有価証券報告書-第210期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりとなりました。
① 財政状態及び経営成績の状況
主要勘定につきましては、預金は、法人預金は増加しましたが、個人預金と地方公共団体預金の減少により、前連結会計年度末比44億円減少の2兆9,977億円となりました。また、譲渡性預金を含めた預金等は、前連結会計年度末比479億円減少の3兆400億円となりました。貸出金は、事業性貸出金の増加等により、前連結会計年度末比1,062億円増加の2兆857億円となりました。有価証券は、ポートフォリオ改善のために外国証券等を売却する一方で、運用を強化し投資信託を中心に投資しました結果、前連結会計年度末比1,030億円増加の9,122億円となりました。
損益につきましては、経常収益は、貸出金利息は増加しましたが、国債等債券売却益の減少等により、前連結会計年度比82億9百万円減少の524億86百万円となりました。経常費用は、国債等債券売却損や国債等債券償還損の減少等により、前連結会計年度比96億25百万円減少の431億66百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度比14億16百万円増加の93億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同17億36百万円増加の72億85百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等により856億28百万円のマイナスとなりました。前連結会計年度比では2,766億6百万円増加しております。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が有価証券の売却や償還による収入を上回ったこと等により958億65百万円のマイナスとなりました。前連結会計年度比では2,276億53百万円減少しております。財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入金の返済や配当金の支払等により64億90百万円のマイナスとなりました。前連結会計年度比では46億29百万円減少しております。この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、当連結会計年度中に1,879億83百万円減少し2,150億67百万円となりました。
(参考)
(1) 国内・国際業務部門別収支
(国内業務部門)
資金運用収支は、前連結会計年度に比べ3億51百万円減少し248億49百万円となりました。
役務取引等収支は、前連結会計年度に比べ11億8百万円増加し68億76百万円となりました。
その他業務収支は、前連結会計年度に比べ12億25百万円減少し13億99百万円の支出超過となりました。
(国際業務部門)
資金運用収支は、前連結会計年度に比べ42億55百万円増加し79億92百万円となりました。
役務取引等収支は、前連結会計年度に比べ20百万円減少し15百万円となりました。
その他業務収支は、前連結会計年度に比べ74百万円増加し92億38百万円の支出超過となりました。
(注) 1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
3 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
4 その他業務収益及びその他業務費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間で相殺した金融派生商品損益であります。
(参考)
(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
① 国内業務部門
資金運用勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ1,212億円減少し3兆1,051億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ0.03ポイント上昇し0.82%となりました。
資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ1,474億円減少し3兆501億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ0.01ポイント上昇し0.02%となりました。
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建対非居住者取引等を除いた円建取引であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度19,029百万円、当連結会計年度6,289百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度1,999百万円、当連結会計年度2,495百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
資金運用勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ242億円減少し2,667億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ1.51ポイント上昇し3.23%となりました。
資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ269億円減少し2,650億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ0.20ポイント低下し0.23%となりました。
(注) 1 国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度19,029百万円、当連結会計年度6,289百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度1,999百万円、当連結会計年度2,495百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は相殺して記載しております。
(参考)
(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況
役務取引は、そのほとんどを国内業務部門で占めており、主要な役務取引の内訳は次のとおりであります。
(注) 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
(参考)
(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
(参考)
(5) 貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(参考)
(6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(参考)
(7) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は提出会社1社であります。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)
(注) 1 共同信託他社管理財産 前連結会計年度―百万円 当連結会計年度―百万円
2 元本補填契約のある信託については、前連結会計年度及び当連結会計年度の取扱残高はありません。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額については基礎的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
単体自己資本比率(国内基準)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討結果内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行の中期経営計画初年度となる当連結会計年度は、以下の内容に取り組みました。
〈戦略目標Ⅰ 地域・産業の牽引に向けた態勢整備〉
地域活性化に資するスタートアップ事業への投資等を通じて地域の成長・発展に貢献するため、子会社の四銀地域経済研究所とともに総額10億円の「しぎん地域活性化2号ファンド」を組成しました。また、高知工科大学が新設するデータ&イノベーション学群と連携し、新事業進出等を検討しているお客さまに対して新たなビジネスモデルの構築に向けて支援を行う「未来創造プロジェクト」を立ち上げました。さらに、人財、DX、カーボンニュートラルに関するサービスの提供等を通じてお客さまの成長支援に積極的に取り組みました。
〈戦略目標Ⅱ 個人に対する新たな価値創造に向けた態勢整備〉
昨年4月より、大和証券株式会社との包括的業務提携に基づく活動を開始しました。提携にあわせて新設したファイナンシャルアドバイザー部と営業店が一体となって、お客さまに対してきめ細やかな資産運用・資産形成のアドバイスを行った結果、2024年3月末の有価証券残高(大和証券との包括的業務提携による同社を委託元とする金融商品仲介口座の残高)は3,231億円となりました。
〈戦略目標Ⅲ お客さまと繋がり続けるオムニチャネルの構築〉
個人ローンのお申し込みからご融資実行まで一連の手続きをお客さまのパソコンやスマートフォン上で行う「個人ローンWeb完結申込」の取扱いを開始しました。また、非対面によるお客さまとの接点強化に向け、四国銀行アプリの機能改善やオウンドメディアとの連携に取り組んだ結果、アプリのダウンロード数は前連結会計年度比36,361件増加の150,054件となりました。
〈戦略目標Ⅳ 経営インフラの整備〉
昨年4月に、性別や年齢等に関わらず、その個性と能力を十分に発揮し、やりがい・働きがいを感じながら活躍できる環境を整えることを目的に、人事制度を改定しました。人事制度改定とともに人財開発・育成プログラムを改定し、行員の学ぶ意欲を後押しする態勢を整備した結果、研修の受講者数及び資格検定試験の合格者数は前連結会計年度比ともに増加しました。
ウェルビーイング実現に向けた取組みにつきましては、当行全体及び各職場の組織状態を可視化する「エンゲージメントサーベイ」を初めて実施しました。
また、不妊治療と仕事の両立をしやすい職場環境に向けた取組みが評価され、厚生労働大臣より高知県内企業で初めて「プラチナくるみんプラス」の認定を受けました。さらに、ビジネスネームの導入や、各種検診の受診促進に向けてウエルネス休暇を導入するなど、従業者がやりがい・働きがいを感じ、活躍できる環境の実現に向けた諸施策を実施しました。
〈戦略目標Ⅴ 収益力の向上〉
新型コロナウイルスが5類感染症に移行されたことを契機に、経済活動の正常化が進む一方で、原材料・エネルギー価格の高騰や円安、人手不足等、お客さまの経営課題も多様化する中、お客さま起点に立った活動を徹底しました。
また、コンサルティング部内に「ストラクチャードファイナンス室」を新設し、お客さまの事業承継問題の解決や更なる成長に向けた資本提携に必要なファイナンスを提案できる態勢を強化しました。
〈戦略目標Ⅵ 効率性の向上〉
住所変更等の手続きが四国銀行アプリやインターネットバンキングを通じて受付・完結できる「諸届Web受付サービス」を導入しました。また、ご来店前に当行ホームページ上で入金伝票等を作成できる「伝票作成Webサービス」を導入するなど、お客さまの利便性向上に資する取組みを通じて効率性の向上を図りました。
サステナビリティへの取組みとしては、「サステナビリティ方針」に基づき、水力発電によるCO2フリー電気の受給契約対象店舗を増やすことなどを通じて、2050年度のカーボンニュートラルの実現とともに、2030年までにCO2排出量を2013年度比で50%削減する目標に取り組んでいます。
また、お客さまのサステナビリティに対する取組みを金融面から支援するため、サステナブルファイナンスの推進目標(3,000億円、2030年12月末まで)を掲げ、初年度である2023年度は718億円を実行することができました。
中期経営計画の実績(単体ベース)及び進捗は以下のとおりであります。
〈財務目標〉

〈コンサルティング機能の発揮に向けた指標〉

① 経営成績の分析
資金運用収支は、資金運用収益が前連結会計年度比33億95百万円増加し、資金調達費用が同5億8百万円減少したため、同39億3百万円増加し328億41百万円となりました。LBOローンをはじめとする高度金融への取組みにより貸出金利息が増加したことや、ポートフォリオ再構築により有価証券運用収支が改善したことが主な要因です。
役務取引等収支は、役務取引等収益が前連結会計年度比11億50百万円増加し、役務取引等費用が同61百万円増加したため、同10億89百万円増加し68億92百万円となりました。戦略目標Ⅴに掲げる収益力の向上に取り組み、法人及び個人のコンサルティング収益が増加しました。法人では、高度金融への取組みなどにより、ファイナンス関係手数料等が増加しました。個人では、2023年4月よりスタートした大和証券株式会社との包括的業務提携に基づく活動により、個人コンサルティング収益が増加しました。
その他業務収支は、その他業務収益が国債等債券売却益の減少等により前連結会計年度比109億5百万円減少し、その他業務費用が国債等債券売却損や国債等債券償還損の減少等により同97億53百万円減少したため、同11億51百万円減少し106億37百万円の支出超過となりました。当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して有価証券の売買取引が減少し、国債等債券売却益、国債等債券売却損ともに減少したことによるものです。
営業経費は、従業員の働きがいの向上や将来の人財育成を見据えた新人事制度への移行やベースアップの実施、大和証券株式会社との提携業務開始に伴う人員の拡充により、人件費が増加したため、前連結会計年度比6億72百万円増加し230億25百万円となりました。
その他経常収支は、その他経常収益が株式等売却益の減少等により前連結会計年度比18億50百万円減少し、その他経常費用が同97百万円減少したため、同17億54百万円減少し32億48百万円となりました。
特別損益は、前連結会計年度比19百万円減少し31百万円の損失となりました。
上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比17億36百万円増加し72億85百万円となりました。
② 財政状態の分析
(貸出金)
貸出金は、LBOローンをはじめとする高度金融への取組みのほか、事業性評価を軸としたコンサルティング活動の継続によって事業性貸出金が増加し、前連結会計年度末比1,062億円増加の2兆857億円となりました。
金融再生法開示債権(リスク管理債権)は、新型コロナウイルス5類感染症移行後、一部の業種で経済活動の回復がみられたものの、原材料費の高騰等による経営環境の悪化を背景に、前連結会計年度末比28億円増加し533億円となりました。総与信残高に対するリスク管理債権の比率は、前連結会計年度と同率の2.49%となりました。
(有価証券)
有価証券は、ポートフォリオ再構築により、投資信託等を中心に運用を強化した結果、前連結会計年度末比1,030億円増加の9,122億円となりました。
なお、その他有価証券に係る評価損益は、国内金利の上昇により円建債券の評価損は拡大しましたが、ポートフォリオ改善を目的とした外貨建債券の評価損銘柄の売却や、株価上昇による株式の評価益増加により、前連結会計年度末比130億円増加の185億円の評価益となりました。
(預金等・預り資産等)
譲渡性預金を含めた預金等は、法人等預金は増加しましたが、譲渡性預金等の減少により、前連結会計年度末比479億円減少の3兆400億円となりました。
2023年4月より、大和証券株式会社との包括的業務提携に基づく活動がスタートし、商品・サービスラインナップの充実と、お客さまへより高度なコンサルティングを提供したことにより、預り資産等残高は大きく増加しました。
(参考)
(連結自己資本比率[国内基準])
連結自己資本比率は、自己資本の額が利益剰余金の増加等により前連結会計年度末比30億円増加しましたが、リスク・アセットの額が貸出金の増加等により同1,079億円増加し、同0.38ポイント低下し8.54%となりました。
なお、国内基準で求められている4%の基準は大幅に上回っており、十分な健全性を確保しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、当行グループは銀行業務を中心に金融サービスを提供していることから、主にお客さまからお預かりした預金等を中心に、また必要に応じて市場等からも資金調達を行い、貸出金や有価証券等により資金運用を行っております。資金の調達・運用状況は、月に1回開催するALM委員会に報告されており、適切にコントロールしております。
なお、設備投資、株主還元等につきましては自己資金で対応しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
〈貸倒引当金〉
当行グループは、金融機関が自ら自行の保有する資産を個別に検討して、回収の危険性または価値の毀損の危険性の度合に従って区分する自己査定を実施し、予め定めている償却・引当基準に則り、貸倒引当金を計上しております。債務者区分別の具体的な内容につきましては、「第5 経理の状況 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (5)貸倒引当金の計上基準」に記載のとおりであります。
また、見積りに用いた主要な仮定については、「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計上の見積り) (2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報 ②主要な仮定」に記載のとおりであります。
会計上の見積りを決定する際に使用した測定のプロセスは当行グループの状況から見て適切であり、適切な貸倒引当金を計上していると判断しておりますが 、貸出先の経営状況が予想を超えて悪化した場合、現時点で見積もり計上した貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、担保価格の下落、またはその他の予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しを必要とする場合もあり、これらの場合には当行グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、当行グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりとなりました。
① 財政状態及び経営成績の状況
主要勘定につきましては、預金は、法人預金は増加しましたが、個人預金と地方公共団体預金の減少により、前連結会計年度末比44億円減少の2兆9,977億円となりました。また、譲渡性預金を含めた預金等は、前連結会計年度末比479億円減少の3兆400億円となりました。貸出金は、事業性貸出金の増加等により、前連結会計年度末比1,062億円増加の2兆857億円となりました。有価証券は、ポートフォリオ改善のために外国証券等を売却する一方で、運用を強化し投資信託を中心に投資しました結果、前連結会計年度末比1,030億円増加の9,122億円となりました。
損益につきましては、経常収益は、貸出金利息は増加しましたが、国債等債券売却益の減少等により、前連結会計年度比82億9百万円減少の524億86百万円となりました。経常費用は、国債等債券売却損や国債等債券償還損の減少等により、前連結会計年度比96億25百万円減少の431億66百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度比14億16百万円増加の93億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同17億36百万円増加の72億85百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金の増加等により856億28百万円のマイナスとなりました。前連結会計年度比では2,766億6百万円増加しております。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が有価証券の売却や償還による収入を上回ったこと等により958億65百万円のマイナスとなりました。前連結会計年度比では2,276億53百万円減少しております。財務活動によるキャッシュ・フローは、劣後特約付借入金の返済や配当金の支払等により64億90百万円のマイナスとなりました。前連結会計年度比では46億29百万円減少しております。この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、当連結会計年度中に1,879億83百万円減少し2,150億67百万円となりました。
(参考)
(1) 国内・国際業務部門別収支
(国内業務部門)
資金運用収支は、前連結会計年度に比べ3億51百万円減少し248億49百万円となりました。
役務取引等収支は、前連結会計年度に比べ11億8百万円増加し68億76百万円となりました。
その他業務収支は、前連結会計年度に比べ12億25百万円減少し13億99百万円の支出超過となりました。
(国際業務部門)
資金運用収支は、前連結会計年度に比べ42億55百万円増加し79億92百万円となりました。
役務取引等収支は、前連結会計年度に比べ20百万円減少し15百万円となりました。
その他業務収支は、前連結会計年度に比べ74百万円増加し92億38百万円の支出超過となりました。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
資金運用収支 | 前連結会計年度 | 25,200 | 3,737 | 28,938 |
当連結会計年度 | 24,849 | 7,992 | 32,841 | |
うち資金運用収益 | 前連結会計年度 | 25,740 | 5,006 | 19 30,728 |
当連結会計年度 | 25,546 | 8,620 | 44 34,123 | |
うち資金調達費用 | 前連結会計年度 | 540 | 1,268 | 19 1,789 |
当連結会計年度 | 697 | 628 | 44 1,281 | |
信託報酬 | 前連結会計年度 | 0 | ― | 0 |
当連結会計年度 | 0 | ― | 0 | |
役務取引等収支 | 前連結会計年度 | 5,768 | 35 | 5,803 |
当連結会計年度 | 6,876 | 15 | 6,892 | |
うち役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 7,972 | 77 | 8,049 |
当連結会計年度 | 9,127 | 72 | 9,199 | |
うち役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 2,204 | 41 | 2,246 |
当連結会計年度 | 2,250 | 57 | 2,307 | |
その他業務収支 | 前連結会計年度 | △174 | △9,312 | △9,486 |
当連結会計年度 | △1,399 | △9,238 | △10,637 | |
うちその他業務収益 | 前連結会計年度 | 15,616 | 458 | ― 16,074 |
当連結会計年度 | 5,013 | 160 | 4 5,169 | |
うちその他業務費用 | 前連結会計年度 | 15,790 | 9,770 | ― 25,560 |
当連結会計年度 | 6,412 | 9,398 | 4 15,807 |
(注) 1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
3 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
4 その他業務収益及びその他業務費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間で相殺した金融派生商品損益であります。
(参考)
(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
① 国内業務部門
資金運用勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ1,212億円減少し3兆1,051億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ0.03ポイント上昇し0.82%となりました。
資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ1,474億円減少し3兆501億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ0.01ポイント上昇し0.02%となりました。
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | (194,813) 3,226,401 | (19) 25,740 | 0.79 |
当連結会計年度 | (219,660) 3,105,146 | (44) 25,546 | 0.82 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 1,799,598 | 17,677 | 0.98 |
当連結会計年度 | 1,871,568 | 18,416 | 0.98 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | 27 | 0 | 0.33 |
当連結会計年度 | 1 | 0 | 0.33 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 657,736 | 7,769 | 1.18 |
当連結会計年度 | 743,468 | 6,913 | 0.92 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 276,405 | △96 | △0.03 |
当連結会計年度 | 73,240 | △18 | △0.02 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 282,444 | 306 | 0.10 |
当連結会計年度 | 183,558 | 137 | 0.07 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 3,197,642 | 540 | 0.01 |
当連結会計年度 | 3,050,156 | 697 | 0.02 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 2,995,705 | 189 | 0.00 |
当連結会計年度 | 2,974,585 | 290 | 0.00 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 86,379 | 6 | 0.00 |
当連結会計年度 | 68,176 | 6 | 0.00 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 136 | 0 | 0.00 |
当連結会計年度 | 131 | 0 | 0.00 | |
うち債券貸借取引受入 担保金 | 前連結会計年度 | 2,403 | 0 | 0.01 |
当連結会計年度 | 17 | 0 | 0.02 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 113,625 | 53 | 0.04 |
当連結会計年度 | 9,169 | 64 | 0.70 |
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建対非居住者取引等を除いた円建取引であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度19,029百万円、当連結会計年度6,289百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度1,999百万円、当連結会計年度2,495百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
資金運用勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ242億円減少し2,667億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ1.51ポイント上昇し3.23%となりました。
資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度に比べ269億円減少し2,650億円となりました。同利回りは、前連結会計年度に比べ0.20ポイント低下し0.23%となりました。
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 290,935 | 5,006 | 1.72 |
当連結会計年度 | 266,700 | 8,620 | 3.23 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 137,655 | 2,776 | 2.01 |
当連結会計年度 | 160,862 | 5,428 | 3.37 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 143,874 | 2,171 | 1.50 |
当連結会計年度 | 94,881 | 3,088 | 3.25 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 1,668 | 47 | 2.86 |
当連結会計年度 | 1,450 | 74 | 5.12 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | (194,813) 291,967 | (19) 1,268 | 0.43 |
当連結会計年度 | (219,660) 265,008 | (44) 628 | 0.23 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 39,759 | 172 | 0.43 |
当連結会計年度 | 41,945 | 411 | 0.98 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | ― | ― | ― |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 1,168 | 15 | 1.36 |
当連結会計年度 | 1,069 | 61 | 5.77 | |
うち債券貸借取引受入 担保金 | 前連結会計年度 | 53,468 | 993 | 1.85 |
当連結会計年度 | 2,166 | 104 | 4.81 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 2,716 | 66 | 2.46 |
当連結会計年度 | 116 | 7 | 6.08 |
(注) 1 国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
③ 合計
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 3,322,523 | 30,728 | 0.92 |
当連結会計年度 | 3,152,185 | 34,123 | 1.08 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 1,937,254 | 20,453 | 1.05 |
当連結会計年度 | 2,032,431 | 23,845 | 1.17 | |
うち商品有価証券 | 前連結会計年度 | 27 | 0 | 0.33 |
当連結会計年度 | 1 | 0 | 0.33 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 801,610 | 9,941 | 1.24 |
当連結会計年度 | 838,350 | 10,001 | 1.19 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 278,074 | △49 | △0.01 |
当連結会計年度 | 74,691 | 55 | 0.07 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 282,444 | 306 | 0.10 |
当連結会計年度 | 183,558 | 137 | 0.07 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 3,294,797 | 1,789 | 0.05 |
当連結会計年度 | 3,095,504 | 1,281 | 0.04 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 3,035,464 | 361 | 0.01 |
当連結会計年度 | 3,016,531 | 701 | 0.02 | |
うち譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 86,379 | 6 | 0.00 |
当連結会計年度 | 68,176 | 6 | 0.00 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 1,305 | 15 | 1.22 |
当連結会計年度 | 1,200 | 61 | 5.14 | |
うち債券貸借取引受入 担保金 | 前連結会計年度 | 55,871 | 994 | 1.77 |
当連結会計年度 | 2,183 | 104 | 4.77 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 116,341 | 120 | 0.10 |
当連結会計年度 | 9,285 | 71 | 0.76 |
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度19,029百万円、当連結会計年度6,289百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度1,999百万円、当連結会計年度2,495百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は相殺して記載しております。
(参考)
(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況
役務取引は、そのほとんどを国内業務部門で占めており、主要な役務取引の内訳は次のとおりであります。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 7,972 | 77 | 8,049 |
当連結会計年度 | 9,127 | 72 | 9,199 | |
うち預金・貸出業務 | 前連結会計年度 | 1,699 | 1 | 1,701 |
当連結会計年度 | 1,941 | 0 | 1,942 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 1,728 | 72 | 1,800 |
当連結会計年度 | 1,728 | 69 | 1,797 | |
うち信託関連業務 | 前連結会計年度 | 0 | ― | 0 |
当連結会計年度 | ― | ― | ― | |
うち証券関連業務 | 前連結会計年度 | 994 | ― | 994 |
当連結会計年度 | 320 | ― | 320 | |
うち代理業務 | 前連結会計年度 | 1,226 | ― | 1,226 |
当連結会計年度 | 2,095 | ― | 2,095 | |
うち保護預り・ 貸金庫業務 | 前連結会計年度 | 67 | ― | 67 |
当連結会計年度 | 65 | ― | 65 | |
うち保証業務 | 前連結会計年度 | 268 | 3 | 271 |
当連結会計年度 | 280 | 3 | 283 | |
役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 2,204 | 41 | 2,246 |
当連結会計年度 | 2,250 | 57 | 2,307 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 121 | 41 | 162 |
当連結会計年度 | 122 | 56 | 179 |
(注) 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
(参考)
(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
預金合計 | 前連結会計年度 | 2,952,753 | 49,462 | 3,002,216 |
当連結会計年度 | 2,955,563 | 42,178 | 2,997,742 | |
うち流動性預金 | 前連結会計年度 | 1,939,365 | ― | 1,939,365 |
当連結会計年度 | 2,011,111 | ― | 2,011,111 | |
うち定期性預金 | 前連結会計年度 | 995,973 | ― | 995,973 |
当連結会計年度 | 924,536 | ― | 924,536 | |
うちその他 | 前連結会計年度 | 17,415 | 49,462 | 66,877 |
当連結会計年度 | 19,915 | 42,178 | 62,093 | |
譲渡性預金 | 前連結会計年度 | 85,795 | ― | 85,795 |
当連結会計年度 | 42,314 | ― | 42,314 | |
総合計 | 前連結会計年度 | 3,038,549 | 49,462 | 3,088,011 |
当連結会計年度 | 2,997,878 | 42,178 | 3,040,057 |
(注) 1 国内業務部門は円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
(参考)
(5) 貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
国内(除く特別国際金融取引勘定分) | 1,979,584 | 100.00 | 2,085,795 | 100.00 |
製造業 | 192,538 | 9.73 | 203,475 | 9.76 |
農業、林業 | 3,649 | 0.19 | 3,776 | 0.18 |
漁業 | 2,495 | 0.13 | 2,236 | 0.11 |
鉱業、採石業、砂利採取業 | 3,173 | 0.16 | 2,915 | 0.14 |
建設業 | 67,786 | 3.42 | 70,284 | 3.37 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 60,297 | 3.05 | 62,785 | 3.01 |
情報通信業 | 12,871 | 0.65 | 22,170 | 1.06 |
運輸業、郵便業 | 68,617 | 3.47 | 71,128 | 3.41 |
卸売業 | 88,627 | 4.48 | 90,145 | 4.32 |
小売業 | 103,803 | 5.24 | 104,487 | 5.01 |
金融業、保険業 | 36,634 | 1.85 | 42,711 | 2.05 |
不動産業 | 299,047 | 15.11 | 328,811 | 15.76 |
物品賃貸業 | 51,906 | 2.62 | 55,629 | 2.67 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 10,675 | 0.54 | 13,772 | 0.66 |
宿泊業 | 8,753 | 0.44 | 8,298 | 0.40 |
飲食業 | 15,494 | 0.78 | 18,135 | 0.87 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 14,294 | 0.72 | 14,871 | 0.71 |
教育、学習支援業 | 7,537 | 0.38 | 7,162 | 0.34 |
医療・福祉 | 110,525 | 5.58 | 107,447 | 5.15 |
その他のサービス | 34,711 | 1.75 | 36,806 | 1.76 |
地方公共団体 | 305,614 | 15.44 | 297,121 | 14.25 |
その他 | 480,527 | 24.27 | 521,618 | 25.01 |
特別国際金融取引勘定分 | ― | ― | ― | ― |
政府等 | ― | ― | ― | ― |
金融機関 | ― | ― | ― | ― |
その他 | ― | ― | ― | ― |
合計 | 1,979,584 | ― | 2,085,795 | ― |
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(参考)
(6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
国債 | 前連結会計年度 | 112,266 | ― | 112,266 |
当連結会計年度 | 116,336 | ― | 116,336 | |
地方債 | 前連結会計年度 | 235,102 | ― | 235,102 |
当連結会計年度 | 245,695 | ― | 245,695 | |
社債 | 前連結会計年度 | 148,785 | ― | 148,785 |
当連結会計年度 | 156,290 | ― | 156,290 | |
株式 | 前連結会計年度 | 51,294 | ― | 51,294 |
当連結会計年度 | 51,938 | ― | 51,938 | |
その他の証券 | 前連結会計年度 | 152,943 | 108,738 | 261,682 |
当連結会計年度 | 243,938 | 98,024 | 341,963 | |
合計 | 前連結会計年度 | 700,392 | 108,738 | 809,131 |
当連結会計年度 | 814,199 | 98,024 | 912,223 |
(注) 1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は外貨建取引であります。
ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
(参考)
(7) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は提出会社1社であります。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)
資産 | ||||
前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
現金預け金 | 44 | 100.00 | 37 | 100.00 |
合計 | 44 | 100.00 | 37 | 100.00 |
負債 | ||||
前連結会計年度 (2023年3月31日) | 当連結会計年度 (2024年3月31日) | |||
金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
金銭信託 | 44 | 100.00 | 37 | 100.00 |
合計 | 44 | 100.00 | 37 | 100.00 |
(注) 1 共同信託他社管理財産 前連結会計年度―百万円 当連結会計年度―百万円
2 元本補填契約のある信託については、前連結会計年度及び当連結会計年度の取扱残高はありません。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額については基礎的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
2024年3月31日 | ||
1.連結自己資本比率 (2/3) | % | 8.54 |
2.連結における自己資本の額 | 億円 | 1,440 |
3.リスク・アセットの額 | 億円 | 16,869 |
4.連結総所要自己資本額 | 億円 | 674 |
単体自己資本比率(国内基準)
2024年3月31日 | ||
1.自己資本比率 (2/3) | % | 8.24 |
2.単体における自己資本の額 | 億円 | 1,381 |
3.リスク・アセットの額 | 億円 | 16,762 |
4.単体総所要自己資本額 | 億円 | 670 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 | 2023年3月31日 | 2024年3月31日 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 3,581 | 4,439 |
危険債権 | 40,861 | 42,969 |
要管理債権 | 5,714 | 5,605 |
正常債権 | 1,972,642 | 2,081,422 |
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討結果内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当行の中期経営計画初年度となる当連結会計年度は、以下の内容に取り組みました。
〈戦略目標Ⅰ 地域・産業の牽引に向けた態勢整備〉
地域活性化に資するスタートアップ事業への投資等を通じて地域の成長・発展に貢献するため、子会社の四銀地域経済研究所とともに総額10億円の「しぎん地域活性化2号ファンド」を組成しました。また、高知工科大学が新設するデータ&イノベーション学群と連携し、新事業進出等を検討しているお客さまに対して新たなビジネスモデルの構築に向けて支援を行う「未来創造プロジェクト」を立ち上げました。さらに、人財、DX、カーボンニュートラルに関するサービスの提供等を通じてお客さまの成長支援に積極的に取り組みました。
〈戦略目標Ⅱ 個人に対する新たな価値創造に向けた態勢整備〉
昨年4月より、大和証券株式会社との包括的業務提携に基づく活動を開始しました。提携にあわせて新設したファイナンシャルアドバイザー部と営業店が一体となって、お客さまに対してきめ細やかな資産運用・資産形成のアドバイスを行った結果、2024年3月末の有価証券残高(大和証券との包括的業務提携による同社を委託元とする金融商品仲介口座の残高)は3,231億円となりました。
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(注) 1 大和証券との包括的業務提携による 同社を委託元とする金融商品仲介口座の 残高 (MRF、外貨MMF、大和ネクスト銀行 口座残高等を除く) 2 2023年3月末の有価証券残高は当行及び 旧大和証券高知支店の合計値 | (注) 2023年3月末のファンドラップ残高は当行及び旧大和証券高知支店の合計値 |
〈戦略目標Ⅲ お客さまと繋がり続けるオムニチャネルの構築〉
個人ローンのお申し込みからご融資実行まで一連の手続きをお客さまのパソコンやスマートフォン上で行う「個人ローンWeb完結申込」の取扱いを開始しました。また、非対面によるお客さまとの接点強化に向け、四国銀行アプリの機能改善やオウンドメディアとの連携に取り組んだ結果、アプリのダウンロード数は前連結会計年度比36,361件増加の150,054件となりました。
〈戦略目標Ⅳ 経営インフラの整備〉
昨年4月に、性別や年齢等に関わらず、その個性と能力を十分に発揮し、やりがい・働きがいを感じながら活躍できる環境を整えることを目的に、人事制度を改定しました。人事制度改定とともに人財開発・育成プログラムを改定し、行員の学ぶ意欲を後押しする態勢を整備した結果、研修の受講者数及び資格検定試験の合格者数は前連結会計年度比ともに増加しました。
ウェルビーイング実現に向けた取組みにつきましては、当行全体及び各職場の組織状態を可視化する「エンゲージメントサーベイ」を初めて実施しました。
また、不妊治療と仕事の両立をしやすい職場環境に向けた取組みが評価され、厚生労働大臣より高知県内企業で初めて「プラチナくるみんプラス」の認定を受けました。さらに、ビジネスネームの導入や、各種検診の受診促進に向けてウエルネス休暇を導入するなど、従業者がやりがい・働きがいを感じ、活躍できる環境の実現に向けた諸施策を実施しました。
〈戦略目標Ⅴ 収益力の向上〉
新型コロナウイルスが5類感染症に移行されたことを契機に、経済活動の正常化が進む一方で、原材料・エネルギー価格の高騰や円安、人手不足等、お客さまの経営課題も多様化する中、お客さま起点に立った活動を徹底しました。
また、コンサルティング部内に「ストラクチャードファイナンス室」を新設し、お客さまの事業承継問題の解決や更なる成長に向けた資本提携に必要なファイナンスを提案できる態勢を強化しました。
〈戦略目標Ⅵ 効率性の向上〉
住所変更等の手続きが四国銀行アプリやインターネットバンキングを通じて受付・完結できる「諸届Web受付サービス」を導入しました。また、ご来店前に当行ホームページ上で入金伝票等を作成できる「伝票作成Webサービス」を導入するなど、お客さまの利便性向上に資する取組みを通じて効率性の向上を図りました。
サステナビリティへの取組みとしては、「サステナビリティ方針」に基づき、水力発電によるCO2フリー電気の受給契約対象店舗を増やすことなどを通じて、2050年度のカーボンニュートラルの実現とともに、2030年までにCO2排出量を2013年度比で50%削減する目標に取り組んでいます。
また、お客さまのサステナビリティに対する取組みを金融面から支援するため、サステナブルファイナンスの推進目標(3,000億円、2030年12月末まで)を掲げ、初年度である2023年度は718億円を実行することができました。
中期経営計画の実績(単体ベース)及び進捗は以下のとおりであります。
〈財務目標〉

〈コンサルティング機能の発揮に向けた指標〉

① 経営成績の分析
資金運用収支は、資金運用収益が前連結会計年度比33億95百万円増加し、資金調達費用が同5億8百万円減少したため、同39億3百万円増加し328億41百万円となりました。LBOローンをはじめとする高度金融への取組みにより貸出金利息が増加したことや、ポートフォリオ再構築により有価証券運用収支が改善したことが主な要因です。
役務取引等収支は、役務取引等収益が前連結会計年度比11億50百万円増加し、役務取引等費用が同61百万円増加したため、同10億89百万円増加し68億92百万円となりました。戦略目標Ⅴに掲げる収益力の向上に取り組み、法人及び個人のコンサルティング収益が増加しました。法人では、高度金融への取組みなどにより、ファイナンス関係手数料等が増加しました。個人では、2023年4月よりスタートした大和証券株式会社との包括的業務提携に基づく活動により、個人コンサルティング収益が増加しました。
その他業務収支は、その他業務収益が国債等債券売却益の減少等により前連結会計年度比109億5百万円減少し、その他業務費用が国債等債券売却損や国債等債券償還損の減少等により同97億53百万円減少したため、同11億51百万円減少し106億37百万円の支出超過となりました。当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して有価証券の売買取引が減少し、国債等債券売却益、国債等債券売却損ともに減少したことによるものです。
営業経費は、従業員の働きがいの向上や将来の人財育成を見据えた新人事制度への移行やベースアップの実施、大和証券株式会社との提携業務開始に伴う人員の拡充により、人件費が増加したため、前連結会計年度比6億72百万円増加し230億25百万円となりました。
その他経常収支は、その他経常収益が株式等売却益の減少等により前連結会計年度比18億50百万円減少し、その他経常費用が同97百万円減少したため、同17億54百万円減少し32億48百万円となりました。
特別損益は、前連結会計年度比19百万円減少し31百万円の損失となりました。
上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比17億36百万円増加し72億85百万円となりました。
② 財政状態の分析
(貸出金)
貸出金は、LBOローンをはじめとする高度金融への取組みのほか、事業性評価を軸としたコンサルティング活動の継続によって事業性貸出金が増加し、前連結会計年度末比1,062億円増加の2兆857億円となりました。
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | ||
貸出金(末残) | 個人向け | 368,678 | 380,627 | 11,949 |
中小企業向け | 1,051,560 | 1,138,710 | 87,150 | |
その他 | 559,345 | 566,456 | 7,111 | |
計 | 1,979,584 | 2,085,795 | 106,211 |
金融再生法開示債権(リスク管理債権)は、新型コロナウイルス5類感染症移行後、一部の業種で経済活動の回復がみられたものの、原材料費の高騰等による経営環境の悪化を背景に、前連結会計年度末比28億円増加し533億円となりました。総与信残高に対するリスク管理債権の比率は、前連結会計年度と同率の2.49%となりました。
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | ||
金融再生法開示債権(リスク管理債権) (末残) | 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 3,964 | 4,771 | 807 |
危険債権 | 40,861 | 42,969 | 2,108 | |
三月以上延滞債権 | ― | ― | ― | |
貸出条件緩和債権 | 5,714 | 5,605 | △109 | |
計 | 50,540 | 53,347 | 2,807 | |
前連結会計年度 (%)(A) | 当連結会計年度 (%)(B) | 増減(%) (B)-(A) | ||
総与信残高比率 | 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 0.19 | 0.22 | 0.03 |
危険債権 | 2.01 | 2.01 | 0.00 | |
三月以上延滞債権 | ― | ― | ― | |
貸出条件緩和債権 | 0.28 | 0.26 | △0.02 | |
計 | 2.49 | 2.49 | 0.00 |
(有価証券)
有価証券は、ポートフォリオ再構築により、投資信託等を中心に運用を強化した結果、前連結会計年度末比1,030億円増加の9,122億円となりました。
なお、その他有価証券に係る評価損益は、国内金利の上昇により円建債券の評価損は拡大しましたが、ポートフォリオ改善を目的とした外貨建債券の評価損銘柄の売却や、株価上昇による株式の評価益増加により、前連結会計年度末比130億円増加の185億円の評価益となりました。
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | ||
その他有価証券に 係る評価損益 (年度末) | 株式 | 14,808 | 22,409 | 7,601 |
債券 | △2,480 | △6,053 | △3,573 | |
その他 | △6,776 | 2,223 | 8,999 | |
計 | 5,550 | 18,579 | 13,029 |
(預金等・預り資産等)
譲渡性預金を含めた預金等は、法人等預金は増加しましたが、譲渡性預金等の減少により、前連結会計年度末比479億円減少の3兆400億円となりました。
前連結会計年度 (百万円)(A) | 当連結会計年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | ||
預金等(末残) | 個人預金 | 1,937,495 | 1,928,589 | △8,906 |
法人等預金 | 1,064,721 | 1,069,152 | 4,431 | |
譲渡性預金 | 85,795 | 42,314 | △43,481 | |
計 | 3,088,011 | 3,040,057 | △47,954 |
2023年4月より、大和証券株式会社との包括的業務提携に基づく活動がスタートし、商品・サービスラインナップの充実と、お客さまへより高度なコンサルティングを提供したことにより、預り資産等残高は大きく増加しました。
(参考)
当連結会計年度 (百万円) | 前連結会計年度 (百万円) | ||||
預り資産等(末残) | 当行 個人年金保険等 | 145,897 | 個人年金保険等 | 157,572 | |
大和証券㈱仲介口座 | 323,161 | 公共債 | 14,679 | ||
大和証券㈱以外の 仲介口座 | 12,066 | 投資信託 | 69,950 |
(連結自己資本比率[国内基準])
連結自己資本比率は、自己資本の額が利益剰余金の増加等により前連結会計年度末比30億円増加しましたが、リスク・アセットの額が貸出金の増加等により同1,079億円増加し、同0.38ポイント低下し8.54%となりました。
なお、国内基準で求められている4%の基準は大幅に上回っており、十分な健全性を確保しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、当行グループは銀行業務を中心に金融サービスを提供していることから、主にお客さまからお預かりした預金等を中心に、また必要に応じて市場等からも資金調達を行い、貸出金や有価証券等により資金運用を行っております。資金の調達・運用状況は、月に1回開催するALM委員会に報告されており、適切にコントロールしております。
なお、設備投資、株主還元等につきましては自己資金で対応しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループが連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
〈貸倒引当金〉
当行グループは、金融機関が自ら自行の保有する資産を個別に検討して、回収の危険性または価値の毀損の危険性の度合に従って区分する自己査定を実施し、予め定めている償却・引当基準に則り、貸倒引当金を計上しております。債務者区分別の具体的な内容につきましては、「第5 経理の状況 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (5)貸倒引当金の計上基準」に記載のとおりであります。
また、見積りに用いた主要な仮定については、「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計上の見積り) (2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報 ②主要な仮定」に記載のとおりであります。
会計上の見積りを決定する際に使用した測定のプロセスは当行グループの状況から見て適切であり、適切な貸倒引当金を計上していると判断しておりますが 、貸出先の経営状況が予想を超えて悪化した場合、現時点で見積もり計上した貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、担保価格の下落、またはその他の予期せざる理由により、貸倒引当金の積み増しを必要とする場合もあり、これらの場合には当行グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、当行グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。