四半期報告書-第66期第2四半期(平成28年6月21日-平成28年9月20日)

【提出】
2016/11/02 9:36
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31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、消費増税再延期や雇用の改善などから、ゆるやかな景気の持ち直しが期待される反面、円高・株安の動きに加え、熊本地震の発生により消費マインドが冷え込むなど、個人消費者の景況感は足踏み状態となり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの属する衣服・身の回り品業界におきましても、引き続く消費者の生活防衛意識の高さに加え、天候・気温不順の影響もあり、個人消費の回復に鈍化傾向が見られる中、厳しい経営環境が続いております。
このような経営環境の中で、当社グループは、主力の卸売事業の抜本改革と新規事業の本格展開に向けて、以下のとおり取り組んでおります。
主力の卸売事業におきましては、売場再編により利益率の安定しているミセス商品群及び季節性にとらわれない日用雑貨類の拡充等商品構成の見直しを行うとともに、シーズンごとに全社共通テーマを打ち出し、情報発信型の売場の構築を図ってまいりました。また、既存業種にとどまらず異業種に対する新規顧客開拓に着手するとともに、EC事業への本格的参入として前期に独自開発したアプリを改修し、これと連携した自社WEBサイトを再構築し、「プロルート丸光オンラインストア」としてオープンさせ、顧客に対する仕入れの利便性及びサポートの充実に努め、拡販を図ってまいりました。併せて、新規顧客登録数が前年同期比157.3%と増加を続けております台湾、香港を中心とする海外顧客へのサポートも充実させ、多様化する顧客、小売業態への対応を図ってまいりました。収益面においては、前期に引続きマーチャンダイジング機能の強化を図ったことにより粗利益率が大きく改善いたしました。
当期から新設した卸貿易専門部署におきましては、対中国貿易に関する交渉、商談を重ねるとともに、通関等の準備を押し進めた結果、済南保税区内企業や青島市のEC企業向けへの輸出がスタートいたしました。また、中国企業の協力も得て、中国最大のECショッピングモール天猫国際(Tmall Global)に「丸屋免税店海外旗艦店」を開設することができました。しかしながら、中国国内の景気減速に伴い、購買ニーズが食品、ベビー用品及び日用品等に集中しており、その商品群の確保や中国国内への通関可否の精査に時間を要しているため、輸出取引の進捗は、当初計画より遅延しております。今後は、引き続き中国各地域の卸売企業やEC企業との連携を強化するとともに、購買ニーズに応えた商品カテゴリーを提供できるよう新規取引先の開拓に努め、さらに、OEM製品の企画・提案・製造にも着手してまいります。
免税事業におきましては、訪日旅行客の買い物ニーズの変化に対応したタイムリーな商品を揃えた売場を作るとともに、新規開拓を含めた旅行会社との提携強化に努めた結果、団体バスでの来店を中心に客数、売上高ともに大幅に増加いたしました。また、中国政府の関税引き上げや円高の影響により、日用品を中心とした値頃商品へのニーズが高まっている環境下、当社丸屋免税店の品揃えとも合致していることから今後一層の集客拡大を図るとともに、中国だけでなく、台湾、東南アジアからの訪日旅行客の集客にも注力してまいります。
連結子会社であります株式会社サンマールが営む小売事業におきましては、「Kent House」各店において、根強い人気を誇るスーツ、ジャケット、パンツ等国産の自社ブランド製品を中心にビジネススタイルに特化した品揃えを図り、商品単価、客単価のアップ及び粗利益率の改善を図るとともに、百貨店での催事販売会を行う等売上増加に努めました。
また、当社グループ全体におきましては、物流、ITシステム等を中心に徹底したコスト見直しに着手しており、当第2四半期連結累計期間においてもコストの削減効果は顕在しており、引き続き継続的な利益確保に向けたコスト構造への変革を強化してまいります。
以上の結果、当社グループ全体の当第2四半期連結累計期間の売上高は56億24百万円(前年同四半期比7.3%減)、営業損失は9百万円(前年同四半期は営業損失1億41百万円)、経常損失は78百万円(前年同四半期は経常損失2億9百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は84百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失2億12百万円)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(卸売事業)
当第2四半期連結累計期間の卸売事業における売上高は54億71百万円(前年同四半期比8.7%減)、営業利益は1億67百万円(同27.4%増)となりました。
(小売事業)
関東地区で小売業を営む株式会社サンマールの当第2四半期連結累計期間における売上高は60百万円(同0.3%減)、営業損失は9百万円(前年同四半期は営業損失15百万円)となりました。
(免税事業)
丸屋免税店による訪日旅行客向けの小売り販売を行う免税事業の売上高は92百万円(同496.3%増)であり、営業損失は22百万円(前年同四半期は営業損失83百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間の総資産は113億72百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億57百万円減少いたしました。これは主として商品が1億9百万円、受取手形及び売掛金が90百万円増加する一方で、差入保証金が2億2百万円、現金及び預金が1億33百万円減少したことによるものであります。
負債合計は97億47百万円となり、前連結会計年度末に比べて82百万円減少いたしました。これは主として短期借入金が2億38百万円、買掛金が1億67百万円増加する一方で、流動負債(その他)が1億89百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1億21百万円、社債(1年内償還予定の社債を含む)が1億17百万円減少したことによるものであります。
純資産は16億24百万円となり、前連結会計年度末に比べて74百万円減少いたしました。これは主として親会社株主に帰属する四半期純損失84百万円の計上に伴う利益剰余金の減少によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1億33百万円減少し、6億59百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による支出は1億69百万円(前年同四半期比24.7%増)となりました。収入の主な内訳は、仕入債務の増加額1億67百万円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額1億7百万円、売上債権の増加額90百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による収入は38百万円(前年同四半期は64百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、差入保証金の回収による収入2億円であり、支出の主な内訳は、固定資産の取得による支出1億33百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による支出は1百万円(前年同四半期は3億20百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の純増加額2億38百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出1億21百万円、社債の償還による支出1億17百万円であります。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 重要事象等について
当社には、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況(以下、重要事象等)が存在しております。当該重要事象等の内容及び対策等については、「第2 事業の状況 1事業等のリスク」に記載したとおりであります。