有価証券報告書-第51期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)に記載しております。
(2)経営成績
[環境認識]
当連結会計年度における我が国経済につきましては、当初、景気はゆるやかな回復基調で推移しておりましたが、第3四半期以降は、米中貿易摩擦による外需の低迷や、消費増税、台風被害等の影響から景気は減速し、第4四半期には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も加わり景気は大きく減退しました。
情報サービス産業におきましては、先端技術の普及やデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みの高まりなどを背景に、企業の競争力強化に向けた戦略的IT投資や業務効率化・生産性向上に向けたIT投資へのニーズは強く、受注環境は良好に推移しました。
[当連結会計年度の取り組み]
このような中、当社グループは、3ヵ年の中期経営計画において注力する領域を「新コア事業」と定義し、拡大するDX市場への対応推進の観点から新技術領域の事業の強化に取り組むとともに、収益基盤拡充の観点からシステムサービス事業及びシステムプロダクト事業の強化に取り組んでおります。中期経営計画2年目となる2020年3月期におきましては、以下のとおり運営体制を強化し、新コア事業の拡大に向けた対応を進めております。
<新技術領域の強化>先端技術推進本部の調査研究部門を分離し、株式会社NSD先端技術研究所を新設しました。研究所では、出資・会員企業となったお客様と協働でAI等の先端技術に関する調査研究を行い、実践的なソリューションの創出を進めております。また、先端技術推進本部を先端技術事業部へ再編し、研究所が創出したアイデアの実用化をはじめ、先端技術を活用したソリューションの開発等を進めております。
その成果として、自律航法を用いて人員の位置情報を見える化し、人員の最適配置等を通じて生産性向上に貢献するソリューション「Tracking Navi」や、顔認識機能を用いて来訪者の出迎えから社員の呼出しまでをシームレスに対応するソリューション「AIkotoba」をリリースしました。
また、データビジョン事業部を新設し、当社のITインフラ構築に関するノウハウを駆使し、膨大なデータの管理・活用に関するコンサルティングや仮想化設計等のサービスを提供しております。併せて、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社との戦略的協業により、レノボグループが持つデータマネジメント・ソリューションと当社の技術力を融合したデータマネジメントサービスを提供しております。
<システムサービス事業及びシステムプロダクト事業の強化>ヘルスケア事業が研究・開発フェーズから拡販フェーズに入ったことを踏まえ、ビジネス開発本部と海外事業本部で展開していたヘルスケア事業を統合し、ヘルスケア事業部として運営体制を強化しました。糖尿病や高血圧等の慢性病予防に対するソリューションについては、中国をはじめ、海外での展開にも注力しております。
また、これまでプロダクトの販売を行っていた子会社 株式会社NSDビジネスイノベーションを吸収合併し、グループの経営資源の有効活用により、営業力・提案力の強化を図りました。
<新たな成長機会の追求>アクセンチュアとマイクロソフトの戦略的合弁会社であるアバナード株式会社と、Microsoft365、Dynamics365、Azure等のソリューションの提供力強化を目的に、戦略的業務提携を開始しました。これに伴い、当社は専担部署としてアバナード開発室を設置し、マイクロソフト製品の導入から周辺システムとの連携まで、お客様のニーズに合せたサービスを提供しております。
[当連結会計年度の実績]
以上の取り組みに加え、長年に亘って培ってきた業務ノウハウやシステム構築力等を活かし、一層の受注拡大に努めた結果、当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が顕在化した2月には、当連結会計年度に売上計上される案件の大半が受注されていたこともあり、新型コロナウイルスの業績への影響は限定的でした。
※当連結会計年度から、不動産賃貸事業セグメントを廃止したため、不動産賃貸に係る収益・費用は営業外収益・営業外費用に計上しております(従前は、売上高・売上原価・販売管理費に計上)。これに伴い、前連結会計年度の実績につきましては、変更後のセグメントに基づく数値に組替えて記載しております。
当連結会計年度における売上高につきましては、良好な受注環境の下、主力のシステム開発事業の受注が順調に進んだほか、システムサービス事業及びシステムプロダクト事業において受注が大きく伸びた結果、前連結会計年度比5.7%増収の65,063百万円となりました。
営業利益につきましては、増収による利益の増加や販売管理費の削減等により、前連結会計年度比12.4%増益の9,545百万円となりました。また、経常利益につきましては、不動産賃貸事業からの撤退に伴う家賃収入減少の影響もありましたが、9,661百万円と前連結会計年度比10.3%の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別損益に創立50周年記念行事費用や、保有不動産の処分に伴う売却損益及び減損損失等を計上した結果、前連結会計年度比8.5%増益の6,314百万円となりました。
なお、中期経営計画の業績目標に対しては、売上高(目標:655億円)は若干の未達となりましたが、営業利益(同:93億円)、経常利益(同:94億円)、及び親会社株主に帰属する当期純利益(同:61億円)につきましては、いずれも目標を上回る実績となりました。また、注力領域である新コア事業の売上高につきましても目標85億円を上回る実績となりました。
また、経営成績に重要な影響を与える要因として、当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のリスク項目をはじめとする、様々なリスクが当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
[セグメント別の実績]
セグメント別の実績は以下のとおりとなりました。
(セグメント別売上高)
(セグメント別営業利益)
※セグメントは、これまで「システムソリューション事業」及び「不動産賃貸事業」の2つのセグメントより構成しておりましたが、不動産賃貸事業からの撤退に伴い、当連結会計年度から不動産賃貸事業セグメントを廃止するとともに、「システムソリューションサービス事業」を「システム開発事業(金融)」、「システム開発事業(産業・社会基盤)」、「システム開発事業(ITインフラ)」、「ソリューション事業」の4つのセグメントに分割しております。なお、「ソリューション事業」とは、システムサービス及びシステムプロダクトに関する事業をいいます。
※調整額とは、セグメント間取引消去額および全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)をいいます。
<システム開発事業(金融)>金融向けソフトウエア開発事業につきましては、地方銀行・カード会社向けの案件は縮小しましたが、大手銀行による業務効率化への対応や市場系システムの刷新、保険会社によるシステム再構築等に係る開発が引き続き拡大した結果、売上高は前連結会計年度比微増の20,560百万円、営業利益は9.0%増益の3,398百万円となりました。
<システム開発事業(産業・社会基盤)>産業・社会基盤向けソフトウエア開発事業につきましては、いずれの業種においても受注環境は好調に推移し、特に自動車メーカー、航空会社、物流会社のシステム再構築や電力会社の発送電分離への対応など大型案件が伸長した結果、売上高は前連結会計年度比5.8%増収の29,880百万円、営業利益は6.0%増益の4,750百万円となりました。
<システム開発事業(ITインフラ)>ITインフラ事業につきましては、製造業を中心にクラウドへの移行対応が増加したことや、官公庁向けのテレワーク支援システムの構築が増えたこと等から、売上高は前連結会計年度比11.8%増収の7,730百万円、営業利益は13.8%増益の1,117百万円となりました。
<ソリューション事業>ソリューション事業につきましては、株主優待サービスやヒューマンリソース関連のサービスが順調に拡大するとともに、セキュリティ関連製品の販売が好調であったことから、売上高は前連結会計年度比9.4%増収の7,134百万円、営業利益は前連結会計年度比約4倍の494百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.ソリューション事業の金額は、システムサービスに係るものであります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ソリューション事業の金額は、システムサービスに係るものであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.調整額とは、セグメント間取引消去額及び全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)であります。
3.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(3)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比1,992百万円減少し、53,885百万円となりました。
主な増減要因は、投資不動産の減少6,205百万円、投資有価証券の減少221百万円、現金及び預金の増加2,409百万円、有価証券の増加1,000百万円、退職給付に係る資産の増加655百万円、受取手形及び売掛金の増加433百万円であります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比374百万円増加し、8,907百万円となりました。
主な増減要因は、退職給付に係る負債の増加211百万円、その他流動負債の増加389百万円、未払法人税等の減少414百万円であります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比2,367百万円減少し、44,978百万円となりました。
主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加6,314百万円、配当金支払いによる減少3,616百万円、自己株式の取得による減少5,003百万円であります。なお、自己資本比率は82.5%となりました。
(4)キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末比2,490百万円増加し、25,172百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動による資金の増加は、6,764百万円となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益9,058百万円による資金の増加、法人税等の支払額2,832百万円による資金の減少であります。
投資活動による資金の増加は、4,285百万円となりました。主な増減要因は、投資不動産の売却による収入6,094百万円による資金の増加、有価証券の取得による支出1,000百万円による資金の減少であります。
財務活動による資金の減少は、8,569百万円となりました。主な減少要因は、配当金の支払額3,616百万円、自己株式の取得による支出5,003百万円であります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要は、主に従業員への給与や賞与等の人件費、協力会社への外注費、事務所の賃借料等があります。投資資金需要については、先端技術の調査及び研究開発、自社独自サービス及びソフトウェアの開発、M&A資金等があります。
これらの資金需要に対しては、内部資金及び営業キャッシュ・フローでまかなうことを基本としております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に対応し、必要な資金需要に対しては財務健全性や調達コストを勘案しつつ、内部資金以外の金融機関からの借入等も含め、柔軟に資金調達を行います。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
・受注制作のソフトウェアに係る収益の計上基準
当社グループは、受注制作のソフトウェアに係る収益の計上基準として、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められるものについては工事進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他のものは検収基準を適用しております。
工事進行基準の適用においては、プロジェクト毎に合理的かつ信頼性の高い総原価の見積りを行うとともに、適宜適切に、経営環境の変化及びプロジェクトの実態に即した総原価の見直しを行うことで進捗率及び売上高の精度を確保しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、見積り時点では予見できないような経営環境の大幅な変化が発生し、見積りが変更になった場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として認識することになります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)に記載しております。
(2)経営成績
[環境認識]
当連結会計年度における我が国経済につきましては、当初、景気はゆるやかな回復基調で推移しておりましたが、第3四半期以降は、米中貿易摩擦による外需の低迷や、消費増税、台風被害等の影響から景気は減速し、第4四半期には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も加わり景気は大きく減退しました。
情報サービス産業におきましては、先端技術の普及やデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みの高まりなどを背景に、企業の競争力強化に向けた戦略的IT投資や業務効率化・生産性向上に向けたIT投資へのニーズは強く、受注環境は良好に推移しました。
[当連結会計年度の取り組み]
このような中、当社グループは、3ヵ年の中期経営計画において注力する領域を「新コア事業」と定義し、拡大するDX市場への対応推進の観点から新技術領域の事業の強化に取り組むとともに、収益基盤拡充の観点からシステムサービス事業及びシステムプロダクト事業の強化に取り組んでおります。中期経営計画2年目となる2020年3月期におきましては、以下のとおり運営体制を強化し、新コア事業の拡大に向けた対応を進めております。
<新技術領域の強化>先端技術推進本部の調査研究部門を分離し、株式会社NSD先端技術研究所を新設しました。研究所では、出資・会員企業となったお客様と協働でAI等の先端技術に関する調査研究を行い、実践的なソリューションの創出を進めております。また、先端技術推進本部を先端技術事業部へ再編し、研究所が創出したアイデアの実用化をはじめ、先端技術を活用したソリューションの開発等を進めております。
その成果として、自律航法を用いて人員の位置情報を見える化し、人員の最適配置等を通じて生産性向上に貢献するソリューション「Tracking Navi」や、顔認識機能を用いて来訪者の出迎えから社員の呼出しまでをシームレスに対応するソリューション「AIkotoba」をリリースしました。
また、データビジョン事業部を新設し、当社のITインフラ構築に関するノウハウを駆使し、膨大なデータの管理・活用に関するコンサルティングや仮想化設計等のサービスを提供しております。併せて、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社との戦略的協業により、レノボグループが持つデータマネジメント・ソリューションと当社の技術力を融合したデータマネジメントサービスを提供しております。
<システムサービス事業及びシステムプロダクト事業の強化>ヘルスケア事業が研究・開発フェーズから拡販フェーズに入ったことを踏まえ、ビジネス開発本部と海外事業本部で展開していたヘルスケア事業を統合し、ヘルスケア事業部として運営体制を強化しました。糖尿病や高血圧等の慢性病予防に対するソリューションについては、中国をはじめ、海外での展開にも注力しております。
また、これまでプロダクトの販売を行っていた子会社 株式会社NSDビジネスイノベーションを吸収合併し、グループの経営資源の有効活用により、営業力・提案力の強化を図りました。
<新たな成長機会の追求>アクセンチュアとマイクロソフトの戦略的合弁会社であるアバナード株式会社と、Microsoft365、Dynamics365、Azure等のソリューションの提供力強化を目的に、戦略的業務提携を開始しました。これに伴い、当社は専担部署としてアバナード開発室を設置し、マイクロソフト製品の導入から周辺システムとの連携まで、お客様のニーズに合せたサービスを提供しております。
[当連結会計年度の実績]
以上の取り組みに加え、長年に亘って培ってきた業務ノウハウやシステム構築力等を活かし、一層の受注拡大に努めた結果、当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が顕在化した2月には、当連結会計年度に売上計上される案件の大半が受注されていたこともあり、新型コロナウイルスの業績への影響は限定的でした。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||
| 前連結会計年度比 | |||||
| 売上高 (うち新コア事業売上高) | 61,573百万円(7,048百万円) | 65,063百万円 (8,541百万円) | 3,490百万円 (1,493百万円) | 5.7% (21.2%) | |
| システム開発事業 | 55,117百万円 | 57,956百万円 | 2,838百万円 | 5.2% | |
| システムサービス事業 | 3,775百万円 | 4,259百万円 | 483百万円 | 12.8% | |
| システムプロダクト事業 | 2,680百万円 | 2,847百万円 | 167百万円 | 6.3% | |
| 営業利益 | 8,492百万円 | 9,545百万円 | 1,052百万円 | 12.4% | |
| 経常利益 | 8,756百万円 | 9,661百万円 | 905百万円 | 10.3% | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,817百万円 | 6,314百万円 | 497百万円 | 8.5% | |
※当連結会計年度から、不動産賃貸事業セグメントを廃止したため、不動産賃貸に係る収益・費用は営業外収益・営業外費用に計上しております(従前は、売上高・売上原価・販売管理費に計上)。これに伴い、前連結会計年度の実績につきましては、変更後のセグメントに基づく数値に組替えて記載しております。
当連結会計年度における売上高につきましては、良好な受注環境の下、主力のシステム開発事業の受注が順調に進んだほか、システムサービス事業及びシステムプロダクト事業において受注が大きく伸びた結果、前連結会計年度比5.7%増収の65,063百万円となりました。
営業利益につきましては、増収による利益の増加や販売管理費の削減等により、前連結会計年度比12.4%増益の9,545百万円となりました。また、経常利益につきましては、不動産賃貸事業からの撤退に伴う家賃収入減少の影響もありましたが、9,661百万円と前連結会計年度比10.3%の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別損益に創立50周年記念行事費用や、保有不動産の処分に伴う売却損益及び減損損失等を計上した結果、前連結会計年度比8.5%増益の6,314百万円となりました。
なお、中期経営計画の業績目標に対しては、売上高(目標:655億円)は若干の未達となりましたが、営業利益(同:93億円)、経常利益(同:94億円)、及び親会社株主に帰属する当期純利益(同:61億円)につきましては、いずれも目標を上回る実績となりました。また、注力領域である新コア事業の売上高につきましても目標85億円を上回る実績となりました。
また、経営成績に重要な影響を与える要因として、当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のリスク項目をはじめとする、様々なリスクが当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
[セグメント別の実績]
セグメント別の実績は以下のとおりとなりました。
(セグメント別売上高)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||
| 前連結会計年度比 | |||||
| システム 開発事業 | 金融 | 20,368百万円 | 20,560百万円 | 192百万円 | 0.9% |
| 産業・社会基盤 | 28,248百万円 | 29,880百万円 | 1,631百万円 | 5.8% | |
| ITインフラ | 6,915百万円 | 7,730百万円 | 814百万円 | 11.8% | |
| ソリューション事業 | 6,524百万円 | 7,134百万円 | 610百万円 | 9.4% | |
| 調整額 | △482百万円 | △241百万円 | 241百万円 | 50.0% | |
| 合 計 | 61,573百万円 | 65,063百万円 | 3,490百万円 | 5.7% | |
(セグメント別営業利益)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||
| 前連結会計年度比 | |||||
| システム 開発事業 | 金融 | 3,117百万円 | 3,398百万円 | 280百万円 | 9.0% |
| 産業・社会基盤 | 4,483百万円 | 4,750百万円 | 266百万円 | 6.0% | |
| ITインフラ | 982百万円 | 1,117百万円 | 135百万円 | 13.8% | |
| ソリューション事業 | 120百万円 | 494百万円 | 373百万円 | 308.8% | |
| 調整額 | △211百万円 | △215百万円 | △3百万円 | △1.9% | |
| 合 計 | 8,492百万円 | 9,545百万円 | 1,052百万円 | 12.4% | |
※セグメントは、これまで「システムソリューション事業」及び「不動産賃貸事業」の2つのセグメントより構成しておりましたが、不動産賃貸事業からの撤退に伴い、当連結会計年度から不動産賃貸事業セグメントを廃止するとともに、「システムソリューションサービス事業」を「システム開発事業(金融)」、「システム開発事業(産業・社会基盤)」、「システム開発事業(ITインフラ)」、「ソリューション事業」の4つのセグメントに分割しております。なお、「ソリューション事業」とは、システムサービス及びシステムプロダクトに関する事業をいいます。
※調整額とは、セグメント間取引消去額および全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)をいいます。
<システム開発事業(金融)>金融向けソフトウエア開発事業につきましては、地方銀行・カード会社向けの案件は縮小しましたが、大手銀行による業務効率化への対応や市場系システムの刷新、保険会社によるシステム再構築等に係る開発が引き続き拡大した結果、売上高は前連結会計年度比微増の20,560百万円、営業利益は9.0%増益の3,398百万円となりました。
<システム開発事業(産業・社会基盤)>産業・社会基盤向けソフトウエア開発事業につきましては、いずれの業種においても受注環境は好調に推移し、特に自動車メーカー、航空会社、物流会社のシステム再構築や電力会社の発送電分離への対応など大型案件が伸長した結果、売上高は前連結会計年度比5.8%増収の29,880百万円、営業利益は6.0%増益の4,750百万円となりました。
<システム開発事業(ITインフラ)>ITインフラ事業につきましては、製造業を中心にクラウドへの移行対応が増加したことや、官公庁向けのテレワーク支援システムの構築が増えたこと等から、売上高は前連結会計年度比11.8%増収の7,730百万円、営業利益は13.8%増益の1,117百万円となりました。
<ソリューション事業>ソリューション事業につきましては、株主優待サービスやヒューマンリソース関連のサービスが順調に拡大するとともに、セキュリティ関連製品の販売が好調であったことから、売上高は前連結会計年度比9.4%増収の7,134百万円、営業利益は前連結会計年度比約4倍の494百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度比 | |||
| システム 開発事業 | 金融 | 20,560 | 百万円 | 0.9 | % |
| 産業・社会基盤 | 29,745 | 百万円 | 6.3 | % | |
| ITインフラ | 7,650 | 百万円 | 13.1 | % | |
| ソリューション事業 | 4,259 | 百万円 | 12.8 | % | |
| 合計 | 62,215 | 百万円 | 5.6 | % | |
(注)1.金額は販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.ソリューション事業の金額は、システムサービスに係るものであります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | |||||||
| 前連結 会計年度比 | 前連結 会計年度比 | ||||||||
| システム 開発事業 | 金融 | 21,479 | 百万円 | 5.8 | % | 4,939 | 百万円 | 22.9 | % |
| 産業・社会基盤 | 30,253 | 百万円 | 5.4 | % | 6,555 | 百万円 | 8.4 | % | |
| ITインフラ | 7,184 | 百万円 | 0.3 | % | 1,679 | 百万円 | △21.7 | % | |
| ソリューション事業 | 4,354 | 百万円 | 12.5 | % | 1,436 | 百万円 | 7.1 | % | |
| 合計 | 63,271 | 百万円 | 5.4 | % | 14,611 | 百万円 | 7.8 | % | |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ソリューション事業の金額は、システムサービスに係るものであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度比 | |||
| システム 開発事業 | 金融 | 20,560 | 百万円 | 0.9 | % |
| 産業・社会基盤 | 29,880 | 百万円 | 5.8 | % | |
| ITインフラ | 7,730 | 百万円 | 11.8 | % | |
| ソリューション事業 | 7,134 | 百万円 | 9.4 | % | |
| 調整額 | △241 | 百万円 | 50.0 | % | |
| 合計 | 65,063 | 百万円 | 5.7 | % | |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.調整額とは、セグメント間取引消去額及び全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)であります。
3.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||||||
| 金額 | 割合 | 金額 | 割合 | |||||
| 株式会社日立製作所 | 6,354 | 百万円 | 10.3 | % | 6,609 | 百万円 | 10.2 | % |
(3)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比1,992百万円減少し、53,885百万円となりました。
主な増減要因は、投資不動産の減少6,205百万円、投資有価証券の減少221百万円、現金及び預金の増加2,409百万円、有価証券の増加1,000百万円、退職給付に係る資産の増加655百万円、受取手形及び売掛金の増加433百万円であります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比374百万円増加し、8,907百万円となりました。
主な増減要因は、退職給付に係る負債の増加211百万円、その他流動負債の増加389百万円、未払法人税等の減少414百万円であります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比2,367百万円減少し、44,978百万円となりました。
主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加6,314百万円、配当金支払いによる減少3,616百万円、自己株式の取得による減少5,003百万円であります。なお、自己資本比率は82.5%となりました。
(4)キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末比2,490百万円増加し、25,172百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動による資金の増加は、6,764百万円となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益9,058百万円による資金の増加、法人税等の支払額2,832百万円による資金の減少であります。
投資活動による資金の増加は、4,285百万円となりました。主な増減要因は、投資不動産の売却による収入6,094百万円による資金の増加、有価証券の取得による支出1,000百万円による資金の減少であります。
財務活動による資金の減少は、8,569百万円となりました。主な減少要因は、配当金の支払額3,616百万円、自己株式の取得による支出5,003百万円であります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要は、主に従業員への給与や賞与等の人件費、協力会社への外注費、事務所の賃借料等があります。投資資金需要については、先端技術の調査及び研究開発、自社独自サービス及びソフトウェアの開発、M&A資金等があります。
これらの資金需要に対しては、内部資金及び営業キャッシュ・フローでまかなうことを基本としております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に対応し、必要な資金需要に対しては財務健全性や調達コストを勘案しつつ、内部資金以外の金融機関からの借入等も含め、柔軟に資金調達を行います。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
・受注制作のソフトウェアに係る収益の計上基準
当社グループは、受注制作のソフトウェアに係る収益の計上基準として、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められるものについては工事進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他のものは検収基準を適用しております。
工事進行基準の適用においては、プロジェクト毎に合理的かつ信頼性の高い総原価の見積りを行うとともに、適宜適切に、経営環境の変化及びプロジェクトの実態に即した総原価の見直しを行うことで進捗率及び売上高の精度を確保しております。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、見積り時点では予見できないような経営環境の大幅な変化が発生し、見積りが変更になった場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として認識することになります。