有価証券報告書-第30期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)

【提出】
2021/08/27 9:40
【資料】
PDFをみる
【項目】
99項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い世界的に経済活動が停滞し、景気が急速に悪化いたしました。昨年5月の緊急事態宣言解除後は各種施策の効果により、段階的に経済活動が再開され、持ち直しの兆しを見せていたものの、12月以降は感染者数の急増と緊急事態宣言の再発令により、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社を取り巻く環境につきましては、デジタル庁の創設にみられるように国や自治体の業務のシステム化が強力に推進されており、防災・減災分野の公共投資においてもICTの活用意欲が高く、需要が拡大しております。しかしながら、その一方で、受注獲得競争の激化や新しいデジタル技術に対応するIT技術者の確保と育成が課題となっております。
このような環境において、当社は、引き続き防災・防犯・救急といった安心安全に係わる分野を中心に自治体等に向けてクラウドサービスやGIS関連の受託開発の受注獲得に努めるとともに、全国の消防本部等に向けて「NET119緊急通報システム」や当事業年度より提供を開始した映像通報システム「Live119」を積極的に提案いたしました。 また、自治体においてDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や感染症対策として非接触化への取り組みを加速させるための新たな情報化投資が見込まれており、これらの案件の開拓に努めました。
以上の結果、当事業年度の売上高につきましては、防災や防犯等の自治体向けのクラウドサービスにおいて既存契約の継続に加え新規契約が積み上がったことから、1,119,272千円(前事業年度比6.5%増)となりました。
利益面では、営業部門の人員増加等により販売費及び一般管理費は増加いたしましたが、売上高の増加と外注費の減少により売上高総利益率が3.1ポイント向上したため、営業利益339,842千円(前事業年度比17.2%増)、経常利益343,100千円(前事業年度比16.4%増)、当期純利益237,721千円(前事業年度比18.4%増)となりました。
(品目別内容)
当社は地理及び位置情報事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、品目別の売上構成比は、ライセンス販売が9.3%(前事業年度は9.8%)、受託開発が42.3%(前事業年度は47.6%)、クラウド利用料が46.5%(前事業年度は39.3%)、商品売上が1.9%(前事業年度は3.3%)となっており、品目別の実績は次のとおりであります。
a.ライセンス販売
ライセンス販売につきましては、既存顧客から継続して防災関連等のシステム用の受注があったことから、売上高は104,434千円(前事業年度比1.4%増)となりました。
b.受託開発
受託開発につきましては、地理情報システムの受託開発の売上は前事業年度と同程度となったものの、クラウドサービスの初期構築や機能追加に係る売上が減少したため、売上高は473,858千円(前事業年度比5.4%減)となりました。
c.クラウド利用料
クラウド利用料につきましては、「NET119緊急通報システム」や「DMaCS(災害情報共有サービス)」、自治体や警察が防災や防犯情報を配信するスマートフォンアプリ等の顧客獲得が順調に進み、既存契約の継続に加えて、新規顧客の獲得により契約数が積み上がったため、520,048千円(前事業年度比26.0%増)となりました。
d.商品売上
商品売上につきましては、受託開発に伴うデジタル地図等の納品を行いましたが、小型の案件が多かったため、20,930千円(前事業年度比39.2%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の総資産は2,101,747千円となり、前事業年度末と比較して218,227千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が205,904千円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債は220,339千円となり、前事業年度末と比較して3,054千円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が12,307千円増加した一方で、長期前受収益が10,377千円、未払消費税等が8,390千円、それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は1,881,407千円となり、前事業年度末と比較して221,282千円増加いたしました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が205,803千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローが110,777千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが31,857千円の支出となったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが228,539千円の獲得となったため、前事業年度に比べ85,904千円増加し、当事業年度末には614,612千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、228,539千円(前事業年度比64,674千円減)となりました。これは主に、法人税等の支払額が96,883千円あったものの、税引前当期純利益が343,100千円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、110,777千円(前事業年度比8,580千円減)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が635,000千円、有価証券の償還による収入が30,000千円あった一方で、定期預金の預入による支出が755,000千円、投資有価証券の取得による支出が20,000千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、31,857千円(前事業年度比7,984千円増)となりました。これは、主に配当金の支払によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社は、地理及び位置情報事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
(生産実績)
当事業年度の生産実績は次のとおりであります。
品目当事業年度
(自 2020年6月1日
至 2021年5月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
受託開発467,12091.3
合計467,12091.3

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(受注状況)
当事業年度の受注状況は次のとおりであります。
品目当事業年度
(自 2020年6月1日
至 2021年5月31日)
受注高受注残高
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
受託開発541,302117.5124,085219.1
合計541,302117.5124,085219.1

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(販売実績)
当事業年度の販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。
品目当事業年度
(自 2020年6月1日
至 2021年5月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ライセンス販売104,434101.4
受託開発473,85894.6
クラウド利用料520,048126.0
商品売上20,93060.8
合計1,119,272106.5

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 前事業年度及び当事業年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先名前事業年度当事業年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
警視庁121,13510.8
㈱STNet115,16011.0

※ 1 上記の金額は、販売実績の合計額であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当事業年度の㈱STNet及び前事業年度の警視庁については、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。当社経営陣は、財務諸表の作成に際して、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積もり及び仮定設定を行う必要があります。経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積もり及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
なお、会計上の見積もりを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に係る仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高につきましては、防災・防犯等の自治体向けのクラウドサービスにおいて既存契約の継続に加え新規契約が積み上がったことから、1,119,272千円(前事業年度比6.5%増)となりました。
なお、当事業年度における新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であります。
各品目の実績は次のとおりであります。
a.ライセンス販売
ライセンス販売につきましては、既存顧客から継続して防災関連等のシステム向けの受注があったことから、売上高は104,434千円(前事業年度比1.4%増)となりました。
b.受託開発
受託開発につきましては、地理情報システムの受託開発の売上は前事業年度と同程度となったものの、クラウドサービスの初期構築や機能追加に係る売上が減少したため、売上高は473,858千円(前事業年度比5.4%減)となりました。
c.クラウド利用料
クラウド利用料につきましては、「NET119緊急通報システム」や「DMaCS(災害情報共有サービス)」、警察や自治体が防災・防犯情報を配信するスマートフォンアプリ等の顧客獲得が順調に進み、既存契約の継続に加えて、新規顧客の獲得により契約数が積み上がったため、520,048千円(前事業年度比26.0%増)となりました。
d.商品売上
商品売上につきましては、受託開発に伴うデジタル地図等の納品を行いましたが、小型の案件が多かったため、20,930千円(前事業年度比39.2%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、地図等の仕入や外注費等の減少により、384,183千円(前事業年度比8,908千円減)となりました。
売上総利益は、売上高の増加及び売上原価の減少により、売上高総利益率が3.1ポイント向上したため、735,088千円(前事業年度比77,264千円増)となりました。
販売費及び一般管理費は、主に人件費の増加により、395,245千円(前事業年度比27,511千円増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費が増加したものの売上総利益が増加したことにより、営業利益339,842千円(前事業年度比49,753千円増)となりました。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、受取利息、有価証券利息及び助成金収入等により3,258千円(前事業年度比1,413千円減)となりました。
当事業年度における営業外費用の計上はありません。(前事業年度も計上なし)
(経常利益)
経常利益は343,100千円(前事業年度比48,340千円増)となりました。
(特別利益、特別損失)
当事業年度における特別利益の計上はありません。(前事業年度は3,399千円計上)
特別損失は、0千円(前事業年度比7,631千円減)を計上いたしました。
(当期純利益)
当期純利益は、237,721千円(前事業年度比36,883千円増)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向による影響等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しており、これらのリスクの発生を抑え、影響を最小限に抑えるよう適切に対応する所存であります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(流動性と資金の源泉)
当社の所要資金は、主にソフトウェアの製造・販売を行うための投資及び経常の運転資金であり、これらについてはすべて自己資金により対応しております。
当社の当事業年度末の自己資本比率は89.5%であり、充分な流動性を確保しております。次事業年度においては、特記すべき設備投資計画は無く、経常の運転資金については自己資金で賄う予定であります。
(財政状態の分析)
当事業年度における財政状態の状況につきましては、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
(キャッシュ・フローの分析)
資金需要を満たすための資金は、原則として、営業活動によるキャッシュ・フローを財源としております。
なお、当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営者の経営状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。
当社が属する情報サービス産業においては、デジタル庁創設が後押しとなり、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む自治体や企業が増加し、需要が拡大するものと思われます。また、技術面では、AI、5G等の技術革新により既存の事業環境が激変する可能性があり、ビジネスチャンスが生じる一方で、収益構造の変化や顧客要望の多様化・高度化への対応が求められております。また、デジタル化推進の高まりを受け、IT技術者は慢性的に不足しており、人材の確保と育成が課題となっております。
このような環境下において、当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載した各課題への対応を実施することにより、さらなる売上の増大と収益力の向上を目指します。
なお、新型コロナウイルス感染症が当社の経営環境に与える影響は、現時点において軽微なものではありますが、先行きは不透明な部分もあり、継続して注視して参ります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。