有価証券報告書-第79期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当社グループの主な事業領域は、生産財と消費財であり、「設備投資」と「個人消費」の動向が業績に影響を及ぼします。
当社グループを取り巻く事業環境として、国内においては、一部自動車メーカーの生産停止の影響により、関連製造業の新規設備投資の抑制がみられました。また、半導体産業ではAI・パワー半導体への投資が期待されましたが、設備投資は踊り場の状態が続き、全体として厳しい状況となりました。一方で、人手不足対策として自動化・省人化へのニーズは様々な産業で高まりを見せました。海外においては、北米では、金利の高止まりによる企業の資金調達環境の厳しさは継続し、関税政策による影響の不透明感から設備投資を控える動きもあり、製造業全般における景況感は弱含みで推移しました。中国では、輸出型産業向けの受注回復の兆しが見られず、不動産市場の低調等を背景とした国内経済の停滞も継続しています。ASEANでは、半導体産業が回復基調となり、また海外からの生産移管や生産拠点の移転に伴う設備投資需要が活発化する等の動きがありました。
国内の個人消費については、所得環境の改善がありましたが、一方で原材料や電気・ガス価格の高騰及び円安基調の継続等による様々な分野の商品やサービスの値上げに賃金の上昇が追い付かず、耐久消費財に対する節約志向や商品の選別傾向が継続しました。
また、住宅産業においては、新設住宅着工戸数が持家を中心にダウントレンドでありますが、住宅設備機器の更新需要は前年並みに推移しました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は516,126百万円(前期比1.8%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は9,535百万円(同、3.6%減)、経常利益は10,018百万円(同、4.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,845百万円(同、20.9%増)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
[生産財関連事業]
国内生産財事業では、自動車産業においては新たな投資への活発な動きが依然として見られず、半導体産業でも生成AI関連等、一部活況を呈した分野はありましたが市場全体の需要回復には至らず、自動車産業向け部品加工メーカー及び半導体装置部品メーカー向けの工作機械の売上は厳しい結果となりました。切削工具等の消耗品に関しては、一部自動車メーカーの生産停止等の影響を受けたものの、生産現場で使用される様々な作業用品や測定・分析機器等の販売が好調でした。また、人手不足が社会課題となる中、生産自動化需要によるメカトロ機器や工場内の物流保管の自動化需要によるマテハン設備が好調に推移し、さらに省エネ機器や労働環境改善に対応する環境改善機器等の売上も好調に推移しました。営業活動としては、機械の販売においては生産現場の生産性向上に寄与する高付加価値設備の提案等に積極的に取り組み、切削工具等の販売においては、自社ECサイトを開設した他、技術営業担当者による加工改善や治具等の提案強化に努めました。このほか、脱炭素や労働負荷軽減・労働環境改善をテーマにした商談会を各地で積極的に開催し、製造現場の課題解決、需要喚起に努めました。また、機械・金属関連製造業のみならず、三品(食品・医薬品・化粧品)産業や物流・倉庫業等のユーザーを対象に、展示会等を通じて協働ロボットを活用した自動化ライン等のソリューション提案を精力的に行い、顧客接点を増やす様々な取組みを行いました。さらに、「地域経済活性化のためのリアルプラットフォーム」として当社が企画する大型展示商談会を各地で開催することで、受注を獲得するとともに顧客との関係性をより深めました。
海外生産財事業は、北米支社では、設備投資意欲低迷の影響を受けたものの、医療・航空・宇宙産業向け高付加価値設備の売上が堅調に推移し、前年を上回る実績となりました。台湾支社では、主要産業である電子・半導体産業等の需要が回復基調にあり、当期の売上は前年を上回りました。中国支社では、内需型産業向けの売上が増加したものの、輸出型産業向けの売上が引き続き低調であり、前年と同水準となりました。アセアン支社では、他地域からの生産移管や生産拠点の移設への対応を行うなど、新たな設備需要を取り込み、また半導体業界等の設備投資の動きもあり、前年を上回る結果となりました。(注)
その結果、生産財関連事業の売上高は333,205百万円(前期比1.4%増)となりました。
(注)営業地域及び顧客属性ごとに事業を区分したビジネスユニットを支社と称しております。
[消費財関連事業]
[住建事業]
住建事業は、省エネ改修需要や猛暑の影響により空調設備の売上が好調に推移し、さらに光熱費高騰による消費者の節約志向に対応した高付加価値商材の提案に注力した結果、給湯器等の販売も堅調に推移しました。また、非住宅分野の開拓にも積極的に取り組み、中小企業のカーボンニュートラル対応及び光熱費削減へのニーズに向け、環境商材と施工をセットにした設備改修提案を強化したこと等により、販売が好調に推移しました。
その結果、住建事業の売上高は78,623百万円(前期比9.4%増)となりました。
[家庭機器事業]
家庭機器事業は、原材料や電気・ガス価格の高騰、円安基調の継続等に伴う商品やサービスの価格上昇等による消費者の購買意欲の落ち込みが売上高に影響しました。一方、プライベートブランド商品では消費者ニーズを捉えたスピーディーな企画・開発とラインアップの強化に取り組み、SNSや各種メディアを活用した情報発信によってYAMAZENブランドの浸透を図った結果、調理家電、AV家電、インテリア商品等の販売は堅調に推移しました。また、販売チャネルの拡大を狙った法人・個人事業主向け自社ECサイト「山善ビズコム」においても、売上高・会員数が順調に伸長しました。
その結果、家庭機器事業の売上高は100,883百万円(前期比0.2%減)となりました。
②生産、受注及び販売の実績
当社グループは、生産財、住設建材及び家庭機器製品の販売を主たる事業としておりますので、生産実績については、記載を省略しております。
また、受注実績については、特定分野の受注実績の把握にとどまるため、記載を省略しております。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.事業セグメントに識別されないサービス事業であります。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績は、生産財関連事業は、自動化・省人化に関連する設備機器の販売は好調に推移しましたが、自動車産業や半導体産業において設備投資が振るわず、全体として厳しい状況となりました。消費財関連事業においては、原材料・エネルギー価格の高騰や円安の影響による商品やサービスの値上げにより、生活用品の個人消費は落ち込みを見せましたが、住宅設備機器については、空調設備や省エネ改修需要や関連する高付加価値商品の販売が好調でした。
上記の結果、売上高は516,126百万円(前期比1.8%増)となりました。なお、セグメント別の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績等の状況」に記載のとおりであります。
売上総利益は、売上高の増加に伴い前連結会計年度から2,572百万円増加し、76,969百万円(前期比3.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費や物流関連費用の増加により、前連結会計年度より2,923百万円増加し、67,433百万円(前期比4.5%増)となりました。
上記の結果、営業利益は、前連結会計年度から351百万円減少し、9,535百万円(前期比3.6%減)となりました。また、売上高営業利益率は、1.8%となりました。
営業外損益(純額)は、受取利息・配当金等の計上により、482百万円となりました。
経常利益は、前連結会計年度より416百万円減少し、10,018百万円(前期比4.0%減)となりました。また、売上高経常利益率は、1.9%となりました。
特別損益(純額)は、投資有価証券売却益等を計上した結果、2,237百万円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度から1,878百万円増加し、12,256百万円(前期比18.1%増)となり、法人税等合計額4,165百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益246百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度から1,356百万円増加し、7,845百万円(前期比20.9%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,707百万円減少し、292,265百万円となりました。これは、現金及び預金の減少(15,391百万円)、売上債権(受取手形、売掛金、電子記録債権)の減少(1,569百万円)、商品及び製品の増加(2,455百万円)、外貨建有価証券の取得や政策保有株式の縮減等による有価証券・投資有価証券の増加(6,243百万円)、未収消費税等の増加によるその他流動資産の増加(1,764百万円)が主な要因であります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,975百万円増加し、164,332百万円となりました。これは、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の減少(657百万円)や契約負債の増加(2,521百万円)が主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ4,683百万円減少し、127,933百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加(3,461百万円)、取締役会決議に基づく自己株式の取得等による自己株式の増加(4,995百万円)、保有株式の売却や株価の下落によるその他有価証券評価差額金の減少(3,528百万円)が主な要因であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の44.6%から43.3%と1.3ポイント低下いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13,635百万円減少し、74,841百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、償却前営業利益の計上、棚卸資産増加による運転資本の増加や法人税等の支払いにより、8,361百万円の収入(前年同期は11,156百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得や政策保有株式の売却、基幹システム・物流関連の有形及び無形固定資産の取得支出等により、11,106百万円の支出(前年同期は927百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払い等により、10,727百万円の支出(前年同期は4,765百万円の支出)となりました。
④目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、当期を最終年度とする3ヵ年中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」においては、持続的な企業価値向上を実現するため、自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー※、自己資本比率を重要な経営指標と捉えております。
※基礎的営業キャッシュ・フロー:会計上の営業キャッシュ・フローから運転資本増減の影響を控除したキャッシュ・フロー
なお、当社は2024年5月14日開催の取締役会において、2022年5月19日に公表いたしました中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」の最終年度となる79期(2025年3月期)の数値目標を修正することを決議しております。上記の79期(目標)につきましては、修正後の数値を記載しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要について
当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及び事業の維持・拡大のための設備投資資金、そして配当金の支払等であります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金(手元資金及び営業活動により獲得した資金)を充当しております。また、既存事業とのシナジー効果が期待できるM&Aを含め、今後においても当社グループの持続的成長につながる投資を積極的に行ってまいります。所要資金については、主に自己資金を充当する予定でありますが、投資規模、投資件数、資金調達に関する諸条件等を総合的に検討し、金融機関からの借入等により調達した資金を一部充当する可能性もございます。
ⅱ)資金の流動性について
当社グループは、取引先からの信頼を維持・獲得するために財務の健全性をより強化し、また、事業遂行に伴う支払債務を履行するのに十分な流動性を確保することの重要性を認識しております。連結ベースの流動比率は、運転資本の最適化により、前連結会計年度末は172.3%、当連結会計年度末は159.6%と相応の水準を維持しており、十分な流動性と健全性を確保しているものと判断しております。
当社は、短期資金に関しては、複数の金融機関と当座貸越契約を締結しており、金融・資本市場における不測の事態や急な資金需要が発生した場合に備えるため、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性補完を確保しております。さらに、格付投資情報センター(R&I)及び日本格付研究所(JCR)の2社から発行体格付けを継続的に取得し、本報告書提出時点における、両者により付与された発行体格付は、R&I:A-、JCR:Aとなっており、中長期資金に関しても、多様な調達手段の選択が可能な環境を確保できているものと判断しております。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当社グループの主な事業領域は、生産財と消費財であり、「設備投資」と「個人消費」の動向が業績に影響を及ぼします。
当社グループを取り巻く事業環境として、国内においては、一部自動車メーカーの生産停止の影響により、関連製造業の新規設備投資の抑制がみられました。また、半導体産業ではAI・パワー半導体への投資が期待されましたが、設備投資は踊り場の状態が続き、全体として厳しい状況となりました。一方で、人手不足対策として自動化・省人化へのニーズは様々な産業で高まりを見せました。海外においては、北米では、金利の高止まりによる企業の資金調達環境の厳しさは継続し、関税政策による影響の不透明感から設備投資を控える動きもあり、製造業全般における景況感は弱含みで推移しました。中国では、輸出型産業向けの受注回復の兆しが見られず、不動産市場の低調等を背景とした国内経済の停滞も継続しています。ASEANでは、半導体産業が回復基調となり、また海外からの生産移管や生産拠点の移転に伴う設備投資需要が活発化する等の動きがありました。
国内の個人消費については、所得環境の改善がありましたが、一方で原材料や電気・ガス価格の高騰及び円安基調の継続等による様々な分野の商品やサービスの値上げに賃金の上昇が追い付かず、耐久消費財に対する節約志向や商品の選別傾向が継続しました。
また、住宅産業においては、新設住宅着工戸数が持家を中心にダウントレンドでありますが、住宅設備機器の更新需要は前年並みに推移しました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は516,126百万円(前期比1.8%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は9,535百万円(同、3.6%減)、経常利益は10,018百万円(同、4.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,845百万円(同、20.9%増)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
[生産財関連事業]
国内生産財事業では、自動車産業においては新たな投資への活発な動きが依然として見られず、半導体産業でも生成AI関連等、一部活況を呈した分野はありましたが市場全体の需要回復には至らず、自動車産業向け部品加工メーカー及び半導体装置部品メーカー向けの工作機械の売上は厳しい結果となりました。切削工具等の消耗品に関しては、一部自動車メーカーの生産停止等の影響を受けたものの、生産現場で使用される様々な作業用品や測定・分析機器等の販売が好調でした。また、人手不足が社会課題となる中、生産自動化需要によるメカトロ機器や工場内の物流保管の自動化需要によるマテハン設備が好調に推移し、さらに省エネ機器や労働環境改善に対応する環境改善機器等の売上も好調に推移しました。営業活動としては、機械の販売においては生産現場の生産性向上に寄与する高付加価値設備の提案等に積極的に取り組み、切削工具等の販売においては、自社ECサイトを開設した他、技術営業担当者による加工改善や治具等の提案強化に努めました。このほか、脱炭素や労働負荷軽減・労働環境改善をテーマにした商談会を各地で積極的に開催し、製造現場の課題解決、需要喚起に努めました。また、機械・金属関連製造業のみならず、三品(食品・医薬品・化粧品)産業や物流・倉庫業等のユーザーを対象に、展示会等を通じて協働ロボットを活用した自動化ライン等のソリューション提案を精力的に行い、顧客接点を増やす様々な取組みを行いました。さらに、「地域経済活性化のためのリアルプラットフォーム」として当社が企画する大型展示商談会を各地で開催することで、受注を獲得するとともに顧客との関係性をより深めました。
海外生産財事業は、北米支社では、設備投資意欲低迷の影響を受けたものの、医療・航空・宇宙産業向け高付加価値設備の売上が堅調に推移し、前年を上回る実績となりました。台湾支社では、主要産業である電子・半導体産業等の需要が回復基調にあり、当期の売上は前年を上回りました。中国支社では、内需型産業向けの売上が増加したものの、輸出型産業向けの売上が引き続き低調であり、前年と同水準となりました。アセアン支社では、他地域からの生産移管や生産拠点の移設への対応を行うなど、新たな設備需要を取り込み、また半導体業界等の設備投資の動きもあり、前年を上回る結果となりました。(注)
その結果、生産財関連事業の売上高は333,205百万円(前期比1.4%増)となりました。
(注)営業地域及び顧客属性ごとに事業を区分したビジネスユニットを支社と称しております。
[消費財関連事業]
[住建事業]
住建事業は、省エネ改修需要や猛暑の影響により空調設備の売上が好調に推移し、さらに光熱費高騰による消費者の節約志向に対応した高付加価値商材の提案に注力した結果、給湯器等の販売も堅調に推移しました。また、非住宅分野の開拓にも積極的に取り組み、中小企業のカーボンニュートラル対応及び光熱費削減へのニーズに向け、環境商材と施工をセットにした設備改修提案を強化したこと等により、販売が好調に推移しました。
その結果、住建事業の売上高は78,623百万円(前期比9.4%増)となりました。
[家庭機器事業]
家庭機器事業は、原材料や電気・ガス価格の高騰、円安基調の継続等に伴う商品やサービスの価格上昇等による消費者の購買意欲の落ち込みが売上高に影響しました。一方、プライベートブランド商品では消費者ニーズを捉えたスピーディーな企画・開発とラインアップの強化に取り組み、SNSや各種メディアを活用した情報発信によってYAMAZENブランドの浸透を図った結果、調理家電、AV家電、インテリア商品等の販売は堅調に推移しました。また、販売チャネルの拡大を狙った法人・個人事業主向け自社ECサイト「山善ビズコム」においても、売上高・会員数が順調に伸長しました。
その結果、家庭機器事業の売上高は100,883百万円(前期比0.2%減)となりました。
②生産、受注及び販売の実績
当社グループは、生産財、住設建材及び家庭機器製品の販売を主たる事業としておりますので、生産実績については、記載を省略しております。
また、受注実績については、特定分野の受注実績の把握にとどまるため、記載を省略しております。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) | ||||
| 生産財関連事業 | 333,205 | 101.4 | ||||
| 住建事業 | 78,623 | 109.4 | ||||
| 家庭機器事業 | 100,883 | 99.8 | ||||
| 消費財関連事業 | 179,506 | 103.8 | ||||
| 報告セグメント計 | 512,711 | 102.2 | ||||
| その他 (注)2 | 3,414 | 65.1 | ||||
| 報告セグメント以外計 | 3,414 | 65.1 | ||||
| 合計 | 516,126 | 101.8 | ||||
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.事業セグメントに識別されないサービス事業であります。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績は、生産財関連事業は、自動化・省人化に関連する設備機器の販売は好調に推移しましたが、自動車産業や半導体産業において設備投資が振るわず、全体として厳しい状況となりました。消費財関連事業においては、原材料・エネルギー価格の高騰や円安の影響による商品やサービスの値上げにより、生活用品の個人消費は落ち込みを見せましたが、住宅設備機器については、空調設備や省エネ改修需要や関連する高付加価値商品の販売が好調でした。
上記の結果、売上高は516,126百万円(前期比1.8%増)となりました。なお、セグメント別の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績等の状況」に記載のとおりであります。
売上総利益は、売上高の増加に伴い前連結会計年度から2,572百万円増加し、76,969百万円(前期比3.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費や物流関連費用の増加により、前連結会計年度より2,923百万円増加し、67,433百万円(前期比4.5%増)となりました。
上記の結果、営業利益は、前連結会計年度から351百万円減少し、9,535百万円(前期比3.6%減)となりました。また、売上高営業利益率は、1.8%となりました。
営業外損益(純額)は、受取利息・配当金等の計上により、482百万円となりました。
経常利益は、前連結会計年度より416百万円減少し、10,018百万円(前期比4.0%減)となりました。また、売上高経常利益率は、1.9%となりました。
特別損益(純額)は、投資有価証券売却益等を計上した結果、2,237百万円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度から1,878百万円増加し、12,256百万円(前期比18.1%増)となり、法人税等合計額4,165百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益246百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度から1,356百万円増加し、7,845百万円(前期比20.9%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,707百万円減少し、292,265百万円となりました。これは、現金及び預金の減少(15,391百万円)、売上債権(受取手形、売掛金、電子記録債権)の減少(1,569百万円)、商品及び製品の増加(2,455百万円)、外貨建有価証券の取得や政策保有株式の縮減等による有価証券・投資有価証券の増加(6,243百万円)、未収消費税等の増加によるその他流動資産の増加(1,764百万円)が主な要因であります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,975百万円増加し、164,332百万円となりました。これは、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の減少(657百万円)や契約負債の増加(2,521百万円)が主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ4,683百万円減少し、127,933百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加(3,461百万円)、取締役会決議に基づく自己株式の取得等による自己株式の増加(4,995百万円)、保有株式の売却や株価の下落によるその他有価証券評価差額金の減少(3,528百万円)が主な要因であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の44.6%から43.3%と1.3ポイント低下いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 11,156 | 8,361 | △2,794 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △927 | △11,106 | △10,179 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △4,765 | △10,727 | △5,961 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1,885 | △163 | △2,049 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 7,348 | △13,635 | △20,984 |
| 現金及び現金同等物期首残高 | 81,128 | 88,477 | 7,348 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 88,477 | 74,841 | △13,635 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13,635百万円減少し、74,841百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、償却前営業利益の計上、棚卸資産増加による運転資本の増加や法人税等の支払いにより、8,361百万円の収入(前年同期は11,156百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得や政策保有株式の売却、基幹システム・物流関連の有形及び無形固定資産の取得支出等により、11,106百万円の支出(前年同期は927百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払い等により、10,727百万円の支出(前年同期は4,765百万円の支出)となりました。
④目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、当期を最終年度とする3ヵ年中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」においては、持続的な企業価値向上を実現するため、自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー※、自己資本比率を重要な経営指標と捉えております。
※基礎的営業キャッシュ・フロー:会計上の営業キャッシュ・フローから運転資本増減の影響を控除したキャッシュ・フロー
| 経営指標 | 79期(目標) (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 79期(実績) (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
| 自己資本利益率(ROE) | 5.8% | 6.1% |
| 基礎的営業キャッシュ・フロー | 12,000百万円 | 8,341百万円 |
| 自己資本比率 | 40%~45% | 43.3% |
なお、当社は2024年5月14日開催の取締役会において、2022年5月19日に公表いたしました中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」の最終年度となる79期(2025年3月期)の数値目標を修正することを決議しております。上記の79期(目標)につきましては、修正後の数値を記載しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要について
当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及び事業の維持・拡大のための設備投資資金、そして配当金の支払等であります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金(手元資金及び営業活動により獲得した資金)を充当しております。また、既存事業とのシナジー効果が期待できるM&Aを含め、今後においても当社グループの持続的成長につながる投資を積極的に行ってまいります。所要資金については、主に自己資金を充当する予定でありますが、投資規模、投資件数、資金調達に関する諸条件等を総合的に検討し、金融機関からの借入等により調達した資金を一部充当する可能性もございます。
ⅱ)資金の流動性について
当社グループは、取引先からの信頼を維持・獲得するために財務の健全性をより強化し、また、事業遂行に伴う支払債務を履行するのに十分な流動性を確保することの重要性を認識しております。連結ベースの流動比率は、運転資本の最適化により、前連結会計年度末は172.3%、当連結会計年度末は159.6%と相応の水準を維持しており、十分な流動性と健全性を確保しているものと判断しております。
当社は、短期資金に関しては、複数の金融機関と当座貸越契約を締結しており、金融・資本市場における不測の事態や急な資金需要が発生した場合に備えるため、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性補完を確保しております。さらに、格付投資情報センター(R&I)及び日本格付研究所(JCR)の2社から発行体格付けを継続的に取得し、本報告書提出時点における、両者により付与された発行体格付は、R&I:A-、JCR:Aとなっており、中長期資金に関しても、多様な調達手段の選択が可能な環境を確保できているものと判断しております。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。