有価証券報告書-第24期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/17 11:08
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営環境
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあるなか持ち直しの動きが続いているものの一部に弱さが見られ、当社の事業に関連する消費者向け電子商取引(BtoC-EC)の市場規模は2019年に物販系分野で10.5兆円(前年比8.09%増)、ネット予約を中心とした飲食サービスの市場規模は7,290億円(前年比14.34%増)と、堅調に増加してきたものの(※1)、一方で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による経済活動の停滞懸念等、今後の先行きは不透明な状況が続いております。
※1 出所: 「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」(2020年7月22日発表)
② 経営成績及び財政状態の状況
当社グループの経営成績は、以下のとおりです。
当連結会計年度は『価格.com』、『食べログ』、『求人ボックス』及び『スマイティ』並びに連結子会社㈱カカクコム・インシュアランスの各事業が好調に成長したことによって、売上収益は51,077百万円(前年同期比16.2%減)、営業利益は18,295百万円(前年同期比32.8%減)となりました。
セグメントごとの業績(内部取引消去後)は次のとおりです。
当連結会計年度のインターネット・メディア事業の売上収益は48,583百万円(前年同期比17.3%減)、セグメント利益は17,687百万円(前年同期比33.2%減)となりました。当連結会計年度のファイナンス事業の売上収益は2,494百万円(前年同期比12.2%増)、セグメント利益は604百万円(前年同期比17.6%減)となりました。
当社グループの財政状態は、以下のとおりです。
資産合計は70,958百万円となり、前連結会計年度末と比較し7,641百万円増加いたしました。これは主に営業債権及びその他の債権が722百万円減少した一方で、現金及び現金同等物が5,385百万円、その他の流動資産が2,810百万円増加したことによるものであります。
負債合計は23,816百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,802百万円増加いたしました。これは主に未払法人所得税が1,883百万円減少した一方で、その他の金融負債が3,782百万円、その他の流動負債が2,110百万円増加したことによるものであります。
資本合計は47,141百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,839百万円増加いたしました。これは主に剰余金の配当8,235百万円を計上した一方で、親会社の所有者に帰属する当期利益11,763百万円を計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ5,385百万円増加し、34,888百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17,288百万円(前年同期は23,997百万円の収入)となりました。
これ主に、法人所得税の支払額8,318百万円を計上した一方で、税引前利益17,904百万円、その他の金融負債の増加3,785百万円、減価償却費及び償却費3,568百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は2,182百万円(前年同期は3,958百万円の支出)となりました。
これは主に、サーバーで使用するソフトウェアの購入等の無形資産の取得による支出が1,584百万円、有形固定資産の取得による支出が617百万円、投資有価証券の取得による支出が546百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は9,722百万円(前年同期は16,946百万円の支出)となりました。 これは主に、配当金の支払による支出が8,234百万円、リース負債の返済による支出が2,081百万円あったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
生産実績
当社グループの業務には生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比
インターネット・メディア事業48,58317.3%減
ファイナンス事業2,49412.2%増
合計51,07716.2%減

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満のため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
重要な会計方針及び見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3. 重要な会計方針 及び 4. 重要な会計上の見積り及び判断の利用」に記載のとおりであります。
② 経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度における当社グループの売上収益は51,077百万円(前年同期比16.2%減)となりました。新型コロナウイルス感染症拡大に伴い外出を伴う経済活動や企業の活動が制限される中で、価格.com事業のショッピング事業及び新興メディア・ソリューション事業の求人ボックス事業、並びにファイナンス事業において売上が増加した一方、価格.com事業のサービス事業、食べログ事業及び新興メディア・ソリューション事業の旅行・移動領域の事業においては売上が減少しました。とりわけ、食べログにおいては新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けました。第1四半期におけるサービスの無償化により売上が大幅に減少(第1四半期売上収益、前年同期比72.5%減)しましたが、第3四半期においては10月のGo To Eatキャンペーン開始により外食需要が大きく拡大したことに伴い有料サービス契約店舗数、ネット予約人数共に大きく伸長し増収(第3四半期売上収益、前年同期比4.6%増)となりました。その後1月には2回目の緊急事態宣言が発出され、ネット予約人数の大幅な減少及び休会店舗数の拡大によって再び売上が減少しました(第4四半期売上収益、前年同期比35.7%減)。
価格.com事業のサービス事業、食べログ事業、及び新興メディア・ソリューション事業の旅行・移動領域の事業における売上収益が減少したこと、並びにのれん及び子会社の固定資産につき減損損失を計上したことによって営業利益は18,295百万円(前年同期比32.8%減)となりました。
税引前利益は17,904百万円(前年同期比32.7%減)となりました。これは主として、営業利益の減少及び持分法による投資の減損損失を計上したことによるものであります。
親会社の所有者に帰属する当期利益は11,763百万円(前年同期比35.9%減)となりました。
セグメントの業績(内部取引消去後)は、次のとおりであります。
1.インターネット・メディア事業
当連結会計年度のインターネット・メディア事業の売上収益は48,583百万円(前年同期比17.3%減)、セグメント利益は17,687百万円(前年同期比33.2%減)となりました。
[価格.com]
当連結会計年度の売上収益は23,496百万円(前年同期比1.9%減)となりました。
ショッピング事業は、在宅勤務や巣ごもりによる需要の高まりに加えてECの利用が拡大したことにより、売上が増加しました。サービス事業は、主に通信領域における海外Wi-Fiレンタルの需要消失を受け売上が減少しました。広告事業は、広告出稿の延期及び中止の影響を受け売上が減少しました。その結果、ショッピング事業の売上収益は10,100百万円(前年同期比8.3%増)、サービス事業の売上収益は9,063百万円(前年同期比9.8%減)、広告事業の売上収益は4,333百万円(前年同期比5.5%減)となりました。
月間利用者数は2021年3月度に7,040万人(※1)となりました。
[食べログ]
当連結会計年度の売上収益は17,786百万円(前年同期比32.5%減)となりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う1回目の緊急事態宣言が2020年5月に解除された後、外食需要の回復が徐々に進み、Go To Eatキャンペーンの開始により格段にそのペースが増したものの、再び感染者数が増加したことにより2021年1月には2回目の緊急事態宣言が発出されました。
その結果、飲食店販促事業の売上収益は13,081百万円(前年同期比39.2%減)、ネット予約人数は累計で2,888万人(前年同期比23.6%減)、有料プラン契約店舗数は2021年3月時点で57,000店舗となりました。
ユーザー会員事業は、有料サービス加入者数の減少により、売上収益が1,693百万円(前年同期比27.5%減)となりました。
広告事業は、広告出稿の延期及び中止により売上収益が1,921百万円(前年同期比23.8%減)となりました。
また、業務受託の売上収益は1,091百万円(※2)となりました。
月間利用者数は2021年3月度に1億1,586万人(※1)となりました。
[新興メディア・ソリューション]
当連結会計年度の売上収益は7,302百万円(前年同期比13.3%減)となりました。
旅行・移動領域のサービス及び娯楽・趣味領域における外出を伴う一部のサービスが新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け厳しい状況が続いた一方で、『求人ボックス』及び『スマイティ』は売上が増加しました。
※1 月間利用者数とは、サイトを訪れた人をブラウザベースで数えた利用者数です(特定のブラウザ、OS等によっては一定期間経過後に再訪した利用者を重複計測する場合があります)。なお、モバイル端末のウェブページ高速表示に伴う利用者数の重複や、第三者による自動収集プログラムなどの機械的なアクセスについては可能な限り排除して計測しています。
※2 Go To Eatキャンペーン事業(農林水産省)及び大阪府 少人数利用 飲食店応援キャンペーン事業(大阪府)の受託による収入を指しております。ただし、両事業の受託による広告宣伝に係る収入(広告事業に計上)は含まれておりません。
2.ファイナンス事業
当連結会計年度のファイナンス事業の売上収益は2,494百万円(前年同期比12.2%増)、セグメント利益は604百万円(前年同期比17.6%減)となりました。
㈱カカクコム・インシュアランスが運営する『価格.com保険』は生命保険及び損害保険のオンライン契約申込み数が増加したことにより手数料収入が増加しました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大により、生活必需品への需要集中、外食、旅行・娯楽関連の消費の自粛、事業者の休業など市場動向に大きな変化が生じており、当社グループにおいては当連結会計年度末以降も、特に外食、旅行及び娯楽の各領域におけるサービス利用者数、加えて広告事業における出稿のそれぞれについて、影響が生じております。
当社グループでは対策本部を構え、事業への影響の把握と事業継続のために必要な対処の検討・実施を進めておりますが、感染収束の時期など不確定要素が多く、先行きの見通しが困難な状況がしばらく続くものと見られます。
④ 資本の財源及び資金の流動性
(経営資源の配分に関する考え方)
既存事業の運営及び成長投資に必要な資金を手元に残した上で、過剰な内部留保は行わずに株主還元を行うこと、また株主還元は年2回の配当及び機動的な自己株の取得によって継続的に実施することを方針としております。
なお、成長投資は、ⅰ)既存事業の拡大や新規事業創出に伴う人的資源への投資、ⅱ)先端技術に関する研究開発及び事業への活用に対する投資、並びにⅲ)事業ポートフォリオ拡大及び成長の加速を目的としたM&Aや出資をその対象としています。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社グループの主な資金需要は運転資金及び設備資金であります。運転資金の主なものは、営業活動における人件費や販売代理店に支払う販売手数料、またサービス利用者増加を目的とした広告宣伝費によるものであります。設備資金の主なものは、サーバー及びネットワークの設備投資によるものであります。
(財務政策)
当社グループの事業拡大に必要な資金は営業キャッシュ・フローから獲得した資金を充当しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等について
当社グループは、新興メディア・ソリューション/ファイナンス事業の連結売上構成比を20%まで引き上げることを目指しております。当連結会計年度は19.2%となりました。
[新興メディア・ソリューション/ファイナンス事業の連結売上構成比率の推移]
2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
連結売上構成比率10.0%14.5%17.5%19.2%

また、継続的な事業拡大と経営の効率維持のために親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重要な指標と位置付け、その目安を40%としておりますが、当連結会計年度のROEは新型コロナウイルス感染症拡大の影響による売上収益の減少に伴い親会社の所有者に帰属する当期利益が減少したことにより26.2%となりました。
[ROEの推移]
2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
ROE45.7%45.1%44.0%26.2%

なお、継続的な事業拡大のためにはサイト利用者数の増加が重要であると認識しております。当社グループサイトの積み上げ月間利用者数は2021年3月時点で2億7,477万人を超えております。
加えて、各事業の売上収益についても指標として重視しております。
[各事業の売上] (単位:百万円)
事業第1四半期第2四半期第3四半期当連結会計年度
価格.com5,95811,43217,36523,496
ショッピング事業2,8595,2417,63510,100
サービス事業2,2534,3646,4419,063
広告事業8461,8273,2894,333
食べログ1,7356,22713,59817,786
飲食店販促事業1,0374,69310,02413,081
ユーザー会員事業4398621,2841,693
広告事業2596611,4331,921
業務受託に係る収入-128581,091
新興メディア・ソリューション1,2362,9045,0117,302
ファイナンス5731,1831,7942,494

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