四半期報告書-第50期第1四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/05 15:31
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2021年7月1日から2021年9月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言等の対象地域の増加や期間延長もあり依然厳しい状況が続きました。先行きについては、感染拡大の防止策、ワクチン接種の促進などの各種政策の効果もあり、景気が持ち直していくことが期待されます。
また当社グループが事業を展開するアジア地域の経済は、中国では景気が緩やかに回復している一方でタイなどでは新型コロナウイルス感染症の拡大により厳しい状況が続いております。引き続き、国内外の新型コロナウイルス感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
当社グループでは、従業員のリモートワークへの移行やオフライン系業務の積極的なオンライン化を実施することで、With Coronaの対応力をつけ、コロナ禍による変化に対応するビジネス基盤の構築を行っております。
このような状況の中、当社グループは、第13次中期経営計画の2年目となる当連結会計年度において、グループ基本方針である「ビジネスのデザインを変えよう!!– お客様と生活者の「変わる」とともに–Reframe , Connect , Create 」のもと成長戦略の積極投資を実行しております。
マーケティング支援(消費財・サービス)事業においては、2021年5月に子会社化した株式会社リサーチ・アンド・イノベーションが運営するCODE(買い物情報や商品評価情報が登録できるスマホアプリ)を用いたリサーチなどは順調に推移しており、CXマーケティングプラットフォームの確立に向けた準備を進めております。また、資本業務提携を行った株式会社スイッチメディアとはテレビCM出稿の最適化を支援するソリューションの共同開発を推進しております。
マーケティング支援(ヘルスケア)事業においては、医療消費者に関するデータやサービスの重要性の高まりを成長への好機と捉え、株式会社Welbyなどのパートナーとによるデータ収集の強化や生活者(消費+健康)の領域拡大を図っております。また、医療消費者・医療従事者から収集した膨大なデータを価値のある情報に変換し、提供する力の強化に向けてデータサイエンス系人材育成(投資)を加速化させてまいります。
ビジネスインテリジェンス事業においては、「お客様のDX推進パートナー」の実現にむけオンラインセミナーの開催、WEBページリニューアルと活用、DX支援のサービス化、インテージグループの総合力を活用した顧客課題解決への提案など積極的な営業活動を展開しております。
また、前中期経営計画より進めております働き方改革についても、SNS等各種ツールの活用や、新しい働き方の共有・展開を目的とするグループ横断のオンラインミーティングを実施するなど、新型コロナウイルス感染症によるリモートワーク主体の環境下においても、コミュニケーションの活性化や知見の共有化が促進されております。引き続き、当社グループで働く人たちが自律的・自発的に成長できる機会の提供を追求するなど、個々人のパフォーマンスを最大限に発揮させる新しいワークスタイルの創造と確立を目指してまいります。
こうした取り組みのもと、当社グループの当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高13,804百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益882百万円(同231.0%増)、経常利益958百万円(同81.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は729百万円(同20.4%増)となりました。
事業分野別の状況は次のとおりであります。
①マーケティング支援(消費財・サービス)事業
マーケティング支援(消費財・サービス)事業の連結業績は、売上高8,616百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益382百万円(前年同期の営業損失は10百万円)の増収増益となりました。
当事業では、主力事業であるパネル調査、カスタムリサーチ事業が堅調に推移しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響をうけて停滞していたお客様のマーケティング活動が戻ってきたこと、リモート環境にシフトした営業活動、サービス展開を推進したことにより、全体的に堅調に推移しました。
海外事業についても、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けている国はあるものの、全体的には増収増益基調であり、オンライン調査を主業務とする株式会社データスプリングは好調に推移しました。
投資活動においては、一部新型コロナウイルス感染症の影響があるものの、株式会社リサーチ・アンド・イノベーション、2020年3月に子会社化した株式会社データスプリングを中心に全体的には計画通りに進捗しております。
利益面については、昨年からの増販により増益となっております。
②マーケティング支援(ヘルスケア)事業
マーケティング支援(ヘルスケア)事業の連結業績は、売上高3,464百万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は430百万円(同31.3%増)の増収増益となりました。
当事業では、株式会社インテージヘルスケアにおいて、主力事業であるリサーチ事業が前年並みの水準を維持し、CRO(医薬品開発業務受託機関)の製造販売後調査につきましても、事業全体の抜本的な改善の取り組みにより、収益性が改善しつつあります。また、データサイエンス事業は、臨床開発業務の稼働率が高い水準で推移したこと等により、前年同期を上回っております。一方、協和企画においては新型コロナウイルス感染症の影響にともないプロモーション事業(※1)の苦戦が続いておりますが、エデュケーション事業の拡充拡販に伴い、前年を上回る水準で推移しております。
利益面については、売上の増加と不採算案件の圧縮により増益となっております。
③ビジネスインテリジェンス事業
ビジネスインテリジェンス事業の連結業績は、売上高1,723百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益69百万円(前年同期の営業損失は50百万円)の減収増益となりました。
当事業では、株式会社インテージテクノスフィアにおいて、新型コロナウイルス感染症の影響にともない、既存業界向けのソリューションの売上が減少しました。一方で、株式会社ビルドシステムとエヌ・エス・ケイ株式会社は前年並みの水準を維持しております。
なお、デジタルシフト/スマートシフトへの環境変化を捉え、お客様のDXニーズに応えるための「DX共創センター」を設立し、新規共創分野での拡販を進めております。
利益面については、新型コロナウイルス感染症による売上減少の影響を受けたものの、原価低減や経費削減に努めたことにより増益となっております。
※1 プロモーション事業は、医療に関する広告媒体の取扱い、医薬品販売促進資材の制作、医学・薬学に関する学会の運営などをおこなう事業をいいます

(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ3,262百万円減少し、23,933百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が695百万円、仕掛品が323百万円増加したものの、現金及び預金が4,693百万円減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ66百万円減少し、18,181百万円となりました。これは、投資有価証券が129百万円増加したものの、のれんが54百万円、建物及び構築物が42百万円、リース資産が22百万円、器具備品が18百万円減少したことなどによるものです。
この結果、総資産は3,328百万円減少し、42,114百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,371百万円減少し、10,324百万円となりました。これは、賞与引当金が1,203百万円、未払法人税等が1,173百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ75百万円減少し、2,452百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が45百万円、役員退職慰労引当金が26百万円、リース債務が17百万円減少したことなどによるものです。
この結果、負債合計は2,446百万円減少し、12,777百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ881百万円減少し、29,336百万円となりました。これは、利益剰余金が679百万円減少し、自己株式が210百万円増加したことなどによるものです。
(2)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間において研究開発費は発生しておりません。