有価証券報告書-第25期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/22 9:57
【資料】
PDFをみる
【項目】
114項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の経営成績は、売上高14,419百万円(前期比21.3%増)、営業利益855百万円(前期比0.7%増)、経常利益687百万円(前期比5.2%増)、当期純利益593百万円(前期比29.9%増)となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大により、当社は、期初から5月末まで新築分譲マンションの全モデルルーム閉鎖及び全社員の在宅型テレワーク等の対策を実施し、新規の販売活動を一時停止するなど、先行不透明なスタートではありましたが、6月以降、感染予防対策を講じたうえで販売活動を再開したところ、当社の強みである都心部での良質な住宅を求める動きが活発となり、新築分譲マンションを中心に販売が好調に推移しました。また、第4四半期においては、2度目の緊急事態宣言下ではあったものの、不動産の新規販売ペースが衰えず、1月に上方修正した計画をさらに上回り、売上高及び利益は、リーマンショック以降における過去最高業績を2年連続で更新いたしました。
新築分譲マンションでは、等価交換事業である「サンウッド広尾」を竣工し、一部住戸の引渡しを行い売上を計上しました。また、一棟収益物件である「千石プロジェクト」及び「WHARF恵比寿アネックス」等の引渡し、当初事業用地として取得した「玉川田園調布プロジェクト」を市場動向を鑑み販売したことで、売上を計上しました。加えて、リノベーション事業においても過去最高のセグメント業績を達成したことから、売上高は大きく増加しました。
売上総利益率は15.8%となり、前期比で3.5ポイント減少しました。前期は商業ビル「WHARFシリーズ」の利益率が特に高かったため、相対的に減少したことが主な要因であります。
販売費及び一般管理費は、1,416百万円(前期比1.9%減)となりました。次期以降に竣工予定の「サンウッド錦糸町フラッツ」及び「サンウッド神楽坂」の本格的な営業活動の開始により広告宣伝費は増加した一方、一棟収益物件の販売に係る手数料が減少したことで、前期に比べ微減となりました。
販売面においては、当期は新型コロナウイルスの感染拡大による消費縮小の影響を懸念しておりましたが、完全予約制やオンライン相談等の感染予防対策を講じたうえで販売活動を行い、「サンウッド広尾」や「サンウッド神楽坂」等の当社の強みである都心部での良質な住宅を供給することで、在宅時間が増えた顧客のより良い住環境を求める需要と合致し、新築分譲マンションを中心に販売は好調に推移しました。
仕入面においては、新築分譲マンションとして「瀬田プロジェクト」、「元代々木町プロジェクト(共同事業)」、「本厚木プロジェクト(共同事業)」及び「西麻布プロジェクト」等の事業用地の取得を行いました。また、WHARFシリーズとして「銀座4丁目プロジェクト」及び「赤坂福吉町プロジェクト」の事業用地も取得し、仕入状況は順調であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、各セグメントのセグメント利益は、売上総利益ベースの数値であります。
Ⅰ 不動産開発事業
主要セグメントである不動産開発事業は、売上高は11,930百万円(前期比17.3%増)、セグメント利益は1,761百万円(前期比6.6%減)となりました。新築分譲マンションにおいては、6月に竣工した「サンウッド広尾」、3月に竣工した「ブランズ代々木参宮橋(共同事業)」に加え、前事業年度に竣工した「サンウッド阿佐ヶ谷」等の一部住戸を引渡し、売上を計上しました。さらに、一棟収益物件である「千石プロジェクト」及び「WHARF恵比寿アネックス」等の引渡し、また、当初事業用地として取得した「玉川田園調布プロジェクト」を販売し、売上を計上しました。上記の結果、前期に比べ増収となった一方、前期は商業ビル「WHARFシリーズ」の利益率が特に高かったため、減益となりました。不動産開発事業は2期連続で売上高10,000百万円超を達成しました。
Ⅱ リノベーション事業
リノベーション事業は、売上高1,949百万円(前期比59.5%増)、セグメント利益は232百万円(前期比114.7%増)となり、大幅な増収増益となりました。前期より在庫回転率を重視した販売期間短縮を目指す戦略へ転換し、前期はこの移行期間であったため、保有期間長期化在庫を販売したことで利益率の低下がありました。当期は新戦略の目論見通りに販売が進捗し、特に利益面は改善され、大幅な増益となっております。高価格帯の物件への取組みも好調に進捗し、当事業の開始より8年目となりましたが、在宅勤務の強化を契機とした住宅取得の機運の高まりも相まって、過去最高のセグメント業績を達成しました。
Ⅲ 賃貸事業
賃貸事業は、売上高は432百万円(前期比14.8%増)、セグメント利益は249百万円(前期比3.2%減)となりました。当事業はセグメント資産の取得や売却及び開発の開始により、売上高及びセグメント利益は増減しますが、現在保有中の物件の稼働率は引き続き好調に推移しており、安定的な収益を確保しております。前期に比べ、将来の事業用地としての「国立プロジェクト」や「西麻布プロジェクト」等のセグメント資産が増加したことで増収となりましたが、セグメント利益は修繕工事等の実施により減価償却費等が増加し、減益となりました。
Ⅳ その他
リフォーム、仲介等のその他に含まれる事業の売上高は105百万円(前期比5.2%減)、セグメント利益は28百万円(前期比33.8%減)となりました。「サンウッド広尾」の竣工に伴い、設計変更工事の売上が増加しましたが、利益率の高い仲介事業の手数料収入が減少したことで、減収減益となりました。
前事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
増減(増減率)
売上高11,883百万円14,419百万円2,535百万円(21.3%)
営業利益8498555(0.7%)
経常利益65468733(5.2%)
当期純利益456593136(29.9%)

また、財政状態は以下のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における資産合計は19,366百万円となり、前事業年度末に比べ246百万円減少しました。これは主に不動産開発事業における新規物件の仕入に伴い仕掛品が921百万円増加しましたが、物件引渡に伴い販売用不動産が1,681百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は14,768百万円となり、前事業年度末に比べ701百万円減少しました。これは主に不動産開発事業の新規事業用地の取得に伴い、借入金が829百万円増加したものの、不動産開発事業における等価交換事業の地権者持分相当額を、仕掛品及び前受金に両建で計上しており、「サンウッド広尾」の引渡しがあったことで前受金が1,742百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は4,597百万円となり、前事業年度末に比べ455百万円増加しました。これは当期純利益の計上及び配当に伴う利益剰余金の増減によるものであります。これにより、自己資本比率は23.7%となり、前事業年度末比で2.6ポイント増加しました。
前事業年度
(2020年3月31日)
当事業年度
(2021年3月31日)
増減(増減率)
資産合計19,612百万円19,366百万円△246百万円(△1.3%)
負債合計15,47014,768△701(△4.5%)
純資産合計4,1424,597455(11.0%)

② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は1,820百万円となり、前事業年度末に比べ462百万円増加しました。不動産開発事業において複数プロジェクトの売上を計上したことにより資金を獲得し、その資金の一部を当該プロジェクトに係る借入金の返済に充当いたしました。また、新規プロジェクトの事業用地当等を仕入れたことで、それに伴う借入れを行いました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は845百万円(前期比564.8%増)となりました。当期純利益の計上及びたな卸資産の減少により資金が増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は1,112百万円(前期比83.1%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出により資金が減少したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は728百万円(前期比27.4%増)となりました。これは、新規プロジェクトの仕入に伴う長期借入金が増加し、資金が増加したことが主な要因であります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
2018年3月期
(参考)
2019年3月期
(参考)
2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)19.420.821.123.7
時価ベースの自己資本比率(%)14.912.49.613.8
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)
-5.496.115.5
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
-14.60.95.5

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(1) 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(2) キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(3) 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いはキャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 2018年3月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
③ 販売及び受注の実績
a.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
区分当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)増減率(%)
(1) 不動産開発事業11,930,78917.3
(2) リノベーション事業1,949,51959.5
(3) 賃貸事業432,91314.8
(4) その他の事業105,845△5.2
合計14,419,06821.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.契約実績
当事業年度の契約実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
区分当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
期首契約残高期中契約高増減率期末契約残高増減率
金額(千円)金額(千円)(%)金額(千円)(%)
(1) 不動産開発事業5,702,5039,718,791△14.63,490,505△38.8
(2) リノベーション事業32,4782,087,92370.2170,881426.1
(3) 賃貸事業-432,91314.8--
(4) その他の事業35,40286,967△17.916,524△53.3
合計5,770,38512,326,594△5.83,677,911△36.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の財政状況及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高、売上総利益)
当事業年度における売上高は14,419百万円(前期比2,535百万円増)と増収となり、4期連続で10,000百万円超を達成しました。目標とする経営指標である15,000百万円に対しての達成率は96.1%となりました。
新型コロナウイルス感染拡大により、緊急事態宣言が発令されるなど、先行不透明な年度ではありましたが、多くの方の在宅時間が増加し、住まいを改めて見直す機会となった事で、住宅の不動産市況は好調に推移しました。
不動産開発事業においては、「サンウッド広尾」、「ブランズ代々木参宮橋(共同事業)」の2物件が竣工し、一部住戸の引渡しを行いました。また、一棟収益物件である「千石プロジェクト」及び「WHARF恵比寿アネックス」等の引渡しを行い、不動産開発事業の売上高は11,930百万円(前期比1,758百万円増)と前期に比べ増加しました。一方で、前期における「WHARFシリーズ」の利益率が特に高かったため、減益となりました。
新築マンション事業を主軸とした不動産開発事業は、仕入や開発状況によって竣工時期に偏りがあり、業績変動が大きいため、リノベーション事業や賃貸事業などの事業拡大にも注力しております。リノベーション事業の売上高は1,949百万円(前期比727百万円増)、賃貸事業の売上高は432百万円(前期比55百万円増)となり、引続き安定的な売上計上の拡大を目指してまいります。
この結果、売上総利益は2,271百万円(前期比21百万円減)と僅かに減益となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、1,416百万円(前期比27百万円減)となりました。当期は次期に竣工予定の「サンウッド錦糸町フラッツ」及び「サンウッド神楽坂」の販売に係る先行経費が発生したため、広告宣伝費は増加しましたが、一棟収益物件の販売に係る手数料は減少しました。営業利益は855百万円(前期比5百万円増)と僅かに増収となり、目標とする経営指標である営業利益1,000百万円に対する達成率は85.5%となりました。
新築分譲マンションの販売においては、販売開始時期に広告宣伝費が多く発生しますが、竣工引渡時期に対して約1年以上先行して販売活動を行うため、売上計上と費用計上の事業年度がずれる傾向があります。そのため、営業利益は次期以降の事業計画による影響があります。
b.財政状態の分析
当事業年度末における資産合計は19,366百万円(前期末比246百万円減)、負債合計は14,768百万円(前期末比701百万円減)、純資産合計は4,597百万円(前期末比455百万円増)となりました。
不動産開発事業において複数物件を売却し、当該物件に係る借入金を返済しました。当期は販売が好調に進捗し、たな卸資産は759百万円減少しました。これは物件の保有目的の変更によるたな卸資産と固定資産の振替額を含んでいるため、実質的にはたな卸資産は1,865百万円減少しております。また、有形固定資産が104百万円減少しましたが、上記振替額を加味すると1,001百万円増加しております。これは将来の事業用地となり得る収益物件を仕入れたことによるものであります。当期は等価交換事業である「サンウッド広尾」の引渡しがあり、地権者持分については借入を伴わず、たな卸資産と前受金の両建で計上していたため、保有物件残高の減少に対し、借入金は829百万円増加、前受金は1,742百万円減少しております。
マンション事業は開発に相当の期間を要するため、たな卸資産及び借入金が膨らむ傾向があります。これは、事業規模の拡大を目指す場合にはより顕著に表れ、その影響により自己資本比率は低下します。
これらの結果、当事業年度末における自己資本比率は23.7%となり、前事業年度末比で2.6ポイント増加しました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、新築マンション事業を主要事業としておりますが、当社全体の売上規模が比較的小さいことから、各プロジェクトの個別要因により売上高及び利益の変動が大きくなる傾向があります。そのため、売上高及び営業利益を指標として位置付け、当面の安定経営の目途となる売上高15,000百万円、営業利益1,000百万円を安定的に計上できる体制を構築することを目標として掲げております。
当事業年度における売上高は14,419百万円(目標比96.1%)、営業利益855百万円(目標比85.5%)となりました。引続き当該指標の達成に向け邁進してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社の事業資金需要のうち、主なものは不動産開発事業におけるマンション事業用地の取得費及び建築費のほか、各事業における販売費及び一般管理費等の運転資金であります。また、投資を目的とした資金需要は、賃貸事業における不動産開発前の収益物件の取得費等があります。
当社は事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、主に金融機関からの借入により資金調達をしております。マンション事業は用地の取得から売却による資金回収までに相当の期間を要するため、個々のプロジェクトに応じ、その大半を長期借入金にて調達しております。これにより、借入金残高は総資産に対し高い割合となる傾向がありますが、プロジェクトの規模及び期間に連動して借入を実行しているため、安定した財務バランスであると考えております。なお、当事業年度末におけるたな卸資産の残高は13,453百万円、有形固定資産の賃貸用不動産の残高は3,560百万円、借入金及び社債等を含む有利子負債の残高は13,093百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該の見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。