有価証券報告書-第75期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 9:48
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当社グループの主な事業領域は、生産財と消費財であり、「設備投資」と「個人消費」の動向が業績に影響を及ぼします。
当社グループを取り巻く事業環境として、設備投資については、米中貿易摩擦の影響等を受け、世界的に製造業の動きが弱まりました。更に新型コロナウイルス感染症拡大の影響による事業活動の制限等もあり、国内外の製造業が低迷する等、厳しい局面が続きました。半導体産業は堅調を維持していますが、裾野の広い自動車産業等の設備投資の冷え込みや、国内の多くの事業所で生産調整が行なわれた結果、稼働率が低下し、生産財の需要は著しく低下しました。第3四半期以降は、事業活動の制約がやや緩和されたことにより、自動車産業等で一部回復傾向が見られ、受注が伸びはじめていますが、機械事業・機工事業とも総じて力強さを欠いた状況にとどまりました。以上のような状況は、中華圏を除いた海外市場においても同様の事象となっております。
一方、個人消費については、雇用と所得環境に対する先行き不透明感は拭えないものの、特別定額給付金の支給とあいまって、いわゆる「巣ごもり消費」の需要が拡大しました。中でも、テレワークや外出自粛及び感染防止に関連する消費財の需要は高まりました。
また、住宅設備関連の消費財においては、新設住宅着工戸数の減少が続くなか、第3四半期以降は、オンラインコミュニケーションを活用した顧客接点を増やすとともに、感染症対策を徹底した施工等を行うことで、リフォーム需要は徐々に回復を見せ、堅調に推移しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は434,744百万円(前期比7.9%減)となりました。利益面につきましては、営業利益は、11,234百万円(前期比7.1%減)、経常利益は、11,209百万円(前期比5.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、7,572百万円(前期比6.4%減)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
[生産財関連事業]
国内機械事業は、コロナ禍の影響により、期初の受注は大幅ダウンを余儀なくされましたが、その後、緩やかに持ち直しつつあります。裾野の広い自動車産業等においては、徐々に復調の兆しがあり、また半導体製造装置の部品加工向け等の工作機械受注が伸びる局面もありましたが、力強さを欠いた状況にとどまりました。
国内機工事業も、工作機械の販売低迷、生産現場の稼働率低下の影響を受け、切削・補要工具をはじめ全般的に需要が低迷しました。第2四半期後半に入り、自動車関連をはじめ、一部の工場では稼働率が緩やかな回復傾向を示し、第3四半期以降は切削工具や自動化設備等の出荷が増加しました。
また、2020年2月以降、当社が企画する大型展示商談会を中止したことが事業にマイナスの影響を及ぼしましたが、WEBによるセミナー・商談会を積極的に展開し、顧客との接点の強化を図り、これを補いました。
海外生産財事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、未だ外出・移動規制やロックダウン等を行っている国・地域がありますが、ワクチン接種等により確実に事業活動が再開されつつあります。このような中、早期にコロナ禍を脱した中国では、半導体や自動車関連の受注が活発であり、台湾においてもパソコンやタブレット端末を製造するEMS向けの工作機械の受注が増加しました。また、ASEANにおいても第3四半期以降、タイ・ベトナム等の一部の国における受注及び販売が回復傾向にあり、北米においても同様の傾向が見られます。
全般的に厳しい環境下でありましたが、特定分野における成長は認められました。特にモノづくりにおける次世代化の動きは活発で、5GやEV投資の拡がり、またロボットやICTを活用した自動化指向の拡がりを背景とする投資意欲の高まりがありました。なかでも自動化・省人化の流れは、人手不足対策やコスト対策に加え、生産現場における「3密」を避けるニーズが新たに発生しました。当社グループは、このような多様なニーズに応えるべく、エンジニアリング機能の強化により、ソリューション提案を拡充しました。
その結果、生産財関連事業の売上高は265,059百万円(前期比15.9%減)となりました。
[消費財関連事業]
[住建事業]
住建事業は、コロナ禍の影響でメーカーショールームの一時休館や訪問活動の自粛が実施されたことにより、住設機器の営業活動は大幅に制限されました。一方で、補助金や給付金を活用した商品の提案活動や換気と空調機器のセット提案を強化したことにより、ルームエアコンやエコキュート、衛生機器等の水廻り商品が堅調に推移し、空気清浄機や除菌・脱臭機等の感染症対策商品の販売も拡大しました。第3四半期以降は、オンラインコミュニケーションの活用や販売ツールの拡充、感染症対策を徹底した地域密着型のスモール展示会等でリフォーム需要を喚起し、販売拡大に注力しました。さらに、非住宅分野においても、各種補助金を活用した設備改修提案を積極的に行ないました。
その結果、住建事業の売上高は58,741百万円(前期比2.2%減)となりました。
[家庭機器事業]
家庭機器事業は、コロナ禍において消費者の購買行動の変化により生じた「巣ごもり消費」に合致する商品が多く、ECサイトを含むネット通販を中心に、ホームセンターや家電量販店向けが順調に推移しました。特に調理家電や加湿器の他、デスク・チェア等の売上が伸長しました。また、夏物季節商品である扇風機は、暑さ対策以上に換気意識の高まりが購買意欲を喚起して販売台数が伸び、サーキュレーターを含め、換気を目的とする商品の旺盛な需要は継続しました。冬物季節商品においては、暖房器具等が好調に推移しました。
一方、プライベートブランド商品の開発にも注力しており、消費者ニーズを捉えた商品開発とラインアップ強化に取り組んでまいりました。さらに、ECサイト拡充による販路拡大と共に、BtoC物流の効率化に向けた取り組みを行ないました。
その結果、家庭機器事業の売上高は103,379百万円(前期比18.1%増)となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
②生産、受注及び販売の実績
当社グループは、生産財、住設建材及び家庭機器製品の販売を主たる事業としておりますので、生産実績については、記載を省略しております。
また、受注実績については、特定分野の受注実績の把握にとどまるため、記載を省略しております。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
生産財関連事業265,05984.1
住建事業58,74197.8
家庭機器事業103,379118.1
消費財関連事業162,121109.9
報告セグメント計427,18192.3
その他 (注)37,56380.4
報告セグメント以外計7,56380.4
合計434,74492.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.事業セグメントに識別されないサービス事業であります。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績は、消費財関連事業が健闘したものの、生産財関連事業の落ち込みを補うには至らず、売上高、各利益ともに前連結会計年度を下回る結果となりました。
売上高は、米中貿易摩擦の長期化や新型コロナウイルス感染症拡大等の影響により、生産財関連事業の落ち込み
が大きく、前連結会計年度から37,447百万円減少し、434,744百万円(前期比7.9%減)となりました。なお、セグメント別の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績等の状況」に記載のとおりであります。
売上総利益は、売上高の減少に伴い前連結会計年度から628百万円減少し、62,672百万円(前期比1.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、BtoBビジネスに関連するセールス・プロモーション活動費は減少したものの、BtoC及びBtoBtoCビジネスに関連する物流コスト等の上昇を抑制しがたく、前連結会計年度から228百万円増加し、51,438百万円(前期比0.4%増)となりました。
営業利益は、前連結会計年度から857百万円減少し、11,234百万円(前期比7.1%減)となりました。また、売上高営業利益率は、2.6%となりました。
営業外損益(純額)は、補助金収入や、売上高の減少に伴う売上割引の減少等により、△24百万円となりました。
経常利益は、前連結会計年度から686百万円減少し、11,209百万円(前期比5.8%減)となりました。また、売上高経常利益率は、0.1ポイント向上し2.6%となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度から441百万円減少し、11,294百万円(前期比3.8%減)となり、法人税等合計額3,639百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益81百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度から515百万円減少し、7,572百万円(前期比6.4%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ15,617百万円増加し、245,937百万円となりました。これは、現金及び預金の増加(6,147百万円)、減収に伴う売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)の減少(1,350百万円)、商品及び製品の減少(1,674百万円)、米国子会社本社社屋建設等に伴う有形固定資産の増加(1,063百万円)、基幹システムの刷新事業等に伴う無形固定資産の増加(2,106百万円)、政策保有株式の時価変動等による投資有価証券の増加(6,332百万円)、退職給付に係る資産の増加(1,366百万円)が主な要因であります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,426百万円増加し、138,307百万円となりました。これは、減収に伴う仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の減少(1,652百万円)、未払法人税等の増加(1,773百万円)、政策保有株式の時価変動等による繰延税金負債の増加(2,488百万円)が主な要因であります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12,190百万円増加し、107,630百万円となりました。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の41.3%から43.6%と2.3ポイント向上いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー13,39913,566166
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,866△3,911△2,045
財務活動によるキャッシュ・フロー△6,382△5,0621,319
現金及び現金同等物に係る換算差額△5559261,482
現金及び現金同等物の増減額4,5955,518922
現金及び現金同等物期首残高63,78968,3854,595
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額-573573
現金及び現金同等物期末残高68,38574,4786,092

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,092百万円増加し、74,478百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、償却前営業利益の計上、売上の減少とたな卸資産の資金化に伴う運転資本の減少による資金負担減少及び法人税等の支払により、13,566百万円の収入(前年同期は13,399百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、基幹システム等の刷新事業をはじめとする有形及び無形固定資産の取得支出と仕入割引を含む利息及び配当金の受取収入により、3,911百万円の支出(前年同期は1,866百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金と売上割引を含む利息の支払により、5,062百万円の支出(前年同期は6,382百万円の支出)となりました。
④目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、3ヵ年中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2021」において、収益性、効率性、安全性に重点を置き、目標とする経営指標として、総資産営業利益率、総資本回転率、キャッシュ・フロー・マージン率を掲げております。
なお、2021年3月期の目標とする経営指標につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期が不透明であり、当連結会計年度末時点におきましても目標数値の設定が困難な状況であったため、設定しておりません。
※参考情報(目標とする経営指標の実績値推移)
経営指標73期(実績)
自 2018年4月1日
至 2019年3月31日
74期(実績)
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
75期(実績)
自 2020年4月1日
至 2021年3月31日
総資産営業利益率 (%)7.35.14.7
総資本回転率 (回)2.141.981.83
キャッシュ・フロー・マージン率(%)2.94.03.6

(注)キャッシュ・フローは、法人税等控除前の営業キャッシュ・フローを使用しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要について
当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及び事業の維持・拡大のための設備投資資金、そして配当金の支払等であります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金(手元資金及び営業活動により獲得した資金)を充当しております。また、既存事業とのシナジー効果が期待できるM&Aを含め、今後においても当社グループの持続的成長につながる投資を積極的に行ってまいります。所要資金については、主に自己資金を充当する予定でありますが、本報告書提出時点においては、新型コロナウイルスの感染症拡大が世界経済に与える影響を考慮し、手元資金の流動性を優先し、金融機関からの借入等により調達した資金を一部充当する方針であります。
ⅱ)資金の流動性について
当社グループは、取引先からの信頼を維持・獲得するために財務の健全性をより強化し、また、事業遂行に伴う支払債務を履行するのに十分な流動性を確保することの重要性を認識しております。連結ベースの流動比率は、運転資本の最適化により、前連結会計年度末は155.8%、当連結会計年度末は158.5%と相応の水準を維持しており、十分な流動性と健全性を確保しているものと判断しております。
当社は、短期資金に関しては、複数の金融機関と当座貸越契約及び手形債権流動化契約を締結しており、また、新型コロナウイルス感染症拡大による不測の資金需要に備えるため、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性補完を確保しております。さらに、格付投資情報センター(R&I)及び日本格付研究所(JCR)の2社から発行体格付けを継続的に取得し、本報告書提出時点における、両者により付与された発行体格付は、R&I:A-、JCR:A-、かつ、普通社債の発行登録も行っていることから、中長期資金に関しても、社債を含め多様な調達手段の選択が可能な環境を確保できているものと判断しております。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響の考え方に関する注記ついては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しておりますので、記載は省略しております。

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