有価証券報告書-第54期(2022/04/01-2023/03/31)

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2023/06/27 11:31
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
[環境認識]
当期における我が国経済につきましては、ウクライナ情勢等に起因する供給制約や円安の進行等から物価上昇が進んだほか、欧米の金融引締め等による海外経済の減速の影響もあり、景気の回復は緩やかな伸びに留まりました。3月には、米欧の銀行が経営破綻するなど、海外経済の更なる減速から、今後、我が国でも景気の下振れが懸念されます。
一方、当社グループの属する情報サービス産業におきましては、AI・IoT等の新技術の普及やクラウドシフトを背景に、DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた取り組みが増加するなど、IT投資への旺盛な需要を背景に、受注環境は良好に推移しました。
[当連結会計年度の取り組み]
このような状況下、当社グループは、現中期経営計画において、その最終年度となる2026年3月期に売上高1,000億円を超える企業グループを目指しています。
この目標の達成に向け、システム開発事業につきましては、新技術の活用やDXに対するニーズの高まりを踏まえ、新技術・DX関連の開発案件への取り組みを一層強化し、これらを成長のドライバーとして事業を拡大してまいります。また、ソリューション事業につきましては、既存製品の拡販や新たなソリューションの開発・販売に加え、M&Aを活用して品揃えの拡充と規模の拡大を図り、当社グループの第二の収益の柱へと育ててまいります。中期経営計画では、以上の新技術・DX関連のシステム開発事業及びソリューション事業を新コア事業と位置付け、その拡大に注力しています。
このためには、優れた人財の確保が不可欠となります。このような観点から、足下の物価上昇を勘案し、当社は2022年4月から段階的に合計で8%のベースアップを実施しました。また、2022年8月に仙台市に、12月には広島市に事業所を開設し、現地の優秀な人財の採用や現地のビジネスパートナーとの連携を通じて人財の確保を進めています。
以上のオーガニック成長に加え、現中期経営計画においては、ノンオーガニック成長としてM&Aによる規模拡大にも注力しています。
2022年10月、コンサルティング領域の強化を通じて総合的な提案力を高めることを目的に、ITコンサルティングに強みを有するTrigger株式会社を子会社化しました。また、2023年4月には、深刻化しているエンジニア不足に対応するため、地方拠点拡充の一環としてシステム開発事業を主力業務とする株式会社アートホールディングス及びその子会社7社を子会社化し、約400名のエンジニアを増員しました。さらに、2023年5月には、歯科病院向けのレセプトコンピュータシステムに強みを持つ株式会社ノーザを子会社化し、医療・ヘルスケア領域での事業展開の強化を通じてソリューション事業の拡大のための布石を打ちました。
[当連結会計年度の実績]
当期の実績につきましては、IT投資への旺盛な需要を背景に、受注を着実に積み上げた結果、以下のとおり増収・増益となり、売上高及び営業利益は11期連続で増収・増益となりました。
2022年3月期2023年3月期
前期比
システム開発事業63,954百万円70,162百万円6,208百万円9.7%
ソリューション事業7,233百万円7,819百万円586百万円8.1%
売上高71,188百万円77,982百万円6,794百万円9.5%
うち 新コア事業23,537百万円28,411百万円4,874百万円20.7%
営業利益11,414百万円12,524百万円1,109百万円9.7%
経常利益11,654百万円12,662百万円1,008百万円8.7%
親会社株主に帰属する当期純利益7,823百万円10,219百万円2,395百万円30.6%

※ 新コア事業とは、新技術・DX関連のシステム開発事業、及びソリューション事業をいいます。
売上高につきましては、システム開発事業及びソリューション事業とも順調に拡大し、前期比9.5%増収の77,982百万円となりました。このうち注力分野である新コア事業につきましては、クラウドを利用した新技術・DX関連のシステム開発事業が大きく伸長した結果、前期比20.7%増収の28,411百万円となりました。
営業利益につきましては、ベースアップの影響のほか、M&Aに伴う費用やのれん償却費の発生もありましたが、前期比9.7%増益の12,524百万円となり、経常利益は前期比8.7%増益の12,662百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、株式会社プロシップとの資本業務提携の解消に伴う同社株式の売却等により、株式売却益2,150百万円を特別利益に計上したこと等から、30.6%増益の10,219百万円となりました。
なお、中期経営計画では、計画2年目となる当期の業績目標として、売上高750億円、新コア事業売上高265億円、営業利益120億円を掲げておりましたが、いずれも目標を上回る実績となり、事業拡大は順調に進捗しています。
また、収益性指標である営業利益率につきましては、目標16.0%に対して16.1%、ROEにつきましては、目標15.3%に対して19.3%となり、収益性の面においても計画どおり進捗しました。
[セグメント別の実績]
セグメント別の実績は以下のとおりとなりました。
(セグメント別売上高)
2022年3月期2023年3月期
前期比
システム
開発事業
金融IT22,307百万円24,561百万円2,254百万円10.1%
産業・社会基盤IT32,509百万円35,506百万円2,996百万円9.2%
ITインフラ9,353百万円10,275百万円922百万円9.9%
ソリューション事業7,257百万円7,836百万円578百万円8.0%
調整額△239百万円△197百万円41百万円17.5%
合 計71,188百万円77,982百万円6,794百万円9.5%

(セグメント別営業利益)
2022年3月期2023年3月期
前期比
システム
開発事業
金融IT3,991百万円4,522百万円530百万円13.3%
産業・社会基盤IT5,569百万円5,919百万円349百万円6.3%
ITインフラ1,518百万円1,750百万円231百万円15.3%
ソリューション事業604百万円702百万円97百万円16.2%
調整額△268百万円△368百万円△100百万円△37.2%
合 計11,414百万円12,524百万円1,109百万円9.7%

※ セグメント間の内部取引を含んだ計数を記載しております。
※ 調整額とは、セグメント間取引消去額および全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)をいいます。
<システム開発事業(金融IT)>金融向けソフトウエア開発事業につきましては、メガバンクを中心にシステム更改案件をはじめ、既存の開発案件が拡大し、銀行からの受注が大きく伸長したほか、保険会社やカード会社からの受注が順調に伸長した結果、売上高は前期比10.1%増収の24,561百万円となり、営業利益は13.3%増益の4,522百万円となりました。
<システム開発事業(産業・社会基盤IT)>産業・社会基盤向けソフトウエア開発事業につきましては、製造業や運輸業、公共団体からの受注が順調に伸長したほか、Trigger株式会社をM&Aした効果もあり、売上高は前期比9.2%増収の35,506百万円となりました。また、営業利益は、ベースアップによる売上原価の増加のほか、M&Aに伴う費用やのれん償却費の発生等により、5,919百万円と6.3%の増益にとどまりました。
<システム開発事業(ITインフラ)>ITインフラ事業につきましては、官公庁向けインフラ構築案件、銀行・保険向けのクラウド案件、地方自治体からの業務委託案件など、公共団体や金融業からの受注が大きく伸長した結果、売上高は前期比9.9%増収の10,275百万円となり、営業利益は、収益性の改善もあり、15.3%増益の1,750百万円となりました。
<ソリューション事業>ソリューション事業につきましては、前期に売上げた大型案件の反動減や受注の遅延により、ヒューマンリソース・ソリューション及び物流ソリューションで減収となりましたが、株主優待サービスの伸長に加え、レンタル業向けソリューション等の受注が大きく伸びた結果、売上高は前期比8.0%増収の7,836百万円となり、営業利益は、収益性の改善もあり、16.2%増益の702百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度前連結会計年度比
システム
開発事業
金融IT24,561百万円10.1%
産業・社会基盤IT35,337百万円9.4%
ITインフラ10,263百万円9.8%
ソリューション事業7,819百万円8.1%
合計77,982百万円9.5%

(注)金額は販売価格で表示しております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高受注残高
前連結
会計年度比
前連結
会計年度比
システム
開発事業
金融IT26,132百万円4.9%9,267百万円20.4%
産業・社会基盤IT35,789百万円7.7%8,235百万円5.8%
ITインフラ10,489百万円10.5%2,327百万円10.7%
ソリューション事業7,575百万円△3.6%2,309百万円△9.6%
合計79,986百万円5.9%22,140百万円10.0%

③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度前連結会計年度比
システム
開発事業
金融IT24,561百万円10.1%
産業・社会基盤IT35,506百万円9.2%
ITインフラ10,275百万円9.9%
ソリューション事業7,836百万円8.0%
調整額△197百万円△17.5%
合計77,982百万円9.5%

(注) 調整額とは、セグメント間取引消去額及び全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)です。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比4,885百万円増加し、68,159百万円となりました。このうち、流動資産は、株式会社プロシップ株式の売却等により現金及び預金が増加したことを主因に6,912百万円増加し、55,119百万円となりました。また、固定資産は、Trigger株式会社の子会社化に伴いのれんが増加しましたが、上記株式等の売却により投資有価証券が減少した結果、2,026百万円減少し、13,040百万円となりました。
負債は、買掛金や未払法人税等の増加により流動負債が1,688百万円増加しましたが、退職給付信託の追加拠出等により退職給付に係る負債が減少したため、固定負債が417百万円減少した結果、前連結会計年度比1,271百万円増加し、12,701百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加10,219百万円、配当金支払いによる減少4,818百万円、自己株式の取得による減少2,502百万円などから前連結会計年度末比3,614百万円増加し、55,458百万円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、38,297百万円となり、前連結会計年度末比8,540百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益14,764百万円による資金の増加、法人税等の支払額3,966百万円による資金の減少を主因に、10,067百万円の資金の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の売却による収入5,103百万円、有価証券の償還による収入2,000百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,509百万円を主因に、6,018百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額4,818百万円、自己株式の取得による支出2,502百万円を主因に、7,574百万円の資金の減少となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要は、主に従業員への給与や賞与等の人件費、協力会社への外注費、事務所の賃借料等があります。投資資金需要については、先端技術の調査及び研究開発、自社独自サービス及びソフトウェアの開発、M&A資金等があります。
2022年3月期を初年度とする中期経営計画においては、目標達成への施策として、5年で総額200億円程度のM&Aへの投資を想定しており、2023年3月期においては、Trigger株式会社のM&Aに19億円の投資を行いました。
これらの資金需要に対しては、内部資金及び営業キャッシュ・フローでまかなうことを基本としております。また、M&A等で一時的に巨額の資金需要が発生する場合には財務健全性や調達コストを勘案しつつ、内部資金以外の金融機関からの借入等も含め、柔軟に資金調達を行います。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
・収益認識における原価総額の見積り
請負契約による取引については、開発作業の進捗に伴って顧客に成果が移転し、一定の期間にわたり履行義務を充足することから、その進捗度に応じて収益を認識しております。期末日における見積原価総額に対する実際発生原価の割合に基づくインプット法を使用して進捗度を合理的に測定し、収益を認識しております。
進捗度に応じた収益の認識においては、プロジェクト毎に合理的かつ信頼性の高い総原価の見積りを行うとともに、適宜適切に、経営環境の変化及びプロジェクトの実態に即した総原価の見直しを行うことで進捗率及び売上高の精度を確保しております。また、見積り時点では予見できないような経営環境の大幅な変化が発生し、見積りが変更になった場合には、当連結会計年度においてその影響額を損益として認識することになります。
なお、連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)に記載しております。

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