有価証券報告書-第72期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 9:13
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、緩やかながらも景気回復が継続しました。企業活動においては、人手不足による自動化・省力化投資を中心に、生産性向上につながる設備投資が高水準で推移したほか、IT関連やIoT関連の需要も好調を維持しました。一方、個人消費は、賃金が増加したことや、高齢者や女性を中心に就業者数が増えたことで、家計収入全体が増加し、消費の裾野が拡がるなど堅調に推移しました。また、訪日客関連消費も個人消費の回復局面に寄与しました。海外においては、米国では大規模な減税等を背景に、企業の業況は堅調さを維持しており、個人消費も高い水準で推移しました。人件費の高騰に直面する中国では省力化や生産性の向上につながる設備投資の動きが強まり、また、世界経済の回復により輸出が拡大するなど、製造業を中心に堅調さを維持する状況となりました。
当社グループを取り巻く事業環境は、国内生産財分野では、建設関連商品の需要が底堅く、スマートフォンや車載向け電子部品の需要も高い水準で推移しました。また、IoT需要の高まりにより、半導体製造関連装置の生産が活発となりました。海外生産財分野では、日本工作機械工業会がまとめた受注額が過去最高となるなど、世界的に機械設備需要が増加しており、最大需要地である米国、中国、欧州で工作機械の需要が増加しました。また、世界各地で工場の自動化需要が拡大し、産業用ロボットの需要が大きく伸長しました。国内消費財分野では、小売業がドラッグストア、総合スーパーを中心に堅調に推移するなど、雇用環境の改善や消費マインドの堅調さを背景にして、総じて緩やかな回復基調で推移しました。住宅関連産業では、新設住宅着工戸数は弱含みで推移しましたが、住宅リフォームの需要は底堅く、住宅設備関連商品の需要は堅調に推移しました。
このような情勢下、当社グループは、3ヵ年中期経営計画『ONEXT YAMAZEN 2018(ワンネクスト ヤマゼン 2018)』の方針に基づき、企業価値の一層の向上に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、497,963百万円(前期比11.2%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は15,383百万円(同、17.3%増)、経常利益は15,152百万円(同、17.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,205百万円(同、19.8%増)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
[生産財関連事業]
国内機械事業では、軽自動車を中心に堅調に推移した国内自動車生産や、電子部品・デバイス類の用途拡大を背景にした半導体関連産業向けに工作機械の販売が増加したほか、政府の補助金効果も加わり、幅広い業種で工作機械の需要が伸長しました。
また、国内機工事業では、自動車関連産業や半導体関連産業を中心に工場稼働率の回復基調が続き、要素部品や工作機械周辺機器の需要が高まりました。このような環境のなか、要素部品や産業関連機器等の在庫を拡充し、また、工作機械周辺機器や環境・省エネ機器の販売キャンペーン・展示会等の需要創出活動を積極的に行った結果、販売が増加しました。
海外においては、米国市場は自動車関連産業からの工作機械の受注が高水準で推移したほか、建設関連産業からの受注も好調に推移しました。中国市場においては、EMSからの受注が大きく伸長したほか、省力化や自動化につながる設備投資が幅広い業種で旺盛となり、工作機械やその関連設備の需要が拡大しました。ASEAN市場では、自動車やバイクの需要が上向いたタイや、マレーシア、ベトナムにおいて日系企業からの設備投資を中心に工作機械の販売が増加しました。その結果、生産財関連事業の売上高は348,810百万円(前期比15.4%増)となりました。
[消費財関連事業]
[住建事業]
FIT法改正による影響により、太陽光発電システムの販売が大きく落ち込みましたが、堅調なリフォーム需要を背景に、高付加価値商材の提案に注力した結果、水廻り商品、給湯商品の販売が増加しました。また、業務用エアコンの更新提案により、空調機器の販売も前期を大きく上回りました。その結果、住建事業部の売上高は58,415百万円(前期比0.4%増)となりました。
[家庭機器事業]
当事業部が主力とするホームセンターや家電量販店等では、わが国における家計収入全体の増加がみられるにも関わらず、消費者の消費内容の変化により、年間を通じて店舗集客や物販消費が伸び悩む厳しい業況が続きました。その様な状況下、関東地区における天候不順の影響等で、夏場までは季節商品を中心に販売が苦戦を強いられましたが、秋以降、全国的に平年を下回る気温が続いたことで、暖房機器、加湿器等の冬物季節商品の出荷は堅調に推移しました。その結果、家庭機器事業部の売上高は82,156百万円(前期比3.8%増)となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
②生産、受注及び販売の実績
当社グループは、生産財、住設建材及び家庭機器製品の販売を主たる事業としておりますので、生産実績はありません。
また、受注実績については、特定分野の受注実績の把握にとどまるため、記載を省略しております。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
生産財関連事業348,810115.4
住建事業58,415100.4
家庭機器事業82,156103.8
消費財関連事業140,572102.4
報告セグメント計489,382111.3
その他 (注)38,581104.8
報告セグメント以外計8,581104.8
合計497,963111.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.事業セグメントに識別されないサービス事業であります。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、世界的な機械設備需要の増加を背景とした工作機械の受注の増加や、国内生産財事業と海外事業を一本化した機構改革のシナジー効果が徐々に現れてきたこと等により、売上高、各利益ともに公表計画を上回り、過去最高となりました。
売上高は、生産財関連事業が大きく伸長し、前期から50,264百万円増加し、497,963百万円(前期比11.2%増)となりました。なお、セグメント別の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績等の状況」に記載のとおりであります。
売上総利益は、売上高の増加に伴い前期から5,609百万円増加し、63,516百万円(前期比9.7%増)となりました。また、売上総利益率は、前期に比べ0.1ポイント減少し12.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、物流コスト上昇等に伴う運賃・保管料の増加や、主にアジアにおいて人件費の増加等もあり、前期から3,339百万円増加し、48,133百万円(前期比7.5%増)となりました。
営業利益は、前期から2,270百万円増加し、15,383百万円(前期比17.3%増)となりました。また、売上高営業利益率は、前期に比べ0.2ポイント向上し3.1%となりました。
営業外損益(純額)は、売上高の増加に伴う売上割引の増加等により、△230百万円となりました。
経常利益は、前期から2,221百万円増加し、15,152百万円(前期比17.2%増)となりました。また、売上高経常利益率は、前期に比べ0.1ポイント向上し3.0%となりました。
特別損益(純額)は、1,033百万円となりました。これは、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益(1,050百万円)が主な要因であります。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前期から3,180百万円増加し、16,186百万円(前期比24.5%増)となり、法人税等合計額5,945百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益35百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前期から1,687百万円増加し、10,205百万円(前期比19.8%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における連結総資産は、前連結会計年度末に比べ27,325百万円増加し、246,923百万円となりました。これは、現金及び預金の増加(3,816百万円)、第4四半期の中国市場におけるEMS向け工作機械の大量出荷等による売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)の増加(8,310百万円)、運用資金の増額による有価証券の増加(1,003百万円)、工作機械、機械要素部品等の安定供給を目的とする在庫確保に伴う商品及び製品の増加(9,521百万円)及び非連結子会社である東邦工業株式会社の株式取得等による投資有価証券の増加(1,477百万円)が主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ18,373百万円増加し、162,258百万円となりました。これは、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の増加(11,227百万円)、その他の流動負債の増加(5,147百万円)及び固定負債の繰延税金負債の増加(1,155百万円)が主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ8,952百万円増加し、84,665百万円となりました。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.4%から34.2%と0.2ポイント減少いたしました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ4,316百万円増加し、60,675百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は8,001百万円の増加(前年同期は8,248百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益(16,186百万円)、売上債権の増加(8,169百万円)、たな卸資産の増加(9,587百万円)、仕入債務の増加(11,184百万円)及び法人税等の支払(4,938百万円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は2,223百万円の増加(前年同期は213百万円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入(2,025百万円)、有形及び無形固定資産の取得による支出(924百万円)、利息及び配当金の受取(1,837百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は5,948百万円の減少(前年同期は5,324百万円の減少)となりました。これは主に、利息及び配当金の支払(4,865百万円)と自己株式の取得による支出(733百万円)によるものであります。
④目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、3ヵ年中期経営計画『ONEXT YAMAZEN 2018』において、収益性、効率性、安全性に重点を置き、目標とする経営指標として、総資産営業利益率、総資本回転率、キャッシュ・フロー・マージン率※を掲げております。総資産営業利益率は、営業利益の増加により6.6%となり、目標の6.4%を上回りました。総資本回転率は、売上高の増加に伴う総資本の増加により2.13回となり、目標の2.16回を下回りました。また、キャッシュ・フロー・マージン率も、たな卸資産の増加等により2.6%に留まり、目標の3.3%に対し未達となりました。
中期経営計画『ONEXT YAMAZEN 2018』の最終年度である平成31年3月期においては、目標経営指標の達成に向け、生産性の向上、海外展開の拡大等により収益性を高めるとともに、運転資本回転率の改善等により総資本の運用効率の向上に注力いたします。
※キャッシュ・フローは、法人税控除前の営業キャッシュ・フローを使用しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要について
当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及び事業の維持・拡大のための設備投資資金、そして配当金の支払等であります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金(手元資金及び営業活動により獲得した資金)を充当しております。また、既存事業とのシナジー効果が期待できるM&Aも積極的に展開しております。当連結会計年度においては、自動化、省力化に貢献する製品・サービスを構想設計から製作まで一貫して行う機械メーカーを株式交換により取得しております。今後においても当社グループの持続的成長につながる投資を積極的に行ってまいりますが、所要資金については、主に自己資金を充当する予定であります。
ⅱ)資金の流動性について
当社グループは、取引先からの信頼を維持・獲得するために財務の健全性をより強化し、また、事業遂行にともなう支払債務を履行するのに十分な流動性を確保することの重要性を認識しております。連結ベースの流動比率は、運転資本の最適化により、前連結会計年度末は141.3%、当連結会計年度末は141.4%と、相応の水準を維持しており、十分な流動性かつ健全性を確保しているものと判断しております。
当社は、短期資金に関しては、複数の金融機関と当座貸越契約及び手形債権流動化契約を締結しており、十分な流動性補完を確保しております。また、格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)の2社から発行体格付けを取得しております。本報告書提出時点において、R&I:A-、JCR:A-となっており、中長期資金に関しても、多様な調達手段の検討が可能と判断しております。

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