四半期報告書-第67期第2四半期(平成29年6月21日-平成29年9月20日)

【提出】
2017/11/02 9:05
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の各種政策の効果により、緩やかな景気回復の動きが見られる一方、米国の不安定な政策運営や朝鮮半島の情勢不安等から、経済全般に不透明な状況が続いております。
当社グループの属する衣服・身の回り品業界におきましては、実質所得の伸び悩みや将来に対する不安から消費者の生活防衛意識は依然として根強く、引き続き厳しい経営環境が続いております。
このような経営環境の中で、当社グループは、主力の卸売事業を中心に、利益体質への変革を図るため事業構造改革を推し進めてまいりました。
卸売事業におきましては、顧客ニーズにマッチした魅力ある売場を構築するため、重複感のある売場の統合や収益性の低い売場を廃止したことや今夏の天候不順の影響により、売上高は前年同期を下回りましたが、売上総利益率は向上いたしました。また、クロスファンクション機能を有する新規営業部隊を立ち上げ、関連部門での情報共有による効率化や顧客ニーズの取りこぼしを防ぐとともに、新規開拓や休眠顧客の掘り起こしに注力し営業活動を強化してまいりました。さらに、天理流通センターでの出荷等に係る業務を内製化し、物流コストの削減及びサービス面での付加価値の向上を図ってまいりました。これらの諸施策に加え、引き続きマーチャンダイジングの最適化に取り組んだ結果、営業損益は大きく改善いたしました。
EC事業におきましては、アイテム数の拡充や各種キャンペーンにより自社サイトの新規会員獲得に取組むとともに、アパレル専門の卸・仕入サイトに新規出展し、売上拡大を図ってまいりました。
卸貿易事業におきましては、中国の卸売企業、EC企業と商談を重ねておりますが、人気商材の確保や価格面で課題があり、中国顧客にメリットを提供するまでには至っておりません。新規仕入先の開拓や当社丸屋免税店との情報共有による商品開発に注力するとともに、輸出貿易に限らず日本国内の中国向けの代理購入業者への販売を進めております。
免税事業におきましては、当社丸屋免税店の取扱商品が訪日旅行客のニーズに合致しているということ及びレストランフロアにおいて食事提供を行えるということから、新規を含めた各提携旅行会社から支持を得ており、引き続き団体バスでの来店を中心に客数、売上高ともに大幅に増加いたしました。しかしながら、営業利益を生み出すまでには至っておらず、商品開発等による粗利益率の改善が急務であります。また、インバウンド市場は、団体旅行から個人旅行へ、モノからコトへのシフトが加速しており、今後はこれらの変化に対応した新たなサービスの提供が課題であるとも認識しております。
連結子会社であります株式会社サンマールが営む小売事業におきましては、通行量の多い立地を活かし、一部店舗をアウトレット業態へ転換することにより、来店客数の増加及び売上拡大を図ってまいりました。また、取引先でのオーダースーツ受注会や百貨店催事等の店舗外売上の獲得も積極的に行うとともに、徹底したコストの見直しにより、損益改善に取り組んでまいりました。
また、当社グループ全体におきましては、ITコストや運営管理費の見直し、有利子負債の圧縮による金融コストの低減を図ったことなどから、経常損益において大幅な改善を実現しました。
以上の結果、当社グループ全体の当第2四半期連結累計期間の売上高は、51億38百万円(前年同四半期比8.6%減)、営業利益は61百万円(前年同四半期は営業損失9百万円)、経常利益は40百万円(前年同四半期は経常損失78百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は44百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失84百万円)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(卸売事業)
売上高は、48億96百万円(前年同四半期比10.5%減)、営業利益は2億18百万円(同30.5%増)となりました。
(小売事業)
東京都内で小売事業を営む株式会社サンマールの売上高は58百万円(同4.3%減)、営業損失は4百万円(前年同四半期は営業損失9百万円)となりました。
(免税事業)
丸屋免税店による訪日旅行客向けの小売り販売を行う免税事業の売上高は1億83百万円(同98.5%増)、営業損失は4百万円(前年同四半期は営業損失22百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間の総資産は54億78百万円となり、前連結会計年度末に比べて12百万円減少いたしま した。これは主として受取手形及び売掛金が98百万円、商品が1億22百万円それぞれ増加する一方で、現金及び預金が2億66百万円減少したことによるものであります。
負債合計は34億40百万円となり、前連結会計年度末に比べて62百万円減少いたしました。これは主として買掛金が1億73百万円増加する一方で、事業構造改善引当金が1億49百万円、流動負債(その他)が82百万円それぞれ減少したことによるものであります。
純資産は20億37百万円となり、前連結会計年度末に比べて49百万円増加いたしました。これは主として四半期純利益の計上により利益剰余金が44百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて5億16百万円減少し、24億9百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による支出は2億8百万円(前年同四半期比23.3%増)となりました。収入の主な内訳は、仕入債務の増加額1億73百万円であり、支出の主な内訳は、事業構造改善引当金の減少額1億49百万円、たな卸資産の増加額1億25百万円、売上債権の増加額98百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による支出は3億7百万円(前年同四半期は38百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、貸付金の回収による収入0百万円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入れによる支出2億50百万円、固定資産の売却による支出35百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による支出は0百万円(前年同四半期比99.0%減)となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の純増加額64百万円であり、支出の主な内訳は、社債の償還による支出64百万円であります。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 重要事象等について
当社には、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況(以下、重要事象等)が存在しております。当該重要事象等の内容及び対策等については、「第2 事業の状況 1事業等のリスク」に記載したとおりであります。