有価証券報告書-第24期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善に伴い緩やかな回復基調にありましたが、海外経済の減速や消費税増税に伴う個人消費の縮小に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により経済環境が急速に悪化するなど、先行きが不透明な状況で推移いたしました。
このような経済情勢のもと、当社グループは「コンテンツ」「放送」「スタジオ」「技術」「ネットワーク営業」の5つのセグメントの下で事業を進めております。
売上高は、前連結会計年度と比べ383,056千円(3.4%)増加し、11,506,878千円(前連結会計年度は11,123,821千円)となりました。「放送」「ネットワーク営業」は減収となりましたが、他の3つのセグメントが増収となったことで、売上高は増加いたしました。
営業利益は、505,108千円(前連結会計年度は167,172千円)となりました。「スタジオ」「ネットワーク営業」が損失を計上した一方、「コンテンツ」「放送」「技術」は増益となりました。また、前期に発生した連結子会社である(株)釣りビジョンの架空取引被害に関連する費用約150,000千円が無かったこと等が要因となり、営業利益は大幅増益となりました。
経常利益は、627,839千円(前連結会計年度は203,412千円)となりました。営業利益の増加に加え、持分法による投資利益や受取保険金を計上したこと等が主な要因です。
親会社株主に帰属する当期純利益は、411,295千円(前連結会計年度は167,716千円)となりました。子会社における税金費用が増加した一方、(株)釣りビジョンにおいて架空取引被害に関する損害賠償請求訴訟の一部について和解が成立し、特別利益122,700千円を計上したことや、過年度地方税の還付があったこと等が影響し、増益となりました。
当連結会計年度における各セグメントの売上高及び営業損益の概況は、以下のとおりです。
①コンテンツ
「コンテンツ」セグメントは、クラウドゲームサービス、デジタルメディアサービス、教育サービスで構成されており、テレビ・PC向けの動画配信、スマホ・タブレット向けのコンテンツ配信及び広域通信制高校に至るまでの広範な事業を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ702,196千円(28.3%)増加し、3,180,109千円(前連結会計年度は2,477,913千円)、営業利益は385,328千円(前連結会計年度は146,894千円)となりました。
教育サービスは、入学生徒数が過去最高となったことで、増収増益となりました。デジタルメディアサービスは広告収入やVODサービスが好調に推移したことにより、売上が増加し黒字転換いたしました。また、クラウドゲームサービスは、売上の増加に加え販管費の抑制等により営業損失が縮小いたしました。
②放送
「放送」セグメントは、釣り専門番組「釣りビジョン」の制作、並びにBS・CS放送及びケーブルテレビ局等あての番組供給事業を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ99,328千円(3.4%)減少し、2,802,485千円(前連結会計年度は2,901,814千円)、営業利益は292,646千円(前連結会計年度は162,344千円)となりました。
視聴料収入が減少傾向にあること等が影響し、減収となりましたが、継続して取り組んでいるコスト削減効果により増益となりました。
③スタジオ
「スタジオ」セグメントは、映画やドラマ等の映像作品の調達、日本語字幕・吹替制作から、その作品の配給、販売を行っております。
売上高は、前連結会計年度と比べ133,942千円(5.9%)増加し、2,404,929千円(前連結会計年度は2,270,986千円)、営業損失は187,926千円の損失(前連結会計年度は36,508千円の損失)となりました。
制作事業は受注が増加し、増収増益となりました。一方、番組販売事業はテレビ局向け番組販売が増加したものの、原価が大幅に上昇し損失を計上いたしました。また、映画配給事業は赤字幅が拡大いたしました。その結果、「スタジオ」セグメントの売上高は増加しましたが、営業損失が拡大いたしました。
④技術
「技術」セグメントは、デジタルシネマサービス、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)サービス、ホテルの客室、会議室へのインターネットサービス及びその他ソリューションサービスの提供を行っております
売上高は、前連結会計年度と比べ301,245千円(11.3%)増加し、2,959,340千円(前連結会計年度は2,658,095千円)、営業利益は510,314千円(前連結会計年度は460,289千円)となりました。
CDNサービスの既存顧客向けの新たなソリューションやサービスが拡大したこと等により、増収増益となりました。
⑤ネットワーク営業
「ネットワーク営業」セグメントは、ブロードバンド回線(SoftBank 光、SoftBank Air)やISPサービス、携帯電話サービス等の販売代理店として、通信回線販売業者等の事業者を通じて販売活動を行っております
売上高は、前連結会計年度と比べ654,998千円(80.4%)減少し、160,013千円(前連結会計年度は815,011千円)、営業損益は18,661千円の損失(前連結会計年度は6,444千円の利益)となりました。
ブロードバンド回線の販売の苦戦が続いていることから、売上高は大幅に減少し、営業損失を計上することとなりました。
生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社及び連結子会社は、生産実績に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額 (千円) | 前年同期比 (%) |
| コンテンツ | 152,323 | 2.5 |
| 放送 | 8,888 | △5.1 |
| スタジオ | 150,018 | △75.4 |
| 技術 | 8,715 | △63.9 |
| ネットワーク営業 | ― | ― |
| 合 計 | 319,946 | △59.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 受注実績
当社及び連結子会社は、受注生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額 (千円) | 前年同期比 (%) |
| コンテンツ | 3,180,109 | 28.3 |
| 放送 | 2,802,485 | △3.4 |
| スタジオ | 2,404,929 | 5.9 |
| 技術 | 2,959,340 | 11.3 |
| ネットワーク営業 | 160,013 | △80.4 |
| 合 計 | 11,506,878 | 3.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態
(イ)資産
流動資産は、テレビ向け番組販売の仕入に係る番組勘定が減少した一方、現金及び預金や売掛金が増加したこと等により、前期末に比べ818,487千円増加し、5,819,457千円となりました。固定資産は、リース資産が減少した一方で、ソフトウエアや投資有価証券が増加したこと等により、前期末に比べ32,603千円増加し、1,589,502千円となりました。これらの結果、総資産は、前期末に比べ851,090千円増加し、7,408,959千円となりました。
(ロ)負債
流動負債は、買掛金が減少した一方、前受金や預り金が増加したこと等により、前期末に比べ462,457千円増加し、3,316,577千円となりました。固定負債は、普通社債100,000千円を発行した一方、リース債務の減少や子会社における退職給付制度の変更により退職給付に係る負債が減少したこと等により、前期末に比べ159,764千円減少し、540,327千円となりました。これらの結果、負債合計は、前期末に比べ302,693千円増加し、3,856,905千円となりました。
(ハ)純資産
親会社株主に帰属する当期純利益411,295千円を計上したこと等により、純資産合計は前期末に比べ548,397千円増加し、3,552,054千円となりました。これにより、自己資本比率は36.4%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ1,505,265千円増加し、3,374,716千円となりました。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、プラス1,991,488千円(前年同期はプラス407,264千円)となりました。仕入債務が減少した一方で、税金等調整前当純利益740,539千円を計上したことに加え、たな卸資産が減少いたしました。また、(株)釣りビジョンにおいて架空取引被害に関する損害賠償請求訴訟の一部解決金の受領や過年度法人税等の還付があったこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスとなりました。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や貸付による支出があったことや、新たな提携先の転換社債型新株予約権付社債を引き受けたこと等から、マイナス256,894千円(前年同期はマイナス4,547千円)となりました。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、普通社債100,000千円の発行による収入があった一方、リース債務の返済による支出があったこと等から、マイナス235,782千円(前年同期はマイナス149,797千円)となりました。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
当社は、投融資資金、運転資金等の資金需要に対しては、自己資金または金融機関からの借入等によって調達することを基本方針としております。また、当社及び主要な連結子会社はCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、当社及び主要な連結子会社の資金を当社が一元管理しております。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、資金効率の向上に努めております。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。