有価証券報告書-第108期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)

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2019/05/24 9:53
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要、並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は、2018年2月期(2017年度)を初年度とする中期経営計画(2017~2019年度)を策定し、既存のビジネスモデルの革新を図るとともに、新たな成長モデルの確立に取り組んでいます。具体的には、「アジアにおける成長機会の獲得」「新たな国内需要の発掘」「圧倒的な地域№1モールへの進化」「都市部における成長機会の獲得」「成長を支えるファイナンスミックスと組織体制構築」の5つの成長施策を通じ、持続的な成長と収益性の向上を実現していきます。
当連結会計年度における業績は、営業収益および各利益とも過去最高実績となりました。
営業収益が3,129億7千6百万円(前期比108.6%)となり、営業原価が事業規模拡大により2,328億3千1百万円(同109.8%)となったものの、営業総利益は801億4千4百万円(同105.4%)となりました。販売費及び一般管理費が271億5千7百万円(同101.1%)となり、営業利益は529億8千7百万円(同107.7%)と増益となりました。
営業外収支は、前連結会計年度と比較して5億9千2百万円減少し、経常利益は522億6百万円(同106.5%)と増益となりました。
特別損益の純額は、前連結会計年度と比較して5億6千1百万円減少しました。これらの結果、税金等調整前当期純利益は476億8千3百万円(同105.8%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、所得拡大促進税制に伴う法人税額控除等による実効税率の低下等もあり、335億3千8百万円(同109.8%)と増益となりました。
当連結会計年度における連結業績およびセグメント別業績は次のとおりです。
◆連結業績 (単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
(前期比)
営業収益288,111312,976+24,865
(108.6%)
営業利益49,21152,987+3,776
(107.7%)
経常利益49,02252,206+3,183
(106.5%)
親会社株主に帰属する
当期純利益
30,54233,538+2,996
(109.8%)

◆セグメント別業績 (単位:百万円)
営業収益セグメント利益又は損失(△)
前連結会計年度当連結会計年度増減
(前期比)
前連結会計年度当連結会計年度増減
(前期比)
日本255,499268,358+12,859
(105.0%)
50,07452,415+2,340
(104.7%)
中国23,89633,369+9,472
(139.6%)
△1,132△453+679
(-)
アセアン8,71511,248+2,532
(129.1%)
248999+751
(402.4%)
海外32,61144,617+12,005
(136.8%)
△884546+1,430
(-)
調整額---
(-)
2025+4
(122.7%)
合計288,111312,976+24,865
(108.6%)
49,21152,987+3,776
(107.7%)

a. 海外(中国・アセアン)
中国・アセアンにおいては、ドミナント出店の進展に伴うブランディングメリットの享受が進み、営業収益が446億1千7百万円(前期比136.8%)と伸長し、営業利益は5億4千6百万円(前連結会計年度は8億8千4百万円の営業損失)の黒字となり、営業損益は14億3千万円の改善となりました。海外事業は、新規出店に加え、既存モールにおける専門店入替によるリニューアルや計画的な増床、オペレーションレベルの向上に向けた取り組みを強化していくことで、当社の成長ドライバーとして、今後利益が拡大していくステージとなります。
◆アジアにおける成長機会の獲得
(中国)
営業収益は333億6千9百万円(前期比139.6%)、営業損失は4億5千3百万円(前連結会計年度は11億3千2百万円の営業損失)となりました。
当連結会計年度において、17モール(注)中10モールで黒字化を達成し、営業損益は、前連結会計年度と比較して6億7千9百万円の利益改善となりました。
中国においては、経済成長率が鈍化したものの、当社モールでは、日本で培った管理運営ノウハウを活かし、消費を喚起するセールやイベントの開催による集客力の向上や、日本のモール環境と同等のクリンリネス(清潔、安全、快適な状態)の徹底および計画的な専門店入替を中心としたリニューアルの実施により、モールの鮮度を常に高めており、既存17モールの専門店売上伸び率は2桁水準で推移しています。
中期経営計画(2017~2019年度)において、中国では8モールの新規オープンを計画しており、前連結会計年度は4モール、当連結会計年度は2モールをオープンしました。
5月に山東省1号店となるイオンモール煙台金沙灘(山東省煙台市)、11月に広東省3号店、広州市2号店となるイオンモール広州金沙(広東省広州市)をオープンしました。
中国では、北京・天津・山東省、江蘇・浙江、湖北、広東の4エリアを中心にドミナント出店を進めています。その効果により、当社モールのブランド力が向上し集客力が高まることで、優良専門店の誘致や、より有利なリーシング条件での契約が可能となる等、ブランディングメリットの享受が進んでいます。
新たな需要創出に向けた取り組みとして、社会行事に対応したセールの実施等により、売上拡大を図っています。中国で最大のオンラインショッピング商戦日「独身の日(11月11日)」には、当社モールでも割引セールの実施や話題性の高いイベント開催等により、単日売上で過去最高実績を更新しました。
5月には、2014年12月オープンのイオンモール武漢金銀潭(湖北省武漢市)において、全体の4割以上の専門店を刷新するリニューアルを実施、2020年春には増床を計画しており、併せて既存モールの5割にあたる90店舗を刷新するリニューアルを計画しています。
8月には、「第3回 イオンモール中国 接客ロールプレイングコンテスト全国大会」をイオンモール蘇州呉中(江蘇省蘇州市)で開催しました。同大会を通じて、接客サービスレベルの向上、モール従業員全体のスキルアップによる現地スタッフの育成を図る等、経営の現地化に向けた取り組みを推進していきます。
(アセアン)
営業収益は112億4千8百万円(前期比129.1%)、営業利益は9億9千9百万円(同402.4%)となりました。
当連結会計年度において、全7モール(注)で黒字化を達成し、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比較して7億5千1百万円の増益となりました。
アセアンにおいては、今後、中間所得者層の増加や、ニューファミリー層の増加が見込まれ、商品のご提供だけでなく、将来のマーケットニーズを先取りした最先端のアミューズメントやサービスおよび地域のインフラ機能をご提供しています。
中期経営計画(2017~2019年度)において、アセアンでは4モールの新規オープンを計画しており、前連結会計年度にインドネシアで1モールをオープンしました。当連結会計年度においては、5月にカンボジア2号店となるイオンモール セン ソック シティ(プノンペン都)を計画通りにオープンしました。
イオンモール セン ソック シティは、エンターテインメント機能として「室内遊園地」「TVスタジオ」「シネマ」「ボウリング」等の導入、サービス、地域のインフラ機能として「運転免許センター」「IDカード発行センター」「パスポートセンター」等の行政サービスおよびフィナンシャルゾーンを導入しました。カンボジアでは3号店の出店も決定し、2023年オープンに向けた準備を進めています。
ベトナムでは、ハノイエリアにおいて、2019年度オープン予定の5号店イオンモール ハドン(ハノイ市)、2020年度オープン予定の6号店イオンモール ハイ フォン レ チャン(ハイフォン市)を建築着工しました。また、2019年上期に増床リニューアルオープンするベトナム1号店のイオンモール タンフーセラドン(ホーチミン市)は、総賃貸面積70,000㎡(35,000㎡増)、専門店数210店舗(90店舗増)へと規模を拡大します。
インドネシアでは、2019年度オープン予定の3号店イオンモール セントゥールシティ(西ジャワ地区)を建築着工しました。また、2020年度オープン予定の4号店イオンモール タンジュン バラット(南ジャカルタ区)の出店が決定しました。
11月には、「第1回イオンモールベトナム 接客ロールプレイングコンテスト全国大会」をイオンモール ビンタン(ホーチミン市)で開催しました。同様のコンテストは、11月にカンボジア、12月にはインドネシアでも初開催しました。中国と同様、アセアンにおいても、経営の現地化に向けた取り組みを推進していきます。
(注)前連結会計年度迄にオープンしたモールが対象。
<当連結会計年度における海外新規事業所(モール)>
名称所在オープン(注)専門店数総賃貸面積(㎡)
中国イオンモール煙台金沙灘山東省煙台市2018年5月21272,000
イオンモール広州金沙広東省広州市2018年11月17065,000
カンボジアイオンモール セン ソック シティプノンペン都2018年5月20085,000

(注)海外現地法人の決算期は12月末。
b. 日本
営業収益は2,683億5千8百万円(前期比105.0%)、営業利益は524億1千5百万円(同104.7%)となりました。モール事業は、既存モールにおいて2モールの増床、6モールのリニューアルを実施しました。積極的な既存モールの増床およびリニューアルに加え、「ハピネスモール」の取り組みを通じた新たな顧客層の取り込み、ローカライゼーションの推進を目的とした営業施策の実施等、集客力強化に向けた施策を推進しました。また、新規事業拠点として、新フォーマットのTHE OUTLETS HIROSHIMA(広島県)を含む4モールをオープンしました。
◆新たな国内需要の発掘
お客さまの、心身ともに健康で、豊かな生活づくりへの貢献を目的として、イオングループでは「ヘルス&ウエルネス」の取り組みを強化しています。当社では、お客さまにとっての「しあわせ」が生まれる場所でありたいとの思いから、ヘルス(健康)・ウエルネス(感動・癒し)・コミュニティ(地域)・オポチュニティ(新たな価値観や生活と出会う機会づくり)の4つを柱に、「ハピネスモール」の取り組みを各モールで展開しています。
「ヘルス」では、お客さまの健康増進に向けた取り組みとしてモールウォーキングを全国のイオンモールで実施しています。イオンモール宮崎(宮崎県)では、3月の増床に合わせて、千葉大学予防医学センター監修によるウォーキングプログラムをモール館内に採り入れ、健康への気づきを促す空間や仕掛け作りを行いました。また、スポーツ庁が官民連携プロジェクトとして推進する「FUN+WALK PROJECT」とも連携し、天候に左右されず快適な館内でのモールウォーキングを推進していきます。
「ウエルネス」では、公益財団法人日本オペラ振興会との協働による「オペラ de イオンモール」を各モールで実施しています。
「コミュニティ」では、地域の魅力を磨くことを目的とした「究極のローカライズ2018」等、各モールでさまざまな取り組みを実施していきます。
国内における消費需要の喚起を目的として、11月23日から25日の3日間(注)に「イオンモール ブラックフライデー」を全国のイオンモールで実施しました。本企画は今回で3年目を迎えたことで、お客さまの認知度が高まり、本年も、目玉商品を期間限定価格で取り揃える他、さまざまな企画実施により集客拡大を図った結果、期間中の来店客数は対前年同期比102.7%、売上は対前年同期比106.6%と好調に推移しました。
お客さまに新たな体験や発見を提供することを目的として、海外専門店の日本への誘致を積極的に進めています。8月に中国で人気の火鍋専門店「海底撈火鍋(カイテイロウヒナベ)」をイオンモール幕張新都心(千葉県)にオープンした他、11月に英国で人気のカカオ専門店「Hotel Chocolat(ホテルショコラ)」をイオンレイクタウン(埼玉県)に日本第1号店としてオープンする等、海外展開で培った海外専門店企業とのネットワークを活かし、有力な海外専門店の誘致を進めています。
(注)前年は11月23日から26日の4日間開催。数値比較は11月22日から25日の4日間対比。
◆圧倒的な地域№1モールへの進化
商業施設の淘汰が急速に進展する中、エリアで最も支持される地域№1モールを増やすことにより、国内モール市場における競争優位性を高めています。
中期経営計画(2017~2019年度)において、8モールの増床、32モールのリニューアル、10モールの新規オープンを計画しており、前連結会計年度は2モールで増床、12モールでリニューアルを実施し、5モールを新規オープンしました。当連結会計年度は2モールで増床、6モールでリニューアルを実施し、4モールを新規オープンしました。
3月にイオンモール宮崎(宮崎県)、7月にイオンモール熊本(熊本県)を増床オープンしました。
イオンモール宮崎は、南側敷地に増床棟を新設し、63店舗の専門店を新たに導入しました。また、既存棟においても92店舗を刷新する大規模リニューアルを実施しました。その結果、当モールは、総賃貸面積84,000㎡(14,000㎡増)、専門店数250店舗(70店舗増)となりました。
イオンモール熊本は、2016年4月の熊本地震発生以降、段階的に営業再開してきましたが、今回、地震で被害を受けた西側の準核ゾーンを従来から大幅に面積を拡大させ、増床棟として新たにオープンしました。その結果、当モールは、総賃貸面積84,000㎡(11,000㎡増)、専門店数200店舗(45店舗増)となりました。また、今後、大地震等の災害による被害を防ぐため、モール館内にある各施設の素材や設置方法を見直すことで、施設の安全性向上と耐震性能強化に向けた取り組みも行っています。
いずれのモールも増床により、圧倒的な地域№1モールとしてのポジションを確立し、エリアにおけるマーケットシェアをさらに拡大しています。
前連結会計年度および当連結会計年度において増床およびリニューアルを実施した既存22モールの専門店売上は前期比108.0%と堅調に推移しています。
新規モールでは、3月にイオンモール座間(神奈川県)、4月にTHE OUTLETS HIROSHIMA、6月にイオンモールいわき小名浜(福島県)、11月にイオンモール津南(三重県)をオープンしました。
イオンモール座間は、日産自動車座間事業所の一部敷地を活用しオープンしたもので、環境負荷低減に向けた取り組みを拡充しています。建物屋上や壁面に設置している太陽光発電パネルは、1メガワット(年間を通して一般家庭約300世帯をまかなえる電力量)の電力を生み出すことが可能であり、また、全館でLED器具を採用することで、従来型モールと比較して照明使用電力の40%削減を実現しています。
THE OUTLETS HIROSHIMAは、「本格アウトレット×エンターテインメント×地域との出会い」をコンセプトとした、広島県内だけでなく国内外の観光客もターゲットとした広域集客型の施設です。地元スポーツ球団とコラボレーションしたアミューズメント施設の導入、地域の食や銘産を集積したゾーン展開等、地元広島県の特色を深く体験することが可能な構成としています。
イオンモールいわき小名浜は、防災モールとしての機能に大きな特徴があります。地震等の万一の災害発生時には、閉店後もペデストリアンデッキと接続した店内通路やイオンホール、屋上を開放して避難者を一時的に受け入れる機能を持つ他、津波による浸水被害に備え、1Fをピロティ構造として重要施設を想定最大津波以上の高さに設置しました。また、隣接するアクアマリンパーク等の観光施設や地元企業、教育機関との連携により、地域の魅力を発信するローカライズの取り組みも積極的に推進しています。
イオンモール津南は、1978年に開業し、2016年に閉店した「イオン津南ショッピングセンター サンバレー」を建て替え、規模を拡大し再オープンしました。お客さまの利便性向上のため、イベント広場に270インチの大型LEDビジョンを設置する他、館内約60面にデジタルサイネージを設置する等、最新のデジタルコンテンツを導入しています。
<当連結会計年度におけるリニューアルモール>
名称所在リニューアル
オープン日
専門店数新規
専門店数
①(注1)
移転・改修
専門店数
リニューアル
専門店数
①+②
イオンモール宮崎(注2)宮崎県3月16日25091(69)64155
イオンモール橿原奈良県3月17日23010(2)1222
イオンモール堺北花田大阪府3月20日17020(-)727
イオンモール伊丹兵庫県4月27日15015(-)1833
イオンモール福津福岡県7月13日19012(2)315
イオンモール熊本(注2)熊本県7月20日20042(10)345
イオンモール倉敷岡山県7月20日2408(2)-8
イオンモール福岡福岡県10月26日2207(-)-7

(注)1.( )内は新規専門店のうち都道府県初出店の専門店数。
2.イオンモール宮崎、イオンモール熊本は、増床リニューアル。
<当連結会計年度における国内新規事業所(モール)>
名称所在オープン専門店数総賃貸面積(㎡)
イオンモール座間神奈川県2018年3月16050,000
THE OUTLETS HIROSHIMA広島県2018年4月20053,000
イオンモールいわき小名浜福島県2018年6月13050,000
イオンモール津南三重県2018年11月17060,000

◆都市部における成長機会の獲得
株式会社OPAでは、10月に那覇オーパ(沖縄県)、11月に八王子オーパ(東京都)の2店舗を新規オープンしました。既存店舗では、ワールドポーターズビブレ(神奈川県)、キャナルシティオーパ(福岡県)で、日本初出店となる英国最古の玩具店「ハムリーズ」をオープンした他、心斎橋オーパ(大阪府)では、10月に中国で人気の火鍋専門店「海底撈火鍋(カイテイロウヒナベ)」をオープン、新百合丘オーパ(神奈川県)や高崎オーパ(群馬県)においても、大型雑貨専門店を導入しました。
<当連結会計年度における国内新規事業所(都市型ショッピングセンター)>
名称所在オープン専門店数総賃貸面積(㎡)
那覇オーパ沖縄県2018年10月505,200
八王子オーパ東京都2018年11月406,200

(2)財政状態の状況
(資産)
総資産は、前連結会計年度末と比較して794億3千万円増加し、1兆2,032億1千1百万円となりました。これは、新規モールのオープン、将来の開発用地の先行取得等により、有形固定資産を1,575億2千1百万円取得した一方で、固定資産が減価償却により426億4千万円、有形固定資産売却により316億8千万円減少したこと等によるものです。
(負債)
負債は、前連結会計年度末と比較して709億3千2百万円増加し、8,091億5千1百万円となりました。これは、社債(「1年内償還予定の社債」を含む。)が800億円、長期借入金(「1年内返済予定の長期借入金」を含む。)が262億2千5百万円、預り保証金が40億7千6百万円、専門店預り金が33億1千7百万円増加した一方で、コマーシャル・ペーパーが50億円、新規モールのオープン等に伴う設備に関する未払金等が389億2千9百万円、未払法人税等が7億9千8百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して84億9千8百万円増加し、3,940億5千9百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益335億3千8百万円の計上により利益剰余金が増加した一方で、配当金の支払により86億4千2百万円、為替換算調整勘定が149億7千4百万円減少したこと等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して11億9千1百万円増加し554億1千4百万円となりました。
キャッシュ・フローの状況等については、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、906億円(前連結会計年度806億1千6百万円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が476億8千3百万円(同450億6千1百万円)、減価償却費が426億4千万円(同384億4千3百万円)、専門店預り金の増加額が35億9千7百万円(同30億4千5百万円)となる一方で、法人税等の支払額が171億9千4百万円(同159億5千6百万円)となったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、1,761億8千9百万円(同1,420億9百万円)となりました。主な要因は、前連結会計年度にオープンしたイオンモール徳島(徳島県)、イオンモール松本(長野県)、当連結会計年度にオープンしたイオンモール座間(神奈川県)、THE OUTLETS HIROSHIMA(広島県)、イオンモールいわき小名浜(福島県)、イオンモール津南(三重県)の設備代金の支払、開発用地の取得等により有形固定資産の取得による支出が2,075億2千2百万円(同1,865億2千5百万円)となる一方で、有形固定資産の売却による収入が362億8千7百万円(同402億9千3百万円)、預り保証金の受入による収入が149億1千4百万円(同139億7千5百万円)となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、911億9千9百万円(同448億4千1百万円)となりました。主な要因は社債の発行による収入が800億円(同500億円)、長期借入れによる収入が611億5千9百万円(同482億9千万円)、となる一方で、長期借入金の返済による支出が357億5千9百万円(同525億6千3百万円)、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの返済による支出が50億円(同借入による収入110億円)、配当金の支払額が86億4千2百万円(同67億8百万円)となったこと等によるものです。
なお、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金及び金融機関からの借入れ、社債の発行等により調達した資金を運転資金、設備投資資金、並びに配当金の支払等に投入しております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2018年2月期2019年2月期
自己資本比率(%)33.231.9
時価ベースの自己資本比率(%)45.334.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)5.05.6
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)30.528.8

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金を対象としています。
3.キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いています。
(4)目標とする経営指標の状況
当社では、収益性と財務体質強化の観点から、投下資本利益率(ROIC)6%以上、自己資本比率30%以上、ネット・デット・エクイティ・レシオ1倍程度を重要な経営指標としています。
2019年2月期の各種指標の実績は、以下の通りです。
投下資本利益率(ROIC):4.4%、自己資本比率:31.9%、ネット・デット・エクイティ・レシオ:1.1倍
(注)投下資本利益率:営業利益×(1-実効税率)/(期首と期末の平均自己資本+期首と期末の平均有利子負債)
自己資本比率:自己資本/総資産
ネット・デット・エクイティ・レシオ:(有利子負債-現預金)/自己資本
投下資本利益率(ROIC)は4.4%と指標を下回っていますが、これは現状利益水準が低いものの将来の成長が見込まれる海外物件の投資増加と将来の開発物件の先行投資が発生しているためであり、中長期で見れば達成可能です。
ネット・デット・エクイティ・レシオは、中期的にはREIT活用の規模、実施時期により財務バランスは変わりますが、1倍を大きく超えないバランスを維持していきます。
なお、2020年2月期の連結財務諸表から、在外連結子会社に対して国際財務報告基準「リース」(IFRS第16号)を適用いたします。IFRS第16号の影響額が確定次第、経営指標の変更について開示いたします。
(5)環境保全・社会貢献活動
当社は、「社会」「環境」「倫理」の側面から企業活動の方針を定め、これを推進する「イオンモールCSR(コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティ)会議」を毎月開催し、CSR活動の進捗管理および課題解決に向けての迅速な意思決定を行っています。
<環境課題の解決に向けて>環境保全活動においては、太陽光発電(当連結会計年度末現在国内71モール、海外15モール)(注1)やLED導入等による省エネルギー活動を推進し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。2018年5月にオープンしたイオンモール セン ソック シティでは屋上に約1MKWの「太陽光発電設備」と「高効率チラー」を設置し、年間約1,564トンのCO2削減をめざします。当モールの太陽光発電設備は高効率チラーと組み合わせ、日本の環境省の平成28年度JCM設備補助事業(注2)にも採択されています。
また、地球環境の保全および持続可能な社会の実現を目的として、EV充電器の設置を推進してきました。2017年には日本企業として初めてEV100(注3)への参加を宣言し、当連結会計年度末現在国内外158モールに2,332基のEV充電器設置が完了しています。今後も、EV充電器の設置を含め、環境負荷を最小限に抑える最新技術の導入、地域の生態系を守る仕組みづくり、自然と調和したまちづくりを推進していきます。さらに、循環型社会の構築をめざし、モールから排出されるすべての廃棄物をリサイクルするゼロ・エミッションへの取り組みも積極的に進めています。
イオングループでは、イオンの基本理念を具現化する活動として、1991年から継続して植樹活動を実施しており、地域の自然環境に最も適した、その土地に自生する樹木をお客さまと共に植えています。
2019年2月末現在、イオングループ全体での累計植樹本数は約1,190万本に達しています。当社では、2018年度には国内外の新規オープン7モールで植樹祭を実施し、約12万4千本の植樹を行いました。
<社会課題の解決に向けて>子育てをしながら働く従業員の活躍支援を目的として、事業所内保育施設「イオンゆめみらい保育園」の設置を進めており、当連結会計年度末において25園(注4)となりました。今後もグループ企業の従業員をはじめ、より多くの方々の仕事と育児の両立支援、待機児童解消の一助となる取り組みを進めていきます。
地域におけるコミュニティ機能の強化として、ローカライゼーションの視点に基づいた地域のコミュニティセンターとしてのモールづくりに取り組んでおり、公益財団法人ボーイスカウト日本連盟の協力による全国防災キャラバンの実施や、期日前投票所の設置等の取り組みを進めています。
地域の皆さまに対する安全の提供として、国内の大半のモールでは、防災活動への協力等に関する協定を地方行政と締結しています。専門店従業員にも参加いただく実践的な防災訓練を国内全てのモールで定期的に実施する等、地域と共に防災体制の強化にむけた取り組みを進めています。
お客さまの利便性向上として、モール館内に郵便局、市役所出張所、図書館、クリニックモール、フィナンシャルモール等の地域インフラ機能の拡充を進めています。
また、日本赤十字社とともに献血活動を推進しています。12月には、日本赤十字社の学生献血推進ボランティアが主体となって献血の呼びかけを行う「全国学生クリスマス献血キャンペーン」を全国40モールで開催しました。
東日本大震災復興支援活動である「イオン心をつなぐプロジェクト」では、被災地の復興に向け、植樹活動やボランティア活動に当社従業員が参加する等、今後も継続的に支援活動を続けていきます。
さらに、イオングループの主要各社が税引前利益の1%を拠出し、社会貢献活動を行う公益財団法人イオンワンパーセントクラブの取り組みに協賛し寄付を行うとともに、伝統的な文化・工芸・技術の普及啓蒙事業協力事業者、全国募金協力事業者として継続的に社会貢献活動を行っています。
<外部認証の取得>イオンモール倉敷(岡山県)、イオンモール盛岡(岩手県)、イオンモール直方(福岡県)では、建物オーナーであるイオンリート投資法人と協力し、DBJ Green Building認証(注5)を取得しました。イオンモール倉敷では5段階のうち、最高位となる5つ星「国内トップクラスの卓越した環境・社会への配慮がなされたビル」の評価を獲得し、イオンモール盛岡、イオンモール直方では4つ星「極めて優れた環境・社会への配慮がなされたビル」の評価を獲得しました。これにより、合計9施設での同認証取得となります。
THE OUTLETS HIROSHIMA(広島県)では高木層・低木層・草本層の揃う階層構造の樹林を実現し、2019年3月に「いきもの共生事業所®」認証(注6)を取得しました。同時にイオンモール座間(神奈川県)においても同認証を取得し、合計9施設での取得となりました。
<外部からの評価>2018年度GRESB(注7)リアルエステイト評価において、環境配慮やサステナビリティに関する取り組みに関して、「マネジメントと方針」および「実行と計測」の両面において優れていると高く評価され、4年連続で最高位となる「Green Star」評価を獲得しました。また、2017 年より開始されたESG に関する開示情報のみを元に評価を行う「GRESB 開示評価(GRESB Public Disclosure)」においても最上位の「A」評価を取得しました。
気候変動に対する取り組みおよび情報開示が評価され、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)(注8)よりスコアBを取得しました。これは8段階の評価のうち3番目に位置する評価であり、当社としては過去最高の評価となります。
女性管理職比率の向上をめざし、仕事と介護や育児を両立できる制度設計や時間外労働削減に向けた労働時間の見える化や業務効率化を評価指標の一つとする等、女性が活躍して働き続けるための環境整備を推し進めており、女性人材の活用を積極的に進めている上場企業として「なでしこ銘柄」(注9)に3年連続で選出されました。
イオンモール座間では、「かながわ地球環境賞」と「バリアフリー街づくり賞」を受賞しました。「かながわ地球環境賞」は、地球環境保全に向け、特に優れた取り組みを行なった団体や個人に対し、その功績を称え表彰するものです。また、「バリアフリー街づくり賞」は、バリアフリーの街づくりの推進に寄与するため、障がい者、高齢者をはじめ、誰もが利用しやすいように配慮された施設整備や、バリアフリーの街づくりに貢献する活動をしている個人又は団体を表彰するものです。
イオンモール岡山(岡山県)では、各テナントから出たごみを計量器で量り、指導員の下で適切に分別しリサイクルをしていることなどが評価され、岡山市事業系ごみ減量化・資源化推進優良事業者等表彰において最優秀賞として表彰されました。
(注)1.イオンリテール株式会社より管理・運営業務を受託している70モールを含んだ数値で記載しています。また、海外モール数について、海外現地法人の決算期は12月末ですが、日本の会計年度における数値を記載しています。
2.JCM(Joint Crediting Mechanism:二国間クレジット制度)とは、日本国政府が推進しており、日本の優れた低炭素技術の普及や対策実施を通じ地球規模での温室効果ガス排出削減および途上国の持続可能な開発に貢献し、削減量を定量的に評価することで日本国の温室効果ガス削減目標の達成にも活用するものです。
3.電気自動車推進イニシアチブ。温室効果ガス排出量の削減に取り組む国際環境NGOのクライメイトグループにより、2017年9月18日から24日にニューヨーク市で開催された気候週間で発足を発表。EV100とは、企業による電気自動車の使用や環境整備促進をめざす国際的なビジネスイニシアチブ。当社は2017年11月10日より正式参加しました。
4.イオングループに設置している7施設を含みます。
5.DBJ Green Building認証は、株式会社日本政策投資銀行が建物の環境性能、快適性、リスクマネジメント、周辺環境・コミュニティへの配慮、ステークホルダーとの協働の5つの視点で不動産を評価する認証制度です。
6.「いきもの共生事業所®」認証は、「一般社団法人企業と生物多様性イニシアチブ(JBIB)」が作成・登録した「いきもの共生事業所®推進ガイドライン」に基づき、生物多様性に配慮した緑地づくりなどの取り組みを第三者的に評価・認証する「いきもの共生事業推進協議会」が行う認証制度です。
7.GRESB (グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク)は、欧州の年金基金のグループを中心に創設されたGRESB財団が行うアンケート調査に基づき、不動産会社・不動産運用機関のサステナビリティ・パフォーマンスを測るベンチマークです。
8.CDPとは100兆ドルを有する800を超える機関投資家を代表して、気候変動情報開示を推進する国際NGOです。CDPは世界の大企業を毎年調査し、2018年度は6,800社以上がCDPの調査に回答しています。
9.経済産業省と東京証券取引所が共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を選定し、発表しているもので、「中長期の企業価値向上」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介することを通じ、企業への投資を促進し、各社の取り組みを加速化していくことを狙いとしています。
(6)生産、受注及び販売の実績
①生産実績、受注実績
生産及び受注の状況については、当社グループは生産を行っておらず、また受注の形態を取っていないため該当事項はありません。
②販売実績
当連結会計年度における営業収益実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称営業収益(百万円)前年同期比(%)
日本268,358105.0
中国33,369139.6
アセアン11,248129.1
合計312,976108.6

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の営業収益実績及び当該営業収益実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
イオンリテール㈱33,11611.533,95610.8

3.金額には、消費税等は含まれておりません。

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