四半期報告書-第37期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、各種政策の効果等により緩やかな回復基調で推移いたしましたが、先行きにつきましては通商問題や金融資本市場の変動等により不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する医療・高齢者福祉分野におきましては、2018年4月に診療報酬・介護報酬の同時改定が実施されました。団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、政府は国民一人一人が状態に応じた必要なサービスを受けられるよう、質が高く効率的な医療・介護の提供体制の整備を目指しております。介護保険制度における福祉用具貸与関連につきましては、市場競争の中で自由価格であった福祉用具貸与価格において、「外れ値」といわれる平均価格を大幅に上回る価格の存在が問題になったこと等により、2018年10月から製品ごとに上限価格が設定されております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては中期経営計画「2020プラン」の確実な達成に向け、積極的に事業を展開しております。同計画におきましては、2021年3月期の連結売上高1,000億円、連結営業利益140億円を目標とし、重点施策といたしまして「既存事業の維持・拡大」「海外事業拡大の加速」「新たな成長の芽となる技術の開発とビジネスモデルの創造」を掲げております。
既存事業におきましては、国内の医療施設向け販売及びメンテナンス事業、在宅介護向けのレンタル卸事業がそれぞれ堅調に推移いたしました。新製品といたしまして、優れた体圧分散性能と動きやすいかたさを兼ね備えたリバーシブルタイプの医療・介護用マットレス「エバーフィットC3マットレス」を2018年7月に、電源を入れるだけで自動でマットレスのかたさを設定する床ずれ防止エアマットレス「ここちあ利楽」を同年11月に、それぞれ発売いたしました。
海外事業におきましては、販売拡大に向けて人員の拡充や製品の開発・再編等を進めております。
新たなビジネスモデルにおきましては、テレビシステム事業を展開するCSアメニティサポート株式会社が2018年2月よりグループ会社となり、当期の業績に寄与しております。また、睡眠関連ビジネスを行うコンシューマー分野におきましては、テレビCM放映中の電動ベッド「インタイム1000」のセミダブルサイズを2018年9月に追加発売いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間は、売上高は前年同期比26億30百万円増(5.0%増)の553億71百万円となりました。営業利益は同4億6百万円増(6.1%増)の71億13百万円、経常利益は運用益の減少等により同8億96百万円減(10.7%減)の74億54百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同6億34百万円減(11.0%減)の51億52百万円となりました。
また、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、1,380億53百万円となり、前連結会計年度末より11億22百万円減少いたしました。減少の主な要因は、受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。
負債につきましては、317億79百万円となり、前連結会計年度末より45億93百万円減少いたしました。減少の主な要因は、1年内償還予定の新株予約権付社債、未払法人税等が減少したことによるものです。
純資産につきましては、1,062億74百万円となり、前連結会計年度末より34億71百万円増加いたしました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加、自己株式の減少によるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.1ポイント増加し、77.0%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は11億60百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
主な開発項目は以下のとおりであります。
国内市場では、電源を入れるだけで寝た人の体重や状態を検知し、床ずれ防止に効果的なかたさに調節する機能(「i-fitting」)を有したエアマットレス「ここちあ利楽」を2018年11月に発売いたしました。このエアマットレスは、従来必要だった体重やかたさ設定などの操作が不要となり、専門知識がない方でも使用できるようになりました。また、エアマットレスとしては業界で初めて通気性のあるカバーをラインアップに追加いたしました。マットレス内に乾いた空気をおくる除湿機能と一緒に使用することで、床ずれの原因となる皮膚の蒸れを従来品以上に軽減するほか、カバーを取り外して洗浄することもできます。さらに、ICU(集中治療室)用マットレス以外では初めて、電動ベッドから電源供給を受けることができる機能を備えました。ラインアップは、カバー表面が通気性と通水性を備えた「通気タイプ」と、耐薬品、防水性に優れた「清拭タイプ」の2種類をご用意いたしました。
歩行訓練時の足底にかかる圧力の状況をリアルタイムで表示・記録ができるリハビリテーション用足底圧センサー「Waltwin(ワルツイン)」を同年11月に発売いたしました。足底圧センサー「Waltwin」は、脳卒中や整形疾患、パーキンソン病などにより歩行機能に障害を負った患者の歩行訓練をより効果的に行うための製品です。患者の履いている靴にインソールタイプのセンサーを入れてふくらはぎに中継ボックスを装着するだけで、歩行時の足底圧状況をタブレットPCに表示させ、通常は目視できない足底圧の状況を客観的に把握できます。測定した内容は、患者、日付、動作などの項目ごとに整理して保存され、時系列の変化などさまざまな形式で表示することで、データに基づいた具体的なフィードバックが可能となります。より効果的なリハビリプログラムを作成できるほか、医師や介護職などの多職種間で情報を共有して、福祉用具選定の検討や介護計画の作成などにも役立てることが期待されます。
海外市場では、手術室で使用される「メーヨーテーブル」を同年10月に発売いたしました。本製品は手術台と共に使用されるテーブルで、手術室において利用しやすい機能を有しております。その機能とは、手術台の高さに容易に調整できる操作レバー、感染予防に役立つ洗浄可能なステンレス製トレー、手術室内で移動、固定を可能にするロック付きキャスターなどです。本製品は手術台と共に販売し、インドネシアを中心とした東南アジア市場のシェア拡大に繋げて参ります。
※「ここちあ」は、パラマウントベッド株式会社の登録商標です。「i-fitting」、「Waltwin」は登録商標出願中です。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、各種政策の効果等により緩やかな回復基調で推移いたしましたが、先行きにつきましては通商問題や金融資本市場の変動等により不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する医療・高齢者福祉分野におきましては、2018年4月に診療報酬・介護報酬の同時改定が実施されました。団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、政府は国民一人一人が状態に応じた必要なサービスを受けられるよう、質が高く効率的な医療・介護の提供体制の整備を目指しております。介護保険制度における福祉用具貸与関連につきましては、市場競争の中で自由価格であった福祉用具貸与価格において、「外れ値」といわれる平均価格を大幅に上回る価格の存在が問題になったこと等により、2018年10月から製品ごとに上限価格が設定されております。
このような環境のもと、当社グループにおきましては中期経営計画「2020プラン」の確実な達成に向け、積極的に事業を展開しております。同計画におきましては、2021年3月期の連結売上高1,000億円、連結営業利益140億円を目標とし、重点施策といたしまして「既存事業の維持・拡大」「海外事業拡大の加速」「新たな成長の芽となる技術の開発とビジネスモデルの創造」を掲げております。
既存事業におきましては、国内の医療施設向け販売及びメンテナンス事業、在宅介護向けのレンタル卸事業がそれぞれ堅調に推移いたしました。新製品といたしまして、優れた体圧分散性能と動きやすいかたさを兼ね備えたリバーシブルタイプの医療・介護用マットレス「エバーフィットC3マットレス」を2018年7月に、電源を入れるだけで自動でマットレスのかたさを設定する床ずれ防止エアマットレス「ここちあ利楽」を同年11月に、それぞれ発売いたしました。
海外事業におきましては、販売拡大に向けて人員の拡充や製品の開発・再編等を進めております。
新たなビジネスモデルにおきましては、テレビシステム事業を展開するCSアメニティサポート株式会社が2018年2月よりグループ会社となり、当期の業績に寄与しております。また、睡眠関連ビジネスを行うコンシューマー分野におきましては、テレビCM放映中の電動ベッド「インタイム1000」のセミダブルサイズを2018年9月に追加発売いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間は、売上高は前年同期比26億30百万円増(5.0%増)の553億71百万円となりました。営業利益は同4億6百万円増(6.1%増)の71億13百万円、経常利益は運用益の減少等により同8億96百万円減(10.7%減)の74億54百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同6億34百万円減(11.0%減)の51億52百万円となりました。
また、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、1,380億53百万円となり、前連結会計年度末より11億22百万円減少いたしました。減少の主な要因は、受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。
負債につきましては、317億79百万円となり、前連結会計年度末より45億93百万円減少いたしました。減少の主な要因は、1年内償還予定の新株予約権付社債、未払法人税等が減少したことによるものです。
純資産につきましては、1,062億74百万円となり、前連結会計年度末より34億71百万円増加いたしました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加、自己株式の減少によるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.1ポイント増加し、77.0%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は11億60百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
主な開発項目は以下のとおりであります。
国内市場では、電源を入れるだけで寝た人の体重や状態を検知し、床ずれ防止に効果的なかたさに調節する機能(「i-fitting」)を有したエアマットレス「ここちあ利楽」を2018年11月に発売いたしました。このエアマットレスは、従来必要だった体重やかたさ設定などの操作が不要となり、専門知識がない方でも使用できるようになりました。また、エアマットレスとしては業界で初めて通気性のあるカバーをラインアップに追加いたしました。マットレス内に乾いた空気をおくる除湿機能と一緒に使用することで、床ずれの原因となる皮膚の蒸れを従来品以上に軽減するほか、カバーを取り外して洗浄することもできます。さらに、ICU(集中治療室)用マットレス以外では初めて、電動ベッドから電源供給を受けることができる機能を備えました。ラインアップは、カバー表面が通気性と通水性を備えた「通気タイプ」と、耐薬品、防水性に優れた「清拭タイプ」の2種類をご用意いたしました。
歩行訓練時の足底にかかる圧力の状況をリアルタイムで表示・記録ができるリハビリテーション用足底圧センサー「Waltwin(ワルツイン)」を同年11月に発売いたしました。足底圧センサー「Waltwin」は、脳卒中や整形疾患、パーキンソン病などにより歩行機能に障害を負った患者の歩行訓練をより効果的に行うための製品です。患者の履いている靴にインソールタイプのセンサーを入れてふくらはぎに中継ボックスを装着するだけで、歩行時の足底圧状況をタブレットPCに表示させ、通常は目視できない足底圧の状況を客観的に把握できます。測定した内容は、患者、日付、動作などの項目ごとに整理して保存され、時系列の変化などさまざまな形式で表示することで、データに基づいた具体的なフィードバックが可能となります。より効果的なリハビリプログラムを作成できるほか、医師や介護職などの多職種間で情報を共有して、福祉用具選定の検討や介護計画の作成などにも役立てることが期待されます。
海外市場では、手術室で使用される「メーヨーテーブル」を同年10月に発売いたしました。本製品は手術台と共に使用されるテーブルで、手術室において利用しやすい機能を有しております。その機能とは、手術台の高さに容易に調整できる操作レバー、感染予防に役立つ洗浄可能なステンレス製トレー、手術室内で移動、固定を可能にするロック付きキャスターなどです。本製品は手術台と共に販売し、インドネシアを中心とした東南アジア市場のシェア拡大に繋げて参ります。
※「ここちあ」は、パラマウントベッド株式会社の登録商標です。「i-fitting」、「Waltwin」は登録商標出願中です。