有価証券報告書-第12期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(経営成績等の状況の概要)
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、上期は企業収益や雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたもの
の、下期に入り消費税増税、2019年10月の台風19号(以下「台風19号」といいます。)の被害や記録的な暖冬など
の気候要因による影響から、設備投資や国内需要の減少など景気回復が鈍化し、経済環境は厳しい状況で推移しま
した。さらに、新型コロナウイルス感染症(以下「新型感染症」といいます。)の拡大により外出自粛、各種イベ
ントの中止や延期、外国人観光客の入国制限などによりインバウンド消費、国内消費ともに落ち込み、感染症拡大
の収束時期が見えないことにより実体経済への影響が懸念されています。
このような環境下において、当社グループは、中期経営計画「VALUE UP ALPICO 2020」で設定した経営目標と事
業計画に基づき、企業体質の向上に向けたグループ各事業のサービスや設備の強化とグループ内の経営資源の活用
による事業シナジーの創出に努めました。しかし、下期には台風19号被害や新型感染症の拡大により想定外の甚大
な影響を受け業績は大幅に悪化いたしました。
この結果、当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の連結営業収益は98,844,770千円と、前連結会計年度に比べ1,418,688千円減少(前期比1.4%減)となりました。また、連結営業利益は831,367千円と、前連結会計年度に比べ404,316千円減少(前期比32.7%減)となりました。
当連結会計年度のセグメント別の概況は次のとおりであります。
運輸事業の営業収益は12,767,298千円と、前期に比べ341,508千円減少(前期比2.6%減)となりました。また、営業損失は99,046千円と、前期に比べ266,575千円悪化(前期は167,529千円の営業利益)となりました。
流通事業の営業収益は72,294,540千円と、前期に比べ272,643千円減少(前期比0.4%減)となりました。また、営業利益は1,293,772千円と、前期に比べ145,350千円増加(前期比12.7%増)となりました。
レジャー・サービス事業の営業収益は11,826,775千円と、前期に比べ764,716千円減少(前期比6.1%減)となりました。また、営業利益は58,251千円と、前期に比べ267,783千円減少(前期比82.1%減)となりました。
不動産事業の営業収益は1,225,712千円と、前期に比べ96,823千円減少(前期比7.3%減)となりました。また、営業利益は120,487千円と、前期に比べ46,477千円減少(前期比27.8%減)となりました。
その他のサービス事業の営業収益は1,799,310千円と、前期に比べ17,090千円減少(前期比0.9%減)となりました。また、営業利益は119,658千円と、前期に比べ5,373千円減少(前期比4.3%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ3,656,627千円減少(前期比51.8%減)し、3,406,148千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益121,356千円に、減価償却費3,959,151千円、減損損失1,034,788千円、災害による損失1,003,949千円、仕入債務の減少額3,315,518千円等の項目を加減した結果、1,920,986千円の資金収入(前期比66.6%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,869,358千円、固定資産の売却による収入63,537千円、補助金収入210,563千円などにより、1,175,845千円の資金支出(前期比45.7%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入2,000,000千円、長期借入金の返済による支出4,534,346千円、リース債務の返済による支出1,675,236千円などにより、4,401,768千円の資金支出(前期比8.5%減)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業であるため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
なお、販売の状況については、「(経営成績等の状況の概要) (1)財政状態及び経営成績の状況」における各事業の区分の業績に関連づけて示しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
また、当連結会計年度の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報) 4.新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産総額は60,371,629千円となり、前連結会計年度末と比較して7,812,756千円減少いたしました。これは、主に借入金返済のため現金及び預金が減少したこと及び除却等により有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
(負債合計)
負債総額は46,976,792千円となり、前連結会計年度末と比較して7,443,181千円減少いたしました。これは、主に借入金返済及び休日影響による買掛金の減少などによるものであります。
(純資産合計)
純資産残高は親会社株主に帰属する当期純損失の計上などにより、前連結会計年度末と比較して369,574千円減少し、13,394,837千円となりました。
② 経営成績
(営業収益)
当連結会計年度における連結営業収益は、台風19号による被災及び新型コロナウィルスの影響により、主に運輸事業及びレジャー・サービス事業において売上が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ1.4%減の98,844,770千円となりました。
(営業費)
当連結会計年度における運輸業等営業費及び売上原価は、売上減少に伴う売上原価の減少などから、前連結会計年度に比べ1.1%減の70,245,579千円、販売費及び一般管理費では0.9%減の27,767,822千円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、流通事業において廃棄ロス圧縮等の経費抑制を実施したものの、売上が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ32.7%減の831,367千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は、営業利益が減少したことなどにより、150,043千円(前連結会計年度は490,458千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、少子高齢化の進展による労働人口の減少、消費行動の変化、コストの上昇、社会規範の厳格化、技術革新の加速などがあります。
これらの事業環境に対応すべく、長野県内における各事業シェアの拡大、保有・運営する施設と商品およびサービスの質の向上、長野県外、海外からの誘客強化に取り組んでおります。
ここ数年の具体的な取り組みとして、運輸事業におきましてはバス運行及び営業拠点を関西圏初となる大阪市と首都圏2拠点目となる東京都江戸川区に営業所を設け、タクシー事業ではアルプス交通株式会社をグループ入りさせました。また、アルピコ交通大阪株式会社をアルピコ交通株式会社に、アルプス交通株式会社をアルピコタクシー株式会社にそれぞれ吸収合併し、経営効率化を図っております。流通事業におきましては、株式会社マツヤのグループ入りと株式会社デリシアとしての統合、店舗の改装、新店への投資とブランドの統一を実施いたしました。レジャー・サービス事業におきましては、旗艦ホテルである「ホテルブエナビスタ」及び「信州松本 美ケ原温泉 翔峰」の大型改装、「アルピコプラザホテル」の新規運営、旅行事業におけるグループ内統合を実施してまいりました。不動産事業におきましては、松本駅前に「アルピコプラザ」を開業いたしました。
このような諸施策の実行に加えて、当社グループは以下の事業戦略を確実に実施してまいります。
・これまでに獲得した新たな事業基盤の収益顕在化と最大化
・首都圏、関西圏及び海外への積極的な営業展開による成長
・グループシナジーを徹底して追及する共通施策と営業力の強化
・企業価値の向上に資する戦略投資の効果モニタリング
・経営強化に直結する働き方改革、人事政策、採用、人材育成・配置
・コンプライアンスの不断の強化、経営理念・企業倫理の遵守
(4)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、運輸事業における車両維持管理費、流通事業における仕入原価及び物流費、その他各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては運輸事業における車両更新投資、流通事業における老朽化店舗への更新投資及びレジャー・サービス事業におけるホテル・旅館等に対する設備投資等があります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入により資金調達を行い、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により効率的に資金を運用しております。また、運転資金及び設備資金につきましては、当社において一元管理しております。
当社グループの主要な事業資産に対しては、各事業を取り巻く事業環境を考慮したバランスのとれた投資を行うことで、回収効率を高め、当社グループの全体の有利子負債の削減を図ってまいります。
また、資金調達コストの低減に努める一方、過度の金利変動リスクに晒されないよう、借入の一部について金利スワップなどの手段を活用しております。
(5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが、中期経営計画「VALUE UP ALPICO 2020」において定めた主な指標等は次のとおりであります。
①長野県最大の総合生活サービス企業として、グループを支える全ての関係者と従業員の価値を高めます。
②株式上場の実現によりグループ知名度と信用力、企業価値を高めます。
③地域のインフラを支える自負と誇りを背景に、社会の重要な責務を担います。
④「ひとつのアルピコ」として、強い企業集団を形成してまいります。
(6) セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(運輸事業)
バス事業は、2019年4月1日にグループ会社であるアルピコ交通大阪株式会社を吸収合併し、関西圏における営業施策の強化及び事業運営の効率化を図りました。また、高速バス部門においては主力の松本新宿線を中心に効率的な運行を実施し、需要に応じた増発を行いました。一方で、台風19号被害に伴う高速道路網の寸断により一時的な運休、減便を余儀なくされたほか、新型感染症の拡大による県内外移動乗客の急減などを背景として業績は大きく悪化いたしました。
鉄道事業は、上期は観光客の入り込みなどがあり定期外収入が順調に推移いたしましたが、第4四半期に入り新型感染症対策としての自治体による学校休校措置や外出自粛が影響し利用客数が減少いたしました。
タクシー事業は、2019年4月1日にグループ会社であるアルプス交通株式会社を吸収合併し、事業の効率化及び経営基盤の強化を図りました。一方で、乗務員数の減少による乗用タクシーの稼働台数減や消費税増税による節約志向から夜間市街地での需要が減退したことに加え、新型感染症対策としての移動及び外出自粛要請が影響し減収となりました。
損益面では、高速路線を中心とした増発に対する人件費やバス・鉄道乗務員の制服更新に係る費用が増加いたしました。
これらの結果、運輸事業の営業収益は12,767,298千円と、前期に比べ341,508千円減少(前期比2.6%減)となりました。また、営業損失は99,046千円と、前期に比べ266,575千円減少(前期は167,529千円の営業利益)となりました。
(流通事業)
流通事業は、長野県内において2020年3月末現在で食品スーパー「デリシア」51店舗(うちフランチャイズ1店舗)及び業務スーパー「ユーパレット」10店舗の合計61店舗を展開しております。
上期においては、消費税増税前の駆け込み需要も見られ業務スーパー「ユーパレット」を中心に堅調に推移いたしました。下期においては台風19号に伴う長野県北部地域を中心とする水害により、デリシア豊野店、ユーパレット赤沼店、ユーパレットみゆき野店が浸水被害を受け通常営業の休止を余儀なくされました。一方、2020年3月には新型感染症の拡大により、保存のきく食料品や生活必需品などを中心に買い求める動きが強まりました。
損益面では、廃棄ロスの圧縮や光熱費削減、チラシ販促費の見直しなどによる売上原価及び販売管理費の削減に努めました。一方で、浸水被災に伴いデリシア豊野店の新店化及び被災店舗に係る商品在庫の一部に毀損が発生したことに伴い、これらに係る費用を特別損失に計上しております。
これらの結果、流通事業の営業収益は72,294,540千円と、前期に比べ272,643千円減少(前期比0.4%減)となりました。また、営業利益は1,293,772千円と、前期に比べ145,350千円増加(前期比12.7%増)となりました。
(レジャー・サービス事業)
ホテル・旅館事業は、松本市5施設、諏訪市1施設の合計6施設の運営を行っております。夏季までは長野県内の観光イベント効果などにより観光客の入り込みは増加したものの、新型感染症の拡大により、2020年2月以降は国内外ともに宿泊需要が急速に低下したことに加え、政府のイベント自粛要請などにより宴会のキャンセルが相次ぎました。
サービスエリア事業は、諏訪湖(中央道上り)、梓川(長野道上り)、姨捨(長野道上り及び下り)の4か所で売店、レストラン、スナックなどを運営しております。ゴールデンウイークが10連休となったことで同期間の利用客数が増加したものの、下期に入り台風19号による高速道路網の寸断や新型感染症対策としての入国制限措置の影響により外国人観光客が減少したことに加え、自治体による移動自粛要請に伴い団体客の立ち寄りも減少いたしました。
旅行事業は、上期は募集型企画旅行では松本空港発着の国内チャーター便本数が増加したことや日帰りバス旅行が順調に推移したものの、下期に入り台風19号の影響により旅行意欲が減退したことに加え、新型感染症の拡大により催行の取り止めが発生いたしました。
これらの結果、レジャー・サービス事業の営業収益は11,826,775千円と、前期に比べ764,716千円減少(前期比6.1%減)となりました。また、営業利益は58,251千円と、前期に比べ267,783千円減少(前期比82.1%減)となりました。
(不動産事業)
別荘分譲地管理事業は、長野県茅野市の「蓼科高原別荘地」及び長野県原村の「八ヶ岳中央高原四季の森」分譲地の区画販売において成約件数が伸び悩みました。
これらの結果、不動産事業の営業収益は1,225,712千円と、前期に比べ96,823千円減少(前期比7.3%減)となりました。また、営業利益は120,487千円と、前期に比べ46,477千円減少(前期比27.8%減)となりました。
(その他のサービス事業)
自動車整備事業は、一般整備入庫増加策として、車検会員制度の新設やプレミアムメンテナンスパックの発売など車検外の入庫促進に注力しましたが、受託車検整備台数は伸び悩みました。
保険代理店事業は、お客様のニーズに対応した最適な保険商品の見直し提案などを実施することで保険手数料収入は増加いたしました。
これらの結果、その他のサービス事業の営業収益は1,799,310千円と、前期に比べ17,090千円減少(前期比0.9%減)となりました。また、営業利益は119,658千円と、前期に比べ5,373千円減少(前期比4.3%減)となりました。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、上期は企業収益や雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたもの
の、下期に入り消費税増税、2019年10月の台風19号(以下「台風19号」といいます。)の被害や記録的な暖冬など
の気候要因による影響から、設備投資や国内需要の減少など景気回復が鈍化し、経済環境は厳しい状況で推移しま
した。さらに、新型コロナウイルス感染症(以下「新型感染症」といいます。)の拡大により外出自粛、各種イベ
ントの中止や延期、外国人観光客の入国制限などによりインバウンド消費、国内消費ともに落ち込み、感染症拡大
の収束時期が見えないことにより実体経済への影響が懸念されています。
このような環境下において、当社グループは、中期経営計画「VALUE UP ALPICO 2020」で設定した経営目標と事
業計画に基づき、企業体質の向上に向けたグループ各事業のサービスや設備の強化とグループ内の経営資源の活用
による事業シナジーの創出に努めました。しかし、下期には台風19号被害や新型感染症の拡大により想定外の甚大
な影響を受け業績は大幅に悪化いたしました。
この結果、当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の連結営業収益は98,844,770千円と、前連結会計年度に比べ1,418,688千円減少(前期比1.4%減)となりました。また、連結営業利益は831,367千円と、前連結会計年度に比べ404,316千円減少(前期比32.7%減)となりました。
当連結会計年度のセグメント別の概況は次のとおりであります。
運輸事業の営業収益は12,767,298千円と、前期に比べ341,508千円減少(前期比2.6%減)となりました。また、営業損失は99,046千円と、前期に比べ266,575千円悪化(前期は167,529千円の営業利益)となりました。
流通事業の営業収益は72,294,540千円と、前期に比べ272,643千円減少(前期比0.4%減)となりました。また、営業利益は1,293,772千円と、前期に比べ145,350千円増加(前期比12.7%増)となりました。
レジャー・サービス事業の営業収益は11,826,775千円と、前期に比べ764,716千円減少(前期比6.1%減)となりました。また、営業利益は58,251千円と、前期に比べ267,783千円減少(前期比82.1%減)となりました。
不動産事業の営業収益は1,225,712千円と、前期に比べ96,823千円減少(前期比7.3%減)となりました。また、営業利益は120,487千円と、前期に比べ46,477千円減少(前期比27.8%減)となりました。
その他のサービス事業の営業収益は1,799,310千円と、前期に比べ17,090千円減少(前期比0.9%減)となりました。また、営業利益は119,658千円と、前期に比べ5,373千円減少(前期比4.3%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ3,656,627千円減少(前期比51.8%減)し、3,406,148千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益121,356千円に、減価償却費3,959,151千円、減損損失1,034,788千円、災害による損失1,003,949千円、仕入債務の減少額3,315,518千円等の項目を加減した結果、1,920,986千円の資金収入(前期比66.6%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,869,358千円、固定資産の売却による収入63,537千円、補助金収入210,563千円などにより、1,175,845千円の資金支出(前期比45.7%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入2,000,000千円、長期借入金の返済による支出4,534,346千円、リース債務の返済による支出1,675,236千円などにより、4,401,768千円の資金支出(前期比8.5%減)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業であるため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
なお、販売の状況については、「(経営成績等の状況の概要) (1)財政状態及び経営成績の状況」における各事業の区分の業績に関連づけて示しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
また、当連結会計年度の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報) 4.新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における資産総額は60,371,629千円となり、前連結会計年度末と比較して7,812,756千円減少いたしました。これは、主に借入金返済のため現金及び預金が減少したこと及び除却等により有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
(負債合計)
負債総額は46,976,792千円となり、前連結会計年度末と比較して7,443,181千円減少いたしました。これは、主に借入金返済及び休日影響による買掛金の減少などによるものであります。
(純資産合計)
純資産残高は親会社株主に帰属する当期純損失の計上などにより、前連結会計年度末と比較して369,574千円減少し、13,394,837千円となりました。
② 経営成績
(営業収益)
当連結会計年度における連結営業収益は、台風19号による被災及び新型コロナウィルスの影響により、主に運輸事業及びレジャー・サービス事業において売上が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ1.4%減の98,844,770千円となりました。
(営業費)
当連結会計年度における運輸業等営業費及び売上原価は、売上減少に伴う売上原価の減少などから、前連結会計年度に比べ1.1%減の70,245,579千円、販売費及び一般管理費では0.9%減の27,767,822千円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、流通事業において廃棄ロス圧縮等の経費抑制を実施したものの、売上が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ32.7%減の831,367千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
親会社株主に帰属する当期純損失は、営業利益が減少したことなどにより、150,043千円(前連結会計年度は490,458千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(3) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、少子高齢化の進展による労働人口の減少、消費行動の変化、コストの上昇、社会規範の厳格化、技術革新の加速などがあります。
これらの事業環境に対応すべく、長野県内における各事業シェアの拡大、保有・運営する施設と商品およびサービスの質の向上、長野県外、海外からの誘客強化に取り組んでおります。
ここ数年の具体的な取り組みとして、運輸事業におきましてはバス運行及び営業拠点を関西圏初となる大阪市と首都圏2拠点目となる東京都江戸川区に営業所を設け、タクシー事業ではアルプス交通株式会社をグループ入りさせました。また、アルピコ交通大阪株式会社をアルピコ交通株式会社に、アルプス交通株式会社をアルピコタクシー株式会社にそれぞれ吸収合併し、経営効率化を図っております。流通事業におきましては、株式会社マツヤのグループ入りと株式会社デリシアとしての統合、店舗の改装、新店への投資とブランドの統一を実施いたしました。レジャー・サービス事業におきましては、旗艦ホテルである「ホテルブエナビスタ」及び「信州松本 美ケ原温泉 翔峰」の大型改装、「アルピコプラザホテル」の新規運営、旅行事業におけるグループ内統合を実施してまいりました。不動産事業におきましては、松本駅前に「アルピコプラザ」を開業いたしました。
このような諸施策の実行に加えて、当社グループは以下の事業戦略を確実に実施してまいります。
・これまでに獲得した新たな事業基盤の収益顕在化と最大化
・首都圏、関西圏及び海外への積極的な営業展開による成長
・グループシナジーを徹底して追及する共通施策と営業力の強化
・企業価値の向上に資する戦略投資の効果モニタリング
・経営強化に直結する働き方改革、人事政策、採用、人材育成・配置
・コンプライアンスの不断の強化、経営理念・企業倫理の遵守
(4)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、運輸事業における車両維持管理費、流通事業における仕入原価及び物流費、その他各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては運輸事業における車両更新投資、流通事業における老朽化店舗への更新投資及びレジャー・サービス事業におけるホテル・旅館等に対する設備投資等があります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入により資金調達を行い、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により効率的に資金を運用しております。また、運転資金及び設備資金につきましては、当社において一元管理しております。
当社グループの主要な事業資産に対しては、各事業を取り巻く事業環境を考慮したバランスのとれた投資を行うことで、回収効率を高め、当社グループの全体の有利子負債の削減を図ってまいります。
また、資金調達コストの低減に努める一方、過度の金利変動リスクに晒されないよう、借入の一部について金利スワップなどの手段を活用しております。
(5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが、中期経営計画「VALUE UP ALPICO 2020」において定めた主な指標等は次のとおりであります。
①長野県最大の総合生活サービス企業として、グループを支える全ての関係者と従業員の価値を高めます。
②株式上場の実現によりグループ知名度と信用力、企業価値を高めます。
③地域のインフラを支える自負と誇りを背景に、社会の重要な責務を担います。
④「ひとつのアルピコ」として、強い企業集団を形成してまいります。
(6) セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(運輸事業)
バス事業は、2019年4月1日にグループ会社であるアルピコ交通大阪株式会社を吸収合併し、関西圏における営業施策の強化及び事業運営の効率化を図りました。また、高速バス部門においては主力の松本新宿線を中心に効率的な運行を実施し、需要に応じた増発を行いました。一方で、台風19号被害に伴う高速道路網の寸断により一時的な運休、減便を余儀なくされたほか、新型感染症の拡大による県内外移動乗客の急減などを背景として業績は大きく悪化いたしました。
鉄道事業は、上期は観光客の入り込みなどがあり定期外収入が順調に推移いたしましたが、第4四半期に入り新型感染症対策としての自治体による学校休校措置や外出自粛が影響し利用客数が減少いたしました。
タクシー事業は、2019年4月1日にグループ会社であるアルプス交通株式会社を吸収合併し、事業の効率化及び経営基盤の強化を図りました。一方で、乗務員数の減少による乗用タクシーの稼働台数減や消費税増税による節約志向から夜間市街地での需要が減退したことに加え、新型感染症対策としての移動及び外出自粛要請が影響し減収となりました。
損益面では、高速路線を中心とした増発に対する人件費やバス・鉄道乗務員の制服更新に係る費用が増加いたしました。
これらの結果、運輸事業の営業収益は12,767,298千円と、前期に比べ341,508千円減少(前期比2.6%減)となりました。また、営業損失は99,046千円と、前期に比べ266,575千円減少(前期は167,529千円の営業利益)となりました。
(流通事業)
流通事業は、長野県内において2020年3月末現在で食品スーパー「デリシア」51店舗(うちフランチャイズ1店舗)及び業務スーパー「ユーパレット」10店舗の合計61店舗を展開しております。
上期においては、消費税増税前の駆け込み需要も見られ業務スーパー「ユーパレット」を中心に堅調に推移いたしました。下期においては台風19号に伴う長野県北部地域を中心とする水害により、デリシア豊野店、ユーパレット赤沼店、ユーパレットみゆき野店が浸水被害を受け通常営業の休止を余儀なくされました。一方、2020年3月には新型感染症の拡大により、保存のきく食料品や生活必需品などを中心に買い求める動きが強まりました。
損益面では、廃棄ロスの圧縮や光熱費削減、チラシ販促費の見直しなどによる売上原価及び販売管理費の削減に努めました。一方で、浸水被災に伴いデリシア豊野店の新店化及び被災店舗に係る商品在庫の一部に毀損が発生したことに伴い、これらに係る費用を特別損失に計上しております。
これらの結果、流通事業の営業収益は72,294,540千円と、前期に比べ272,643千円減少(前期比0.4%減)となりました。また、営業利益は1,293,772千円と、前期に比べ145,350千円増加(前期比12.7%増)となりました。
(レジャー・サービス事業)
ホテル・旅館事業は、松本市5施設、諏訪市1施設の合計6施設の運営を行っております。夏季までは長野県内の観光イベント効果などにより観光客の入り込みは増加したものの、新型感染症の拡大により、2020年2月以降は国内外ともに宿泊需要が急速に低下したことに加え、政府のイベント自粛要請などにより宴会のキャンセルが相次ぎました。
サービスエリア事業は、諏訪湖(中央道上り)、梓川(長野道上り)、姨捨(長野道上り及び下り)の4か所で売店、レストラン、スナックなどを運営しております。ゴールデンウイークが10連休となったことで同期間の利用客数が増加したものの、下期に入り台風19号による高速道路網の寸断や新型感染症対策としての入国制限措置の影響により外国人観光客が減少したことに加え、自治体による移動自粛要請に伴い団体客の立ち寄りも減少いたしました。
旅行事業は、上期は募集型企画旅行では松本空港発着の国内チャーター便本数が増加したことや日帰りバス旅行が順調に推移したものの、下期に入り台風19号の影響により旅行意欲が減退したことに加え、新型感染症の拡大により催行の取り止めが発生いたしました。
これらの結果、レジャー・サービス事業の営業収益は11,826,775千円と、前期に比べ764,716千円減少(前期比6.1%減)となりました。また、営業利益は58,251千円と、前期に比べ267,783千円減少(前期比82.1%減)となりました。
(不動産事業)
別荘分譲地管理事業は、長野県茅野市の「蓼科高原別荘地」及び長野県原村の「八ヶ岳中央高原四季の森」分譲地の区画販売において成約件数が伸び悩みました。
これらの結果、不動産事業の営業収益は1,225,712千円と、前期に比べ96,823千円減少(前期比7.3%減)となりました。また、営業利益は120,487千円と、前期に比べ46,477千円減少(前期比27.8%減)となりました。
(その他のサービス事業)
自動車整備事業は、一般整備入庫増加策として、車検会員制度の新設やプレミアムメンテナンスパックの発売など車検外の入庫促進に注力しましたが、受託車検整備台数は伸び悩みました。
保険代理店事業は、お客様のニーズに対応した最適な保険商品の見直し提案などを実施することで保険手数料収入は増加いたしました。
これらの結果、その他のサービス事業の営業収益は1,799,310千円と、前期に比べ17,090千円減少(前期比0.9%減)となりました。また、営業利益は119,658千円と、前期に比べ5,373千円減少(前期比4.3%減)となりました。