四半期報告書-第16期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/14 14:11
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、輸出や生産に弱さが見られるものの、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな景気回復基調が続きました。
このような状況下で、当社グループは、中期経営計画「東京メトロプラン2021」(2019年度~2021年度)に基づき、「安心の提供」、「持続的な成長の実現」、「東京の魅力・活力の共創」の3つのキーワードを柱に、その全てに対し「挑戦」とそれを支える「志」を持って、各種施策を積極的に推進しました。
当第3四半期連結累計期間の業績は、沿線の再開発等によるオフィスビル面積・需要の増加、訪日外国人のご利用の増加、消費税率改定に伴う定期券の先買い等により、旅客運輸収入が増加したことから、営業収益が3,320億8千万円(前年同期比1.6%増)となりました。しかしながら、安全対策や旅客サービス向上等の各種施策に伴う経費及び減価償却費が増加したこと等により、営業利益が792億8千2百万円(前年同期比3.3%減)、経常利益が722億9千9百万円(前年同期比2.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が497億4千5百万円(前年同期比1.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
[運輸業]
<安心の提供>「安心=安全+サービス」の考えのもと、優れた技術力と創造力により、安全で快適な世界トップレベルの輸送サービスを提供するため、各種取組を実施しました。
(自然災害対策の推進)
震災対策として、震災時の早期運行再開を目的に高架橋柱や石積み擁壁等の耐震補強工事を進めています。
大規模浸水対策として、駅出入口において、想定浸水の高さに応じた改良や防水扉・止水板等の設置を進めており、南北線王子神谷駅等8駅14箇所に防水扉を、丸ノ内線方南町駅2箇所に止水板を設置しました。
(駅ホームの安全性向上)
ホームドアの整備として、2025年度までに全路線全駅への設置の完了を目指しており、現在、4路線においてホームドア設置工事を進めています。2019年4月から12月までに設置が完了した駅は以下のとおりです。
設置時期設置駅
2019年4月~9月東西線竹橋駅、東西線日本橋駅、千代田線赤坂駅、千代田線明治神宮前〈原宿〉駅、千代田線北千住駅、千代田線新御茶ノ水駅、千代田線西日暮里駅、千代田線国会議事堂前駅
2019年10月千代田線代々木上原駅、半蔵門線押上〈スカイツリー前〉駅
2019年11月千代田線根津駅、千代田線乃木坂駅

(新型車両の導入)
安全性及び車内での快適性を向上させ、環境にも配慮した新型車両の導入を進めました。丸ノ内線において、2000系車両66両(11編成)を導入し、合計90両(15編成)となりました。また、日比谷線において、13000系車両を91両(13編成)導入し、合計294両(42編成)となりました。なお、既存車両については、東西線において、05系車両20両(2編成)、07系車両10両(1編成)、南北線において、9000系車両6両(1編成)のリニューアル工事が完了しました。
(セキュリティの強化)
駅構内・車内でのテロ行為や犯罪に備え、駅構内のセキュリティカメラの更新及び増設を進めるとともに、車内セキュリティカメラの導入を進めています。
(安全・安定性向上に資する施策)
トンネルの長寿命化に向けた取組として、全路線を対象に、トンネル内面の近接目視及び打音検査を順次実施しており、現在半蔵門線及び副都心線の検査を進めています。
(輸送サービスの改善)
東西線における混雑に伴う遅延の解消を目指し、飯田橋駅~九段下駅間の折返し線整備、茅場町駅のホーム延伸工事、南砂町駅のホーム及び線路増設工事、木場駅のホーム及びコンコース拡幅並びに昇降設備増設の改良工事を進めています。また、各路線での取組として、銀座線においては、遅延防止等、輸送の安定性の向上を図るため、浅草駅構内の折返し線整備を実施しています。丸ノ内線においては、方南町駅のホーム延伸工事が完了しました。合わせて7月にダイヤ改正を実施し、池袋駅~方南町駅間の6両編成列車の直通運行を開始しました。
オフピーク通勤・通学に向けた取組として、「メトロポイントクラブ(愛称:メトポ)」を活用したオフピークプロジェクトを実施しています。東西線において、これまでの東西線早起きキャンペーンをリニューアルした「東西線オフピークプロジェクト」を通年で実施しています。
(バリアフリー設備の整備)
お身体の不自由なお客様をはじめとした全てのお客様に安心してご利用いただけるよう、エレベーター、エスカレーター及び多機能トイレの整備を進めており、エレベーターを日比谷線築地駅等8駅に10基、エスカレーターを日比谷線広尾駅等3駅に7基設置しました。
(利便性・快適性の向上)
銀座線リニューアルとして、「商業エリア」として区分した日本橋駅及び京橋駅、「銀座エリア」として区分した銀座駅、「トレンドエリア」として区分した外苑前駅及び青山一丁目駅の駅改装工事を進めています。また、渋谷駅街区基盤整備に合わせて、2020年1月3日からの銀座線渋谷駅新駅舎の供用開始に向けた駅移設工事を進めています。
東京の地下鉄のサービス一体化として、九段下駅における東西線、半蔵門線及び都営新宿線の3線共通改札口の設置や乗換エレベーターの整備等の工事を進めています。また、浅草駅等において都営地下鉄との乗換エレベーター設備工事を進めるとともに、両地下鉄共同で開発した旅行者向け券売機の導入を進めています。
<持続的な成長の実現>積極的な事業展開や新技術の開発・導入によって収益基盤を強化し、将来にわたる持続的な成長を実現するため、各種取組を実施しました。
(お客様ニーズをとらえた取組)
歴代の千代田線車両を券面にデザインした24時間券を11月に発売しました。また、当社沿線の魅力的なスポットを紹介するためのInstagramアカウントを10月に開設するなど、各種施策を実施しました。
(海外での事業展開)
国際協力として、現地法人「ベトナム東京メトロ」と連携し、ベトナムにおける都市鉄道の運営・維持に対する支援等を強化しています。また、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」といいます。)から受注した「ベトナム国ホーチミン市都市鉄道規制機関及び運営会社能力強化プロジェクト」を実行しています。さらに、フィリピンにおいては、都市鉄道人材育成体制の構築に向け、JICAから受注した「フィリピン国フィリピン鉄道訓練センター設立・運営能力強化支援プロジェクト」を実行しています。
(新規事業の創出・推進)
新規事業創出を推進するための社内提案制度「メトロのたまご」の案件として2018年3月から実証実験を進めていた、エレベータールートの有無等の駅情報を提供するWebサービス「ベビーメトロ」について、8月から正式に開始しました。また、共創を通じた新しい事業や価値を創出することを目的に企業アクセラレータプログラムとして「Tokyo Metro ACCELERATOR 2019」を実施し、提案を募集しました。今後は、審査を通過した企業との実証実験等を通して、事業展開を検討していきます。
<東京の魅力・活力の共創>地域や外部との積極的な連携を通じて、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」といいます。)の成功につなげるとともに、その先の東京の発展も見据え、都市としての魅力・活力の創出と東京に集う人々の活き活きとした毎日に貢献するため、各種取組を実施しました。
(沿線地域と連携したにぎわいの創出)
沿線地域の魅力の発掘及び発信を目的として、「3つの駅から始まる 革の街 奥浅草ぐるっと街歩きスタンプラリー」を10月から実施するとともに、同月に開催された革とモノづくりの祭典「浅草エーラウンド2019秋」の特設ブースにおいて、オリジナル・レザークラフト体験キット「革でつくる銀座線」を限定販売しました。
また、事前応募制による車両基地イベント「メトロファミリーパーク in AYASE 2019」や、当社沿線の特色あるエリアを散策していただく「東京まちさんぽ」等、各種イベントを実施しました。
(まちづくりとの連携)
これまで実施してきた「公募型連携プロジェクト」に加え、駅周辺で都市開発を計画、検討する都市開発事業者等と連携して、「まちの顔」となるような魅力的な地下鉄駅空間の実現を目指す「えき・まち連携プロジェクト」を実施しています。これまでのバリアフリー設備整備の課題にとどまらず、各駅の抱える様々な課題を公表し、都市開発事業者等と早期の段階から協議することで、都市開発と一体となった地下鉄駅空間の整備を目指しています。プロジェクト第1弾の対象駅は銀座線神田駅、日比谷線仲御徒町駅、東西線竹橋駅、千代田線北千住駅、半蔵門線神保町駅及び南北線四ツ谷駅の6駅です。
また、大規模な都市開発による駅周辺のまちづくりと一体となった鉄道施設整備の推進として、日比谷線虎ノ門ヒルズ駅の整備や銀座線虎ノ門駅及び日本橋駅の駅改良を進めています。
<経営基盤の強化>環境保全活動への取組としては、2020年度に向けた長期環境戦略「みんなでECO.」に基づき、長期的かつ戦略的に環境負荷の低減につながる様々な施策に取り組んでいます。その一環として、新型車両(環境配慮型車両)の導入や車内照明、駅構内照明のLED化を進めています。
SDGs等の社会課題解決への取組としては、研修、講演会及びSDGsの達成への貢献を意識したイベント等を開催することにより、社会課題解決の意義等について社員の理解を深めています。
このほか、東京2020大会に向けた取組として、東京2020大会のオフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)である当社及び東日本旅客鉄道株式会社は、車両内のビジョン等で各競技の見どころ・観戦ポイントを紹介するプロジェクト「TOKYO SPORTS STATION」の第10シリーズを公開しています。
運輸業の当第3四半期連結累計期間の業績は、沿線の再開発等によるオフィスビル面積・需要の増加、訪日外国人のご利用の増加、消費税率改定に伴う定期券の先買い等により、旅客運輸収入が増加したことから、営業収益が2,946億5千8百万円(前年同期比1.5%増)となりました。しかしながら、安全対策や旅客サービス向上等の各種施策に伴う経費及び減価償却費が増加したこと等により、営業利益が687億3千9百万円(前年同期比4.6%減)となりました。また、消費税率引上げに伴う旅客運賃改定を10月1日に実施しました。
(運輸成績表)
種別単位前第3四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日
至 2018年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2019年4月1日
至 2019年12月31日)
営業日数275275
旅客営業キロキロ195.1195.1
輸送人員定期千人1,195,7441,227,212
定期外891,259904,660
2,087,0042,131,872
旅客運輸収入定期百万円115,096117,991
定期外147,443149,653
262,539267,645

(注)記載数値は、千人未満、百万円未満を切り捨てて表示しています。
[不動産事業]
不動産事業においては、鉄道事業とのシナジー効果を発揮しつつ、収益力向上を図り、各種開発を推進しました。
渋谷駅街区開発については、東急株式会社、東日本旅客鉄道株式会社及び当社の3社で共同開発した渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)が11月に開業しました。また、駅直結のエレベーター・エスカレーターと一体となった建物を整備していくことを目指しており、6月に丸ノ内線新宿御苑前駅において、オフィスビル「PMO新宿御苑前」を開業しました。そのほか、日比谷線六本木駅においても同様の不動産開発を進めています。
不動産事業の当第3四半期連結累計期間の業績は、営業収益が105億3百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益が40億1千6百万円(前年同期比6.6%増)となりました。
[流通・広告事業]
流通・広告事業においては、より一層の収益拡大を図るとともに、駅をご利用されるお客様の利便性を高めるため、グループ各社等との連携を図りながら各種施策を推進しました。
流通事業については、7月に千代田線明治神宮前〈原宿〉駅において、「明治神宮前メトロピア」の新規区画として1店舗を開業したほか、「メトロ・エム後楽園」等の商業ビルや「Echika fit上野」等の駅構内店舗において、店舗の入替やリニューアルを実施し、収益性の向上を図りました。
提携クレジットカード「Tokyo Metro To Me CARD」については、「ANA To Me CARD PASMO JCB(愛称:ソラチカカード)」及び「Tokyo Metro To Me CARD Prime」の新規入会キャンペーンを実施し、新規会員の獲得とカード利用の促進に努めました。
広告事業については、車内デジタル広告「Tokyo Metro Vision」を新たに28編成に導入し、合計277編成で販売し、駅コンコースデジタル広告「Metro Concourse Vision」等と合わせて、収益拡大に努めました。
情報通信事業については、参画企業と共同構築した訪日外国人向け観光情報サイト「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」にて、訪日外国人のお客様の視点で厳選した観光情報の発信に取り組んでいます。
流通・広告事業の当第3四半期連結累計期間の業績は、営業収益が316億7千6百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益が64億8千4百万円(前年同期比7.6%増)となりました。
当社グループの財政状態については、当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ220億2千7百万円減の1兆6,540億5千3百万円、負債合計は558億2千3百万円減の9,412億7千8百万円、純資産合計は337億9千5百万円増の7,127億7千4百万円となりました。
資産の部の減少については、主に有価証券(譲渡性預金)が減少したこと等によるものです。
負債の部の減少については、主に前連結会計年度末に計上した工事代金等の未払金の支払によるものです。
純資産の部の増加については、主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上によるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は、43.1%となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。

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