有価証券報告書-第18期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で、このところ持ち直しの動きがみられます。なお、ウクライナ情勢等による不透明感が見られる中で、原材料価格の上昇等による景気の下振れリスクに注意する必要があります。
このような状況下で、当社グループは、中期経営計画「東京メトロプラン2021」の最終年度として、「安心の提供」、「持続的な成長の実現」、「東京の魅力・活力の共創」を柱に、その全てに対し「挑戦」とそれを支える「志」を持って、各種施策を推進しました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、経営環境は厳しい状況が続いており、今後の見通しが不透明である中で、当社は、社長をトップとした経営改革会議等において、設備投資・経費の見直しを進めてきたほか、「選ばれる鉄道会社」を目指すべく設定した「安心な空間」、「パーソナライズド」、「デジタル」の3つのキーワードに基づき、各種施策に取り組みました。
当連結会計年度の業績は、収益認識会計基準の適用に伴う収益計上額の減があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復したことに伴い、旅客運輸収入等が増加し、営業収益が3,069億4百万円(前期比3.8%増)となり、営業損失が121億1千7百万円(前期は営業損失402億9千9百万円)、経常損失が204億9千7百万円(前期は経常損失476億8千9百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失が133億9千7百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失529億2千7百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
[運輸業]
<安心の提供>「安心=安全+サービス」の考えのもと、優れた技術力と創造力により、安全で快適な世界トップレベルの輸送サービスを提供するため、各種取組を実施しました。また、新型コロナウイルス感染症への取組として、窓開けによる車内換気、車両内及び駅構内の抗ウイルス・抗菌処置等を実施しました。今後も、より一層お客様に安心してご利用いただけるよう努めていきます。
2021年6月に日比谷線八丁堀駅で発生した多機能トイレの機能不備によるお客様発見の遅れについては、これを厳粛に受け止め、社長直轄の「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策推進会議」を設置し、緊急対応や再発防止策等を実施しました。また、外部有識者を交えた「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策推進委員会」を設置し、お客様の安全に資する施工計画・管理、検査、巡回及び連絡・報告体制のあり方等について原因の究明及び対策の検討を進め、再発防止に取り組んでいきます。
(自然災害対策の推進)
震災対策として、震災時の早期運行再開を目的にトンネル中柱等の耐震補強工事を進めています。
大規模浸水対策として、駅出入口において想定される浸水深に応じた改良や防水扉・止水板等の設置を進めるとともに、トンネル坑口への防水ゲートの設置を進めています。
(駅ホームの安全性向上)
ホームドアの整備として、2025年度までの全路線全駅への設置完了を目指しており、現在日比谷線、東西線及び半蔵門線において設置工事を進めています。現在180駅中150駅に設置し、整備率は83%となりました。
※設置完了路線:銀座線、丸ノ内線、千代田線、有楽町線、南北線、副都心線
(新型車両の導入)
安全性及び車内での快適性を向上させ、環境にも配慮した新型車両として、有楽町線・副都心線に17000系車両及び半蔵門線に18000系車両の導入を進めています。
(セキュリティの強化)
テロ行為や犯罪に備え、駅構内及び車内の巡回警備を実施したほか、異常時を想定した訓練を実施しました。また、車内セキュリティカメラの導入を進めており、保有車両に対する整備率は47%となりました。
(輸送サービスの改善)
東西線における遅延・混雑対策として、南砂町駅等において各種工事を進めています。また、南北線においては、8両編成化に伴う設備工事が完了しました。
オフピーク通勤・通学に向けた取組として、「メトロポイントクラブ」を活用した「東西線オフピークプロジェクト」を通年で実施しました。また、お客様に安心して快適にご利用いただけるよう、銀座線、丸ノ内線(中野坂上駅~方南町駅間の一部列車を除く)、東西線、千代田線(北綾瀬駅~綾瀬駅間の一部列車を除く)、有楽町線及び副都心線において、「東京メトロmy!アプリ」による号車ごとのリアルタイム混雑状況の配信を実施しています。
(バリアフリー設備の整備)
お身体の不自由なお客様をはじめとした全てのお客様に安心してご利用いただけるよう、エレベーターを日比谷線六本木駅等、エスカレーターを東西線大手町駅等に設置しました。
(利便性・快適性の向上)
東京の地下鉄のサービス一体化として、大手町駅において都営地下鉄との乗換エレベーターを設置しました。
<持続的な成長の実現>積極的な事業展開や新技術の開発・導入によって収益基盤を強化し、将来にわたる持続的な成長を実現するため、各種取組を実施しました。
(お客様ニーズをとらえた取組)
お出かけ機会の創出に向け、メトロポイントクラブにおいてデイタイムポイントを導入したほか、City Tourism(東京の都市内観光)の促進施策として、Tokyo Subway Ticketと沿線の観光施設入場券のセット券を販売しました。
(海外での事業展開)
ベトナム、フィリピン、インドネシア等においてプロジェクトを推進しており、新たに独立行政法人国際協力機構から「ベトナム国鉄道学校における都市鉄道研修能力強化プロジェクト」を受注しました。また、世界の鉄道事業者向けオンライン講座「Tokyo Metro Academy」を開講しました。
(新規事業の創出・推進)
ゲシピ株式会社と資本業務提携し、eスポーツトレーニングジムを南北線赤羽岩淵駅に開業したほか、eスポーツ大会「小学生親子Duo大会in東京 FEATURING FORTNITE」等を開催しました。また、個室型ワークスペース「CocoDesk」の設置駅を拡大しています。
<東京の魅力・活力の共創>地域や外部との積極的な連携を通じて、都市としての魅力・活力の創出と東京に集う人々の活き活きとした毎日に貢献するため、各種取組を実施しました。
(沿線地域と連携したにぎわいの創出)
沿線地域の魅力を発信するイベントの一環として、地方自治体と連携したスタンプラリーを実施しました。
(まちづくりとの連携)
駅周辺開発を計画・検討する都市開発事業者等と連携した「えき・まち連携プロジェクト」として、19駅において開発提案を募集しています。
(オープンイノベーションの推進)
新規事業創出及び鉄道事業の進化等を目的に「Tokyo Metro ACCELERATOR 2021」の実施を通じて、外部連携による新たな知見や技術を導入する取組を進めています。
(新たなモビリティサービスの実現に向けた取組)
大都市型MaaS「my!東京MaaS」の取組の一環として、2022年2月に「東京メトロmy!アプリ」の駅構内ナビゲーション機能に、エレベーターを利用するルートを搭載しました。また、同年3月に新たな経路検索条件の機能として遅延を考慮した経路検索等を搭載しました。
<経営基盤の強化>ESGの視点も踏まえ、中期経営計画「東京メトロプラン2021」に掲げる3つの柱の実現を確かなものとするため、経営基盤の強化を図りました。また、事業を通じて社会課題の解決に取り組み、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献していきます。
サステナビリティの取組としては、環境問題・社会課題双方の解決に資する施策に充当する資金の調達手段として、昨年度に続き2回目となるサステナビリティボンドを発行しました。また、TCFDの提言に賛同し、シナリオ分析を実施のうえ、当社の気候関連リスク及び機会を特定し、開示しました。
さらに、長期環境目標「メトロCO₂ゼロ チャレンジ 2050」に基づくさらなる省エネルギー化及び再生可能エネルギーの活用、東京マラソンへの特別協賛や女子駅伝部の活動等を通じたスポーツ振興、社会・地域の活性化といった社会貢献活動に取り組んでいます。
運輸業の当連結会計年度の業績は、新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復したことに伴い、旅客運輸収入が増加し、営業収益が2,762億5千5百万円(前期比8.0%増)、営業損失が236億5千6百万円(前期は営業損失507億9千1百万円)となりました。
(運輸成績表)
(注)1 記載数値は、千キロ未満、千人未満、百万円未満を切り捨てて表示しています。
2 乗車効率の算出方法:人キロ÷(客車走行キロ×客車平均定員)×100
[不動産事業]
不動産事業においては、鉄道事業とのシナジー効果を発揮しつつ、収益力向上を図るべく、各種開発を推進しました。
駅直結のエレベーター・エスカレーターと一体となった建物の整備や、新宿駅西口地区の開発を推進しました。
不動産事業の当連結会計年度の業績は、営業収益が136億3千万円(前期比1.2%増)、営業利益が46億9百万円(前期比2.4%増)となりました。
[流通・広告事業]
流通・広告事業においては、収益確保を図るとともに、駅をご利用されるお客様の利便性を高めるため、各種施策を推進しました。
流通事業については、2021年6月に「大手町メトロピア」において新たに1店舗を開業しました。また、同年6月及び9月に「M’av北綾瀬Lieta(マーヴ北綾瀬リエッタ)」において新規区画を開業しました。
広告事業については、車内デジタルサイネージ「Tokyo Metro Vision」や、駅コンコースデジタルサイネージ「Metro Concourse Vision」等により、収益確保に努めました。
流通・広告事業の当連結会計年度の業績は、営業収益が217億4千6百万円(前期比30.0%減)、営業利益が67億9千3百万円(前期比27.1%増)となりました。
当社グループの財政状態については、当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べ505億6百万円増の1兆8,129億6千7百万円、負債合計は765億5千7百万円増の1兆1,946億7百万円、純資産合計は260億5千1百万円減の6,183億6千万円となりました。
資産の部の増加については、主に固定資産の増加等によるものです。
負債の部の増加については、社債の発行及び借入れ等によるものです。
純資産の部の減少については、主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上によるものです。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、34.1%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ408億4千4百万円増加し、当連結会計年度末には1,116億6千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、832億9千5百万円(前期比716億7千2百万円収入増)となりました。これは、非資金科目である減価償却費882億1千8百万円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、995億円(前期比383億3千1百万円支出減)となりました。これは主に、設備投資を中心に有形及び無形固定資産の取得による支出が1,040億3千3百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、570億4千9百万円(前期比744億3千6百万円収入減)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が355億7千6百万円、社債の償還による支出が100億円あった一方で、社債の発行による収入が694億7千7百万円、長期借入れによる収入が430億円あったこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの業種構成はサービス業が中心であり、受注生産形態をとらない会社が多いため、「① 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントの業績を記載することとしています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の分析は次のとおりです。
当連結会計年度の財政状態については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
(単位:百万円)
[営業収益及び営業損失]
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ111億7千4百万円増の3,069億4百万円となりました。
これは、収益認識会計基準の適用に伴う収益計上額の減があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復したことに伴い、旅客運輸収入等が増加したことによるものです。
営業費は、前連結会計年度に比べ170億7百万円減の3,190億2千1百万円となりました。これは、固定資産除却費及び修繕費等の鉄道経費の減に加え、収益認識会計基準の適用に伴う費用計上額の減によるものです。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度に比べ281億8千2百万円改善の121億1千7百万円となりました。なお、各セグメントの営業損失の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
[営業外損益及び経常損失]
当連結会計年度の営業外収益は、受取受託工事事務費の減少等により、前連結会計年度に比べ14億1千6百万円減の23億7千2百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ4億2千6百万円減の107億5千2百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度に比べ271億9千1百万円改善の204億9千7百万円となりました。
[特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失]
当連結会計年度の特別利益は、鉄道施設受贈財産評価額の減少等により、前連結会計年度に比べ201億5千2百万円減の77億2千9百万円となりました。
特別損失は、固定資産圧縮損の減少等により、前連結会計年度に比べ193億7千7百万円減の102億9百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は229億7千7百万円となり、法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純損失は前連結会計年度に比べ395億2千9百万円改善の133億9千7百万円となりました。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、厳しい経営状況にある中で、設備投資・経費等の削減を継続的に進めることにより経営の効率性を高め、業績の回復に努めました。今後は、2022年4月に発表した新たな中期経営計画「東京メトロプラン2024」に基づく各種施策を進めることで、持続的な企業価値の向上を図っていきます。
なお、詳細につきましては、「(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動により得られた資金並びに社債及び借入金を設備投資などに充当しています。
当社グループの主な資金需要は、営業活動に係る資金支出では、鉄道事業に係る修繕費や管理委託費等の経費、人件費などがあります。また、投資活動に係る資金支出では、車両更新やホームドア整備などの安全対策、バリアフリー設備の整備などの旅客サービス等の運輸業への投資のほか、持続的な成長を実現する不動産事業及び流通・広告事業への投資等があります。
資金調達の方法は、償却前営業利益を基本に、不足する資金を金融市場動向等に鑑み、社債の募集及び金融機関からの借入により長期資金を調達しています。また、運転資金として短期的に資金を必要とする場合は、国内金融機関との当座貸越契約により短期資金を調達することで、緊急時の流動性を確保しています。これらにより、当社グループの事業運営に必要な運転資金、設備投資資金の調達は問題なく対応可能と認識しています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成され、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っています。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
ⅰ有価証券の評価
当社グループが保有する有価証券のうち、市場価額のある有価証券は時価の著しい下落が生じた場合に、市場価額のない有価証券は、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合等に、損失の計上が必要となる場合があります。
ⅱ固定資産の減損
当社グループは多くの固定資産を保有しており、回収可能価額を将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算出しています。そのため、当初見込んだ収益が得られなかった場合、又は算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。
ⅲ繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少し繰延税金資産の一部又は全部を将来実現できないと判断した場合、その判断を行った期間に繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
ⅳ退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出しています。
実際の結果が、前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で、このところ持ち直しの動きがみられます。なお、ウクライナ情勢等による不透明感が見られる中で、原材料価格の上昇等による景気の下振れリスクに注意する必要があります。
このような状況下で、当社グループは、中期経営計画「東京メトロプラン2021」の最終年度として、「安心の提供」、「持続的な成長の実現」、「東京の魅力・活力の共創」を柱に、その全てに対し「挑戦」とそれを支える「志」を持って、各種施策を推進しました。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、経営環境は厳しい状況が続いており、今後の見通しが不透明である中で、当社は、社長をトップとした経営改革会議等において、設備投資・経費の見直しを進めてきたほか、「選ばれる鉄道会社」を目指すべく設定した「安心な空間」、「パーソナライズド」、「デジタル」の3つのキーワードに基づき、各種施策に取り組みました。
当連結会計年度の業績は、収益認識会計基準の適用に伴う収益計上額の減があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復したことに伴い、旅客運輸収入等が増加し、営業収益が3,069億4百万円(前期比3.8%増)となり、営業損失が121億1千7百万円(前期は営業損失402億9千9百万円)、経常損失が204億9千7百万円(前期は経常損失476億8千9百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失が133億9千7百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失529億2千7百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
[運輸業]
<安心の提供>「安心=安全+サービス」の考えのもと、優れた技術力と創造力により、安全で快適な世界トップレベルの輸送サービスを提供するため、各種取組を実施しました。また、新型コロナウイルス感染症への取組として、窓開けによる車内換気、車両内及び駅構内の抗ウイルス・抗菌処置等を実施しました。今後も、より一層お客様に安心してご利用いただけるよう努めていきます。
2021年6月に日比谷線八丁堀駅で発生した多機能トイレの機能不備によるお客様発見の遅れについては、これを厳粛に受け止め、社長直轄の「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策推進会議」を設置し、緊急対応や再発防止策等を実施しました。また、外部有識者を交えた「八丁堀駅お客様発見遅れに関する再発防止対策推進委員会」を設置し、お客様の安全に資する施工計画・管理、検査、巡回及び連絡・報告体制のあり方等について原因の究明及び対策の検討を進め、再発防止に取り組んでいきます。
(自然災害対策の推進)
震災対策として、震災時の早期運行再開を目的にトンネル中柱等の耐震補強工事を進めています。
大規模浸水対策として、駅出入口において想定される浸水深に応じた改良や防水扉・止水板等の設置を進めるとともに、トンネル坑口への防水ゲートの設置を進めています。
(駅ホームの安全性向上)
ホームドアの整備として、2025年度までの全路線全駅への設置完了を目指しており、現在日比谷線、東西線及び半蔵門線において設置工事を進めています。現在180駅中150駅に設置し、整備率は83%となりました。
※設置完了路線:銀座線、丸ノ内線、千代田線、有楽町線、南北線、副都心線
(新型車両の導入)
安全性及び車内での快適性を向上させ、環境にも配慮した新型車両として、有楽町線・副都心線に17000系車両及び半蔵門線に18000系車両の導入を進めています。
(セキュリティの強化)
テロ行為や犯罪に備え、駅構内及び車内の巡回警備を実施したほか、異常時を想定した訓練を実施しました。また、車内セキュリティカメラの導入を進めており、保有車両に対する整備率は47%となりました。
(輸送サービスの改善)
東西線における遅延・混雑対策として、南砂町駅等において各種工事を進めています。また、南北線においては、8両編成化に伴う設備工事が完了しました。
オフピーク通勤・通学に向けた取組として、「メトロポイントクラブ」を活用した「東西線オフピークプロジェクト」を通年で実施しました。また、お客様に安心して快適にご利用いただけるよう、銀座線、丸ノ内線(中野坂上駅~方南町駅間の一部列車を除く)、東西線、千代田線(北綾瀬駅~綾瀬駅間の一部列車を除く)、有楽町線及び副都心線において、「東京メトロmy!アプリ」による号車ごとのリアルタイム混雑状況の配信を実施しています。
(バリアフリー設備の整備)
お身体の不自由なお客様をはじめとした全てのお客様に安心してご利用いただけるよう、エレベーターを日比谷線六本木駅等、エスカレーターを東西線大手町駅等に設置しました。
(利便性・快適性の向上)
東京の地下鉄のサービス一体化として、大手町駅において都営地下鉄との乗換エレベーターを設置しました。
<持続的な成長の実現>積極的な事業展開や新技術の開発・導入によって収益基盤を強化し、将来にわたる持続的な成長を実現するため、各種取組を実施しました。
(お客様ニーズをとらえた取組)
お出かけ機会の創出に向け、メトロポイントクラブにおいてデイタイムポイントを導入したほか、City Tourism(東京の都市内観光)の促進施策として、Tokyo Subway Ticketと沿線の観光施設入場券のセット券を販売しました。
(海外での事業展開)
ベトナム、フィリピン、インドネシア等においてプロジェクトを推進しており、新たに独立行政法人国際協力機構から「ベトナム国鉄道学校における都市鉄道研修能力強化プロジェクト」を受注しました。また、世界の鉄道事業者向けオンライン講座「Tokyo Metro Academy」を開講しました。
(新規事業の創出・推進)
ゲシピ株式会社と資本業務提携し、eスポーツトレーニングジムを南北線赤羽岩淵駅に開業したほか、eスポーツ大会「小学生親子Duo大会in東京 FEATURING FORTNITE」等を開催しました。また、個室型ワークスペース「CocoDesk」の設置駅を拡大しています。
<東京の魅力・活力の共創>地域や外部との積極的な連携を通じて、都市としての魅力・活力の創出と東京に集う人々の活き活きとした毎日に貢献するため、各種取組を実施しました。
(沿線地域と連携したにぎわいの創出)
沿線地域の魅力を発信するイベントの一環として、地方自治体と連携したスタンプラリーを実施しました。
(まちづくりとの連携)
駅周辺開発を計画・検討する都市開発事業者等と連携した「えき・まち連携プロジェクト」として、19駅において開発提案を募集しています。
(オープンイノベーションの推進)
新規事業創出及び鉄道事業の進化等を目的に「Tokyo Metro ACCELERATOR 2021」の実施を通じて、外部連携による新たな知見や技術を導入する取組を進めています。
(新たなモビリティサービスの実現に向けた取組)
大都市型MaaS「my!東京MaaS」の取組の一環として、2022年2月に「東京メトロmy!アプリ」の駅構内ナビゲーション機能に、エレベーターを利用するルートを搭載しました。また、同年3月に新たな経路検索条件の機能として遅延を考慮した経路検索等を搭載しました。
<経営基盤の強化>ESGの視点も踏まえ、中期経営計画「東京メトロプラン2021」に掲げる3つの柱の実現を確かなものとするため、経営基盤の強化を図りました。また、事業を通じて社会課題の解決に取り組み、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献していきます。
サステナビリティの取組としては、環境問題・社会課題双方の解決に資する施策に充当する資金の調達手段として、昨年度に続き2回目となるサステナビリティボンドを発行しました。また、TCFDの提言に賛同し、シナリオ分析を実施のうえ、当社の気候関連リスク及び機会を特定し、開示しました。
さらに、長期環境目標「メトロCO₂ゼロ チャレンジ 2050」に基づくさらなる省エネルギー化及び再生可能エネルギーの活用、東京マラソンへの特別協賛や女子駅伝部の活動等を通じたスポーツ振興、社会・地域の活性化といった社会貢献活動に取り組んでいます。
運輸業の当連結会計年度の業績は、新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復したことに伴い、旅客運輸収入が増加し、営業収益が2,762億5千5百万円(前期比8.0%増)、営業損失が236億5千6百万円(前期は営業損失507億9千1百万円)となりました。
(運輸成績表)
| 種別 | 単位 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | 365 | |
| 旅客営業キロ | キロ | 195.0 | 195.0 | |
| 客車走行キロ | 千キロ | 296,597 | 295,873 | |
| 輸送人員 | 定期 | 千人 | 1,129,132 | 1,077,227 |
| 定期外 | 〃 | 690,355 | 826,555 | |
| 計 | 〃 | 1,819,487 | 1,903,782 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 107,587 | 105,483 |
| 定期外 | 〃 | 116,341 | 139,609 | |
| 計 | 〃 | 223,928 | 245,092 | |
| 乗車効率 | % | 35 | 37 | |
(注)1 記載数値は、千キロ未満、千人未満、百万円未満を切り捨てて表示しています。
2 乗車効率の算出方法:人キロ÷(客車走行キロ×客車平均定員)×100
[不動産事業]
不動産事業においては、鉄道事業とのシナジー効果を発揮しつつ、収益力向上を図るべく、各種開発を推進しました。
駅直結のエレベーター・エスカレーターと一体となった建物の整備や、新宿駅西口地区の開発を推進しました。
不動産事業の当連結会計年度の業績は、営業収益が136億3千万円(前期比1.2%増)、営業利益が46億9百万円(前期比2.4%増)となりました。
[流通・広告事業]
流通・広告事業においては、収益確保を図るとともに、駅をご利用されるお客様の利便性を高めるため、各種施策を推進しました。
流通事業については、2021年6月に「大手町メトロピア」において新たに1店舗を開業しました。また、同年6月及び9月に「M’av北綾瀬Lieta(マーヴ北綾瀬リエッタ)」において新規区画を開業しました。
広告事業については、車内デジタルサイネージ「Tokyo Metro Vision」や、駅コンコースデジタルサイネージ「Metro Concourse Vision」等により、収益確保に努めました。
流通・広告事業の当連結会計年度の業績は、営業収益が217億4千6百万円(前期比30.0%減)、営業利益が67億9千3百万円(前期比27.1%増)となりました。
当社グループの財政状態については、当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べ505億6百万円増の1兆8,129億6千7百万円、負債合計は765億5千7百万円増の1兆1,946億7百万円、純資産合計は260億5千1百万円減の6,183億6千万円となりました。
資産の部の増加については、主に固定資産の増加等によるものです。
負債の部の増加については、社債の発行及び借入れ等によるものです。
純資産の部の減少については、主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上によるものです。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、34.1%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ408億4千4百万円増加し、当連結会計年度末には1,116億6千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、832億9千5百万円(前期比716億7千2百万円収入増)となりました。これは、非資金科目である減価償却費882億1千8百万円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、995億円(前期比383億3千1百万円支出減)となりました。これは主に、設備投資を中心に有形及び無形固定資産の取得による支出が1,040億3千3百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、570億4千9百万円(前期比744億3千6百万円収入減)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が355億7千6百万円、社債の償還による支出が100億円あった一方で、社債の発行による収入が694億7千7百万円、長期借入れによる収入が430億円あったこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの業種構成はサービス業が中心であり、受注生産形態をとらない会社が多いため、「① 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントの業績を記載することとしています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の分析は次のとおりです。
当連結会計年度の財政状態については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 増減額 | 増減率 | |
| % | ||||
| 営業収益 | 295,729 | 306,904 | 11,174 | 3.8 |
| 営業費 | 336,029 | 319,021 | △17,007 | △5.1 |
| 営業損失(△) | △40,299 | △12,117 | 28,182 | - |
| 営業外収益 | 3,789 | 2,372 | △1,416 | △37.4 |
| 営業外費用 | 11,179 | 10,752 | △426 | △3.8 |
| 経常損失(△) | △47,689 | △20,497 | 27,191 | - |
| 特別利益 | 27,881 | 7,729 | △20,152 | △72.3 |
| 特別損失 | 29,587 | 10,209 | △19,377 | △65.5 |
| 税金等調整前当期純損失(△) | △49,395 | △22,977 | 26,417 | - |
| 親会社株主に帰属する当期 純損失(△) | △52,927 | △13,397 | 39,529 | - |
[営業収益及び営業損失]
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ111億7千4百万円増の3,069億4百万円となりました。
これは、収益認識会計基準の適用に伴う収益計上額の減があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復したことに伴い、旅客運輸収入等が増加したことによるものです。
営業費は、前連結会計年度に比べ170億7百万円減の3,190億2千1百万円となりました。これは、固定資産除却費及び修繕費等の鉄道経費の減に加え、収益認識会計基準の適用に伴う費用計上額の減によるものです。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度に比べ281億8千2百万円改善の121億1千7百万円となりました。なお、各セグメントの営業損失の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
[営業外損益及び経常損失]
当連結会計年度の営業外収益は、受取受託工事事務費の減少等により、前連結会計年度に比べ14億1千6百万円減の23億7千2百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ4億2千6百万円減の107億5千2百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度に比べ271億9千1百万円改善の204億9千7百万円となりました。
[特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失]
当連結会計年度の特別利益は、鉄道施設受贈財産評価額の減少等により、前連結会計年度に比べ201億5千2百万円減の77億2千9百万円となりました。
特別損失は、固定資産圧縮損の減少等により、前連結会計年度に比べ193億7千7百万円減の102億9百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純損失は229億7千7百万円となり、法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純損失は前連結会計年度に比べ395億2千9百万円改善の133億9千7百万円となりました。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、厳しい経営状況にある中で、設備投資・経費等の削減を継続的に進めることにより経営の効率性を高め、業績の回復に努めました。今後は、2022年4月に発表した新たな中期経営計画「東京メトロプラン2024」に基づく各種施策を進めることで、持続的な企業価値の向上を図っていきます。
なお、詳細につきましては、「(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」の「②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動により得られた資金並びに社債及び借入金を設備投資などに充当しています。
当社グループの主な資金需要は、営業活動に係る資金支出では、鉄道事業に係る修繕費や管理委託費等の経費、人件費などがあります。また、投資活動に係る資金支出では、車両更新やホームドア整備などの安全対策、バリアフリー設備の整備などの旅客サービス等の運輸業への投資のほか、持続的な成長を実現する不動産事業及び流通・広告事業への投資等があります。
資金調達の方法は、償却前営業利益を基本に、不足する資金を金融市場動向等に鑑み、社債の募集及び金融機関からの借入により長期資金を調達しています。また、運転資金として短期的に資金を必要とする場合は、国内金融機関との当座貸越契約により短期資金を調達することで、緊急時の流動性を確保しています。これらにより、当社グループの事業運営に必要な運転資金、設備投資資金の調達は問題なく対応可能と認識しています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成され、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っています。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
ⅰ有価証券の評価
当社グループが保有する有価証券のうち、市場価額のある有価証券は時価の著しい下落が生じた場合に、市場価額のない有価証券は、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合等に、損失の計上が必要となる場合があります。
ⅱ固定資産の減損
当社グループは多くの固定資産を保有しており、回収可能価額を将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算出しています。そのため、当初見込んだ収益が得られなかった場合、又は算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。
ⅲ繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少し繰延税金資産の一部又は全部を将来実現できないと判断した場合、その判断を行った期間に繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
ⅳ退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出しています。
実際の結果が、前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響を及ぼす可能性があります。