四半期報告書-第12期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において判断したものであります。
1.経営成績の状況
(単位:百万円)
当社グループは「2020中期経営計画」の最終年度を迎え、基本コンセプト「継続的戦略課題への取り組み」と「成長に向けた新たな挑戦」に基づき、「コア事業での高シェア・高収益の実現」「海外市場での成長基盤の確立に向けた積極的な事業拡大」「健康を軸とした新たな価値領域での仕掛け」「構造改革の継続的な実行と個別事業課題の克服」「経営基盤の進化とサステナビリティの推進」に向けた取り組みを進めております。
2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響を受けて、食品セグメントでは個人消費動向が不安視され、医薬品セグメントでは医療機関受診患者数が大幅に減少していることに加えて薬価改定の影響を受けるなど、厳しい環境下にあります。しかしながら、両セグメントともに生活に必要な食品・医薬品の安定供給に万全を期すとともに、費用の効率的な支出に取り組んでいます。また「2020中期経営計画」に沿って、コア領域・成長領域に経営資源を重点的に投下し、生産性の向上の取り組みも着実に推進しています。
当第1四半期連結累計期間の売上高は 2,811億67百万円(前年同期比 5.9%減)、営業利益は 231億61百万円(同 12.2%増)、経常利益は 235億4百万円(同 5.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 133億70百万円(同 7.8%減)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大による主な影響は次のとおりです。
食品セグメントでは、体調管理意識の高まりや巣ごもり消費の拡大を背景に、発酵デイリー事業のヨーグルトやプロバイオティクス、加工食品事業の市販チーズや冷凍食品などに需要増が発生しました。一方、国内における外出自粛要請などの影響により、加工食品事業における外食産業向けの業務用食品などで売り上げが減少しました。海外では、中国子会社の牛乳・ヨーグルト事業で業務用牛乳の売り上げが減少した一方、アイスクリーム事業は増収となりました。
医薬品セグメントでは、国内事業は医療機関受診患者数の減少により、主力品が減収となりました。海外事業では、インド全土におけるロックダウンの製造への影響は限定的でしたが、出荷の遅れが発生したことで売り上げが減少しました。
また、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの開発・供給の取り組みを次のとおり進めています。
2020年5月22日に、当社の事業子会社であるKMバイオロジクス㈱は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する創薬支援推進事業の公募開発課題「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発(企業主導型)」に採択されました。現在、研究開発分担者である国立感染症研究所、東京大学医科学研究所および医薬基盤・健康・栄養研究所と協業し、新型コロナウイルス感染症に対する不活化ワクチンの開発を進めています。
また6月26日には、当社事業子会社であるMeiji Seika ファルマ㈱とKMバイオロジクス㈱は、アストラゼネカ㈱が日本へ導入予定の新型コロナウイルスワクチンについて、国内安定供給に向けた協議を進めることに合意しました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)売上高、セグメント利益又は損失(△)は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。
セグメントの業績の詳細は、次のとおりであります。
(1)食品
当セグメントには発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)、加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)、菓子(チョコレート、グミ、ガム等)、栄養(スポーツ栄養、乳幼児ミルク、流動食、美容、OTC等)、海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉等の製造・販売、運送等が含まれております。
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。発酵デイリー事業や海外事業は前第1四半期連結累計期間を上回り、栄養事業は前第1四半期連結累計期間並みとなりました。加工食品事業は前第1四半期連結累計期間を下回り、菓子事業は前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。また、その他国内子会社は、株式譲渡により3社が連結対象子会社から除外されたことなどにより、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
セグメント利益は、ヨーグルトやプロバイオティクスなどの増収に加え、販促費などのコストコントロールに努めた結果、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
事業別の概況は次のとおりです。
■発酵デイリー事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を上回りました。ヨーグルトは増収となり、プロバイオティクスや「明治おいしい牛乳」は大幅な増収となりました。加えて「ザバスミルクプロテイン」も好調に推移しました。
営業利益は、プロバイオティクスやヨーグルトの増収に加え、販促費などの削減により前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
■加工食品事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。市販アイスクリームや市販チーズは好調に推移しましたが、業務用食品は大幅な減収となりました。
営業利益は、減収の影響を経費削減効果によりカバーし、増益となりました。
■菓子事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。巣ごもり消費の拡大などの影響を受けて「きのこの山・たけのこの里」は好調に推移しましたが、コンビニエンスストア向け商品が減収となり、チョコレート全体では減収となりました。また、グミやガムは大幅な減収となりました。
営業利益は、販促費などの経費削減に努めましたが、減収の影響により前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
■栄養事業
売上高は、スポーツプロテイン「ザバス」や乳幼児ミルク、流動食「明治メイバランス」は好調に推移しましたが、スポーツアミノ酸「ヴァーム」などが減収となったことから、全体では前第1四半期連結累計期間並みとなりました。
営業利益は、経費削減に努めましたが、2019年11月に稼働した粉末プロテイン工場の減価償却費の増加などにより、前第1四半期連結累計期間を下回りました。
■海外事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を上回りました。中国子会社の菓子事業や牛乳・ヨーグルト事業は減収となりましたが、中国子会社のアイスクリーム事業と米国子会社は増収となりました。
営業利益は、中国子会社のアイスクリーム事業と米国子会社の増収により、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
■その他国内子会社
売上高は、畜産品などの子会社3社が株式譲渡により連結対象子会社から除外されたことに加え、物流子会社や砂糖商社などの減収により、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
営業利益は、物流子会社などの減益により前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
(2)医薬品
当セグメントには、医療用医薬品及び農薬・動物薬等の製造・販売が含まれております。
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。国内事業は、薬価改定に加えて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により前第1四半期連結累計期間を下回りました。海外事業も同感染症拡大の影響により、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。KMバイオロジクスは主力品の増収により、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
セグメント利益は、国内事業の営業損失により前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
事業別の概況は次のとおりです。
■国内事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。ヒト用ワクチンの販売は好調に推移しましたが、抗うつ薬「リフレックス」や抗菌薬「メイアクト」、ジェネリック医薬品などが大幅な減収となりました。
営業利益は、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。経費削減に努めましたが、主力品の減収と薬価改定の影響を大きく受けました。
■海外事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。タイやインドネシア、スペインの子会社は増収となりましたが、中国やインドの子会社は減収となりました。
営業利益は、タイやインドネシア、スペインの子会社の増収などにより、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
■KMバイオロジクス
売上高は、B型肝炎ワクチン「ビームゲン」や血漿分画製剤が好調に推移し、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
営業利益は、前第1四半期連結累計期間を上回りました。増収の影響に加え、棚卸評価減の金額が減少したことなどが寄与しました。
2.財政状態の分析
[資産]
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は 1兆377億92百万円となり、前連結会計年度末に比べて 388億72百万円増加しました。これは受取手形及び売掛金が 149億18百万円減少した一方、現金及び預金が 386億12百万円、商品及び製品が 53億34百万円、投資有価証券が 42億89百万円、原材料及び貯蔵品が 31億78百万円増加したことなどによるものです。
[負債]
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は 4,388億91百万円となり、前連結会計年度末に比べて 375億44百万円増加しました。これは支払手形及び買掛金が 83億59百万円、未払費用が 59億36百万円減少した一方、コマーシャル・ペーパーが 500億円増加したことなどによるものです。
[純資産]
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は 5,989億円となり、前連結会計年度末に比べて 13億27百万円増加しました。これは為替換算調整勘定が 33億12百万円減少した一方、その他有価証券評価差額金が 29億86百万円、利益剰余金が 16億34百万円増加したことなどによるものです。
なお、自己資本比率は 54.4%(前連結会計年度末は 56.3%)となりました。
3.キャッシュ・フローの状況 (単位:百万円)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加や仕入債務の減少の一方で、売上債権の減少や法人税等の支払額の減少などにより、前第1四半期連結累計期間より 85億20百万円収入増の 119億61百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入の増加の一方で、有形固定資産の取得による支出の増加、投資有価証券の取得による支出の増加などにより、前第1四半期連結累計期間より 22億2百万円支出増の 184億34百万円の支出となりました。
これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は前第1四半期連結累計期間より 63億17百万円支出減の 64億72百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額の増加の一方で、コマーシャル・ペーパーの増加などにより、前第1四半期連結累計期間より 321億51百万円収入増の 462億3百万円の収入となりました。
これらの結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は 760億20百万円となりました。
4.経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
5.会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
6.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
7.研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は68億13百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
8.従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員の状況に重要な変動はありません。
9.生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
10.主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
(注) 上記金額には、消費税は含まれておりません。
1.経営成績の状況
(単位:百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属 する四半期純利益 | 1株当たり 四半期純利益 (円 銭) | |
当第1四半期 連結累計期間 | 281,167 | 23,161 | 23,504 | 13,370 | 92.17 |
前第1四半期 連結累計期間 | 298,935 | 20,636 | 22,374 | 14,500 | 99.98 |
前年同期比 (%) | 94.1 | 112.2 | 105.1 | 92.2 | - |
当社グループは「2020中期経営計画」の最終年度を迎え、基本コンセプト「継続的戦略課題への取り組み」と「成長に向けた新たな挑戦」に基づき、「コア事業での高シェア・高収益の実現」「海外市場での成長基盤の確立に向けた積極的な事業拡大」「健康を軸とした新たな価値領域での仕掛け」「構造改革の継続的な実行と個別事業課題の克服」「経営基盤の進化とサステナビリティの推進」に向けた取り組みを進めております。
2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響を受けて、食品セグメントでは個人消費動向が不安視され、医薬品セグメントでは医療機関受診患者数が大幅に減少していることに加えて薬価改定の影響を受けるなど、厳しい環境下にあります。しかしながら、両セグメントともに生活に必要な食品・医薬品の安定供給に万全を期すとともに、費用の効率的な支出に取り組んでいます。また「2020中期経営計画」に沿って、コア領域・成長領域に経営資源を重点的に投下し、生産性の向上の取り組みも着実に推進しています。
当第1四半期連結累計期間の売上高は 2,811億67百万円(前年同期比 5.9%減)、営業利益は 231億61百万円(同 12.2%増)、経常利益は 235億4百万円(同 5.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 133億70百万円(同 7.8%減)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大による主な影響は次のとおりです。
食品セグメントでは、体調管理意識の高まりや巣ごもり消費の拡大を背景に、発酵デイリー事業のヨーグルトやプロバイオティクス、加工食品事業の市販チーズや冷凍食品などに需要増が発生しました。一方、国内における外出自粛要請などの影響により、加工食品事業における外食産業向けの業務用食品などで売り上げが減少しました。海外では、中国子会社の牛乳・ヨーグルト事業で業務用牛乳の売り上げが減少した一方、アイスクリーム事業は増収となりました。
医薬品セグメントでは、国内事業は医療機関受診患者数の減少により、主力品が減収となりました。海外事業では、インド全土におけるロックダウンの製造への影響は限定的でしたが、出荷の遅れが発生したことで売り上げが減少しました。
また、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの開発・供給の取り組みを次のとおり進めています。
2020年5月22日に、当社の事業子会社であるKMバイオロジクス㈱は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する創薬支援推進事業の公募開発課題「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発(企業主導型)」に採択されました。現在、研究開発分担者である国立感染症研究所、東京大学医科学研究所および医薬基盤・健康・栄養研究所と協業し、新型コロナウイルス感染症に対する不活化ワクチンの開発を進めています。
また6月26日には、当社事業子会社であるMeiji Seika ファルマ㈱とKMバイオロジクス㈱は、アストラゼネカ㈱が日本へ導入予定の新型コロナウイルスワクチンについて、国内安定供給に向けた協議を進めることに合意しました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
報告セグメント | 合計 | ||||||||
食品 | 医薬品 | ||||||||
前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減 | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減 | 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減 | |
売上高 | 259,094 | 244,417 | △14,677 | 40,036 | 37,115 | △2,920 | 299,131 | 281,533 | △17,597 |
セグメント 利益又は損失(△) | 19,682 | 23,545 | 3,863 | 977 | △349 | △1,326 | 20,659 | 23,196 | 2,536 |
(注)売上高、セグメント利益又は損失(△)は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。
セグメントの業績の詳細は、次のとおりであります。
(1)食品
当セグメントには発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)、加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)、菓子(チョコレート、グミ、ガム等)、栄養(スポーツ栄養、乳幼児ミルク、流動食、美容、OTC等)、海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉等の製造・販売、運送等が含まれております。
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。発酵デイリー事業や海外事業は前第1四半期連結累計期間を上回り、栄養事業は前第1四半期連結累計期間並みとなりました。加工食品事業は前第1四半期連結累計期間を下回り、菓子事業は前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。また、その他国内子会社は、株式譲渡により3社が連結対象子会社から除外されたことなどにより、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
セグメント利益は、ヨーグルトやプロバイオティクスなどの増収に加え、販促費などのコストコントロールに努めた結果、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
事業別の概況は次のとおりです。
■発酵デイリー事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を上回りました。ヨーグルトは増収となり、プロバイオティクスや「明治おいしい牛乳」は大幅な増収となりました。加えて「ザバスミルクプロテイン」も好調に推移しました。
営業利益は、プロバイオティクスやヨーグルトの増収に加え、販促費などの削減により前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
■加工食品事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。市販アイスクリームや市販チーズは好調に推移しましたが、業務用食品は大幅な減収となりました。
営業利益は、減収の影響を経費削減効果によりカバーし、増益となりました。
■菓子事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。巣ごもり消費の拡大などの影響を受けて「きのこの山・たけのこの里」は好調に推移しましたが、コンビニエンスストア向け商品が減収となり、チョコレート全体では減収となりました。また、グミやガムは大幅な減収となりました。
営業利益は、販促費などの経費削減に努めましたが、減収の影響により前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
■栄養事業
売上高は、スポーツプロテイン「ザバス」や乳幼児ミルク、流動食「明治メイバランス」は好調に推移しましたが、スポーツアミノ酸「ヴァーム」などが減収となったことから、全体では前第1四半期連結累計期間並みとなりました。
営業利益は、経費削減に努めましたが、2019年11月に稼働した粉末プロテイン工場の減価償却費の増加などにより、前第1四半期連結累計期間を下回りました。
■海外事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を上回りました。中国子会社の菓子事業や牛乳・ヨーグルト事業は減収となりましたが、中国子会社のアイスクリーム事業と米国子会社は増収となりました。
営業利益は、中国子会社のアイスクリーム事業と米国子会社の増収により、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
■その他国内子会社
売上高は、畜産品などの子会社3社が株式譲渡により連結対象子会社から除外されたことに加え、物流子会社や砂糖商社などの減収により、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
営業利益は、物流子会社などの減益により前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
(2)医薬品
当セグメントには、医療用医薬品及び農薬・動物薬等の製造・販売が含まれております。
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。国内事業は、薬価改定に加えて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により前第1四半期連結累計期間を下回りました。海外事業も同感染症拡大の影響により、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。KMバイオロジクスは主力品の増収により、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
セグメント利益は、国内事業の営業損失により前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。
事業別の概況は次のとおりです。
■国内事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を下回りました。ヒト用ワクチンの販売は好調に推移しましたが、抗うつ薬「リフレックス」や抗菌薬「メイアクト」、ジェネリック医薬品などが大幅な減収となりました。
営業利益は、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。経費削減に努めましたが、主力品の減収と薬価改定の影響を大きく受けました。
■海外事業
売上高は、前第1四半期連結累計期間を大幅に下回りました。タイやインドネシア、スペインの子会社は増収となりましたが、中国やインドの子会社は減収となりました。
営業利益は、タイやインドネシア、スペインの子会社の増収などにより、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
■KMバイオロジクス
売上高は、B型肝炎ワクチン「ビームゲン」や血漿分画製剤が好調に推移し、前第1四半期連結累計期間を大幅に上回りました。
営業利益は、前第1四半期連結累計期間を上回りました。増収の影響に加え、棚卸評価減の金額が減少したことなどが寄与しました。
2.財政状態の分析
[資産]
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は 1兆377億92百万円となり、前連結会計年度末に比べて 388億72百万円増加しました。これは受取手形及び売掛金が 149億18百万円減少した一方、現金及び預金が 386億12百万円、商品及び製品が 53億34百万円、投資有価証券が 42億89百万円、原材料及び貯蔵品が 31億78百万円増加したことなどによるものです。
[負債]
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は 4,388億91百万円となり、前連結会計年度末に比べて 375億44百万円増加しました。これは支払手形及び買掛金が 83億59百万円、未払費用が 59億36百万円減少した一方、コマーシャル・ペーパーが 500億円増加したことなどによるものです。
[純資産]
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は 5,989億円となり、前連結会計年度末に比べて 13億27百万円増加しました。これは為替換算調整勘定が 33億12百万円減少した一方、その他有価証券評価差額金が 29億86百万円、利益剰余金が 16億34百万円増加したことなどによるものです。
なお、自己資本比率は 54.4%(前連結会計年度末は 56.3%)となりました。
3.キャッシュ・フローの状況 (単位:百万円)
区 分 | 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減額 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,441 | 11,961 | 8,520 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △16,231 | △18,434 | △2,202 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 14,051 | 46,203 | 32,151 |
現金及び現金同等物に係る換算差額 | 125 | △821 | △946 |
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 1,386 | 38,909 | 37,523 |
現金及び現金同等物の期首残高 | 24,481 | 37,110 | 12,628 |
現金及び現金同等物の四半期末残高 | 25,867 | 76,020 | 50,152 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加や仕入債務の減少の一方で、売上債権の減少や法人税等の支払額の減少などにより、前第1四半期連結累計期間より 85億20百万円収入増の 119億61百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入の増加の一方で、有形固定資産の取得による支出の増加、投資有価証券の取得による支出の増加などにより、前第1四半期連結累計期間より 22億2百万円支出増の 184億34百万円の支出となりました。
これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は前第1四半期連結累計期間より 63億17百万円支出減の 64億72百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額の増加の一方で、コマーシャル・ペーパーの増加などにより、前第1四半期連結累計期間より 321億51百万円収入増の 462億3百万円の収入となりました。
これらの結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は 760億20百万円となりました。
4.経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
5.会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
6.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
7.研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は68億13百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
8.従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員の状況に重要な変動はありません。
9.生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
10.主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
会社名 事業所名 | 所在地 | セグメントの名称 | 設備の内容 | 投資予定金額 | 資金調達 方法 | 着手及び完了予定年月 | ||
総額 (百万円) | 既支払額 (百万円) | 着手 | 完了 | |||||
㈱明治 新工場 | 北海道 恵庭市 | 食品 | 市乳生産工場 | 11,800 | - | 自己資金 及び借入金 | 2021年3月 | 2023年6月 |
(注) 上記金額には、消費税は含まれておりません。