有価証券報告書-第94期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/21 9:01
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152項目
経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀による経済・金融政策により、景気は緩やかに回復しております。また、企業業績の改善を受けた設備投資は緩やかに増加し、個人消費は雇用・所得環境の改善により持ち直しております。
当社グループの関連業界では、住宅業界においては、持家・貸家等の新設住宅着工戸数は横ばいで推移しております。
土木建設業界においては、都市部の再開発や建築物の補修・改修工事の需要および道路、鉄道などのインフラ整備並びに維持修繕の需要は堅調に推移しております。
自動車業界においては、IT化に伴う電子部品等の需要が増加しております。
このような状況のもと、当社グループにおいては、2021年3月期を目標到達年度とする中期経営計画の基本戦略に従い事業を推進して参りました。
その結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ48億9百万円増加し、1,084億2百万円となりました。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
① 資産
流動資産は、受取手形及び売掛金が22億74百万円、電子記録債権が7億25百万円、商品及び製品が4億27百万円増加したものの、現金及び預金が45億円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ5億39百万円減の750億5百万円となりました。固定資産は、投資その他の資産の投資有価証券が7億18百万円減少したものの、有形固定資産の建物及び構築物が19億86百万円、土地が28億40百万円、建設仮勘定が16億74百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ53億48百万円増の333億96百万円となりました。
② 負債
流動負債は、支払手形及び買掛金が17億94百万円、電子記録債務が17億31百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ38億12百万円増の420億97百万円となりました。固定負債は、長期借入金が7億71百万円、繰延税金負債が5億12百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ10億円減の53億91百万円となりました。
③ 純資産
純資産は、その他有価証券評価差額金が6億66百万円減少したものの、利益剰余金が34億23百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ19億97百万円増の609億13百万円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高1,341億39百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益70億31百万円(前年同期比2.9%減)、経常利益71億82百万円(前年同期比2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益44億4百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
セグメントの概況は次のとおりであります。
(ボンド)
一般家庭用関連においては、100円均一ショップ、ホームセンターやコンビニエンスストアの主要な販売ルートでの売上は堅調に推移しました。
住宅関連においては、新設住宅着工戸数が横ばいで推移しておりますが、内装工事用接着剤、補修用シーリング材および建築資材の製造に用いられる接着剤の売上は増加しました。
産業資材関連においては、紙関連用途向けの水性接着剤や自動車・電子部品等に使用される弾性接着剤およびウレタンフォーム用離型剤の売上が増加しました。また、新規開拓が進んだ粘着テープの売上も増加しました。
以上の結果、売上高は497億20百万円(前年同期比3.4%増)となりましたが、原材料価格、輸送コストの上昇が続いており、販売価格の改定を実施しているものの利益率が低下し、営業利益は41億38百万円(前年同期比9.2%減)となりました。
(土木建設)
建築分野においては、建築補修材料、外壁はく落防止工法に使用する材料、建築用シーリング材が好調に推移し、売上が増加しました。
土木分野においては、表面保護・はく落防止工法は好調に推移し、連続繊維シート補強工法も回復したことから売上が増加しました。
土木建設工事業においては、公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事が堅調に推移しておりボンドエンジニアリング㈱は売上を大きく伸ばしました。
以上の結果、売上高297億50百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は22億46百万円(前年同期比14.6%増)となりました。
(化成品)
化学工業業界においては、樹脂原料およびエタノールの販売が低調に推移し、売上は減少しました。
電子電機業界においては、半導体封止材関連商材や電子回路基板材料が好調に推移し、売上は増加しました。
自動車業界においては、IT化に伴う電子部品に使用される商材が増加しており、売上は増加しました。
塗料業界においては、国内向け建築用、自動車補修用塗料の販売が落ち込んでおり、塗料向け商材全般は低調に推移しました。
丸安産業㈱はコンデンサに使用する商材が好調に推移し、売上は増加しました。
以上の結果、売上高545億38百万円(前年同期比3.0%増)となりましたが、利益率の低下により営業利益は6億21百万円(前年同期比6.3%減)となりました。
(その他)
その他は不動産賃貸業となります。売上高1億30百万円(前年同期比28.3%増)、営業利益は21百万円(前年同期比59.1%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の減少額は32億82百万円となりました(前年同期比105億34百万円減)。これは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加額が55億7百万円(前年同期比34億54百万円減)、投資活動によるキャッシュ・フローの減少額が65億71百万円(前年同期比48億36百万円増)、財務活動によるキャッシュ・フローの減少額が21億63百万円(前年同期に得られた資金は7百万円)となったことによるものです。
この結果、当連結会計年度の資金の期末残高は、前連結会計年度に比べ32億82百万円減少し、222億63百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、55億7百万円(前年同期比34億54百万円減)となりました。
これは、売上債権の増加が31億59百万円、法人税等の支払額が25億66百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が70億75百万円、仕入債務の増加が26億73百万円、減価償却費が15億90百万円あったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、65億71百万円(前年同期比48億36百万円増)となりました。
これは、定期預金の払戻による収入が19億65百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が76億83百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、21億63百万円(前年同期に得られた資金は7百万円)となりました。
これは、配当金の支払額が9億80百万円、長期借入金の返済による支出が7億4百万円、自己株式の取得による支出が3億40百万円あったこと等によるものです。
なお、上記金額には消費税等は含んでおりません。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
生産実績(t)前年同期比(%)
ボンド116,2832.0
土木建設18,2558.1
化成品--
その他--
合計134,5382.8

(注)1 化成品はその品種が多種多様に亘り、その数量の表示が困難であるため記載しておりません。
2 その他については、生産実績を定義することが困難であるため記載しておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度末
(2019年3月31日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
ボンド----
土木建設20,08328.811,40143.2
化成品----
その他----
合計20,08328.811,40143.2

(注)1 上記の金額には消費税等は含んでおりません。
2 当社グループでは、「土木建設」セグメントの土木建設工事以外は受注生産を行っておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
ボンド49,7203.4
土木建設29,7508.8
化成品54,5383.0
その他13028.3
合計134,1394.4

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には消費税等は含んでおりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権および貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
② 有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関や販売または仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため、連結会計年度末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)により評価し、時価が大幅に下落した株式については会計基準に従って減損処理を行っております。
③ 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等
(財政状態)
当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]経営成績等の状況の概要(1)財政状態および経営成績の状況」をご参照ください。
(経営成績)
当社グループの経営成績は、当連結会計年度において売上高1,341億39百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益70億31百万円(前年同期比2.9%減)、経常利益71億82百万円(前年同期比2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は44億4百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
以下に、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
① 売上高の分析
当連結会計年度の売上高は1,341億39百万円となりました。セグメント別には、ボンドでは497億20百万円(前年同期比3.4%増)、土木建設では297億50百万円(前年同期比8.8%増)、化成品では545億38百万円(前年同期比3.0%増)、その他では1億30百万円(前年同期比28.3%増)となりました。
詳しい内容については、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]経営成績等の状況の概要(1)財政状態および経営成績の状況」をご参照ください。
② 売上原価および売上総利益の分析
当連結会計年度の売上原価は1,116億69百万円、売上総利益は224億70百万円となりました。生産効率の向上、合理化に努めて参りましたが、原材料価格の上昇により売上総利益率は16.8%となり、前連結会計年度の売上総利益率17.4%から若干下降いたしました。
なお、当社グループでは、研究開発費を売上原価として処理しております。当連結会計年度の研究開発費は15億76百万円であり、売上原価に占める割合は1.4%であります。前連結会計年度の研究開発費は15億77百万円であり、売上原価に占める割合は1.5%でありました。
③ 営業利益の分析
当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度より2億6百万円減少し70億31百万円となりました。減少の主な要因は、売上高が56億46百万円増加したものの、販売費及び一般管理費が前連結会計年度より3億72百万円増加したことにより減益となりました。
④ 営業外損益の分析
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度より30百万円減少し4億63百万円となりました。減少の主な要因は、受取配当金が31百万円、持分法による投資利益が30百万円増加したものの、製品補償引当金戻入益が95百万円減少したこと等によるものです。
また、営業外費用は、前連結会計年度より88百万円減少し3億11百万円となりました。減少の主な要因は、為替差損が50百万円、その他が45百万円減少したこと等によるものです。
⑤ 特別損益の分析
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度より1億85百万円減少し36百万円となりました。減少の主な要因は、投資有価証券売却益が1億67百万円、固定資産売却益が18百万円減少したことによるものです。
また、特別損失は、前連結会計年度より1億25百万円減少し1億43百万円となりました。減少の主な要因は、当連結会計年度において関係会社株式売却損を61百万円計上したものの、固定資産処分損が1億88百万円減少したこと等によるものです。
⑥ 中期経営計画および達成状況
当社グループは2021年3月期を目標到達年度とする中期経営計画の基本戦略に従い、コア事業での確固たる地位の確立と信頼性の確保による利益の創出、ポートフォリオ戦略による経営資源、研究資源の最適配分、グループ経営の強化による相乗効果の最大化、事業拡大(M&Aを含む)による成長戦略、アジア市場への展開、ESG経営の推進に取り組んで参りました。
(中期経営計画 2019年3月期~2021年3月期)
2019年3月期計画2019年3月期実績2020年3月期計画2021年3月期計画
売上高(百万円)135,000134,139141,000150,000
営業利益(百万円)7,6507,0318,0008,600
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)4,9204,4045,000-

当連結会計年度の売上高に関しては、ほぼ目標どおりの成績となりましたが、国産ナフサ価格高騰により主力である接着剤、シーリング材の原材料価格が上昇し、また、輸送コストも上昇しており、販売価格の改定を実施しているものの利益率が低下したことにより営業利益は未達となり、自己資本当期純利益率(ROE)も中期経営計画の目標値9.0%を下回り7.8%となりました。
セグメント別業績においては、ボンドはコア事業である住宅関連用の新規獲得が順調に進捗し、産業用では紙関連用途向け水性接着剤、自動車・電材用途向け弾性接着剤、粘着テープ等の新規分野での販売増が貢献しました。今後、住宅着工戸数の伸びが見込めない中、産業用の売上構成比を高めていくことが、当セグメントの課題として認識しております。
土木建設においては、シーリング材が大幅に増加し、シェア拡大が進みました。補修材も新製品開発が進み、売上は増加しました。土木建設工事ではボンドエンジニアリング㈱が好調に推移しました。今後は土木建設工事業と協業し、新工法および補修材の開発を推進し、当社のシェアが低い土木用を伸長させることが、当セグメントの課題として認識しております。
化成品においては、新規商材、新規顧客の開拓を目標に行動して参りました。一部、成果も出始めていますが、今後さらにこの活動を推進して行くことが、当セグメントの課題として認識しております。
利益に関しては、生産体制の強化、物流体制の構築、新製品の開発を推進し、原材料価格の上昇、輸送コストの高騰に影響されない収益構造を構築することを課題として認識しております。
これら課題を認識し、中期経営計画(「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2) 中期経営計画2021」参照)を推進することにより、顧客のニーズにあった製品・商品の開発や製造、サービスの提供を通じて社会およびステークホルダーの信頼に応え、収益力の向上、企業価値の増大に努めて参ります。
資本の財源および資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
② 資金需要
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料仕入や商品仕入の他、荷造運搬費、人件費等の販売費及び一般管理費が主なものであります。また、設備資金需要については生産効率の向上、物流体制の構築のための設備投資が主なものであります。今後、事業拡大、グループ経営の相乗効果の最大化に寄与するM&A投資を積極的に行っていく予定であります。
③ 財務政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金の調達、および適切な流動性を安定的に確保することを基本方針としております。短期的な運転資金の需要に対しては主に自己資金により、また長期的な運転資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入を行っております。また、当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、当社グループ内の余剰資金を当社へ集中し、資金の有効活用を図っております。

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