有価証券報告書-第160期(2025/03/01-2026/02/28)

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2026/05/25 15:34
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203項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、継続的な賃上げによる所得環境の改善や、インバウンド需要の定着等により、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策の動向や地政学リスクを背景とした世界経済の減速懸念に加え、物価高継続による個人消費への影響等、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような状況下、当企業グループは、より一層の効率化を図るとともに、積極的な営業活動を展開して参りました。
以上の結果、当連結会計年度は、売上高98,249百万円(前連結会計年度比17.0%増)、営業利益6,173百万円(前連結会計年度比270.9%増)、経常利益6,345百万円(前年同期は経常損失2,500百万円)となり、特別利益791百万円及び特別損失493百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は5,236百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失664百万円)となりました。
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益又は
経常損失(△)
(百万円)
親会社株主に帰属する当期純利益又は
親会社株主に帰属する当期純損失(△)
(百万円)
1株当たり当期純利益又は
1株当たり当期純損失(△)
(円)
当連結会計年度98,2496,1736,3455,236381.02
前連結会計年度83,9741,664△2,500△664△48.34
増減率(%)17.0270.9---

②財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態の状況については、次のとおりであります。
資産合計
(百万円)
負債合計
(百万円)
純資産合計
(百万円)
自己資本比率
(%)
1株当たり純資産
(円)
当連結会計年度末229,381121,067108,31447.177,873.26
前連結会計年度末208,900115,74793,15244.556,772.01
増減率(%)9.84.616.3-16.3

③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりであります。
営業活動による
キャッシュ・フロー
(百万円)
投資活動による
キャッシュ・フロー
(百万円)
財務活動による
キャッシュ・フロー
(百万円)
現金及び現金同等物
の期末残高
(百万円)
当連結会計年度13,358△4,139△5,43618,694
前連結会計年度△586△3,659△1,53314,912

④生産、受注及び販売の実績
当企業グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であるため単価を特定できるものではなく、また受注生産形態をとるものも少ないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績の分析」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の分析
セグメントの業績は次のとおりであります。
売上高セグメント利益又はセグメント損失(△)
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減率
(%)
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減率
(%)
映像関連事業43,73952,94921.14352,519479.1
演劇事業23,80227,27514.6△1,1821,723-
不動産事業13,95514,6184.85,8105,152△11.3
その他2,4763,40537.5△234162-
全社・消去---△3,164△3,383-
連結計83,97498,24917.01,6646,173270.9

(映像関連事業)
邦画13作品、洋画6作品、アニメ10作品、シネマ歌舞伎、METライブビューイング、松竹ブロードウェイシネマ等の作品を公開し、「劇場版うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX」「TOKYOタクシー」「映画ラストマン -FIRST LOVE-」が興行収入15億円、「事故物件ゾク 恐い間取り」が10億円を超えるヒットとなりました。「映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』」は、2026年3月までに22億円を超える大ヒットとなりました。また、「Snow Man 1st Stadium Live Snow World 映画館生中継!!」が好評を博しました。
興行は、㈱松竹マルチプレックスシアターズにおいて、各劇場での対抗館対策、注力作品での取り組み等で成果をあげており、ヒット作の確保や幅広い動員獲得を目指して参りました。興行収入390億円を超えた『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』や実写邦画の興行収入で歴代1位の記録を更新中の「国宝」を筆頭に、「名探偵コナン 隻眼の残像」「チェンソーマン レゼ篇」「ズートピア2」も興行収入100億円を超える大ヒットとなり、年間興行収入に貢献しました。また、売店部門においても興行収入と連動し、導入したスマートオーダーの利便性も相まって好調を維持しました。2025年3月にオープンしたJR広島駅直結の映画館、MOVIX広島駅も堅調に推移しました。
テレビ制作は、地上波放送にて連続ドラマ「レプリカ 元妻の復讐」、BS放送にて「弁護士 六角心平 京都殺人事件簿」「無用庵隠居修行9」、連続ドラマ「I, KILL」「社畜人ヤブー」「浮浪雲」、CS放送にて「鬼平犯科帳」シリーズ「兇剣」他2作を制作いたしました。番組販売では、「鬼平犯科帳」シリーズや「剣客商売」シリーズ、「必殺仕事人」シリーズ他を販売し好調に推移しました。
DVD・ブルーレイディスク販売に関して、邦画は「うちの弟どもがすみません」「366日」「裏社員。-スパイやらせてもろてます-」、アニメーション作品は『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」等、豊富なラインナップを発売し好調に推移しました。配信は、『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』「ババンババンバンバンパイア」「366日」「事故物件ゾク 怖い間取り」をAmazon Prime Videoにて定額見放題サービス独占配信を実施し、収益に貢献しました。BSテレ東では「土曜は寅さん!4Kでらっくす」に引き続き「土曜だ!釣りバカ!4K!」として「釣りバカ日誌」全作品の4K版を放送しました。
CS放送は、松竹ブロードキャスティング㈱において、視聴料収入の拡大に向け、新たにCATV 13局で放送が開始される等、販路開拓をさらに推進しました。番組編成面では、人気アーティストのライブや懐かしのバラエティ番組のCS初放送等多彩なコンテンツを拡充し、視聴者の獲得に注力しました。また、より多くの方に手軽にお楽しみいただけるよう、番組単位で購入できるサービス「スカパー!Sチケット」を導入する等、幅広い視聴機会の創出にも努めております。
この結果、売上高は52,949百万円(前年同期比21.1%増)、セグメント利益は2,519百万円(前年同期比479.1%増)となりました。
(演劇事業)
歌舞伎座は、松竹創業130年を記念して3月に「仮名手本忠臣蔵」、9月に「菅原伝授手習鑑」、10月に「義経千本桜」の三大名作狂言を通しで上演し、世代を超えた歌舞伎の継承が大きな話題となり、好評を博しました。5月と6月は、2か月にわたり八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助 襲名披露公演が盛況になり、襲名披露の幕開けを華やかに飾ることができました。7月以降も「野田版 研辰の討たれ」「三谷かぶき 歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン) 幕を閉めるな」等新作から古典まで多彩な演目を揃え、映画「国宝」のヒットも追い風となり、初めて歌舞伎をご覧になるお客様も増え、収益の大幅な拡大につながりました。
新橋演舞場は、3月の「浪人街」、6月の東京喜劇 熱海五郎一座公演、7月の歌舞伎「刀剣乱舞 東鑑雪魔縁」、8月の「舟木一夫シアターコンサート in 新橋演舞場」、9月の「ANDO」、10月の「星列車で行こう」、11月と12月の「2025年 劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK」、2026年1月の「初春大歌舞伎」が好成績を収めました。8月の「華岡青洲の妻」、OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」、2026年2月の早春喜劇特別公演「お光とお紺~伊勢音頭 恋の絵双紙~」も話題となりました。
大阪松竹座は、歌舞伎座に続いて7月の「七月大歌舞伎」での八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助 襲名披露公演、10月の「ANDO」、11月の「じゃりン子チエ」「星列車で行こう」、2026年2月の「坂東玉三郎 大阪松竹座名残の華」が好成績を収めました。また、3月の「関西ジュニア原石まつり」、OSK日本歌劇団「レビュー 春のおどり」、8月の「東京ジュニア Next Generation 2025」「Boys be 8 Summer Live」等、多様な一般公演を実施しました。
南座は、3月の「三月花形歌舞伎」、4月の「浪人街」、翼和希トップスター就任記念公演 OSK日本歌劇団「レビュー in Kyoto」、12月の「當る午歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 八代目尾上菊五郎、六代目尾上菊之助 襲名披露」が高稼働率を維持し収益に貢献しました。5月の「舟木一夫シアターコンサート in 南座」「南座 歌舞伎鑑賞教室」等の公演を行いました。8月の「刀剣乱舞 東鑑雪魔縁」、9月の「流白浪燦星」、10月の「市川團十郎特別公演」が好評を博しました。
その他の公演に関して、一般公演は、5月の日生劇場、6月の新歌舞伎座では「ミュージカル『ビートルジュース』」を再演し、6月の三越劇場では石井ふく子演出「花嫁 ~娘からの花束~」、8月のサンシャイン劇場では「あの夏、君と出会えて~幻の甲子園で見た景色~」を上演し好評を博しました。歌舞伎公演は、2026年1月の「新春浅草歌舞伎」では花形俳優陣の奮闘で脚光を浴びました。巡業公演は、4月の「第三十八回 四国こんぴら歌舞伎大芝居」にて、中村萬壽、中村獅童が中心の座組みで、多くの来場者を迎え大盛況となりました。11月の公文協主催「松竹大歌舞伎」では、中村又五郎親子三代による巡業となり、全国各地で好評を博しました。
受託制作の歌舞伎公演は、大阪・関西万博において「超歌舞伎 〈CHO-KABUKI〉Powered by IOWN『今昔饗宴千本桜 Expo2025 ver.』」、博多座にて8月に「刀剣乱舞 東鑑雪魔縁」、10月に「市川團十郎特別公演」、御園座にて「第五十一回 吉例顔見世」、出石永楽館で「第十五回永楽館歌舞伎」、2026年2月に博多座で『あらしのよるに』、横浜アリーナで「歌舞伎交響曲第急番 エヴァンゲリオン」を上演しました。
20周年を迎えたシネマ歌舞伎は、新作「源氏物語」や月イチ歌舞伎「京鹿子娘五人道成寺/二人椀久」等が予想を大きく上振れし、好成績を収めました。また、「シネマ歌舞伎20周年記念リクエスト上映」を行いました。
配信は、「刀剣乱舞 東鑑雪魔縁」を、7月の新橋演舞場初日、千穐楽、および8月の南座大千穐楽と3度にわたり、生配信を実施しました。11月の歌舞伎座「三谷かぶき 歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン) 幕を閉めるな」は生配信を実施し、高稼働となりました。歌舞伎俳優によるオンライントークショー「歌舞伎家話」「紀尾井町家話」は引き続き、定番コンテンツとして好評を博しました。
この結果、売上高は27,275百万円(前年同期比14.6%増)、セグメント利益は1,723百万円(前年同期はセグメント損失1,182百万円)となりました。
(不動産事業)
不動産賃貸事業は、テナントリレーションのさらなる深化に努め、引き続き高い稼働率を維持することで強固な収益基盤を堅持しました。とりわけ歌舞伎座タワー等の主要物件では、戦略的なリーシング展開や資産価値向上を目的とした計画修繕を推進し、適正な賃料改定を実施した結果、収益力の最大化を図ることができました。
まちづくり事業は、東銀座エリアマネジメント活動を通じ、地域社会との連携強化によるエリア価値の向上に邁進して参りました。活動への賛同企業が拡大し組織基盤が強固となる中、賑わいを創出する各種イベントを継続的に開催しました。これにより、「選ばれる街」としてのブランド力を高めるとともに、中長期的な視点での資産価値底上げに注力しました。
この結果、売上高は14,618百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は5,152百万円(同11.3%減)となりました。
(その他)
プログラム・キャラクター商品は、ECチャネルの拡充を推進するとともに、ポップアップやイベント物販を積極的に展開しました。人気シリーズやコア向け作品を中心に、ファンニーズを捉えた商品開発と販売の強化に注力しました。『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』「映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』」『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』等の作品を中心に収益に貢献しました。
ゲーム事業は、国内外のデベロッパーと組んでゲームの開発・販売を行い「MiSide -ミサイド-」「BrokenLore:」「進撃の巨人VR: Unbreakable」等が好評を博しました。販売促進のため、日本語版公式サイトやECストア及び公式SNSを開設、事業開始1周年を記念したポップアップストアの開催に加えて「東京ゲームショウ2025」で8タイトルを展示しました。
オープンイノベーションでは、ファンドとスタートアップ合わせて国内外6社に出資を行いました。11月には起業家・クリエイターとの交流の場となるインキュベーションオフィス「EIGHT」を高輪ゲートウェイシティにオープンし、スタートアップ企業への投資と事業共創の核となる拠点を新たに開設しました。
この結果、売上高は3,405百万円(前年同期比37.5%増)、セグメント利益は162百万円(前年同期はセグメント損失234百万円)となりました。
(売上高)
売上高は98,249百万円(前年同期比17.0%増)となりました。これは主に映画興行及び演劇での劇場運営が好調であったことによるものであります。
(売上原価)
売上原価は56,628百万円(前年同期比17.7%増)となりました。これは主に映像作品製作費等の増加によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は35,447百万円(前年同期比3.7%増)となりました。これは主に人件費及び地代家賃が増加したためであります。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は6,173百万円(前年同期比270.9%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は1,497百万円(前年同期比6.9%増)となりました。これは主に受取配当金の増加によるものです。また、前期にBS松竹東急㈱の経営計画の見直しに伴い持分法による投資損失を計上したものの、当期はそのような特殊要因がなく、営業外費用は1,325百万円(同76.2%減)となりました。その結果、営業外損益計上後の経常利益は6,345百万円(前年同期は経常損失2,500百万円)となりました。
(特別利益及び特別損失)
特別利益は事業撤退損失引当金戻入益658百万円等合計791百万円を計上しました。また、特別損失は投資有価証券評価損377百万円等合計493百万円を計上しました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は5,236百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失664百万円)となり、1株当たり当期純利益は381円02銭となりました。
②財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ20,481百万円増加し、229,381百万円となりました。これは主に投資有価証券が増加したこと等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ5,320百万円増加し、121,067百万円となりました。これは主に繰延税金負債が増加したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ15,161百万円増加し、108,314百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,781百万円増加し、18,694百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は13,358百万円(前年同期に使用した資金は586百万円)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益6,643百万円、減価償却費4,867百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,139百万円(前年同期に使用した資金は3,659百万円)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出2,023百万円、投資有価証券の取得による支出1,247百万円の計上等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,436百万円(前年同期に使用した資金は1,533百万円)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出5,720百万円の計上等によるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当企業グループの主な資金需要は運転資金及び設備投資資金であり、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金によって充当しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は18,694百万円となっております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
⑤経営成績等に重要な影響を与える要因について
経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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