有価証券報告書-第23期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移したものの、各国の通商政策をはじめとする海外経済の不確実性への懸念等から、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような経済情勢のもと、当社グループは「コンテンツ」「放送」「スタジオ」「技術」「ネットワーク営業」の5つのセグメントの下で事業を進めております。
売上高は、前連結会計年度と比べ322,830千円(3.0%)増加し、11,123,821千円(前連結会計年度は10,800,990千円)となりました。「放送」「スタジオ」は減収となりましたが、他の3つのセグメントが増収となったことで、売上高は増加いたしました。
営業利益は、167,172千円(前連結会計年度は88,716千円)となりました。「スタジオ」が損失を計上し、また、「全社費用」として、当社の連結子会社である(株)釣りビジョンの架空取引被害に関連する費用約150,000千円が発生いたしました。一方、「コンテンツ」「技術」が増益となったことや、「放送」におけるコスト削減効果が寄与したことから、増益となりました。
経常利益は、203,412千円(前連結会計年度は81,909千円)となりました。営業増益に加え、当社の子会社で清算結了したGクラスタ・グローバル(株)の残余財産の分配額47,251千円を貸倒引当金戻入額として営業外収益に計上したこと等が主な要因です。
親会社株主に帰属する当期純利益は、167,716千円(前連結会計年度は46,808千円)となりました。投資有価証券売却損を計上し、子会社における税金費用や非支配株主に帰属する当期純利益が増加いたしました。一方、(株)釣りビジョンにおいて過年度の法人税および一部の地方税の還付が確定したことで過年度法人税等256,083千円を計上したことが大きく影響し、増益となりました。
当連結会計年度における各セグメントの売上高及び営業損益の概況は、以下のとおりです。
①コンテンツ
「コンテンツ」セグメントは、クラウドゲームサービス、デジタルメディアサービス、教育サービスで構成されており、テレビ・PC向けの動画配信、スマホ・タブレット向けのコンテンツ配信及び広域通信制高校に至るまでの広範な事業を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ329,069千円(15.3%)増加し、2,477,913千円(前連結会計年度は2,148,844千円)、営業利益は146,894千円(前連結会計年度は14,722千円)となりました。
教育サービスは、入学生徒数が増加したことで、増収増益となりました。デジタルメディアサービスは売上高が伸びたことにより、また、クラウドゲームサービスは売上高が伸びたことに加え、コストの抑制等により営業損失が縮小いたしました。
②放送
「放送」セグメントは、釣り専門番組「釣りビジョン」の制作、並びにBS・CS放送及びケーブルテレビ局等あての番組供給事業を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ78,682千円(2.6%)減少し、2,901,814千円(前連結会計年度は2,980,496千円)、営業利益は162,344千円(前連結会計年度は90,234千円)となりました。
視聴料収入が減少したことが影響し、減収となりましたが、徹底したコスト削減に取り組んだ結果、増益となりました。
③スタジオ
「スタジオ」セグメントは、映画やドラマ等の映像作品の調達、日本語字幕・吹替制作から、その作品の配給、販売を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ321,704千円(12.4%)減少し、2,270,986千円(前連結会計年度は2,592,691千円)、営業損益は36,508千円の損失(前連結会計年度は47,630千円の利益)となりました。
番組販売事業では、テレビ向け番組販売が減少し、制作事業では、受注が減少いたしました。また、映画配給事業では、前期に貢献したドラマ制作がなかったことが影響し、赤字幅が拡大いたしました。その結果、「スタジオ」セグメントは減収減益となりました
④技術
「技術」セグメントは、デジタルシネマサービス、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)サービス、ホテルの客室、会議室へのインターネットサービス、及びその他ソリューションサービスの提供を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ346,897千円(15.0%)増加し、2,658,095千円(前連結会計年度は2,311,197千円)、営業利益は460,289千円(前連結会計年度は384,780千円)となりました。
CDNサービスは、既存顧客向けの新たなソリューションやサービスの提供が増加し、デジタルシネマサービスは映画館への配信が好調に推移したこと等により、増収増益となりました。
⑤ネットワーク営業
「ネットワーク営業」セグメントは、ブロードバンド回線(SoftBank 光、SoftBank Air)やISPサービス、携帯電話サービス等の販売代理店として、通信回線販売業者等の事業者を通じて販売活動を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ47,250千円(6.2%)増加し、815,011千円(前連結会計年度は767,760千円)、営業利益は6,444千円(前連結会計年度は4,587千円)となりました。
ブロードバンド回線の販売は苦戦が続いておりますが、売上高・営業利益とも前期と同水準を確保いたしました。
生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社及び連結子会社は、生産実績に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額 (千円) | 前年同期比 (%) |
| コンテンツ | 148,555 | △30.9 |
| 放送 | 9,370 | △50.9 |
| スタジオ | 609,536 | △13.4 |
| 技術 | 24,176 | 358.1 |
| ネットワーク営業 | ― | ― |
| 合 計 | 791,638 | △16.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 受注実績
当社及び連結子会社は、受注生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額 (千円) | 前年同期比 (%) |
| コンテンツ | 2,477,913 | 15.3 |
| 放送 | 2,901,814 | △2.6 |
| スタジオ | 2,270,986 | △12.4 |
| 技術 | 2,658,095 | 15.0 |
| ネットワーク営業 | 815,011 | 6.2 |
| 合 計 | 11,123,821 | 3.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態
(イ)資産
流動資産は、売掛金が減少した一方、現金及び預金や番組勘定が増加したことや(株)釣りビジョンにおいて過年度の法人税等の還付額を未収還付法人税等として計上したこと等から、前連結会計年度末に比べ318,035千円増加し、5,000,969千円となりました。固定資産は、リース資産や投資有価証券が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ295,471千円減少し、1,556,899千円となりました。これらの結果、総資産は前連結会計年度末に比べ22,563千円増加し、6,557,869千円となりました。
(ロ)負債
流動負債は、未払金や前受金が増加した一方、買掛金や短期借入金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ76,821千円減少し、2,854,120千円となりました。固定負債は、普通社債250,000千円を発行した一方、リース債務やその他固定負債が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ228,732千円減少し、700,091千円となりました。これらの結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ305,553千円減少し、3,554,212千円となりました。
(ハ)純資産
親会社株主に帰属する当期純利益167,716千円を計上したこと等により、純資産合計は前連結会計年度末に比べ328,117千円増加し、3,003,656千円となりました。これにより、自己資本比率は35.6%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ252,643千円増加し、1,869,451千円となりました。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を計上したことに加え、売上債権が減少したことや前受金が増加したこと等によりプラス407,264千円(前年同期はマイナス98,065千円)となりました。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入があった一方、固定資産の取得や敷金・保証金の差入による支出があったこと等から、マイナス4,547千円(前年同期はマイナス234,624千円)となりました。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、普通社債250,000千円の発行による収入があった一方、借入金の返済やリース債務の返済による支出があったこと等から、マイナス149,797千円(前年同期はマイナス358,595千円)となりました。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
当社は、投融資資金、運転資金等の資金需要に対しては、自己資金または金融機関からの借入等によって調達することを基本方針としております。また、当社及び連結子会社はCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、当社グループ内の資金を当社が一元管理しております。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、資金効率の向上に努めております。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。