有価証券報告書-第99期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/18 15:53
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167項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが変更されたことで、社会経済活動の正常化がより進み、景気は緩やかな回復に向かいました。一方、中東、ウクライナ情勢による資源・エネルギー価格および原材料価格の高騰、世界的な金融引き締めといった経済活動に影響を与える状況は長期化しており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような事業環境の中、当社グループにおきましては、新規開拓の強化や成長分野への注力、生産・物流・DX関連への過去最大規模となる設備投資、新たな資本政策を実行することにより、さらなる事業拡大と経営の効率化を推進して参りました。また、「ボンド事業」においては接着剤等に使用される原材料価格の高騰は依然として継続しているものの、製品販売価格への転嫁や経費削減の取り組みが順調に進捗しました。「化成品事業」についても自動車用商材の販売が好調で、「工事事業」につきましても社会インフラ市場の補修・改修・補強工事の進捗が良好でありました。
その結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ79億75百万円増加し、1,408億50百万円となりました。
a. 資産
流動資産は、電子記録債権が22億91百万円、契約資産が21億53百万円増加したものの、現金及び預金が55億44百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ18億8百万円減の926億25百万円となりました。固定資産は、投資その他の資産の投資有価証券が33億18百万円、有形固定資産の建設仮勘定が25億77百万円、投資その他の資産の退職給付に係る資産が22億16百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ97億83百万円増の482億24百万円となりました。
b. 負債
流動負債は、支払手形及び買掛金が32億35百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ32億88百万円増の491億44百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債が16億8百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ14億84百万円増の70億20百万円となりました。
c. 純資産
純資産は、その他有価証券評価差額金が20億75百万円、退職給付に係る調整累計額が13億90百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ32億2百万円増の846億85百万円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高1,329億69百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益102億86百万円(前年同期比38.6%増)、経常利益108億6百万円(前年同期比36.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、2023年3月期の第2四半期決算において固定資産の譲渡による固定資産売却益を計上したことから73億44百万円(前年同期比26.8%減)となりました。
セグメントの概況は次のとおりであります。
a. ボンド
一般家庭用分野においては、ホームセンター向けやコンビニエンスストア向けは堅調に推移しました。住関連分野においては、建築コストの上昇による新設住宅着工戸数の減少を受け、内装工事用の販売数量は減少しました。産業資材分野においては、紙関連用途向けの水性接着剤の販売数量は減少したものの、自動車等に使用される弾性接着剤の販売数量は増加しました。建築分野および土木分野においては、改修工事案件の増加に伴い、建築・土木用シーリング材やはく落防止工法に使用される材料の売上が増加しました。
接着剤やシーリング材に使用される原材料価格の高騰は依然として継続しているものの、製品販売価格への転嫁が進捗し、売上高、営業利益は伸長しました。
以上の結果、売上高は716億27百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は66億9百万円(前年同期比45.7%増)となりました。
b. 化成品
化学工業分野においては、樹脂原料の販売が減少しました。自動車分野においては、半導体不足の解消や新規採用によりハイブリッド車向け商材が好調に推移しました。電子電機向け商材は、パソコンやタブレット端末、スマートフォン等の個人消費者向け商品の需要低下の影響を受けて、関連商材の販売が減少しました。丸安産業㈱においては、コンデンサ用商材が減少しました。
以上の結果、売上高は393億5百万円(前年同期比13.4%増)、営業利益は13億15百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
c. 工事事業
工事事業においては、公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事が引き続き好調に推移し、工事の進捗も良好であったため、関係工事会社5社ともに売上高・営業利益が大きく伸長しました。また、2023年1月に子会社化した中信建設㈱も売上・利益の増加に寄与しました。
以上の結果、売上高は218億57百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益は22億44百万円(前年同期比39.7%増)となりました。
d. その他
その他は不動産賃貸業等となります。売上高は1億78百万円(前年同期比2.0%減)、営業利益は1億24百万円(前年同期は2百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の減少額は56億41百万円(前年同期は57億54百万円の増加)となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加額が81億39百万円(前年同期比35億32百万円増)、投資活動によるキャッシュ・フローの減少額が52億25百万円(前年同期は35億49百万円の増加)、財務活動によるキャッシュ・フローの減少額が86億3百万円(前年同期比61億26百万円増)となったことによるものです。
この結果、当連結会計年度の資金の期末残高は、前連結会計年度に比べ56億41百万円減少し、256億27百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、81億39百万円(前年同期比35億32百万円増)となりました。
これは、売上債権及び契約資産の増加額が38億38百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が110億41百万円あったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、52億25百万円(前年同期に得られた資金は35億49百万円)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出が51億1百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、86億3百万円(前年同期比61億26百万円増)となりました。
これは、自己株式の取得による支出が67億58百万円、配当金の支払額が16億76百万円あったこと等によるものです。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
生産実績(t)前年同期比(%)
ボンド138,786△4.0
化成品--
工事事業--
その他--
合計138,786△4.0

(注)1 化成品はその品種が多種多様にわたり、その数量の表示が困難であるため記載しておりません。
2 工事事業およびその他については、生産実績を定義することが困難であるため記載しておりません。
② 受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度末
(2024年3月31日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
ボンド----
化成品----
工事事業24,50322.918,77216.9
その他----
合計24,50322.918,77216.9

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 当社グループでは、「工事事業」セグメントの土木建設工事以外は受注生産を行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
ボンド71,6273.9
化成品39,30513.4
工事事業21,85712.0
その他178△2.0
合計132,9697.8

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社デンソー17,66114.320,49315.4

(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等
(財政状態)
当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」をご参照ください。
(経営成績)
当社グループの経営成績は、当連結会計年度において売上高1,329億69百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益102億86百万円(前年同期比38.6%増)、経常利益108億6百万円(前年同期比36.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益73億44百万円(前年同期比26.8%減)となりました。
以下に、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
a. 売上高および営業利益の分析
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度より96億29百万円増加し1,329億69百万円、営業利益は前連結会計年度より28億64百万円増加し102億86百万円となりました。
なお、当社グループでは、研究開発費を売上原価および販売費及び一般管理費として処理しております。当連結会計年度の研究開発費は16億40百万円であり、前連結会計年度と比較して0.3%減少しました。
セグメント別の詳しい内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」をご参照ください。
b. 営業外損益の分析
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度より70百万円増加し6億61百万円となりました。主な要因は、為替差益が19百万円、受取配当金が12百万円増加したこと等によるものです。
また、営業外費用は、前連結会計年度より56百万円増加し1億41百万円となりました。主な要因は、支払手数料が46百万円増加したこと等によるものです。
c. 特別損益の分析
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度より68億3百万円減少し3億81百万円となりました。主な要因は、固定資産売却益が71億81百万円減少したこと等によるものです。
また、特別損失は、前連結会計年度より86百万円増加し1億47百万円となりました。主な要因は、貸倒損失が84百万円増加したこと等によるものです。
d. 中期経営計画および達成状況
当社グループは、2024年3月期に「中期経営計画2026」を発表しましたが、最終年である2026年3月期の営業利益目標を初年度に達成したため、改めて「中期経営計画2027」を策定いたしました。この中期経営計画では、「ボンド」「化成品」「工事事業」のそれぞれが、新規開拓の強化や成長分野への注力をさらに推進し、過去最高となる売上高・営業利益を目指して参ります。
ボンド事業におきましては、住関連分野向け接着剤や土木建築用接着剤・シーリング材などのコア事業の強化だけでなく、非住宅分野の強化に取り組み、電子電機、自動車業界などの成長市場向け製品の開発、新規開拓活動を推進し、事業領域の拡大を図って参ります。
化成品事業については、成長市場である自動車、電子電機分野への営業活動をさらに強化を実施し、HV、EV自動車向けや半導体関連製品の拡販を行います。また、当社材料科学研究所が進めている自社技術を活かした製品開発を推進し、市場導入を目指して参ります。
工事事業においては、ボンド事業が持つ補修・改修・補強用接着剤や工法、関係会社間のネットワークを活用し、橋梁などの社会インフラ、建築ストック市場における補修・改修・補強工事事業の拡大を強化して参ります。課題である人手不足については、採用強化、雇用確保の施策を検討し、事業拡大を継続できる体制構築に努めます。
また事業拡大に向けた成長投資については、生産、物流、DX関連に過去最大規模となる約150億円の設備投資を行って参ります。なお資本政策におきましては、株主還元の継続実施と資本効率の向上を目指して参ります。
「中期経営計画2027」数値目標
2027年3月期計画 (2024年3月期比)
連結売上高1,500億円 (+12.8%)
連結営業利益115億円 (+12.0%)
EBITDA145億円 (+17.0%)
ROE9.0%
設備投資額(3年累計)約150億円
株主還元額(3年累計)約120億円

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
b. 資金需要および財務政策
当社グループは、資金需要を満たすための資金として、原則として手元資金および営業活動によるキャッシュ・フローを財源としております。また、当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、当社グループ内の余剰資金を当社へ集中し、資金の有効活用を図っております。
2025年3月期から2027年3月期についての設備投資は、「中期経営計画2027」に記載のとおり、生産能力の増強や生産効率の向上、DXの強化を目的に、3年累計で約150億円を見込んでおります。また株主還元については、株主還元の継続実施、資本効率の向上を目的に、連結配当性向30%以上の維持と約50億円の自己株式取得を計画しております。M&A投資については、事業拡大、グループ経営の相乗効果の最大化に寄与するM&Aを積極的に行っていく予定であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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