少
- 北米トラックリース・レンタル事業会社Penske Truck Leasingの持分追加取得により483億円増加
- 米国天然ガス液化事業Cameron LNG Holdingsへの出資により127億円増加
- 為替変動の影響により344億円増加
- 当期における持分法による投資損益の見合いで1,883億円増加した一方、持分法適用会社からの受取配当金受領により2,300億円減少
・その他の投資は5,751億円増加しました。
- ValeparのValeへの吸収合併に伴い、3,071億円増加
- 株価上昇を主因に、FVTOCIの金融資産の公正価値評価が2,118億円増加
- 露製薬会社R-Pharmの株式取得により、142億円増加
・営業債権及びその他の債権(非流動)は594億円減少しました。
- 尼国発電事業宛貸付金の回収により280億円減少
- 海外ニッケル事業への投資会社SUMIC Nickel Netherlands宛貸付金の回収により194億円減少
- 海洋エネルギー関連事業宛貸付金の実行により150億円増加
・有形固定資産は298億円の減少となりました。マーセラスシェールガス事業における一部権益売却を主因に、米国のシェールガス・オイル事業で242億円減少しました(為替変動の影響による9億円の増加を含む)。
・米国税制改正による法人税率引下げを主因に、繰延税金資産が390億円減少しました。
負債
流動負債:
・短期債務が借入金の返済を主因に785億円減少しました。一方、一年以内に返済予定の長期債務は借入金の返済による減少があったものの、短期化による増加を主因に305億円増加しました。
・営業債権及びその他の債権の増加に対応し、営業債務及びその他の債務が1,400億円増加したほか、前渡金の増加に対応し、前受金が684億円増加しました。
非流動負債:
・短期化及び返済を主因に、長期債務(一年以内返済予定分を除く)が3,532億円減少しました。
・マルチグレイン事業関連引当金計上を主因に、引当金(非流動)が190億円増加しました。
・ValeparのValeへの吸収合併に伴うValeparの未処分利益に係る繰延税金負債の取崩、発電事業を行う持分法適用会社からの配当に伴う未分配利益に係る繰延税金負債の取崩、米国税制改正による法人税率引下げに伴う取崩があった一方、株価上昇に伴うFVTOCIの金融資産の増加を主因に、繰延税金負債が128億円増加しました。
親会社の所有者に帰属する持分合計
・利益剰余金は、2,742億円の増加となりました。
・その他の資本の構成要素は1,865億円増加しました。
- 株価上昇を主因に、FVTOCIの金融資産が1,573億円増加
- 円に対する豪ドル高の進行を主因に、外貨換算調整勘定が291億円増加
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー
・営業活動に係る資産・負債(Working Capital)の増減によるキャッシュ・フローは、営業債権及びその他の債権の増加の影響を主因に1,466億円の資金支出となり、Working Capitalの増減によるキャッシュ・フローを除いた基礎営業キャッシュ・フローは、5,496億円となりました。
- 持分法適用会社からの配当金を含む配当金の受取額は2,901億円となり、前年同期の1,558億円から1,343億円増加
- 減価償却費及び無形資産等償却費は1,468億円となり、前年同期の1,471億円から3億円減少
基礎営業キャッシュ・フローのオペレーティング・セグメント別の内訳は以下のとおりです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
・持分法適用会社に対する投資の取得及び売却・回収の純額は、1,144億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・回収は以下のとおりです。
- 北米トラックリース・レンタル事業会社Penske Truck Leasingの持分追加取得による483億円の資金支出
- 米国天然ガス液化事業Cameron LNG Holdingsへの出資による127億円の資金支出
- CIM Groupへの出資による101億円の資金支出
・その他の投資の取得及び売却・償還の純額は、320億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・回収は以下のとおりです。
- 露製薬会社R-Pharmの株式取得による220億円の資金支出
- 米国ヘルスケア人材派遣事業の買収による133億円の資金支出
・貸付金の増加及び回収の純額は、676億円の資金獲得となりました。主な増加及び回収は以下のとおりです。
- 尼国発電事業宛貸付金回収による280億円の資金獲得
- 海外ニッケル事業への投資会社SUMIC Nickel Netherlands宛貸付金回収による194億円の資金獲得
- 英国First Hydro揚水発電事業売却に伴う貸付金の回収による184億円の資金獲得
- 海洋エネルギー関連事業宛貸付金実行による134億円の資金支出
・有形固定資産等の取得及び売却の純額は、1,016億円の資金支出となりました。主な支出及び回収は以下のとおりです。
- 米国シェールガス・オイル事業以外の石油・ガス生産事業合計で585億円の資金支出
- 豪州鉄鉱石事業で109億円の資金支出
- 豪州石炭事業で109億円の資金支出
- マーセラスシェールガス事業における一部権益売却による158億円の資金回収
・投資不動産の取得及び売却の純額は、三井物産都市開発の国内ビル売却による105億円の資金獲得を主因に、73億円の資金獲得となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロー
・借入金の返済による資金支出を主因に、短期債務の増減は839億円の資金支出、長期債務の増加及び返済の純額は3,297億円の資金支出がありました。
・配当金支払いによる1,058億円の資金支出がありました。
(4)対処すべき課題
① 2018年3月期連結業績予想
[業績予想の前提条件] 3Q累計実績 4Q予想 年間予想 2Q時年間予想
期中平均米ドル為替レート 111.78 110 111.34 110.65
原油価格(JCC) 54ドル 59ドル 55ドル 51ドル
期ずれを考慮した当社 53ドル 56ドル 54ドル 51ドル
連結決算に反映される原油価格
為替レートは第3四半期連結累計期間の111.78円/米ドル、86.24円/豪ドル及び34.63円/伯レアルに対し、第4四半期はそれぞれ110円/米ドル、85円/豪ドル及び35円/伯レアルを想定しています。また、第4四半期の原油価格(JCC)を59米ドル/バレルと仮定し、期ずれを考慮した当社の通期業績予想に適用される原油価格の平均を54米ドル/バレル(従来予想比3米ドル/バレル上昇)と想定します。
オペレーティング・セグメント別での業績予想(当期利益(親会社の所有者に帰属))は以下のとおりです。
オペレーティング・セグメント別での基礎営業キャッシュ・フロー予想は以下のとおりです。
② 2018年3月期連結業績予想における前提条件
2018年3月期連結業績予想における商品市況及び為替の前提と価格及び為替変動による当期利益(親会社の所有者に帰属)への影響額は以下のとおりです。
(*1) 原油価格は0~6ヶ月遅れで当社連結業績に反映されるため、この期ずれを考慮した連結業績に反映される原油価格を連結油価として推計しています。2018年3月期には31%が4~6ヵ月遅れで、38%が1~3ヵ月遅れで、31%が遅れ無しで反映されると想定されます。
(*2) 当社が米国で取り扱う天然ガスは必ずしもHenry Hub(HH)に連動しない為、上記感応度はHH価格の変動に対する感応度ではなく、加重平均ガス販売価格に対する感応度。
(*3) 米国ガスの2018年3月期3Q累計実績欄には、2017年1月~9月のNYMEXにて取引されるHenry Hub Natural Gas Futuresの 直近限月終値のdaily平均値を記載。
(*4) HH連動の販売価格は、HH価格US$2.93/mmBtuを前提として使用しています。
(*5) 鉄鉱石の前提価格は非開示。
(*6) 鉄鉱石の2018年3月期3Q累計実績欄には2017年4月~12月の複数業界紙によるスポット価格指標Fe 62% CFR North Chinaのdaily平均値(参考値)を記載。
(*7) 銅の2018年3月期3Q累計実績欄には、2017年1月~9月のLME cash settlement priceのmonthly averageの平均値を記載。
(*8) 各国所在の関係会社が報告する機能通貨建て当期利益(親会社の所有者に帰属)に対する感応度。円安は機能通貨建て当期利益の円貨換算を通じて増益要因となる。金属資源・エネルギー生産事業における販売契約上の通貨である米ドルと機能通貨の豪ドル・伯レアルの為替変動、及び為替ヘッジによる影響を含まない。
③ 利益配分に関する基本方針
当社は利益配分に関する基本方針について、独立の社外役員が出席した取締役会における討議を経て、以下のとおり決定しています:
・企業価値向上・株主価値極大化を図るべく、内部留保を通じて重点分野・成長分野での資金需要に対応する一方で、業績の一部について配当を通じて株主に直接還元していくことを基本方針とする
・上記に加え、資本効率向上等を目的とする自己株式取得につき、引続き取締役会が投資需要の将来動向、フリーキャッシュ・フロー水準、有利子負債及び株主資本利益率等、経営を取り巻く諸環境を勘案し、その金額、時期も含め都度機動的に決定することが企業価値向上に資すると判断する
中期経営計画では、環境変化にかかわらず一定の配当を担保するべく、安定的に創出可能と判断した基礎営業キャッシュ・フローの水準に基づき、総額1,000億円を年間配当額の下限と設定しました。業績の向上を通じた配当金額の継続的増加を目指すことを軸にしながら、事業展開に要する内部留保を充分に確保できた場合には柔軟な株主還元を図ることも検討します。
2018年3月期の年間配当金額に関しては、連結業績予想における基礎営業キャッシュ・フロー及び当期利益(親会社の所有者に帰属)並びに配当金額の安定性・継続性を総合的に勘案し、1株当たり70円(前期比15円増、中間配当30円含む)とすることを予定しています。
(5)研究開発活動
特に記載すべき事項はありません。
特に断りのない限り、将来に関する記述は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社及び連結子会社が判断したものです。
(1)経営環境
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、堅調な消費や投資に支えられ、先進国、新興国共に順調な回復が継続しました。
米国は、良好な雇用所得環境を背景に個人消費が底堅く推移し、また税制改革による設備投資の押し上げ効果も期待され、当面は景気回復が続くとみられます。欧州も、消費や投資の拡大により、景気は引き続き底堅く推移すると予想されます。また、日本は、雇用環境の改善により個人消費が回復基調を維持するほか、堅調な世界経済に牽引され輸出や生産の増加も見込まれます。これに加えて、オリンピック・パラリンピックに向けた建設投資の本格化もあり、引き続き景気回復が続くとみられます。一方、中国は、中期的には過剰な設備や債務の調整などに伴う成長鈍化が予想されますが、インドでは物品サービス税導入などの経済改革が進み、今後の成長が見込まれます。また、ロシアやブラジルでは、国際商品価格の緩やかな上昇もあり、景気の持ち直しが見込まれます。
世界経済は、今後も緩やかな回復基調を辿るとみられますが、中東や東アジアを巡る地政学リスクの高まりに加え、一部に成熟感が見られる米国経済の先行きや今後の中国の政策動向には、引き続き注意が必要です。
(2)経営成績の分析
① 連結損益計算書
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 収益 | 36,530 | 31,758 | +4,772 | |
| 売上総利益 | 6,099 | 5,082 | +1,017 | |
| 販売費及び一般管理費 | △4,129 | △3,948 | △181 | |
| その他の 収益・費用 | 有価証券損益 | 622 | 516 | +106 |
| 固定資産評価損益 | △189 | △3 | △186 | |
| 固定資産処分損益 | 149 | 51 | +98 | |
| 雑損益 | 195 | 67 | +128 | |
| マルチグレイン事業関連引当金繰入額 | △304 | - | △304 | |
| 金融 収益・費用 | 受取利息 | 245 | 243 | +2 |
| 受取配当金 | 680 | 435 | +245 | |
| 支払利息 | △500 | △411 | △89 | |
| 持分法による投資損益 | 1,883 | 1,386 | +497 | |
| 法人所得税 | △808 | △985 | +177 | |
| 四半期利益 | 3,942 | 2,432 | +1,510 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に所属) | 3,768 | 2,303 | +1,465 | |
(*) 四捨五入差異により縦計が合わないことがあります(以下同様)。
収益
・商品販売による収益は、4,236億円増加の3兆2,124億円となり、役務提供による収益は、391億円増加の3,362億円となりました。その他の収益は、145億円増加の1,044億円となりました。
売上総利益
・主に金属資源セグメント及びエネルギーセグメント、次世代・機能推進セグメントで増益となりました。一方、化学品セグメントで減益となりました。
その他の収益・費用
有価証券損益
・当期は、主に金属資源セグメントで有価証券利益を計上した一方、機械・インフラセグメントで有価証券損失を計上しました。前期は、主に金属資源セグメント及び生活産業セグメントで有価証券利益を計上しました。
固定資産評価損益
・当期は、主に生活産業セグメント及び機械・インフラセグメントで固定資産評価損を計上しました。
固定資産処分損益
・当期は、主に生活産業セグメント及び次世代・機能推進セグメントで固定資産売却益を計上しました。
雑損益
・鉄鋼製品セグメントにおいて、持分法適用会社出資に係る価格調整条項のデリバティブ評価益を計上したほか、エネルギーセグメントなどで探鉱費が減少しました。一方、次世代・機能推進セグメントにおいて、商品デリバティブ取引に係る売上総利益に対応する為替損益が悪化しました。
マルチグレイン事業関連引当金繰入額
・生活産業セグメントにおいて、事業環境の悪化に伴う損失に対する引当金繰入額を計上しました。
金融収益・費用
受取配当金
・主に、エネルギーセグメントで増加しました。
持分法による投資損益
・主に、機械・インフラセグメント及び金属資源セグメント、エネルギーセグメントで増益となりました。
法人所得税
・当期において、Valeparへの投資に係る繰延税金負債の取崩しや、配当に伴う持分法適用会社への投資に係る繰延税金資負債の取崩し、米国税制改正に伴う繰延税金負債の取崩し等により、法人所得税の負担が減少しました。一方、法人所得税前利益が、前年同期から1,333億円増加したことに伴い、対応する法人所得税が増加したほか、持分法適用会社への投資に係る繰延税金資産の取崩し及びMultigrain Tradingにおける繰延税金資産の取崩しによる法人所得税の増加がありました。
・当期の実効税率は17.0%となり、前年同期の28.8%から、11.8ポイント減少しました。上述の繰延税金資産の取崩しが税率増加要因となった一方、繰延税金負債の取崩しが税率減少要因となりました。
四半期利益(親会社の所有者に帰属)
・上記の結果、前年同期から1,465億円改善の3,768億円となりました。
② オペレーティング・セグメント情報
オペレーティング・セグメント別の経営成績に係る変動要因の分析は以下のとおりです。
なお、当期より、従前の地域別セグメントを商品別セグメントに集約するとともに、各報告セグメントに帰属する経費及び法人所得税の配賦方法を変更したことに伴い、前年同期のオペレーティング・セグメント情報を修正再表示しています。
鉄鋼製品
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 221 | 45 | +176 | |
| 売上総利益 | 333 | 253 | +80 | |
| 持分法による投資損益 | 100 | 79 | +21 | |
| 受取配当金 | 22 | 25 | △3 | |
| 販売費及び一般管理費 | △242 | △254 | +12 | |
| その他 | 8 | △58 | +66 | |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- Champions Cinco Pipe & Supplyは、市況の回復を主因に35億円の増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、Gestamp Automociónへの出資参画に伴う価格調整条項のデリバティブ評価益70億円を計上
金属資源
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 2,293 | 1,000 | +1,293 | |
| 売上総利益 | 1,616 | 1,090 | +526 | |
| 持分法による投資損益 | 485 | 363 | +122 | |
| 受取配当金 | 90 | 11 | +79 | |
| 販売費及び一般管理費 | △243 | △235 | △8 | |
| その他 | 345 | △229 | +574 | |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 豪州石炭事業は、石炭価格の上昇を主因に249億円の増益
- 豪州鉄鉱石事業は、鉄鉱石価格の上昇を主因に225億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- チリの銅鉱山事業会社Inversiones Mineras Acruxは、減損損失の戻入れを主因に、61億円の増益
- Robe River Mining Co.は、鉄鉱石価格の上昇を主因に37億円の増益
- BHP Billiton Mitsui Coal は、石炭価格の上昇を主因に35億円の増益
- カセロネス銅鉱山を開発するMinera Lumina Copper Chileは、銅価格の上昇を主因に35億円の改善
- チリの銅鉱山事業会社Compañía Minera Doña Inés de Collahuasiは、銅価格の上昇を主因に35億円の増益
- Valeparは、第2四半期にValeへ吸収合併されたことを主因に75億円の減益
・当期において、Valeからの受取配当金41億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、ValeparのValeへの吸収合併に伴い、有価証券利益563億円及びValeparに対する投資から発生した将来加算一時差異に係る繰延税金負債の取崩益352億円を計上
- 当期において、持分法適用会社Inner Mongolia Erdos Electric Power & Metallurgicalからの配当に伴い、持分法投資の将来加算一時差異に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 前年同期において、スクラップ事業会社Sims Metal Managementの区分変更に伴い有価証券利益269億円を計上
機械・インフラ
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 790 | 519 | +271 | |
| 売上総利益 | 919 | 845 | +74 | |
| 持分法による投資損益 | 807 | 605 | +202 | |
| 受取配当金 | 27 | 24 | +3 | |
| 販売費及び一般管理費 | △905 | △852 | △53 | |
| その他 | △58 | △103 | +45 | |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 三井物産プラントシステムは、電力関連の取扱増加を主因に31億円増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- IPP(独立系発電)事業は240億円の増益
◇当期において、英国発電事業で売却益203億円を計上
◇前年同期において、豪州発電所の閉鎖決定に伴う損失を計上
◇電力デリバティブ契約などに係る時価評価損益は2億円の損失となり、前年同期の31億円の損失から、29億円の改善
◇尼国発電事業において、前年同期に尼国税制改正に伴う一過性の税負担減少があった一方、当期において、リファイナンスに伴う利益39億円を計上
- Penske Automotive Groupは、米国税制改正の影響を主因に33億の増益
- 当期において、中南米における融資案件に対する引当金53億円計上
- 当期において、持分法投資先の海外プロジェクトに起因する業績悪化懸念による損失計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、発電事業を行う持分法適用会社からの配当に伴い、持分法投資から生じる将来加算一時差異に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 当期において、コンテナターミナルの開発・運営事業で固定資産の減損損失49億円を計上
- 当期において、尼国発電事業の融資子会社でリファイナンスに伴う損失41億円を計上
- 当期において、英国発電事業の売却に伴い、英国発電事業への投資会社において有価証券評価損35億円を計上
化学品
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 275 | 246 | +29 | |
| 売上総利益 | 1,041 | 1,095 | △54 | |
| 持分法による投資損益 | 78 | 21 | +57 | |
| 受取配当金 | 19 | 17 | +2 | |
| 販売費及び一般管理費 | △730 | △692 | △38 | |
| その他 | △133 | △195 | +62 | |
・売上総利益の減益の主因は以下のとおりです。
- Novus Internationalは、メチオニン価格の下落を主因に154億円減益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- International Methanol Companyは、メタノール価格の上昇を主因に30億円増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、Intercontinental Terminals Companyで米国税制改正による繰延税金負債の取崩益82億円を計上
エネルギー
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 350 | 236 | +114 | |
| 売上総利益 | 681 | 434 | +247 | |
| 持分法による投資損益 | 168 | 101 | +67 | |
| 受取配当金 | 443 | 273 | +170 | |
| 販売費及び一般管理費 | △318 | △315 | △3 | |
| その他 | △624 | △257 | △367 | |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- Mitsui E&P USAは、ガス価格上昇を主因に88億円増益
- 三井石油開発は、為替変動の影響及びコスト削減を主因に83億円増益
- Mitsui E&P Australiaは、原油価格上昇及び生産数量増加を主因に42億円増益
- MEP Texas Holdingsは、原油価格上昇を主因に40億円増益
- Mitsui E&P Middle Eastは、原油価格上昇及び生産数量増加を主因に39億円増益
・Japan Australia LNG (MIMI)の原油価格上昇による増益を主因に、持分法損益が増益
・LNGプロジェクト6案件(サハリンⅡ、アブダビ、カタールガス1、オマーン、カタールガス3及び赤道ギニア)からの受取配当金は431億円となり、前年同期から175億円の増加
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、米国シェールガス・オイル事業の持株会社MEPUS Holdingsで米国税制改正に伴い、繰延税金資産の取崩しによる損失150億円を計上
- 当期において、三井石油開発などで45億円の探鉱費用を計上した一方、前年同期は三井石油開発などで61億円の探鉱費用を計上
生活産業
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(損失)(親会社の所有者に帰属) | △267 | 273 | △540 | |
| 売上総利益 | 1,071 | 1,044 | +27 | |
| 持分法による投資損益 | 183 | 191 | △8 | |
| 受取配当金 | 40 | 41 | △1 | |
| 販売費及び一般管理費 | △1,125 | △1,033 | △92 | |
| その他 | △436 | 30 | △466 | |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- XINGU AGRIは、前年同期の干ばつの反動を主因に50億円増益
- Multigrain Tradingは、集荷・販売事業の不調を主因に42億円減益
・持分法による投資損益の減益の主因は以下のとおりです。
- Ventura Foodsは、食用油脂製造事業の不調を主因に33億円減益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、生活産業セグメントでは、Multigrain Tradingの事業環境の悪化に伴う損失に対する引当金繰入額325億円及び繰延税金資産取崩を主因とする税金費用86億円を計上
- 前年同期において、IHH Healthcare Berhad株式の一部売却による売却益146億円を計上
- 当期において、XINGU AGRIにて土地評価額下落により、固定資産評価損109億円を計上
- 当期において、三井物産都市開発にて国内ビルの売却益を計上
次世代・機能推進
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 53 | 69 | △16 | |
| 売上総利益 | 415 | 304 | +111 | |
| 持分法による投資損益 | 64 | 29 | +35 | |
| 受取配当金 | 26 | 31 | △5 | |
| 販売費及び一般管理費 | △378 | △372 | △6 | |
| その他 | △74 | 77 | △151 | |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 当期において、中国の医薬品開発会社Hutchison China MediTech株式の公正価値評価益127億円を計上
- 当社の商品デリバティブ取引に関し、為替予約取引から生じる雑損益に計上された為替損益の悪化45億円に対応する売上総利益の増加
- 当期において、新興国での携帯通信事業会社株式の公正価値評価損65億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期及び前年同期において、当社の商品デリバティブ取引に係る売上総利益に対応する為替予約取引から生じた為替損失10億円及び為替利益35億円を雑損益に計上
- 当期において、国内倉庫売却に伴い、固定資産売却益を計上
(3)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 資産及び負債並びに資本
| (単位:億円) | 2017年12月末 | 2017年3月末 | 増減 | |
| 総資産 | 118,616 | 115,010 | +3,606 | |
| 流動資産 | 45,300 | 44,747 | +553 | |
| 非流動資産 | 73,316 | 70,263 | +3,053 | |
| 流動負債 | 27,310 | 25,240 | +2,070 | |
| 非流動負債 | 46,670 | 49,869 | △3,199 | |
| ネット有利子負債 | 31,639 | 32,821 | △1,182 | |
| 親会社の所有者に帰属する持分合計 | 41,921 | 37,322 | +4,599 | |
| ネットDER(*) | 0.75倍 | 0.88倍 | △0.13 | |
(*)当社は「ネット有利子負債」を株主資本(親会社の所有者に帰属する持分合計)で除した比率を「ネットDER」と呼んでいます。当社は「ネット有利子負債」を以下のとおり定義して算出しています。
・短期債務及び長期債務の合計により有利子負債を算出。
・有利子負債から現金及び現金同等物、定期預金(3ヵ月超1年以内)を控除した金額を「ネット有利子負債」とする。
資産
流動資産:
・借入金の返済を主因に現金及び現金同等物が2,940億円減少しました。
・金属資源セグメント、エネルギーセグメント、生活産業セグメントにおける期末休日要因及び取扱数量の増加を主因に、営業債権及びその他の債権が1,732億円増加しました。
・次世代・機能推進セグメントにおける商品デリバティブ取引及びエネルギーセグメントの原油トレーディング事業における取扱数量増及び相場変動の影響、豪州鉄鉱石事業におけるインフラ使用料未収金の増加を主因に、その他の金融資産が675億円増加しました。
・機械・インフラセグメントにおける取扱数量の増加を主因に、前渡金が750億円増加しました。
非流動資産:
・持分法適用会社に対する投資は1,463億円減少しました。
- ValeparのValeへの吸収合併に伴い、2,508億円減少
- 北米トラックリース・レンタル事業会社Penske Truck Leasingの持分追加取得により483億円増加
- 米国天然ガス液化事業Cameron LNG Holdingsへの出資により127億円増加
- 為替変動の影響により344億円増加
- 当期における持分法による投資損益の見合いで1,883億円増加した一方、持分法適用会社からの受取配当金受領により2,300億円減少
・その他の投資は5,751億円増加しました。
- ValeparのValeへの吸収合併に伴い、3,071億円増加
- 株価上昇を主因に、FVTOCIの金融資産の公正価値評価が2,118億円増加
- 露製薬会社R-Pharmの株式取得により、142億円増加
・営業債権及びその他の債権(非流動)は594億円減少しました。
- 尼国発電事業宛貸付金の回収により280億円減少
- 海外ニッケル事業への投資会社SUMIC Nickel Netherlands宛貸付金の回収により194億円減少
- 海洋エネルギー関連事業宛貸付金の実行により150億円増加
・有形固定資産は298億円の減少となりました。マーセラスシェールガス事業における一部権益売却を主因に、米国のシェールガス・オイル事業で242億円減少しました(為替変動の影響による9億円の増加を含む)。
・米国税制改正による法人税率引下げを主因に、繰延税金資産が390億円減少しました。
負債
流動負債:
・短期債務が借入金の返済を主因に785億円減少しました。一方、一年以内に返済予定の長期債務は借入金の返済による減少があったものの、短期化による増加を主因に305億円増加しました。
・営業債権及びその他の債権の増加に対応し、営業債務及びその他の債務が1,400億円増加したほか、前渡金の増加に対応し、前受金が684億円増加しました。
非流動負債:
・短期化及び返済を主因に、長期債務(一年以内返済予定分を除く)が3,532億円減少しました。
・マルチグレイン事業関連引当金計上を主因に、引当金(非流動)が190億円増加しました。
・ValeparのValeへの吸収合併に伴うValeparの未処分利益に係る繰延税金負債の取崩、発電事業を行う持分法適用会社からの配当に伴う未分配利益に係る繰延税金負債の取崩、米国税制改正による法人税率引下げに伴う取崩があった一方、株価上昇に伴うFVTOCIの金融資産の増加を主因に、繰延税金負債が128億円増加しました。
親会社の所有者に帰属する持分合計
・利益剰余金は、2,742億円の増加となりました。
・その他の資本の構成要素は1,865億円増加しました。
- 株価上昇を主因に、FVTOCIの金融資産が1,573億円増加
- 円に対する豪ドル高の進行を主因に、外貨換算調整勘定が291億円増加
② キャッシュ・フローの状況
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 4,030 | 2,210 | +1,820 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,841 | △2,442 | +601 |
| フリーキャッシュ・フロー | 2,189 | △232 | +2,421 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △5,256 | 981 | △6,237 |
| 現金及び現金同等物の為替相場変動の影響額 | 126 | 198 | △72 |
| 現金及び現金同等物の増減 | △2,941 | 947 | △3,888 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | a | 4,030 | 2,210 | +1,820 |
| 営業活動に係る資産・負債の増減 | b | △1,466 | △1,279 | △187 |
| 基礎営業キャッシュ・フロー | a-b | 5,496 | 3,489 | +2,007 |
・営業活動に係る資産・負債(Working Capital)の増減によるキャッシュ・フローは、営業債権及びその他の債権の増加の影響を主因に1,466億円の資金支出となり、Working Capitalの増減によるキャッシュ・フローを除いた基礎営業キャッシュ・フローは、5,496億円となりました。
- 持分法適用会社からの配当金を含む配当金の受取額は2,901億円となり、前年同期の1,558億円から1,343億円増加
- 減価償却費及び無形資産等償却費は1,468億円となり、前年同期の1,471億円から3億円減少
基礎営業キャッシュ・フローのオペレーティング・セグメント別の内訳は以下のとおりです。
| (単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 |
| 鉄鋼製品 | 193 | △3 | +196 |
| 金属資源 | 1,742 | 1,358 | +384 |
| 機械・インフラ | 1,288 | 520 | +768 |
| 化学品 | 366 | 414 | △48 |
| エネルギー | 1,460 | 1,011 | +449 |
| 生活産業 | 131 | 93 | +38 |
| 次世代・機能推進 | 57 | 9 | +48 |
| その他/調整・消去 | 259 | 87 | +172 |
| 連結合計 | 5,496 | 3,489 | +2,007 |
投資活動によるキャッシュ・フロー
・持分法適用会社に対する投資の取得及び売却・回収の純額は、1,144億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・回収は以下のとおりです。
- 北米トラックリース・レンタル事業会社Penske Truck Leasingの持分追加取得による483億円の資金支出
- 米国天然ガス液化事業Cameron LNG Holdingsへの出資による127億円の資金支出
- CIM Groupへの出資による101億円の資金支出
・その他の投資の取得及び売却・償還の純額は、320億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・回収は以下のとおりです。
- 露製薬会社R-Pharmの株式取得による220億円の資金支出
- 米国ヘルスケア人材派遣事業の買収による133億円の資金支出
・貸付金の増加及び回収の純額は、676億円の資金獲得となりました。主な増加及び回収は以下のとおりです。
- 尼国発電事業宛貸付金回収による280億円の資金獲得
- 海外ニッケル事業への投資会社SUMIC Nickel Netherlands宛貸付金回収による194億円の資金獲得
- 英国First Hydro揚水発電事業売却に伴う貸付金の回収による184億円の資金獲得
- 海洋エネルギー関連事業宛貸付金実行による134億円の資金支出
・有形固定資産等の取得及び売却の純額は、1,016億円の資金支出となりました。主な支出及び回収は以下のとおりです。
- 米国シェールガス・オイル事業以外の石油・ガス生産事業合計で585億円の資金支出
- 豪州鉄鉱石事業で109億円の資金支出
- 豪州石炭事業で109億円の資金支出
- マーセラスシェールガス事業における一部権益売却による158億円の資金回収
・投資不動産の取得及び売却の純額は、三井物産都市開発の国内ビル売却による105億円の資金獲得を主因に、73億円の資金獲得となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロー
・借入金の返済による資金支出を主因に、短期債務の増減は839億円の資金支出、長期債務の増加及び返済の純額は3,297億円の資金支出がありました。
・配当金支払いによる1,058億円の資金支出がありました。
(4)対処すべき課題
① 2018年3月期連結業績予想
[業績予想の前提条件] 3Q累計実績 4Q予想 年間予想 2Q時年間予想
期中平均米ドル為替レート 111.78 110 111.34 110.65
原油価格(JCC) 54ドル 59ドル 55ドル 51ドル
期ずれを考慮した当社 53ドル 56ドル 54ドル 51ドル
連結決算に反映される原油価格
| (単位:億円) | 2018年 3月期 業績予想 (今回発表) | 2018年 3月期 従来予想 (2017年11月公表) | 増減 | 増減要因 |
| 売上総利益 | 7,800 | 7,600 | +200 | 石炭価格上昇、原油価格上昇 |
| 販売費及び一般管理費 | △5,500 | △5,500 | 0 | |
| 有価証券・固定資産関係損益等 | 500 | 500 | 0 | |
| 利息収支 | △300 | △300 | 0 | |
| 受取配当金 | 800 | 700 | +100 | LNGプロジェクト関連 |
| 持分法による投資損益 | 2,400 | 2,400 | 0 | |
| 法人所得税前利益 | 5,700 | 5,400 | +300 | |
| 法人所得税 | △1,100 | △1,200 | +100 | 米国税制改正 |
| 非支配持分 | △200 | △200 | 0 | |
| 当期利益 (親会社の所有者に帰属) | 4,400 | 4,000 | +400 |
| 減価償却費・無形資産等償却費 | 2,000 | 2,000 | 0 |
| 基礎営業キャッシュ・フロー | 6,700 | 6,000 | +700 |
為替レートは第3四半期連結累計期間の111.78円/米ドル、86.24円/豪ドル及び34.63円/伯レアルに対し、第4四半期はそれぞれ110円/米ドル、85円/豪ドル及び35円/伯レアルを想定しています。また、第4四半期の原油価格(JCC)を59米ドル/バレルと仮定し、期ずれを考慮した当社の通期業績予想に適用される原油価格の平均を54米ドル/バレル(従来予想比3米ドル/バレル上昇)と想定します。
オペレーティング・セグメント別での業績予想(当期利益(親会社の所有者に帰属))は以下のとおりです。
| (単位:億円) | 2018年3月期 業績予想 (今回発表) | 2018年3月期 従来予想 (2017年11月公表) | 増減 | 増減要因 |
| 鉄鋼製品 | 250 | 150 | +100 | デリバティブ評価益 |
| 金属資源 | 2,700 | 2,500 | +200 | 石炭価格上昇、未分配利益税効果取崩 |
| 機械・インフラ | 900 | 900 | 0 | |
| 化学品 | 350 | 300 | +50 | 米国税制改正 |
| エネルギー | 450 | 550 | △100 | 米国税制改正、LNG配当増 |
| 生活産業 | △200 | △300 | +100 | 未分配利益税効果取崩 |
| 次世代・機能推進 | 50 | 100 | △50 | 評価損 |
| その他/調整・消去 | △100 | △200 | +100 | 米国税制改正 |
| 連結合計 | 4,400 | 4,000 | +400 |
オペレーティング・セグメント別での基礎営業キャッシュ・フロー予想は以下のとおりです。
| (単位:億円) | 2018年3月期 業績予想 (今回発表) | 2018年3月期 従来予想 (2017年11月公表) | 増減 | 増減要因 |
| 鉄鋼製品 | 250 | 150 | +100 | デリバティブ評価益 |
| 金属資源 | 2,350 | 2,100 | +250 | 持分法配当増、石炭価格上昇 |
| 機械・インフラ | 1,600 | 1,500 | +100 | 持分法配当増 |
| 化学品 | 500 | 500 | 0 | |
| エネルギー | 1,750 | 1,500 | +250 | コスト削減/生産量増、LNG配当増 |
| 生活産業 | 100 | 100 | 0 | |
| 次世代・機能推進 | 50 | 50 | 0 | |
| その他/調整・消去 | 100 | 100 | 0 | |
| 連結合計 | 6,700 | 6,000 | +700 |
② 2018年3月期連結業績予想における前提条件
2018年3月期連結業績予想における商品市況及び為替の前提と価格及び為替変動による当期利益(親会社の所有者に帰属)への影響額は以下のとおりです。
| 価格・為替変動による2018年3月期 当期利益(親会社の所有者に帰属)への影響額 (2017年5月公表) | 従来予想 (2017年11月公表) | 2018年 3月期 3Q累計 (実績) | 2018年 3月期 4Q予想 (前提) | 業績予想 (3Q累計・4Q平均値) (今回発表) | |||||||
| 市況商品 | 原油/JCC | 28 | 億円(US$1/バレル) | 51 | 54 | 59 | 55 | ||||
| 連結油価(*1) | 51 | 53 | 56 | 54 | |||||||
| 米国ガス(*2) | 4 | 億円(US$0.1/mmBtu) | 3.05 | 3.06 (*3) | 2.93 (*4) | 3.03 | |||||
| 鉄鉱石 | 25 | 億円(US$1/トン) | (*5) | 66 (*6) | (*5) | (*5) | |||||
| 銅 | 10 | 億円(US$100/トン) | 6,079 | 5,948 (*7) | 6,808 | 6,163 | |||||
| 為替(*8) | 米ドル | 20 | 億円(\1/米ドル) | 110.65 | 111.78 | 110 | 111.34 | ||||
| 豪ドル | 17 | 億円(\1/豪ドル) | 86.52 | 86.24 | 85 | 85.93 | |||||
| 伯レアル | 4 | 億円(\1/伯レアル) | 34.88 | 34.63 | 35 | 34.72 | |||||
(*1) 原油価格は0~6ヶ月遅れで当社連結業績に反映されるため、この期ずれを考慮した連結業績に反映される原油価格を連結油価として推計しています。2018年3月期には31%が4~6ヵ月遅れで、38%が1~3ヵ月遅れで、31%が遅れ無しで反映されると想定されます。
(*2) 当社が米国で取り扱う天然ガスは必ずしもHenry Hub(HH)に連動しない為、上記感応度はHH価格の変動に対する感応度ではなく、加重平均ガス販売価格に対する感応度。
(*3) 米国ガスの2018年3月期3Q累計実績欄には、2017年1月~9月のNYMEXにて取引されるHenry Hub Natural Gas Futuresの 直近限月終値のdaily平均値を記載。
(*4) HH連動の販売価格は、HH価格US$2.93/mmBtuを前提として使用しています。
(*5) 鉄鉱石の前提価格は非開示。
(*6) 鉄鉱石の2018年3月期3Q累計実績欄には2017年4月~12月の複数業界紙によるスポット価格指標Fe 62% CFR North Chinaのdaily平均値(参考値)を記載。
(*7) 銅の2018年3月期3Q累計実績欄には、2017年1月~9月のLME cash settlement priceのmonthly averageの平均値を記載。
(*8) 各国所在の関係会社が報告する機能通貨建て当期利益(親会社の所有者に帰属)に対する感応度。円安は機能通貨建て当期利益の円貨換算を通じて増益要因となる。金属資源・エネルギー生産事業における販売契約上の通貨である米ドルと機能通貨の豪ドル・伯レアルの為替変動、及び為替ヘッジによる影響を含まない。
③ 利益配分に関する基本方針
当社は利益配分に関する基本方針について、独立の社外役員が出席した取締役会における討議を経て、以下のとおり決定しています:
・企業価値向上・株主価値極大化を図るべく、内部留保を通じて重点分野・成長分野での資金需要に対応する一方で、業績の一部について配当を通じて株主に直接還元していくことを基本方針とする
・上記に加え、資本効率向上等を目的とする自己株式取得につき、引続き取締役会が投資需要の将来動向、フリーキャッシュ・フロー水準、有利子負債及び株主資本利益率等、経営を取り巻く諸環境を勘案し、その金額、時期も含め都度機動的に決定することが企業価値向上に資すると判断する
中期経営計画では、環境変化にかかわらず一定の配当を担保するべく、安定的に創出可能と判断した基礎営業キャッシュ・フローの水準に基づき、総額1,000億円を年間配当額の下限と設定しました。業績の向上を通じた配当金額の継続的増加を目指すことを軸にしながら、事業展開に要する内部留保を充分に確保できた場合には柔軟な株主還元を図ることも検討します。
2018年3月期の年間配当金額に関しては、連結業績予想における基礎営業キャッシュ・フロー及び当期利益(親会社の所有者に帰属)並びに配当金額の安定性・継続性を総合的に勘案し、1株当たり70円(前期比15円増、中間配当30円含む)とすることを予定しています。
(5)研究開発活動
特に記載すべき事項はありません。