有価証券報告書-第56期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 9:56
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
[環境認識]
当期における我が国経済につきましては、引き続き好調な企業業績を背景とした設備投資の増加や、労働力の確保等に向けた雇用・所得環境の改善もあり、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の経済政策による影響や中国の景気停滞等、我が国の景気を下押しするリスクがあり、今後の動向には引き続き留意が必要です。
このようななか、当社グループが属する情報サービス産業につきましては、堅調な企業業績を支えに、引き続きDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けたIT投資が進むとともに、基幹システムの刷新ニーズ等もあり、受注環境は良好に推移しました。
[当期の取り組み]
当社グループは、5ヵ年の中期経営計画において、2026年3月期までに連結売上高1,000億円を超える企業グループを目標に掲げ、DX領域への対応強化やM&Aを活用した業績拡大を進めた結果、2024年3月期において2年前倒しで当該目標を達成することができました。残る2ヵ年においても中期経営計画に掲げた施策を着実に実行し、一層、業績を拡大すべく、当期においてもさまざまな取り組みを進めてきました。
システム開発事業につきましては、社会的ニーズの強い新技術やDX関連のシステム開発を成長ドライバーとし、加えて、上流工程におけるコンサルティング力の強化により、システム開発事業の持続的な拡大を進めています。
ソリューション事業につきましては、第2の収益の柱とするため、市場ニーズを捉えた新たなソリューションの創出と販売力の強化に取り組んでいます。
以上の施策の下、2024年4月にイノベーション戦略事業本部を設置し、商品・サービスの企画から開発、販売までを一気通貫で行うことでソリューションの創出力等を強化しています。同7月には、コンサルティング事業本部を設置するとともに、2022年10月に子会社化したTrigger株式会社を吸収合併し、上流工程におけるコンサルティング力を強化しています。また、2025年1月に総合IT開発事業本部を新設し、事業横断的な情報や知見の共有を通じて、より柔軟かつ機動的に顧客ニーズに対応しています。
一方で、株式会社日立製作所とDX及び生成AI分野における協業等について、2024年12月に業務提携に関する基本合意を行いました。これにより技術水準の向上に向けた協働や海外リソースの活用等も視野に、より付加価値のあるサービスやソリューションの提供を行っていきます。
また、当社の開発実績を活かした社会課題解決への取り組みとして、水道事業体が対応を進めている「次世代水道事業DX」に関して課題抽出・対策検討等を実施しており、2024年3月の仙台市水道局に続き、2025年3月には松本市上下水道局とDX推進に関する連携協定を締結しました。当該取り組みを今後も積極的に推進し、水道ライフラインの安全・安定的な運営をITの側面から支援していきます。
[当期の実績]
当期の実績につきましては、受注環境が良好に推移したことから、以下のとおりとなりました。
単位:百万円
2024年3月期2025年3月期
前期比
システム開発事業86,72192,3925,6716.5%
ソリューション事業14,54215,3988565.9%
売上高101,263107,7916,5286.4%
うち DAS事業44,20949,7025,49212.4%
営業利益15,18016,8491,66911.0%
経常利益15,34017,0381,69711.1%
親会社株主に帰属する当期純利益10,26211,7951,53214.9%

EBITDA17,75119,4721,7219.7%
EBITDAマージン17.5%18.1%0.5ポイント-

※ DAS事業とは、当社グループの注力事業で、DXを目的としたシステム開発事業、AI等の新技術を活用したシステム開発事業、及びソリューション事業をいいます(従来、新コア事業と定義していたもので、DASはDX・AI・Solutionの頭文字です)。
※ EBITDAは「営業利益+減価償却費+のれん償却額」により算出しています。
売上高につきましては、システム開発事業で、社会基盤ITの受注が大きく伸長したことに加え、金融IT・産業ITの受注も堅調に推移した結果、前期比6.4%増収の107,791百万円となりました。このうち注力分野であるDAS事業につきましては、クラウドを利用したDX関連のシステム開発事業が大きく伸長し、前期比12.4%増収の49,702百万円となりました。
営業利益は、ベースアップや研究開発費に加え、創立55周年関連の一時的な費用が発生しましたが、これらを吸収し、前期比11.0%増益の16,849百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前期比11.1%増益の17,038百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比14.9%増益の11,795百万円となりました。
中期経営計画(2023年5月に上方修正)については、前述のとおり2年前倒しで最終年度の目標を達成しました。また、当期の収益性指標については、営業利益率は目標14.6%に対して15.6%、EBITDAマージンは目標17.2%に対して18.1%、ROEは目標15.9%に対して18.2%となり、いずれも目標を上回る実績となりました。
[セグメント別の実績]
セグメント別の実績は以下のとおりとなりました。
(セグメント別売上高) 単位:百万円
2024年3月期2025年3月期
前期比
システム
開発事業
金融IT30,92132,4871,5655.1%
産業IT23,93925,6351,6967.1%
社会基盤IT20,30622,4412,13510.5%
ITインフラ11,87012,4035334.5%
ソリューション事業14,55515,4118555.9%
調整額△330△588△257-
合 計101,263107,7916,5286.4%

(セグメント別営業利益) 単位:百万円
2024年3月期2025年3月期
前期比
システム
開発事業
金融IT5,7396,32658610.2%
産業IT2,9313,74681527.8%
社会基盤IT3,9634,55258814.8%
ITインフラ2,0552,1671115.4%
ソリューション事業870772△98-
調整額△380△715△334-
合 計15,18016,8491,66911.0%

※ セグメント間の内部取引を含んだ計数を記載しています。
※ 調整額とは、セグメント間取引消去額及び全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)をいいます。
<システム開発事業(金融IT)>金融向けソフトウエア開発事業につきましては、基幹システムの更改案件をはじめ既存案件の拡大により大手銀行を中心に堅調に伸長したほか、地方銀行や証券会社からの受注も伸長したこと等から、売上高は前期比5.1%増収の32,487百万円となり、営業利益は10.2%増益の6,326百万円となりました。
<システム開発事業(産業IT)>産業向けソフトウエア開発事業につきましては、物流等の運輸業や製造業を中心に受注が順調に推移したことにより、売上高は前期比7.1%増収の25,635百万円となりました。営業利益は利益率改善等もあり27.8%増益の3,746百万円となりました。
<システム開発事業(社会基盤IT)>社会基盤向けソフトウエア開発事業につきましては、既存案件の拡大等により公共団体からの受注が大きく伸長したほか、通信業や電気・ガス・水道業からの受注も堅調に推移したことから、売上高は前期比10.5%増収の22,441百万円となり、営業利益は14.8%増益の4,552百万円となりました。
<システム開発事業(ITインフラ)>ITインフラ事業につきましては、銀行等の金融業や公共団体からのインフラ構築案件等の受注が引き続き堅調に推移したことにより、売上高は前期比4.5%増収の12,403百万円となり、営業利益は5.4%増益の2,167百万円となりました。
<ソリューション事業>ソリューション事業につきましては、セキュリティ製品やRFID関連ソリューション、株主優待サービス等の受注が拡大したことにより、売上高は、前期比5.9%増収の15,411百万円となりました。一方で、営業利益は一部ソリューションの利益率低下等により98百万円減益の772百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度前連結会計年度比
システム
開発事業
金融IT32,487百万円5.2%
産業IT25,182百万円6.3%
社会基盤IT22,398百万円10.3%
ITインフラ12,324百万円4.1%
ソリューション事業15,398百万円5.9%
合計107,791百万円6.4%

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高受注残高
前連結
会計年度比
前連結
会計年度比
システム
開発事業
金融IT33,065百万円6.0%10,669百万円5.7%
産業IT26,802百万円15.8%5,496百万円41.8%
社会基盤IT23,198百万円11.2%6,072百万円15.2%
ITインフラ12,518百万円4.0%2,856百万円7.3%
ソリューション事業15,882百万円9.0%2,862百万円20.3%
合計111,467百万円9.5%27,956百万円15.1%


③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度前連結会計年度比
システム
開発事業
金融IT32,487百万円5.1%
産業IT25,635百万円7.1%
社会基盤IT22,441百万円10.5%
ITインフラ12,403百万円4.5%
ソリューション事業15,411百万円5.9%
調整額△588百万円-
合計107,791百万円6.4%

(注) 調整額とは、セグメント間取引消去額及び全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)です。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加3,377百万円、有価証券の増加800百万円、退職給付に係る資産の増加590百万円及び、のれんの減少802百万円などから前連結会計年度末比4,079百万円増加し、90,485百万円となりました。
負債は、買掛金の増加781百万円、未払法人税等の増加1,213百万円及び、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の減少1,056百万円、長期借入金の減少305百万円、その他流動負債の減少712百万円などから前連結会計年度末比139百万円減少し、22,233百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加11,795百万円、配当金支払いによる減少5,535百万円、自己株式の取得による減少(単元未満株式買取請求分含む)1,701百万円、自己株式の処分による増加247百万円などから前連結会計年度末比4,219百万円増加し、68,252百万円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、29,903百万円となり、前連結会計年度末比2,915百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益17,080百万円による資金の増加、法人税等の支払額4,353百万円による資金の減少を主因に、12,298百万円の資金の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の償還による収入2,200百万円、有形固定資産の取得による支出589百万円、定期預金の預入による支出454百万円を主因に、904百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額5,535百万円、自己株式の取得による支出(単元未満株式買取請求分含む)1,701百万円を主因に、10,272百万円の資金の減少となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要は、主に従業員への給与や賞与等の人件費、協力会社への外注費、事務所の賃借料等があります。投資資金需要については、先端技術の調査及び研究開発、自社独自サービス及びソフトウェアの開発、M&A資金等があります。
これらの資金需要に対しては、内部資金及び営業キャッシュ・フローでまかなうことを基本としております。また、M&A等で一時的に巨額の資金需要が発生する場合には財務健全性や調達コストを勘案しつつ、内部資金以外の金融機関からの借入等も含め、柔軟に資金調達を行います。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
・収益認識における原価総額の見積り
請負契約による取引については、開発作業の進捗に伴って顧客に成果が移転し、一定の期間にわたり履行義務を充足することから、その進捗度に応じて収益を認識しております。期末日における見積原価総額に対する実際発生原価の割合に基づくインプット法を使用して進捗度を合理的に測定し、収益を認識しております。
進捗度に応じた収益の認識においては、プロジェクト毎に合理的かつ信頼性の高い総原価の見積りを行うとともに、適宜適切に、経営環境の変化及びプロジェクトの実態に即した総原価の見直しを行うことで進捗率及び売上高の精度を確保しております。また、見積り時点では予見できないような経営環境の大幅な変化が発生し、見積りが変更になった場合には、当連結会計年度においてその影響額を損益として認識することになります。
なお、連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な会計上の見積り)及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」の(重要な会計上の見積り)に記載しております。

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