有価証券報告書-第24期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の経営成績は、売上高11,883百万円(前期比4.3%増)、営業利益849百万円(前期比101.8%増)、経常利益654百万円(前期比185.5%増)、当期純利益456百万円(前期比139.3%増)となりました。
当事業年度は、竣工した新築分譲マンションの「ガーデンテラス大倉山プレミアム」の全住戸、「ガーデンテラス馬込プレミアム」及び「サンウッド阿佐ヶ谷」等の一部住戸の引渡しを行いました。また、前期より新たな取り組みとして本格的に開始した一棟収益物件の新築商業ビル「WHARFシリーズ」の「WHARF恵比寿」及び「WHARF赤坂」が竣工し、販売したことで売上を計上しました。
売上総利益率は、「WHARFシリーズ」の販売が好調であったことから、19.3%となり前期比で3.9ポイント上昇しました。
販売費及び一般管理費は1,443百万円(前期比8.4%増)となりました。これは主に「WHARFシリーズ」の販売に伴う販売手数料が増加したことによるものであります。
上記の結果、増収増益となり、特に利益面においては現経営体制となった2012年以降、最高益を達成しました。
販売面においては、都市部における不動産の市場価格の上昇傾向は依然として継続しておりますが、当社の事業基盤である都心部のマンション販売は堅調に推移しました。また、新たな取組みである「WHARFシリーズ」が利益面に大きく寄与したことで、一部プロジェクトの販売スケジュールを見直すなどの、戦略的な販売活動を行うことができました。
仕入面においては、新築分譲マンションにおいては、次期に販売開始予定の「サンウッド錦糸町フラッツ(一部等価交換事業)」や、「御殿山プロジェクト(共同事業)」、「玉川田園調布プロジェクト」及び「国立プロジェクト」の事業用地の取得を行いました。また、WHARFシリーズとして「高円寺プロジェクト」、「赤坂田町プロジェクト」及び「神田三崎町プロジェクト」の事業用地も取得しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、各セグメントのセグメント利益は、売上総利益ベースの数値であります。
Ⅰ 不動産開発事業
主要セグメントである不動産開発事業は、売上高は10,172百万円(前期比4.8%増)、セグメント利益は1,884百万円(前期比41.3%増)となりました。新築分譲マンションにおいては、「ガーデンテラス大倉山プレミアム」の全住戸、「ガーデンテラス馬込プレミアム」及び「サンウッド阿佐ヶ谷」等の一部住戸を引渡し、売上を計上しました。さらに、「WHARFシリーズ」においては、「WHARF恵比寿」及び「WHARF赤坂」を販売し、売上を計上しました。また、当期末頃に発生した新型コロナウイルス感染症にも機敏に対応し、追加で販売を進捗させました。この結果、不動産開発事業は売上高10,000百万円を突破し、セグメント利益は当初計画をも上回る大幅な増益となりました。
Ⅱ リノベーション事業
リノベーション事業は、売上高は1,222百万円(前期比2.6%増)、セグメント利益は108百万円(前期比10.6%減)となり、増収減益となりました。当期より在庫回転率を重視した販売期間短縮を目指す戦略へ転換しました。上半期においては前期以前に仕入れた保有期間長期化在庫の販売による利益率低下の影響がありましたが、下半期においては新戦略の基に仕入れた物件の販売が好調に推移し、前期に対して利益面は届かなかったものの、売上高は増収となりました。
Ⅲ 賃貸事業
賃貸事業は、売上高は377百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は257百万円(前期比5.9%増)となりました。当事業はセグメント資産の取得や売却及び開発の開始により、売上高及びセグメント利益は増減しますが、現在保有中の物件の稼働率は、引き続き好調に推移しております。
Ⅳ その他
リフォーム、仲介等のその他に含まれる事業の売上高は111百万円(前期比17.1%減)、セグメント利益は42百万円(前期比20.9%減)となりました。仲介事業においては人員が減少したこと、リフォーム事業においては前期に「サンウッド青山」における「オーダーメイドプラス」の大型受注があったことで減収減益となりました。
また、財政状態は以下のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における資産合計は19,612百万円となり、前事業年度末に比べ1,369百万円増加しました。これは主に不動産開発事業における物件の仕入に伴い、たな卸資産が736百万円増加したこと及び有形固定資産が555百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は15,470百万円となり、前事業年度末に比べ1,031百万円増加しました。これは主に不動産開発事業の物件の仕入に伴う借入金が750百万円増加したこと及び契約進捗により前受金が439百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は4,142百万円となり、前事業年度末に比べ338百万円増加しました。これは当期純利益の計上及び配当に伴う利益剰余金の増減によるものであります。これにより、自己資本比率は21.1%となり、前事業年度末比で0.3ポイント増加しました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は1,357百万円となり、前事業年度末に比べ91百万円増加しました。不動産開発事業において複数プロジェクトの売上を計上したことにより資金を獲得し、その資金の一部を当該プロジェクトに係る借入金の返済に充当いたしました。また、新規プロジェクトの事業用地当等を仕入れたことで、それに伴う新規の借入れを行いました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は127百万円(前期比94.1%減)となりました。当期純利益の計上及び前受金の増加により資金が増加し、たな卸資産の増加により資金が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は607百万円(前期比1,662.3%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出により資金が減少したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は571百万円(前期は1,807百万円の使用)となりました。これは、新規プロジェクトの仕入に伴う短期借入金が増加し、資金が増加したことが主な要因であります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(1) 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(2) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(3) 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いはキャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 2017年3月期及び2018年3月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
③ 販売及び受注の実績
a.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.契約実績
当事業年度の契約実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の財政状況及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高、売上総利益)
当事業年度における売上高は11,883百万円(前期比488百万円増)と増収となり、3期連続で10,000百万円超を達成しました。
不動産開発事業においては、3プロジェクトの新築マンションを竣工し、引渡しを行いました。また、一棟収益物件の新築商業ビル「WHARFシリーズ」2プロジェクトが竣工し、販売が好調だったことで利益率の向上に大きく貢献しました。これにより、一部プロジェクトの販売計画の見直しなど、余裕を持った戦略的な販売活動を行うことができました。不動産開発事業の売上高は10,172百万円(前期比464百万円増)と増加しました。
新築マンション事業を主軸とした不動産開発事業は、仕入や開発状況によって竣工時期に偏りがあり、業績変動が大きいため、リノベーション事業や賃貸事業などの事業拡大にも注力しております。リノベーション事業の売上高は1,222百万円(前期比31百万円増)、賃貸事業の売上高は377百万円(前期比16百万円増)となり、引続き安定的な売上計上の拡大を目指してまいります。
この結果、売上総利益は2,293百万円(前期比540百万円増)と大幅な増益となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、1,443百万円(前期比112百万円増)となりました。前期は当期以降の竣工物件の販売に係る先行経費が多かったため、当期における広告宣伝費は削減できたものの、「WHARFシリーズ」等の販売に係る販売手数料が増加しました。また、組織変更を行い、報酬制度や諸手当を見直したことで、人件費が増加しました。これらの結果、営業利益は849百万円(前期比428百万円増)と大幅な増収となり、目標とする経営指標である営業利益1,000百万円に対する達成率は84.9%となりました。
b.財政状態の分析
当事業年度末における資産合計は19,612百万円(前期末比1,369百万円増)、負債合計は15,470百万円(前期末比1,031百万円増)、純資産合計は4,142百万円(前期末比338百万円増)となりました。
不動産開発事業において複数物件を売却し、当該物件に係る借入金を返済しましたが、当期は物件の仕入が好調であったことから、棚卸資産は736百万円増加しました。また、将来の事業用地となり得る収益物件を仕入れたことで、有形固定資産が555百万円増加しました。それに伴い、借入金は750百万円増加しております。
マンション事業は開発に相当の期間を要するため、たな卸資産及び借入金が膨らむ傾向があります。これは、事業規模の拡大を目指す場合にはより顕著に表れ、その影響により自己資本比率は低下します。当事業年度においては、たな卸資産及び有形固定資産の増加額に対し、借入金の増加額が小さくなっておりますが、仕掛品に計上されている新築工事費については手許資金にて賄っているためであります。
これらの結果、当事業年度末における自己資本比率は21.1%となり、前事業年度末比で0.3ポイント増加しました。
また、不動産開発事業において等価交換事業を行う場合、資金移動を伴いませんが、開発中は地権者の持分が当社へ移転されるため、地権者持分相当額を仕掛品及び前受金に両建で計上しております。この取引による当事業年度末における資産及び負債の計上額は約2,063百万円であります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、新築マンション事業を主要事業としておりますが、当社全体の売上規模が比較的小さいことから、各プロジェクトの個別要因により売上高及び利益の変動が大きくなる傾向があります。そのため、売上高及び営業利益を指標として位置付け、当面の安定経営の目途となる売上高15,000百万円、営業利益1,000百万円を安定的に計上できる体制を構築することを目標として掲げております。
当事業年度における売上高は11,883百万円(計画比79.2%)、営業利益849百万円(計画比84.9%)となりました。引続き当該指標の達成に向け邁進してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュフローの状況の分析
当事業年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業資金需要のうち、主なものは不動産開発事業におけるマンション事業用地の取得費及び建築費のほか、各事業における販売費及び一般管理費等の運転資金であります。また、投資を目的とした資金需要は、賃貸事業における不動産開発前の収益物件の取得費等があります。
当社は事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、主に金融機関からの借入により資金調達をしております。マンション事業は用地の取得から売却による資金回収までに相当の期間を要するため、個々のプロジェクトに応じ、その大半を長期借入金にて調達しております。これにより、借入金残高は総資産に対し高い割合となる傾向がありますが、プロジェクトの規模及び期間に連動して借入を実行しているため、安定した財務バランスであると考えております。なお、当事業年度末におけるたな卸資産の残高は14,213百万円、有形固定資産の賃貸用不動産の残高は3,635百万円、借入金及び社債等を含む有利子負債の残高は12,225百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 追加情報」に記載しております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の経営成績は、売上高11,883百万円(前期比4.3%増)、営業利益849百万円(前期比101.8%増)、経常利益654百万円(前期比185.5%増)、当期純利益456百万円(前期比139.3%増)となりました。
当事業年度は、竣工した新築分譲マンションの「ガーデンテラス大倉山プレミアム」の全住戸、「ガーデンテラス馬込プレミアム」及び「サンウッド阿佐ヶ谷」等の一部住戸の引渡しを行いました。また、前期より新たな取り組みとして本格的に開始した一棟収益物件の新築商業ビル「WHARFシリーズ」の「WHARF恵比寿」及び「WHARF赤坂」が竣工し、販売したことで売上を計上しました。
売上総利益率は、「WHARFシリーズ」の販売が好調であったことから、19.3%となり前期比で3.9ポイント上昇しました。
販売費及び一般管理費は1,443百万円(前期比8.4%増)となりました。これは主に「WHARFシリーズ」の販売に伴う販売手数料が増加したことによるものであります。
上記の結果、増収増益となり、特に利益面においては現経営体制となった2012年以降、最高益を達成しました。
販売面においては、都市部における不動産の市場価格の上昇傾向は依然として継続しておりますが、当社の事業基盤である都心部のマンション販売は堅調に推移しました。また、新たな取組みである「WHARFシリーズ」が利益面に大きく寄与したことで、一部プロジェクトの販売スケジュールを見直すなどの、戦略的な販売活動を行うことができました。
仕入面においては、新築分譲マンションにおいては、次期に販売開始予定の「サンウッド錦糸町フラッツ(一部等価交換事業)」や、「御殿山プロジェクト(共同事業)」、「玉川田園調布プロジェクト」及び「国立プロジェクト」の事業用地の取得を行いました。また、WHARFシリーズとして「高円寺プロジェクト」、「赤坂田町プロジェクト」及び「神田三崎町プロジェクト」の事業用地も取得しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、各セグメントのセグメント利益は、売上総利益ベースの数値であります。
Ⅰ 不動産開発事業
主要セグメントである不動産開発事業は、売上高は10,172百万円(前期比4.8%増)、セグメント利益は1,884百万円(前期比41.3%増)となりました。新築分譲マンションにおいては、「ガーデンテラス大倉山プレミアム」の全住戸、「ガーデンテラス馬込プレミアム」及び「サンウッド阿佐ヶ谷」等の一部住戸を引渡し、売上を計上しました。さらに、「WHARFシリーズ」においては、「WHARF恵比寿」及び「WHARF赤坂」を販売し、売上を計上しました。また、当期末頃に発生した新型コロナウイルス感染症にも機敏に対応し、追加で販売を進捗させました。この結果、不動産開発事業は売上高10,000百万円を突破し、セグメント利益は当初計画をも上回る大幅な増益となりました。
Ⅱ リノベーション事業
リノベーション事業は、売上高は1,222百万円(前期比2.6%増)、セグメント利益は108百万円(前期比10.6%減)となり、増収減益となりました。当期より在庫回転率を重視した販売期間短縮を目指す戦略へ転換しました。上半期においては前期以前に仕入れた保有期間長期化在庫の販売による利益率低下の影響がありましたが、下半期においては新戦略の基に仕入れた物件の販売が好調に推移し、前期に対して利益面は届かなかったものの、売上高は増収となりました。
Ⅲ 賃貸事業
賃貸事業は、売上高は377百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は257百万円(前期比5.9%増)となりました。当事業はセグメント資産の取得や売却及び開発の開始により、売上高及びセグメント利益は増減しますが、現在保有中の物件の稼働率は、引き続き好調に推移しております。
Ⅳ その他
リフォーム、仲介等のその他に含まれる事業の売上高は111百万円(前期比17.1%減)、セグメント利益は42百万円(前期比20.9%減)となりました。仲介事業においては人員が減少したこと、リフォーム事業においては前期に「サンウッド青山」における「オーダーメイドプラス」の大型受注があったことで減収減益となりました。
| 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 増減 | (増減率) | |
| 売上高 | 11,394百万円 | 11,883百万円 | 488百万円 | (4.3%) |
| 営業利益 | 421 | 849 | 428 | (101.8%) |
| 経常利益 | 229 | 654 | 424 | (185.5%) |
| 当期純利益 | 190 | 456 | 265 | (139.3%) |
また、財政状態は以下のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における資産合計は19,612百万円となり、前事業年度末に比べ1,369百万円増加しました。これは主に不動産開発事業における物件の仕入に伴い、たな卸資産が736百万円増加したこと及び有形固定資産が555百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は15,470百万円となり、前事業年度末に比べ1,031百万円増加しました。これは主に不動産開発事業の物件の仕入に伴う借入金が750百万円増加したこと及び契約進捗により前受金が439百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は4,142百万円となり、前事業年度末に比べ338百万円増加しました。これは当期純利益の計上及び配当に伴う利益剰余金の増減によるものであります。これにより、自己資本比率は21.1%となり、前事業年度末比で0.3ポイント増加しました。
| 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | 増減 | (増減率) | |
| 資産合計 | 18,243百万円 | 19,612百万円 | 1,369百万円 | (7.5%) |
| 負債合計 | 14,439 | 15,470 | 1,031 | (7.1%) |
| 純資産合計 | 3,803 | 4,142 | 338 | (8.9%) |
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は1,357百万円となり、前事業年度末に比べ91百万円増加しました。不動産開発事業において複数プロジェクトの売上を計上したことにより資金を獲得し、その資金の一部を当該プロジェクトに係る借入金の返済に充当いたしました。また、新規プロジェクトの事業用地当等を仕入れたことで、それに伴う新規の借入れを行いました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は127百万円(前期比94.1%減)となりました。当期純利益の計上及び前受金の増加により資金が増加し、たな卸資産の増加により資金が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は607百万円(前期比1,662.3%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出により資金が減少したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は571百万円(前期は1,807百万円の使用)となりました。これは、新規プロジェクトの仕入に伴う短期借入金が増加し、資金が増加したことが主な要因であります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2017年3月期 (参考) | 2018年3月期 (参考) | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 28.8 | 19.4 | 20.8 | 21.1 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 21.0 | 14.9 | 12.4 | 9.6 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | - | - | 5.4 | 96.1 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | - | - | 14.6 | 0.9 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(1) 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(2) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(3) 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いはキャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 2017年3月期及び2018年3月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
③ 販売及び受注の実績
a.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| 区分 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 増減率(%) | ||
| (1) 不動産開発事業 | 10,172,646 | 4.8 | |
| (2) リノベーション事業 | 1,222,366 | 2.6 | |
| (3) 賃貸事業 | 377,213 | 4.5 | |
| (4) その他の事業 | 111,666 | △17.1 | |
| 合計 | 11,883,893 | 4.3 | |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.契約実績
当事業年度の契約実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| 区分 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 期首契約残高 | 期中契約高 | 増減率 | 期末契約残高 | 増減率 | |
| 金額(千円) | 金額(千円) | (%) | 金額(千円) | (%) | |
| (1) 不動産開発事業 | 4,493,310 | 11,381,839 | △5.7 | 5,702,503 | 26.9 |
| (2) リノベーション事業 | 28,362 | 1,226,482 | 14.7 | 32,478 | 14.5 |
| (3) 賃貸事業 | - | 377,213 | 4.5 | - | - |
| (4) その他の事業 | 41,198 | 105,871 | △37.6 | 35,402 | △14.1 |
| 合計 | 4,562,871 | 13,091,407 | △4.2 | 5,770,385 | 26.5 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の財政状況及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高、売上総利益)
当事業年度における売上高は11,883百万円(前期比488百万円増)と増収となり、3期連続で10,000百万円超を達成しました。
不動産開発事業においては、3プロジェクトの新築マンションを竣工し、引渡しを行いました。また、一棟収益物件の新築商業ビル「WHARFシリーズ」2プロジェクトが竣工し、販売が好調だったことで利益率の向上に大きく貢献しました。これにより、一部プロジェクトの販売計画の見直しなど、余裕を持った戦略的な販売活動を行うことができました。不動産開発事業の売上高は10,172百万円(前期比464百万円増)と増加しました。
新築マンション事業を主軸とした不動産開発事業は、仕入や開発状況によって竣工時期に偏りがあり、業績変動が大きいため、リノベーション事業や賃貸事業などの事業拡大にも注力しております。リノベーション事業の売上高は1,222百万円(前期比31百万円増)、賃貸事業の売上高は377百万円(前期比16百万円増)となり、引続き安定的な売上計上の拡大を目指してまいります。
この結果、売上総利益は2,293百万円(前期比540百万円増)と大幅な増益となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、1,443百万円(前期比112百万円増)となりました。前期は当期以降の竣工物件の販売に係る先行経費が多かったため、当期における広告宣伝費は削減できたものの、「WHARFシリーズ」等の販売に係る販売手数料が増加しました。また、組織変更を行い、報酬制度や諸手当を見直したことで、人件費が増加しました。これらの結果、営業利益は849百万円(前期比428百万円増)と大幅な増収となり、目標とする経営指標である営業利益1,000百万円に対する達成率は84.9%となりました。
b.財政状態の分析
当事業年度末における資産合計は19,612百万円(前期末比1,369百万円増)、負債合計は15,470百万円(前期末比1,031百万円増)、純資産合計は4,142百万円(前期末比338百万円増)となりました。
不動産開発事業において複数物件を売却し、当該物件に係る借入金を返済しましたが、当期は物件の仕入が好調であったことから、棚卸資産は736百万円増加しました。また、将来の事業用地となり得る収益物件を仕入れたことで、有形固定資産が555百万円増加しました。それに伴い、借入金は750百万円増加しております。
マンション事業は開発に相当の期間を要するため、たな卸資産及び借入金が膨らむ傾向があります。これは、事業規模の拡大を目指す場合にはより顕著に表れ、その影響により自己資本比率は低下します。当事業年度においては、たな卸資産及び有形固定資産の増加額に対し、借入金の増加額が小さくなっておりますが、仕掛品に計上されている新築工事費については手許資金にて賄っているためであります。
これらの結果、当事業年度末における自己資本比率は21.1%となり、前事業年度末比で0.3ポイント増加しました。
また、不動産開発事業において等価交換事業を行う場合、資金移動を伴いませんが、開発中は地権者の持分が当社へ移転されるため、地権者持分相当額を仕掛品及び前受金に両建で計上しております。この取引による当事業年度末における資産及び負債の計上額は約2,063百万円であります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、新築マンション事業を主要事業としておりますが、当社全体の売上規模が比較的小さいことから、各プロジェクトの個別要因により売上高及び利益の変動が大きくなる傾向があります。そのため、売上高及び営業利益を指標として位置付け、当面の安定経営の目途となる売上高15,000百万円、営業利益1,000百万円を安定的に計上できる体制を構築することを目標として掲げております。
当事業年度における売上高は11,883百万円(計画比79.2%)、営業利益849百万円(計画比84.9%)となりました。引続き当該指標の達成に向け邁進してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュフローの状況の分析
当事業年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業資金需要のうち、主なものは不動産開発事業におけるマンション事業用地の取得費及び建築費のほか、各事業における販売費及び一般管理費等の運転資金であります。また、投資を目的とした資金需要は、賃貸事業における不動産開発前の収益物件の取得費等があります。
当社は事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、主に金融機関からの借入により資金調達をしております。マンション事業は用地の取得から売却による資金回収までに相当の期間を要するため、個々のプロジェクトに応じ、その大半を長期借入金にて調達しております。これにより、借入金残高は総資産に対し高い割合となる傾向がありますが、プロジェクトの規模及び期間に連動して借入を実行しているため、安定した財務バランスであると考えております。なお、当事業年度末におけるたな卸資産の残高は14,213百万円、有形固定資産の賃貸用不動産の残高は3,635百万円、借入金及び社債等を含む有利子負債の残高は12,225百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 追加情報」に記載しております。