半期報告書-第28期(2024/04/01-2025/03/31)
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、創業以来の中核事業であるSMO事業及びCRO事業の拡大を推進するとともに、グループ戦略として、SMO事業及びCRO事業で創出される資金を原資として、先端医療事業及び創薬事業における医薬品や先端医療技術の開発、メディカルサポート事業のノウハウを活かした設備投資等を行うことで、各事業の事業基盤を強化し、多様化・高度化する市場の要求に応えることができる製品・サービスの品質向上及び研究開発力の強化を実現しています。
引き続き変革と革新に取り組み、グループシナジーをさらに拡大し競争優位性を高めることで、さらなる飛躍に向けた中長期的な企業価値の向上にも取り組んでいます。
SMO事業においては、引き続き基幹病院との提携拡大及びがんや難治性疾患を含むあらゆる疾患領域の試験の受託が可能な体制の構築を推進することにより、安定した収益基盤を構築しています。2025年3月期においては、下期に複数の短期収益型大型案件の開始を予定しており、各試験の円滑な実施に向けて準備を進めています。また、医薬品開発を取り巻く環境の変化及び複雑化・高度化する臨床試験に迅速かつ柔軟に対応するため、より高度な人材教育の体制構築を推進するとともに、採用強化により人員拡大にも注力しており、事業基盤のさらなる拡充を進めています。
CRO事業においては、海外の臨床試験実施施設における新規試験の受託が堅調に推移し、業績が大きく拡大しています。国内事業においてもアカデミアをはじめとした新規試験の受託の推進に加え、受託業務の拡大や統計解析分野のさらなる強化により企業治験の受託拡大にも取り組んでいます。
先端医療事業及び創薬事業においては、当社グループの各パイプラインの開発を推進しており、実施中の臨床試験が順調に進捗しています。当セグメントでは、臨床試験をはじめとする研究開発にかかる経費が引き続き発生しておりますが、ライセンス事業や化粧品の販売及びOEM事業などの当セグメントにおける各事業の推進により収益の改善を図っています。
その結果、当中間連結会計期間においては、売上高は8,830百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は85百万円(前年同期比89.1%減)、経常損失は75百万円(前年同期は経常利益1,225百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は65百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純利益1,092百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① SMO事業
当セグメントにおきましては、引き続きアンメット・メディカル・ニーズの高いがんや難治性疾患等の疾患領域の開発が増加しているため、専門医療センターや大学病院等の基幹病院との提携を拡大し、あらゆる疾患領域の試験の受託が可能な体制構築を推進しています。一方で、がんや難治性疾患等の試験と比較して1試験当たりの規模が大きいプライマリー領域の試験の受託も推進しており安定した収益基盤を構築しています。2025年3月期においては、下期に複数の短期収益型大型案件の開始を予定しており、各試験の円滑な実施に向けて準備を進めています。
また、医薬品・医療機器等の開発はグローバル化や開発期間の短縮化が進むとともに、開発手法の変化により臨床試験に対するニーズの多様化が続いています。当社グループのSMO事業では、医薬品開発を取り巻く環境の変化及び複雑化・高度化する臨床試験に迅速かつ柔軟に対応するため、より高度な人材教育の体制構築を推進するとともに、採用強化により人員拡大にも注力することで、事業基盤のさらなる拡充に取り組んでいます。
その結果、売上高は4,301百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は1,426百万円(前年同期比31.7%減)となりました。
② CRO事業
当セグメントにおきましては、日本・オーストラリア両国にて保有する臨床試験実施施設において、欧米や日本を含むアジア・オセアニア地域の製薬企業等の早期段階の医薬品開発を支援しています。また、国内において、国内外の製薬企業の臨床試験や申請業務等の支援を行うとともに、医師主導治験や臨床研究の支援を行っています。
当中間連結会計期間においては、海外の臨床試験実施施設における新規試験の受託が堅調に推移し、業績が大きく拡大しています。国内事業においてもアカデミアをはじめとした新規試験の受託の推進に加え、受託業務の拡大や統計解析分野のさらなる強化により企業治験の受託拡大にも取り組んでいます。
一方で、国内事業における受託予定の新規試験において、治験依頼者による開始時期の見直し等が発生したことにより、実施時期が後ろ倒しとなりました。
その結果、売上高は3,419百万円(前年同期比22.1%増)、営業損失は41百万円(前年同期は営業利益66百万円)となりました。
③ 先端医療事業
当セグメントにおきましては、COVID-19ワクチンの開発において、第Ⅰ相臨床試験を実施しています。
また、iPS細胞作製キット「CytoTune-iPS」のライセンス事業を推進しており、基盤技術であるセンダイウイルスベクターを用いた新たな事業機会の創出に取り組んでいます。
当セグメントでは、新しい医薬品・医療技術の研究開発に注力しており、その経費が引き続き発生しておりますが、ライセンス事業や化粧品の販売及びOEM事業などの当セグメントにおける各事業の推進により収益の改善を図っています。
なお、ライセンス事業において前年同期に海外大手製薬企業とのライセンス契約に基づく契約一時金等の計上があったことから、前年同期比では売上高が減少しセグメント損失が増加しています。
その結果、売上高は597百万円(前年同期比32.4%減)、営業損失は101百万円(前年同期は営業損失20百万円)となりました。
④ 創薬事業
当セグメントにおきましては、海外の大手製薬企業とのライセンス契約に基づき、バイオシミラーの国内共同開発を進めています。
バイオシミラー開発は、国際共同第Ⅲ相試験を実施中であり、2027年度の上市を目指し開発を進めています。また、実施中の臨床試験だけでなく、様々な可能性の検討に取り組んでおり、それらの開発費用が発生しています。
その結果、営業損失は229百万円(前年同期は営業損失367百万円)となりました。
⑤ メディカルサポート事業
当セグメントにおきましては、開発事業者や不動産会社などと連携して、駅からのアクセスや地域の医療機関の需要など、様々な条件を満たす主に新築の物件を厳選してクリニックモールを開設しています。また、クリニックモールでの開業を検討する医師に対して開業支援を手がけるとともに、開業後の医療機関に臨床試験を紹介するなどその経営を多角的に支援しており、収益を確保しています。
その結果、売上高は506百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益は95百万円(前年同期は営業損失39百万円)となりました。
⑤ その他
当セグメントにおきましては、上記以外の事業等により、売上高は4百万円(前年同期比97.8%減)、営業損失は95百万円(前年同期は営業損失25百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、35百万円増加し、7,260百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,261百万円(前年同期は803百万円の取得)となりました。これは、税金等調整前中間純利益52百万円の計上、減価償却費540百万円の計上、売上債権の減少873百万円及び法人税等の支払額157百万円が主な原因となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、280百万円(前年同期は1,318百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入731百万円及び有形固定資産の取得による支出519百万円が主な原因となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,456百万円(前年同期は17百万円の取得)となりました。これは、長期借入金の返済による支出1,306百万円が主な原因となっております。
(3)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は、137百万円であります。なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、創業以来の中核事業であるSMO事業及びCRO事業の拡大を推進するとともに、グループ戦略として、SMO事業及びCRO事業で創出される資金を原資として、先端医療事業及び創薬事業における医薬品や先端医療技術の開発、メディカルサポート事業のノウハウを活かした設備投資等を行うことで、各事業の事業基盤を強化し、多様化・高度化する市場の要求に応えることができる製品・サービスの品質向上及び研究開発力の強化を実現しています。
引き続き変革と革新に取り組み、グループシナジーをさらに拡大し競争優位性を高めることで、さらなる飛躍に向けた中長期的な企業価値の向上にも取り組んでいます。
SMO事業においては、引き続き基幹病院との提携拡大及びがんや難治性疾患を含むあらゆる疾患領域の試験の受託が可能な体制の構築を推進することにより、安定した収益基盤を構築しています。2025年3月期においては、下期に複数の短期収益型大型案件の開始を予定しており、各試験の円滑な実施に向けて準備を進めています。また、医薬品開発を取り巻く環境の変化及び複雑化・高度化する臨床試験に迅速かつ柔軟に対応するため、より高度な人材教育の体制構築を推進するとともに、採用強化により人員拡大にも注力しており、事業基盤のさらなる拡充を進めています。
CRO事業においては、海外の臨床試験実施施設における新規試験の受託が堅調に推移し、業績が大きく拡大しています。国内事業においてもアカデミアをはじめとした新規試験の受託の推進に加え、受託業務の拡大や統計解析分野のさらなる強化により企業治験の受託拡大にも取り組んでいます。
先端医療事業及び創薬事業においては、当社グループの各パイプラインの開発を推進しており、実施中の臨床試験が順調に進捗しています。当セグメントでは、臨床試験をはじめとする研究開発にかかる経費が引き続き発生しておりますが、ライセンス事業や化粧品の販売及びOEM事業などの当セグメントにおける各事業の推進により収益の改善を図っています。
その結果、当中間連結会計期間においては、売上高は8,830百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は85百万円(前年同期比89.1%減)、経常損失は75百万円(前年同期は経常利益1,225百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は65百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純利益1,092百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① SMO事業
当セグメントにおきましては、引き続きアンメット・メディカル・ニーズの高いがんや難治性疾患等の疾患領域の開発が増加しているため、専門医療センターや大学病院等の基幹病院との提携を拡大し、あらゆる疾患領域の試験の受託が可能な体制構築を推進しています。一方で、がんや難治性疾患等の試験と比較して1試験当たりの規模が大きいプライマリー領域の試験の受託も推進しており安定した収益基盤を構築しています。2025年3月期においては、下期に複数の短期収益型大型案件の開始を予定しており、各試験の円滑な実施に向けて準備を進めています。
また、医薬品・医療機器等の開発はグローバル化や開発期間の短縮化が進むとともに、開発手法の変化により臨床試験に対するニーズの多様化が続いています。当社グループのSMO事業では、医薬品開発を取り巻く環境の変化及び複雑化・高度化する臨床試験に迅速かつ柔軟に対応するため、より高度な人材教育の体制構築を推進するとともに、採用強化により人員拡大にも注力することで、事業基盤のさらなる拡充に取り組んでいます。
その結果、売上高は4,301百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は1,426百万円(前年同期比31.7%減)となりました。
② CRO事業
当セグメントにおきましては、日本・オーストラリア両国にて保有する臨床試験実施施設において、欧米や日本を含むアジア・オセアニア地域の製薬企業等の早期段階の医薬品開発を支援しています。また、国内において、国内外の製薬企業の臨床試験や申請業務等の支援を行うとともに、医師主導治験や臨床研究の支援を行っています。
当中間連結会計期間においては、海外の臨床試験実施施設における新規試験の受託が堅調に推移し、業績が大きく拡大しています。国内事業においてもアカデミアをはじめとした新規試験の受託の推進に加え、受託業務の拡大や統計解析分野のさらなる強化により企業治験の受託拡大にも取り組んでいます。
一方で、国内事業における受託予定の新規試験において、治験依頼者による開始時期の見直し等が発生したことにより、実施時期が後ろ倒しとなりました。
その結果、売上高は3,419百万円(前年同期比22.1%増)、営業損失は41百万円(前年同期は営業利益66百万円)となりました。
③ 先端医療事業
当セグメントにおきましては、COVID-19ワクチンの開発において、第Ⅰ相臨床試験を実施しています。
また、iPS細胞作製キット「CytoTune-iPS」のライセンス事業を推進しており、基盤技術であるセンダイウイルスベクターを用いた新たな事業機会の創出に取り組んでいます。
当セグメントでは、新しい医薬品・医療技術の研究開発に注力しており、その経費が引き続き発生しておりますが、ライセンス事業や化粧品の販売及びOEM事業などの当セグメントにおける各事業の推進により収益の改善を図っています。
なお、ライセンス事業において前年同期に海外大手製薬企業とのライセンス契約に基づく契約一時金等の計上があったことから、前年同期比では売上高が減少しセグメント損失が増加しています。
その結果、売上高は597百万円(前年同期比32.4%減)、営業損失は101百万円(前年同期は営業損失20百万円)となりました。
④ 創薬事業
当セグメントにおきましては、海外の大手製薬企業とのライセンス契約に基づき、バイオシミラーの国内共同開発を進めています。
バイオシミラー開発は、国際共同第Ⅲ相試験を実施中であり、2027年度の上市を目指し開発を進めています。また、実施中の臨床試験だけでなく、様々な可能性の検討に取り組んでおり、それらの開発費用が発生しています。
その結果、営業損失は229百万円(前年同期は営業損失367百万円)となりました。
⑤ メディカルサポート事業
当セグメントにおきましては、開発事業者や不動産会社などと連携して、駅からのアクセスや地域の医療機関の需要など、様々な条件を満たす主に新築の物件を厳選してクリニックモールを開設しています。また、クリニックモールでの開業を検討する医師に対して開業支援を手がけるとともに、開業後の医療機関に臨床試験を紹介するなどその経営を多角的に支援しており、収益を確保しています。
その結果、売上高は506百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益は95百万円(前年同期は営業損失39百万円)となりました。
⑤ その他
当セグメントにおきましては、上記以外の事業等により、売上高は4百万円(前年同期比97.8%減)、営業損失は95百万円(前年同期は営業損失25百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、35百万円増加し、7,260百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,261百万円(前年同期は803百万円の取得)となりました。これは、税金等調整前中間純利益52百万円の計上、減価償却費540百万円の計上、売上債権の減少873百万円及び法人税等の支払額157百万円が主な原因となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、280百万円(前年同期は1,318百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入731百万円及び有形固定資産の取得による支出519百万円が主な原因となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,456百万円(前年同期は17百万円の取得)となりました。これは、長期借入金の返済による支出1,306百万円が主な原因となっております。
(3)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は、137百万円であります。なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。