有価証券報告書-第27期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/25 15:21
【資料】
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【項目】
153項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績や雇用環境の改善が見られ、緩やかな回復基調が続きました。一方、海外においては、米国政権の保護主義政策に関する動向等の懸念材料もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境下で当社グループは、「メディア広告&ソリューション」「トライアルマーケティング&EC」「生涯学習」「グローバル」「CtoC」「ウェルネス」「クラウドソーシング」「デジタルコンテンツ」といった8つの領域を中期的な注力領域とし、それぞれの領域に対しWEBとリアルの両面から最適なソリューション及びサービスを提供すべく、グループ経営を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ255百万円減少し、5,299百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ193百万円減少し、1,451百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ61百万円減少し、3,848百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は14,870百万円(前連結会計年度比6.7%増)、営業利益は116百万円(同82.5%減)となりました。持分法による投資損失を39百万円計上したこと等により経常利益は79百万円(同87.9%減)、減損損失を84百万円、法人税等を28百万円計上したこと等により親会社株主に帰属する当期純損失は29百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益326百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
(マーケティングソリューションセグメント)
マーケティングソリューションセグメントにおきましては、当連結会計年度において、オンラインゲーム事業を営むファイブスターズゲーム株式会社の全株式を売却した事により連結の範囲から除外しており、売上の減少要因となりました。利益面につきましては、利益率の高いプログラマティック広告売上の減少や、人件費の増加が影響しました。
以上の結果、マーケティングソリューションセグメントの外部顧客に対する売上高は3,563百万円(前連結会計年度比7.0%減)、セグメント利益は451百万円(同44.5%減)となりました。
(コンシューマサービスセグメント)
コンシューマサービスセグメントにおきましては、「サンプル百貨店」におけるサンプル商品の拡充と会員数の増加に注力したことで、売上高は前年同期に比べて堅調に推移しました。一方で、滞留在庫の削減に向けた施策等により限界利益が低下したこと、また、人件費や外注費、システム費用の増加等の影響により減益となりました。
以上の結果、コンシューマサービスセグメントの外部顧客に対する売上高は11,306百万円(前連結会計年度比11.8%増)、セグメント利益は46百万円(同81.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ813百万円減少し、当連結会計年度末には1,741百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、142百万円の減少となりました。これは、減価償却費が164百万円、減損損失が84百万円、仕入債務の増加額が193百万円発生した一方、売上債権の増加額が152百万円、たな卸資産の増加額が67百万円、未払消費税等の減少額が56百万円、未払費用の減少額が87百万円、法人税等の支払額が284百万円発生したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、622百万円の減少となりました。これは、投資有価証券の取得による支出が70百万円、無形固定資産の取得による支出が269百万円、事業譲受による支出が67百万円、差入保証金の差入による支出が150百万円発生したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、47百万円の減少となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入が18百万円発生した一方、配当金の支払額が65百万円発生したこと等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産活動は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
コンシューマサービス6,597,86414.3

(注)1.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
2.マーケティングソリューションにおける商品仕入実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.受注実績
当社グループは受注から納品までの期間が短期間のため記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
マーケティングソリューション3,563,743△7.0
コンシューマサービス11,306,45411.8
合計14,870,1986.7

(注)1.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引高は相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ255百万円減少し、5,299百万円となりました。
流動資産は4,041百万円となり、前連結会計年度末に比べ507百万円減少いたしました。これは主に、サンプリング事業の売上が堅調に推移したことにより、受取手形及び売掛金が126百万円、商品及び製品が69百万円増加した一方、法人税等の支払により現金及び預金が809百万円減少したことによるものであります。
固定資産は1,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ252百万円増加いたしました。これは主に、ソフトウエア取得等を中心とした設備投資により、ソフトウエアが82百万円、投資有価証券が68百万円、差入保証金が150百万円、繰延税金資産が16百万円増加した一方、のれんが32百万円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ193百万円減少し、1,451百万円となりました。
流動負債は1,376百万円となり、前連結会計年度末に比べ177百万円減少いたしました。これは主に、サンプリング事業の売上増加に伴う商品仕入の増加により、買掛金が176百万円増加した一方、未払費用が104百万円、未払法人税等が192百万円減少したことによるものであります。
固定負債は75百万円となり、前連結会計年度末に比べ15百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が16百万円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ61百万円減少し、3,848百万円となりました。
これは主に親会社株主に帰属する当期純損失を29百万円計上したこと及び65百万円の配当実施により利益剰余金が94百万円減少したことによるものであります。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、サンプリング事業の売上が堅調に推移したことにより、前連結会計年度に比べ928百万円増加し、14,870百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
(売上総利益)
売上原価は、サンプリング事業の売上増加に伴う商品仕入の増加等により、前連結会計年度に比べ746百万円増加し、7,734百万円(同10.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ181百万円増加し、7,135百万円(同2.6%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、サンプリング事業の売上増加に伴う物流費増加や人員増強による人件費の増加等により、前連結会計年度に比べ733百万円増加し、7,018百万円(同11.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ551百万円減少し、116百万円(同82.5%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ1百万円減少し、3百万円(同30.2%減)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ27百万円増加し、40百万円(同197.9%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ579百万円減少し、79百万円(同87.9%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、ファイブスターズゲーム株式会社の株式譲渡による関係会社株式売却益37百万円を計上したこと等により、38百万円(同162.6%増)となりました。
特別損失は、生涯学習事業及び専門講師育成事業のソフトウェア及びサイト閉鎖や用途変更に伴う遊休資産に対する減損損失84百万円を計上したこと等により、103百万円(同25.8%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は29百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益326百万円)となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入の他、物流費や人件費を中心とした販売費及び一般管理費等の費用であります。また、継続的なソフトウェアの開発、事業拡大のための株式や事業の取得に関する投資を目的とした資金需要があります。
当該資金については、内部留保による手元資金で十分賄えている状況です。今後、資金需要の必要性に応じて、外部も含めた資金調達等柔軟に対応する方針としております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、顧客へ付加価値の高いサービスを提供し事業上の競争優位を確立することを目指しており、営業利益を重要な指標と位置付けております。
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ551百万円減少し、116百万円(前年同期比82.5%減)となりました。
引き続き、当該指標について改善するよう取り組むとともに、株主資本効率も重視した経営を進めてまいります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。