有価証券報告書-第30期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
ⅰ.財政状態
当連結会計年度末におきましては、主に現金及び現金同等物、持分法で会計処理されている投資が増加した一方、営業投資有価証券が減少した結果、資産合計は226,344百万円となり、社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)、金融資産の公正価値の減少等により繰延税金負債が減少した一方、決済事業等に係る営業債務及びその他の債務が増加した結果、負債合計は148,649百万円となりました。
また、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失、配当金により減少したほか、自己株式が取得により増加した結果、資本合計は77,695百万円となりました。
ⅱ.経営成績
当連結会計年度において、プラットフォームソリューション・セグメントでは、対面決済領域におけるアライアンス戦略が奏功したほか、非対面決済領域ではサービス分野が牽引したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円に拡大するなど、安定的に事業が拡大しました。ロングタームインキュベーション・セグメントでは、㈱カカクコムの業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が前期を上回りました。一方で、当社の投資先であるBlockstream Corporation Inc.の公正価値評価額が大幅に減少したことにより「営業投資有価証券に関する損失」及び「金融費用」として評価損を計上しました。これらの結果、収益は38,306百万円、税引前損失は10,216百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は7,190百万円と増収減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におきましては、主に税引前損失を計上した一方、営業債務及びその他の債務が増加し、営業投資有価証券、営業債権及びその他の債権が減少した結果、営業活動によるキャッシュ・フローは31,726百万円の獲得となりました。
投資活動としましては、主に無形資産の取得、投資有価証券の取得、持分法で会計処理されている投資の取得、子会社の取得による支出の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは10,003百万円の使用となりました。
財務活動としましては、主に長期借入れによる収入があった一方、長期借入金の返済、短期借入金の純減、自己株式の取得、配当金の支払の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは14,914百万円の使用となりました。
これらにより当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、56,354百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当社グループの事業は、提供する主要なサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから、記載を省略しております。
ⅱ.受注実績
当社グループの提供する主要なサービスは、受注から売上までの期間が短期間であり、期中の受注高と販売実績がほぼ対応するため、記載を省略しております。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
※1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
※2 調整額は、セグメントに配分していない主に本社機能から生ずる金融収益等の全社収益であります。
※3 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ.財政状態
(単位:百万円)
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,087百万円減少し、226,344百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が6,783百万円、持分法で会計処理されている投資が3,678百万円増加した一方、営業投資有価証券が14,629百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて9,356百万円増加し、148,649百万円となりました。この主な要因は、社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)が5,707百万円、金融資産の公正価値の減少等により繰延税金負債が4,576百万円減少した一方、決済事業等に係る営業債務及びその他の債務が19,963百万円増加したことによるものであります。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて14,443百万円減少し、77,695百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失の計上により7,190百万円、配当金により1,895百万円減少したほか、自己株式が取得により4,500百万円増加したことによるものであります。
なお、セグメント資産及び負債については、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象とはなっておりません。
ⅱ.経営成績
(単位:百万円)
当連結会計年度の経営成績につきましては、収益は38,306百万円(前期比453百万円増、同1.2%増)、税引前損失は10,216百万円(前期は6,298百万円の利益)、親会社の所有者に帰属する当期利益は7,190百万円(前期は5,806百万円の利益)となりました。
当連結会計年度において、プラットフォームソリューション・セグメントでは、対面決済領域におけるアライアンス戦略が奏功したほか、非対面決済領域ではサービス分野が牽引したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円に拡大し、税引前利益も前期比22%増となりました。ロングタームインキュベーション・セグメントでは、㈱カカクコムの業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が前期を上回りました。グローバル投資インキュベーション・セグメントでは、当社の投資先であるBlockstream Corporation Inc.の公正価値評価額が大幅に減少し「営業投資有価証券に関する損失」及び「金融費用」として評価損を計上しました。一方で、保有する営業投資有価証券の売却が着実に進捗しました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、グループ戦略に即した経営資源の効率的な分配及び事業構造の最適化を通じて、決済プラットフォームを軸とした事業の成長加速を図るため、当社の事業カンパニーであるマーケティングテクノロジーカンパニーを2つの事業本部へ再編しました。あわせて、マーケティング機能の役割を再定義するとともに、経営管理体制を整理しました。
これに伴い、従来は、プラットフォームソリューション・セグメントに含めていた一部の事業について、報告セグメントの区分をロングタームインキュベーション・セグメントへ変更しております。前連結会計年度の数値につきましても、新たな報告セグメント区分に組み替えた数値を記載しております。
(単位:百万円)
[プラットフォームソリューション]
プラットフォームソリューション・セグメントでは、当社グループの事業基盤である決済プラットフォームを軸とした事業を展開しております。Eコマース(EC)及び対面店舗等のBtoC商取引に必要不可欠なクレジットカード決済をはじめ、QRコード決済、コンビニ決済等のあらゆる電子決済手段を提供する決済代行サービスのほか、決済に関連する周辺サービス及びEC事業者向け機能の拡充等を通じて、決済プラットフォームの持続的な拡大に取り組んでおります。また、決済領域の事業パートナーであるクレジットカード会社をはじめとした金融事業者向けデジタルマーケティング及びCRMソリューションとの連携を強化し、金融フィンテック領域に特化したエコシステムの構築に注力しております。
当連結会計年度は、対面決済領域においてアライアンス戦略が奏功し、決済の新規加盟店獲得が進捗したほか、訪日外国人数の増加に伴い、百貨店をはじめとした総合小売業において決済取扱高が伸長しました。加えて、サービス、公金等の非物販分野を中心に非対面決済領域が堅調に推移したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円となりました。また、マーケティング事業では、決済事業との連携を企図した事業の最適化やサービス開発等を推進しました。
これらの結果、収益は22,644百万円(前期比5,049百万円増、同28.7%増)、税引前利益は8,757百万円(前期比1,589百万円増、同22.2%増)となりました。
[ロングタームインキュベーション]
ロングタームインキュベーション・セグメントでは、当社グループ独自の事業基盤及び日本最大級のメディアを運営する㈱カカクコムの顧客資産等を活用し、決済プラットフォームの拡大を加速することを目的とした戦略事業を展開しております。企業間取引(BtoB)決済領域におけるサービスのほか、各産業のDX化を支援するプロダクト開発による事業者の業務効率化及びキャッシュレス化の促進、データマーケティングによる小売事業者等への集客による決済機会の拡大、新たなテクノロジーの社会実装を目指した事業開発等を行うことにより、プラットフォームソリューション・セグメントの更なる高付加価値化及び成長加速を図るとともに、中長期的に企業価値を牽引する次世代の事業創出に取り組んでおります。
当連結会計年度は、グループ会社である㈱カカクコムの業績が堅調に推移したこと等により、持分法による投資利益が増加しました。また、一部の新規事業において固定資産に係る減損損失を計上したものの、先行投資を継続する戦略事業は事業規模の拡大に伴い収益が増加しました。
これらの結果、収益は13,570百万円(前期比796百万円増、同6.2%増)、税引前利益は969百万円(前期比468百万円減、同32.5%減)となりました。
[グローバル投資インキュベーション]
グローバル投資インキュベーション・セグメントでは、国内外のスタートアップ企業等への投資及び当社グループ内の事業との連携による投資先の育成等を行っております。創業以来、北米・日本・アジア・欧州を中心に築き上げてきた独自のディールソースである「グローバルインキュベーションストリーム」や、当社グループが運営する日本初のシードアクセラレータープログラム「Open Network Lab」等を通じて、世界中の有望なスタートアップ企業へリーチするとともに、当社グループの事業との連携を一層深めることにより、当社グループ及び投資先の企業価値の最大化を目指しております。
当連結会計年度は、投資先の1社であるBlockstream Corporation Inc.の評価額が大幅に減少したこと等により、営業投資有価証券の公正価値が減少しました。一方で、営業投資有価証券の売却が着実に進捗したことにより、投資事業収入は81億円となりました。
これらの結果、収益は582百万円(前期比5,294百万円減、同90.1%減)、税引前損失は8,946百万円(前期は1,372百万円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(単位:百万円)
ⅰ.キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、56,354百万円(前期比6,783百万円増、同13.7%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は31,726百万円となりました。収入の主な内訳は、営業債務及びその他の債務の増加額16,790百万円、営業投資有価証券の減少額14,384百万円、営業債権及びその他の債権の減少額4,168百万円であり、支出の主な内訳は、税引前損失10,216百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は10,003百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出4,008百万円、投資有価証券の取得による支出2,421百万円、持分法で会計処理されている投資の取得による支出2,316百万円、子会社の取得による支出1,008百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は14,914百万円となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出29,193百万円、短期借入金の純減額6,175百万円、自己株式の取得による支出4,512百万円、配当金の支払額1,894百万円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入29,300百万円であります。
ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金調達)
当社グループは、財務の健全性・安全性の維持と、事業の維持拡大に必要な資金の流動性の確保を意識した資金調達を基本方針としております。資金調達手段の多様化・安定化と、資本効率の向上を企図し、金融機関からの借入等、一部有利子負債を活用しております。また、安定的かつ機動的な資金調達を実現するために複数の金融機関との間で総額170億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末における有利子負債(リース負債除く)の残高は、61,633百万円であります。
(資金需要の主な内容)
当社グループの資金需要の主なものは、各事業セグメントにおける事業資金、販売費及び一般管理費等の営業費用等のほか、決済事業における収納代行業務の一時的な立替資金によるものであります。また、投資資金需要の主なものは、決済事業のシステム機能拡充・強化等によるもののほか、新規事業に係るシステム開発等の投資によるものであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務の健全性と資本効率の向上を両立させながら対応していく方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
ⅰ.財政状態
当連結会計年度末におきましては、主に現金及び現金同等物、持分法で会計処理されている投資が増加した一方、営業投資有価証券が減少した結果、資産合計は226,344百万円となり、社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)、金融資産の公正価値の減少等により繰延税金負債が減少した一方、決済事業等に係る営業債務及びその他の債務が増加した結果、負債合計は148,649百万円となりました。
また、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失、配当金により減少したほか、自己株式が取得により増加した結果、資本合計は77,695百万円となりました。
ⅱ.経営成績
当連結会計年度において、プラットフォームソリューション・セグメントでは、対面決済領域におけるアライアンス戦略が奏功したほか、非対面決済領域ではサービス分野が牽引したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円に拡大するなど、安定的に事業が拡大しました。ロングタームインキュベーション・セグメントでは、㈱カカクコムの業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が前期を上回りました。一方で、当社の投資先であるBlockstream Corporation Inc.の公正価値評価額が大幅に減少したことにより「営業投資有価証券に関する損失」及び「金融費用」として評価損を計上しました。これらの結果、収益は38,306百万円、税引前損失は10,216百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は7,190百万円と増収減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におきましては、主に税引前損失を計上した一方、営業債務及びその他の債務が増加し、営業投資有価証券、営業債権及びその他の債権が減少した結果、営業活動によるキャッシュ・フローは31,726百万円の獲得となりました。
投資活動としましては、主に無形資産の取得、投資有価証券の取得、持分法で会計処理されている投資の取得、子会社の取得による支出の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは10,003百万円の使用となりました。
財務活動としましては、主に長期借入れによる収入があった一方、長期借入金の返済、短期借入金の純減、自己株式の取得、配当金の支払の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは14,914百万円の使用となりました。
これらにより当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、56,354百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ.生産実績
当社グループの事業は、提供する主要なサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから、記載を省略しております。
ⅱ.受注実績
当社グループの提供する主要なサービスは、受注から売上までの期間が短期間であり、期中の受注高と販売実績がほぼ対応するため、記載を省略しております。
ⅲ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比(%) | |
| プラットフォームソリューション | (百万円) | 22,644 | 128.7 |
| ロングタームインキュベーション | (百万円) | 13,570 | 106.2 |
| グローバル投資インキュベーション | (百万円) | 582 | 9.9 |
| 調整額 | (百万円) | 1,510 | 94.0 |
| 合計 | (百万円) | 38,306 | 101.2 |
※1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
※2 調整額は、セグメントに配分していない主に本社機能から生ずる金融収益等の全社収益であります。
※3 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ.財政状態
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2024年3月31日) | 当連結会計年度 (2025年3月31日) | 前期比 | |||
| 増減額 | 増減率 (%) | ||||
| 流動資産 | 152,094 | 144,446 | △7,649 | △5.0 | |
| 非流動資産 | 79,337 | 81,899 | 2,562 | 3.2 | |
| 資産合計 | 231,431 | 226,344 | △5,087 | △2.2 | |
| 流動負債 | 104,401 | 97,558 | △6,843 | △6.6 | |
| 非流動負債 | 34,892 | 51,091 | 16,199 | 46.4 | |
| 負債合計 | 139,293 | 148,649 | 9,356 | 6.7 | |
| 資本合計 | 92,138 | 77,695 | △14,443 | △15.7 | |
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,087百万円減少し、226,344百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が6,783百万円、持分法で会計処理されている投資が3,678百万円増加した一方、営業投資有価証券が14,629百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて9,356百万円増加し、148,649百万円となりました。この主な要因は、社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)が5,707百万円、金融資産の公正価値の減少等により繰延税金負債が4,576百万円減少した一方、決済事業等に係る営業債務及びその他の債務が19,963百万円増加したことによるものであります。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて14,443百万円減少し、77,695百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失の計上により7,190百万円、配当金により1,895百万円減少したほか、自己株式が取得により4,500百万円増加したことによるものであります。
なお、セグメント資産及び負債については、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象とはなっておりません。
ⅱ.経営成績
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比 | ||
| 増減額 | 増減率 (%) | |||
| 収益 | 37,853 | 38,306 | 453 | 1.2 |
| 税引前利益(△損失) | 6,298 | △10,216 | △16,515 | - |
| 当期利益(△損失) | 5,551 | △7,476 | △13,027 | - |
| 親会社の所有者に帰属する 当期利益(△損失) | 5,806 | △7,190 | △12,996 | - |
| 当期包括利益 | 6,187 | △7,981 | △14,167 | - |
当連結会計年度の経営成績につきましては、収益は38,306百万円(前期比453百万円増、同1.2%増)、税引前損失は10,216百万円(前期は6,298百万円の利益)、親会社の所有者に帰属する当期利益は7,190百万円(前期は5,806百万円の利益)となりました。
当連結会計年度において、プラットフォームソリューション・セグメントでは、対面決済領域におけるアライアンス戦略が奏功したほか、非対面決済領域ではサービス分野が牽引したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円に拡大し、税引前利益も前期比22%増となりました。ロングタームインキュベーション・セグメントでは、㈱カカクコムの業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が前期を上回りました。グローバル投資インキュベーション・セグメントでは、当社の投資先であるBlockstream Corporation Inc.の公正価値評価額が大幅に減少し「営業投資有価証券に関する損失」及び「金融費用」として評価損を計上しました。一方で、保有する営業投資有価証券の売却が着実に進捗しました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、グループ戦略に即した経営資源の効率的な分配及び事業構造の最適化を通じて、決済プラットフォームを軸とした事業の成長加速を図るため、当社の事業カンパニーであるマーケティングテクノロジーカンパニーを2つの事業本部へ再編しました。あわせて、マーケティング機能の役割を再定義するとともに、経営管理体制を整理しました。
これに伴い、従来は、プラットフォームソリューション・セグメントに含めていた一部の事業について、報告セグメントの区分をロングタームインキュベーション・セグメントへ変更しております。前連結会計年度の数値につきましても、新たな報告セグメント区分に組み替えた数値を記載しております。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比 | |||
| 増減額 | 増減率 (%) | ||||
| プラットフォーム ソリューション | 収益 | 17,596 | 22,644 | 5,049 | 28.7 |
| 税引前利益 | 7,168 | 8,757 | 1,589 | 22.2 | |
| ロングターム インキュベーション | 収益 | 12,774 | 13,570 | 796 | 6.2 |
| 税引前利益 | 1,437 | 969 | △468 | △32.5 | |
| グローバル投資 インキュベーション | 収益 | 5,877 | 582 | △5,294 | △90.1 |
| 税引前利益 | 1,372 | △8,946 | △10,318 | - | |
| 調整額 | 収益 | 1,607 | 1,510 | △97 | △6.0 |
| 税引前利益 | △3,679 | △10,997 | △7,318 | - | |
| 合計 | 収益 | 37,853 | 38,306 | 453 | 1.2 |
| 税引前利益 | 6,298 | △10,216 | △16,515 | - | |
[プラットフォームソリューション]
プラットフォームソリューション・セグメントでは、当社グループの事業基盤である決済プラットフォームを軸とした事業を展開しております。Eコマース(EC)及び対面店舗等のBtoC商取引に必要不可欠なクレジットカード決済をはじめ、QRコード決済、コンビニ決済等のあらゆる電子決済手段を提供する決済代行サービスのほか、決済に関連する周辺サービス及びEC事業者向け機能の拡充等を通じて、決済プラットフォームの持続的な拡大に取り組んでおります。また、決済領域の事業パートナーであるクレジットカード会社をはじめとした金融事業者向けデジタルマーケティング及びCRMソリューションとの連携を強化し、金融フィンテック領域に特化したエコシステムの構築に注力しております。
当連結会計年度は、対面決済領域においてアライアンス戦略が奏功し、決済の新規加盟店獲得が進捗したほか、訪日外国人数の増加に伴い、百貨店をはじめとした総合小売業において決済取扱高が伸長しました。加えて、サービス、公金等の非物販分野を中心に非対面決済領域が堅調に推移したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円となりました。また、マーケティング事業では、決済事業との連携を企図した事業の最適化やサービス開発等を推進しました。
これらの結果、収益は22,644百万円(前期比5,049百万円増、同28.7%増)、税引前利益は8,757百万円(前期比1,589百万円増、同22.2%増)となりました。
[ロングタームインキュベーション]
ロングタームインキュベーション・セグメントでは、当社グループ独自の事業基盤及び日本最大級のメディアを運営する㈱カカクコムの顧客資産等を活用し、決済プラットフォームの拡大を加速することを目的とした戦略事業を展開しております。企業間取引(BtoB)決済領域におけるサービスのほか、各産業のDX化を支援するプロダクト開発による事業者の業務効率化及びキャッシュレス化の促進、データマーケティングによる小売事業者等への集客による決済機会の拡大、新たなテクノロジーの社会実装を目指した事業開発等を行うことにより、プラットフォームソリューション・セグメントの更なる高付加価値化及び成長加速を図るとともに、中長期的に企業価値を牽引する次世代の事業創出に取り組んでおります。
当連結会計年度は、グループ会社である㈱カカクコムの業績が堅調に推移したこと等により、持分法による投資利益が増加しました。また、一部の新規事業において固定資産に係る減損損失を計上したものの、先行投資を継続する戦略事業は事業規模の拡大に伴い収益が増加しました。
これらの結果、収益は13,570百万円(前期比796百万円増、同6.2%増)、税引前利益は969百万円(前期比468百万円減、同32.5%減)となりました。
[グローバル投資インキュベーション]
グローバル投資インキュベーション・セグメントでは、国内外のスタートアップ企業等への投資及び当社グループ内の事業との連携による投資先の育成等を行っております。創業以来、北米・日本・アジア・欧州を中心に築き上げてきた独自のディールソースである「グローバルインキュベーションストリーム」や、当社グループが運営する日本初のシードアクセラレータープログラム「Open Network Lab」等を通じて、世界中の有望なスタートアップ企業へリーチするとともに、当社グループの事業との連携を一層深めることにより、当社グループ及び投資先の企業価値の最大化を目指しております。
当連結会計年度は、投資先の1社であるBlockstream Corporation Inc.の評価額が大幅に減少したこと等により、営業投資有価証券の公正価値が減少しました。一方で、営業投資有価証券の売却が着実に進捗したことにより、投資事業収入は81億円となりました。
これらの結果、収益は582百万円(前期比5,294百万円減、同90.1%減)、税引前損失は8,946百万円(前期は1,372百万円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比 増減額 | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △11,032 | 31,726 | 42,758 | |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △8,763 | △10,003 | △1,240 | |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 15,931 | △14,914 | △30,845 | |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 49,571 | 56,354 | 6,783 | |
| 有利子負債(リース負債除く) | 67,339 | 61,633 | △5,707 | |
| 短期 (1年内に償還または返済予定の 長期有利子負債は除く) | 27,270 | 21,170 | △6,100 | |
| 長期 | 40,069 | 40,463 | 393 | |
ⅰ.キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、56,354百万円(前期比6,783百万円増、同13.7%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は31,726百万円となりました。収入の主な内訳は、営業債務及びその他の債務の増加額16,790百万円、営業投資有価証券の減少額14,384百万円、営業債権及びその他の債権の減少額4,168百万円であり、支出の主な内訳は、税引前損失10,216百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は10,003百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出4,008百万円、投資有価証券の取得による支出2,421百万円、持分法で会計処理されている投資の取得による支出2,316百万円、子会社の取得による支出1,008百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は14,914百万円となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出29,193百万円、短期借入金の純減額6,175百万円、自己株式の取得による支出4,512百万円、配当金の支払額1,894百万円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入29,300百万円であります。
ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金調達)
当社グループは、財務の健全性・安全性の維持と、事業の維持拡大に必要な資金の流動性の確保を意識した資金調達を基本方針としております。資金調達手段の多様化・安定化と、資本効率の向上を企図し、金融機関からの借入等、一部有利子負債を活用しております。また、安定的かつ機動的な資金調達を実現するために複数の金融機関との間で総額170億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末における有利子負債(リース負債除く)の残高は、61,633百万円であります。
(資金需要の主な内容)
当社グループの資金需要の主なものは、各事業セグメントにおける事業資金、販売費及び一般管理費等の営業費用等のほか、決済事業における収納代行業務の一時的な立替資金によるものであります。また、投資資金需要の主なものは、決済事業のシステム機能拡充・強化等によるもののほか、新規事業に係るシステム開発等の投資によるものであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務の健全性と資本効率の向上を両立させながら対応していく方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。