有価証券報告書-第73期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/24 14:28
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末と比較して113億20百万円(9.4%)減少し、1,095億32百万円となりました。これは主に手許在庫の出荷が進んだことにより商品及び製品が120億9百万円減少したためであります。
固定資産につきましては、前連結会計年度末と比較して39億37百万円(23.3%)増加し、208億43百万円となりました。これは主に株式会社クリアライズの取得に関連してのれんが30億28百万円増加したためであります。
以上のことから、当連結会計年度末における資産の部全体としては、前連結会計年度末と比較して73億83百万円(5.4%)減少し、1,303億76百万円となりました。
負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末と比較して115億9百万円(19.6%)減少し、471億96百万円となりました。これは主に運転資本(商品仕入)の減少に伴い支払手形及び買掛金が54億85百万円、短期借入金が50億71百万円減少したためであります。
固定負債は前連結会計年度末と比較して45億12百万円(34.4%)増加し、176億32百万円となりました。これは主に長期借入金が40億43百万円増加したためであります。
以上のことから、当連結会計年度末における負債の部全体としては、前連結会計年度末と比較して69億96百万円(9.7%)減少し、648億29百万円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して3億87百万円(0.6%)減少し、655億46百万円となりました。これは主に投資有価証券の売却等によりその他有価証券評価差額金が2億95百万円減少したためであります。
b. 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、インフレが落ち着いたことによる実質所得の持ち直しなどを背景に底堅い成長を維持しておりましたが、トランプ政権が掲げる「米国第一」の各政策や中国経済の回復動向の不透明感、欧州主要国であるドイツやフランスの政治不安定化などの下振れリスクも抱えており、これらが及ぼす今後の世界経済への悪影響も懸念されております。
我が国の経済については、2024年(暦年)実質GDP成長率は前年比プラス0.1%と辛うじてプラスを維持しましたが、食料価格高騰などの物価上昇、実質賃金の伸び悩みを主因とする個人消費の停滞、トランプ米政権の関税措置による貿易影響など先行きの不透明感が残っております。
当社グループが主力事業を展開するエレクトロニクス業界においては、生成AI関連のデータセンター向けは活況さが継続した一方で、車載関連や産業機器向けを中心に最終需要の低迷が続き在庫調整が長期化、AI関連の好調さとそれ以外の低調さの二極化が継続しました。
このような状況のもと、当社グループの電子部品事業においては、車載関連分野で主要顧客への一時的な販売増加もありましたが、産業機器分野では顧客の在庫調整が続き低調だったこと等により、対前年同期比で減収となりました。
電子・電気機器事業においては、パワーデバイス向け関連機器が前年度受注分の出荷により販売が増加、対前年同期比で増収となりました。
工業薬品事業においては、紙・パルプ分野で原料価格高騰分の販売価格への転嫁等もあり、対前年同期比でわずかながら増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の連結売上高は1,831億33百万円(前年同期比0.6%増)となりました。
損益面につきましては、連結売上総利益は278億78百万円(同3.9%増)となり、連結販売費及び一般管理費として199億65百万円(同4.0%増)を計上した結果、連結営業利益は79億13百万円(同3.6%増)、連結経常利益は73億21百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は51億31百万円(同0.9%減)となりました。
また、1株当たり当期純利益は272円76銭となり、前連結会計年度より3円44銭減少いたしました。
収益性及び資本効率に係る各指標につきましては、当連結会計年度における売上高営業利益率は4.3%(前連結会計年度は4.2%)、総資産経常利益率は5.5%(同4.9%)、自己資本当期純利益率は7.8%(同8.0%)となりました。
報告セグメント別の経営成績につきましては、以下のとおりです。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
[電子部品事業]
電子部品事業では、車載関連用途においては主要顧客への一時的な販売増加がありましたが、スマートフォンやPC向けは低調に推移、産業機器分野では在庫消化を終えた一部の顧客から受注が入りましたが、全体的には顧客の在庫調整が長引いたことにより販売が減少しました
この結果、当連結会計年度の売上高は1,429億61百万円(前年同期比0.9%減)となり、販売減少に伴う利益額の減少や為替影響等の要因により、セグメント利益は52億39百万円(同11.6%減)となりました。
[電子・電気機器事業]
電子・電気機器事業では、PCB関連機器はパッケージ基板メーカーの設備投資が回復せず低調な状態が続きました。一方で真空理化学関連は堅調を維持し、パワーデバイス向けは半導体工場への設備投資に減速感が見えつつも、前年度受注分の出荷により販売が大きく増加しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は272億41百万円(前年同期比2.6%増)となり、セグメント利益は24億98百万円(同40.6%増)となりました。
[工業薬品事業]
工業薬品事業では、石油石化分野は海外プラントの稼働減に加え国内プラントも生産調整が続き販売が減少しましたが、紙・パルプ分野は原料価格高騰分の販売価格への転嫁で利益が改善しました。また化粧品分野は需要が上向きはじめ主要顧客の在庫も一部解消されましたが、本格的な回復は依然不透明な状況です。
この結果、当連結会計年度の売上高は107億89百万円(前年同期比0.0%増)となり、原材料費の高騰などにより、セグメント損失は9百万円(前年同期はセグメント利益35百万円)となりました。
[その他の事業]
その他の事業では、当社の業務・物流管理全般の受託と太陽光発電事業に加え、当連結会計年度より材料調査などの受託分析・試験評価事業を行っております。当連結会計年度の売上高は25億60百万円(前年同期比134.8%増)となり、当連結会計年度より受託分析・試験評価事業が加わったことにより、セグメント利益は1億31百万円(同272.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは105億89百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは45億68百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは65億7百万円の支出、現金及び現金同等物に係る換算差額が1億52百万円の減少となったため、現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比較して6億39百万円減少し、当連結会計年度末は149億29百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
エレクトロニクス関連の商社事業を展開する当社グループでは、市況や事業動向により売上債権や棚卸資産等の運転資本が増減し、営業キャッシュ・フローが変動いたします。当連結会計年度においては、仕入債務の減少額67億15百万円等の支出要因がありましたが、税金等調整前当期純利益75億61百万円、棚卸資産の減少額117億33百万円等の収入要因により、営業活動によるキャッシュ・フローは105億89百万円の収入となりました。なお、前連結会計年度には売上債権の減少額156億82百万円等により、87億12百万円の収入となっておりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動として、主に新規事業に係る投資や工業薬品事業における製造及び研究設備の更新等の資本的支出の他、必要に応じてM&Aやアライアンス等の非連続投資を行っております。当連結会計年度においては、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出37億14百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは45億68百万円の支出となりました。なお、前連結会計年度には、投資有価証券の売却による収入20億40百万円等により、8億76百万円の収入となっておりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
運転資本の増減による営業キャッシュ・フローの変動に対して、主に有利子負債による調整を行っております。当連結会計年度においては、短期借入金の返済による支出(純)29億円、配当金の支払い額50億79百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは65億7百万円の支出となりました。なお、前連結会計年度には、配当金の支払額56億12百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは114億51百万円の支出となっておりました。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率49.8%46.9%43.8%47.9%50.3%
時価ベースの自己資本比率22.6%36.6%63.0%77.0%59.4%
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率
395.7%3,796.7%-418.8%333.2%
インタレスト・カバレッジ・レシオ46.4倍5.8倍-47.0倍33.8倍

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。
5.2023年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載を省略しております。
③半導体市況の当社グループへの影響
新型コロナウイルス感染症の影響によるリモートワークや巣ごもり消費の拡大により、2020年度第4四半期(2021年1月~3月)から世界的な半導体不足が表面化しましたが、当連結会計年度においては、産業機器関連や一部車載関連においても顧客の在庫調整が進んできており、PC、スマートフォン及び民生機器向けについては需要の減少により供給過剰状態になっていると見られます。
当社グループでは、最終製品の需要動向に注視しながら適正な在庫水準の維持に努めておりますが、半導体製品の取引価格やサプライチェーンにおける在庫水準の変動、及び顧客企業の生産計画の変更等、市場動向の変化が今後の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(2024年4月1日から
2025年3月31日まで)
前年同期比(%)
電子部品事業 (百万円)1,228156.6
工業薬品事業 (百万円)6,08697.7
合計 (百万円)7,314104.3

(注)金額は販売価格によっております。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(2024年4月1日から
2025年3月31日まで)
前年同期比(%)
電子部品事業 (百万円)115,83487.7
電子・電気機器事業 (百万円)18,43684.4
工業薬品事業 (百万円)6,65779.4
合計 (百万円)140,92986.8

(注)セグメント内の内部取引を相殺消去しております。
c. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
電子部品事業(百万円)133,039115.557,65085.3
電子・電気機器事業(百万円)18,88283.28,56750.6
工業薬品事業(百万円)10,41296.381768.4
その他の事業(百万円)2,299210.8302-
合計164,633109.967,33778.6

(注)セグメント内の内部取引については消去しておりますが、セグメント間の内部取引については消去しておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(2024年4月1日から
2025年3月31日まで)
前年同期比(%)
電子部品事業 (百万円)142,96199.1
電子・電気機器事業 (百万円)27,241102.6
工業薬品事業 (百万円)10,789100.0
その他の事業 (百万円)2,560234.8
合計 (百万円)183,553100.5

(注)1.セグメント内の内部取引については消去しておりますが、セグメント間の内部取引については消去しておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先前連結会計年度
(2023年4月1日から
2024年3月31日まで)
当連結会計年度
(2024年4月1日から
2025年3月31日まで)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社デンソー17,0919.421,12511.5

※販売実績には、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客に対する販売実績を含めております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しております。また重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況
当社グループでは、2021年4月に4ヶ年の中期経営計画「Change & Co-Create 2024」を公表し、エレクトロニクス商社とケミカルメーカーの複合企業として、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、収益力の向上や新規事業の展開などの経営課題に取り組みましたが、本計画にて掲げた事業構造改革による効果に加え、主力事業を展開しているエレクトロニクス業界において、自動車向け半導体並びに産業機器向け半導体及び半導体製造装置の堅調な推移により、2021年度、2022年度共に当初計画の定量目標である連結営業利益50億円以上を達成いたしました。そのため2023年4月に本計画の折り返し地点に際し、成長を維持するため、定量目標の見直しを行いました。本計画にて掲げた全社戦略並びに事業戦略の遂行・浸透により、更なる企業価値の向上に努めてまいりました。見直し後の2024年度の定量目標は連結営業利益90億円以上、連結営業利益率4.5%以上、ROE9.0%以上とし、本計画にて掲げた全社戦略並びに事業戦略の遂行・浸透により、更なる企業価値の向上に努めてまいりました。
電子部品事業においては、業務の効率化と収益性の高いビジネスへの販売強化による収益性の改善、部門を横断した情報・技術の連携による新規顧客開拓、営業体制の見直しによる海外販売の強化等を進めました。
電気・電子機器事業においては、新商品や自社製品の販売比率の向上、独自の技術、装置、販路の強化を進めました。
工業薬品事業においては、技術強化や製品開発力の向上による事業領域の拡大、海外の販路・製造・サービス機能の強化による海外事業展開及び化粧品原料ビジネスの強化を進めました。
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比較して10億86百万円(0.6%)増加し、1,831億33百万円となりました。これは主に電子部品事業において、車載関連用途において一時的な販売増加がありましたが、スマートフォンやPC向けや産業機器向けは低調に推移、全体的には顧客の在庫調整が長引いたことにより販売がわずかに減少した一方、電子・電気機器事業において、真空理化学関連は堅調を維持し、半導体・MEMS関連機器などが前年度受注分の出荷により販売が増加したためであります。
売上総利益は、前連結会計年度と比較して10億45百万円(3.9%)増加し、278億78百万円となりました。これは主に前述の電子部品事業の減少を、比較的利益率の高い電子・電気機器事業の増加でカバーしたためです。なお、売上総利益率は15.2%となり、前連結会計年度より0.5ポイント改善いたしました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して7億68百万円(4.0%)増加し、199億65百万円となりました。これは主に業務委託費4億17百万円増加したことによります。
営業利益は、前述の通り販売費及び一般管理費が増加したものの、その増加以上に売上総利益が増加したため、前連結会計年度と比較して2億76百万円(3.6%)増加し、79億13百万円となりました。また、営業利益率は4.3%となり、前連結会計年度より0.1ポイント改善いたしました。
営業外収益は、受取配当金が2億71百万円増加したこと等により前連結会計年度と比較して3億91百万円増加し6億53百万円となり、営業外費用は、為替差損8億97百万円を計上したほか、支払利息の増加等により前連結会計年度と比較して2億59百万円増加し、12億44百万円となりました。その結果、経常利益は前連結会計年度と比較して4億8百万円(5.9%)増加し、73億21百万円となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益2億90百万円を計上しましたが、前連結会計年度と比較して13億99百万円減少し2億94百万円となり、特別損失は、投資有価証券評価損49百万円等により前連結会計年度と比較して11億12百万円減少し54百万円となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比較して1億22百万円(1.6%)増加し、75億61百万円となりました。
法人税等合計額は、法人税、住民税及び事業税23億15百万円を計上したこと等により、24億29百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して44百万円(0.9%)減少し、51億31百万円となりました。
また自己資本当期純利益率(ROE)は7.8%となり、前連結会計年度より0.2ポイント下降しました。
当連結会計年度は、中期経営計画「Change & Co-Create 2024」の最終年度でありましたが、当初計画の2024年度の定量目標(連結営業利益50億円以上、連結営業利益率3.0%以上、ROE6.0%以上)は達成したものの、見直し後の2024年度の定量目標(連結営業利益90億円以上、連結営業利益率4.5%以上、ROE9.0%以上)には届きませんでした。これは中国市場低迷の長期化や顧客の在庫調整の影響を受けたものと考えております。
また当社は、エレクトロニクスとケミカルの2つの事業領域、そして商社とメーカー機能を併せ持つハイブリッド企業として、中長期的な成長拡大と新たな価値創出を目指すため、2028年度を最終年度とする新中期経営計画「Hakuto 2028」を策定し、2025年4月30日に公表しました。世界的な物価・資源高、半導体の戦略物資化など、世界情勢の不透明性は高まっておりますが、AI関連及び半導体製造に対する様々な投資活動を中心に、エレクトロニクス業界は引き続き高い成長が見込まれております。また、当業界で求められる商社の役割・機能が変化し、その存在意義が改めて問われております。このような事業環境の下、当社グループならではの提供価値を追求し、顧客からかけがえのない存在として信頼を確立するため、この中期経営計画をマイルストーンとして位置付けております。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
商社事業である電子部品事業と電子・電気機器事業で売上高の大半を占める当社グループのバランスシートは、主に現金及び預金、売上債権、並びに棚卸資産等の流動資産で構成されております。また、新規事業開発や商権獲得のための事業投資の他に、製造業の工業薬品事業では生産設備投資や研究開発投資等にも資金を投入しております。当社グループでは、これらの手元流動性、運転資本及び投資等に充当する資金は、主に内部留保と金融機関からの借入によって調達しております。
当連結会計年度末における棚卸資産は前連結会計年度末と比較して116億64百万円(20.8%)減少し、444億84百万円となりました。これは手許在庫の出荷が進んだことにより、商品及び製品が120億9百万円減少したためであります。一方で、売上債権は前連結会計年度末と比較して14億16百万円(3.2%)増加し、457億95百万円となりました。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、前連結会計年度末と比較して12億1百万円(3.3%)減少し、352億82百万円となりました。これは主に増加した営業キャッシュ・フローを元に借入金の返済を進めたためであります。また、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末と比較して6億39百万円(4.1%)減少し、149億29百万円となり、手元流動性比率は約1.0ヶ月となりました。
内部留保につきましては、M&A等戦略的投資や事業効率化投資などの中長期的な成長や高い投資効率が期待できる投資などに優先的に充当してまいりますが、2021年4月に公表した中期経営計画「Change & Co-Create 2024」の期間中は、株主の皆様への利益還元と資本効率の改善を事業上及び財務上の重要課題と位置づけ、「総還元性向100%」を目標とした株主還元を実施することを基本方針としておりました。
配当につきましては、1株当たり年間260円の配当(連結配当性向95.3%)を実施しており、自己株式の取得は行わなったため、総還元性向は連結配当性向と同じく95.3%となりました。
なお、翌期以降の配当方針につきましては、2025年4月30日に公表した新中期経営計画「Hakuto 2028」をご参照ください。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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