四半期報告書-第38期第1四半期(平成1年4月1日-令和1年6月30日)
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用情勢の改善、個人消費の持ち直し等により緩やかな回復基調で推移いたしましたが、先行きにつきましては通商問題の影響のほか、海外経済の不確実性等により、不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する医療・高齢者福祉分野におきましては、2019年10月の消費税率の引き上げに伴い、同時に診療報酬(医科)が0.48%、介護報酬が0.39%それぞれ引き上げられることが決定しております。医療機関、介護施設等は物品等を購入する際に支払った消費税を患者や利用者に転嫁できないため、その損失を補填するためのプラス改定となります。一方、2018年10月に実施された介護保険制度における福祉用具貸与において、貸与価格の上限が設定されたことに対する効果については、上限を超える高額貸与が排除されるとともに、同年10月分の費用額が前月比で3.9%の減少となったことが公表されました。
このような環境のもと、当社グループにおきましては中期経営計画「2020プラン」の達成に向け、積極的に事業を展開しております。同計画におきましては2021年3月期の連結売上高1,000億円、連結営業利益140億円を目標とし、重点施策といたしまして「既存事業の維持・拡大」「海外事業拡大の加速」「新たな成長の芽となる技術の開発とビジネスモデルの創造」を掲げております。
既存事業におきましては、製品販売が前年同期を下回っているものの、メンテナンス事業及びレンタル卸事業が堅調に推移いたしました。製品開発といたしましては、医療施設向けに、1台で検査台・ストレッチャー・いすとして使用できる処置台「ムーヴィス」を2019年4月に発売いたしました。
海外事業につきましては、販売拡大に向けて、海外各拠点における人員の拡充や製品の開発・再編等に注力しております。
新たなビジネスモデルにおきましては、高齢者の見守り等に利用できる「眠りSCAN」等、センサー技術を応用した製品の拡販に努めております。睡眠関連ビジネスを行うコンシューマー事業では、“眠りの自動運転”を実現した新製品「Active Sleep BED」を同年6月に発売いたしました。また、病室や病棟のリフォーム事業等が順調に進捗しております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間は、売上高は前年同期比4億47百万円減(2.5%減)の171億39百万円、営業利益は同3億20百万円減(15.2%減)の17億82百万円、経常利益は同4億48百万円減(20.4%減)の17億51百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同2億68百万円減(17.7%減)の12億47百万円となりました。
また、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、1,405億64百万円となり、前連結会計年度末より34億42百万円減少いたしました。減少の主な要因は、受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。
負債につきましては、327億28百万円となり、前連結会計年度末より30億35百万円減少いたしました。減少の主な要因は、買掛金、未払法人税等、賞与引当金が減少したことによるものです。
純資産につきましては、1,078億35百万円となり、前連結会計年度末より4億6百万円減少いたしました。減少の主な要因は、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定の減少によるものです。この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.5ポイント増加し、76.7%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は4億25百万円であります。
2019年4月に発売いたしました「ムーヴィス」の他に、主な開発項目は以下のとおりであります。
人それぞれに合った睡眠を取ることにより、前向きでアクティブな人生を送るための製品・サービスを総称する新ブランド「Active Sleep(アクティブ スリープ)」を設立しました。その第1弾の新製品として、「Active Sleep BED」「Active Sleep MATTRESS」「Active Sleep ANALYZER」の3つを開発し、6月1日に発売を開始しました。
「Active Sleep BED」は、睡眠状態を測定する「Active Sleep ANALYZER」を搭載することで、日本で初めて「入眠時」「熟睡時」「起床時」、それぞれの睡眠状態に合わせてベッドの角度が自動で変わる「眠りの自動運転」を実現したベッドです。「入眠時」は背を上げて上体を起こすことで呼吸がしやすくなり、入眠をサポートします。「熟睡時」はユーザーが眠ったことを感知すると熟睡するために必要な自然な寝返りが打てるよう自動でフラットな状態になります。「起床時」は設定した時刻に近づき、眠りが浅くなった状態を感知すると自動で背上げをし、心地よい目覚めをもたらします。
「Active Sleep MATTRESS」は、「寝心地コントロール」を搭載したマットレスです。合計23本のエアセルを内蔵し、このひとつひとつに空気を送り込むことで、頭や肩、腰など6つの部位ごとに10段階で硬さを自在に変えることができ、自分に合った寝心地を提供します。
「Active Sleep ANALYZER」は、マットレスの下に敷くだけで睡眠中の心拍・呼吸・体動をモニタリングし、専用のアプリで睡眠状態を管理・分析できるセンサーです。日々の眠りの採点と睡眠改善アドバイスのお知らせ機能があり、体調管理につなげることができます。
病院市場において、理学療法士などの専門スタッフが行うリハビリの評価や指導を支援する、動画記録装置「Trotto(トロット)」を開発し、6月3日に発売をいたしました。リハビリ現場では、患者が自分の動作の課題や改善点を理解するために撮影した動画が活用されています。しかし、専門スタッフが一人で患者の動作介助と撮影を同時に行うことは難しく、動画の編集などには時間がかかります。「Trotto」はキャスター付のスタンドにカメラとタブレットパソコンが装着された構造で、カメラの設置、動画の撮影・再生・編集・管理を一貫して行えるシステムです。また、撮影された映像を即座に患者と共有できるほか、動作の所要時間や距離、角度を測定したり、以前に撮影した映像と比較して動作の変化を確認することが、リハビリ現場で簡単に行えます。患者は自分の動作や姿勢を見れるため説明の理解がしやすく、専門スタッフは評価や指導をスムーズに行えるようになります。
海外市場では、PT.パラマウントベッド インドネシアにおいて、「PA-8200シリーズ」(透析チェア/Multiple Medical Recliner)を開発し、5月10日より受注開始しました。これまで海外の透析チェア市場において、日本市場をメインターゲットに開発された透析チェア「L'Za」を日本から輸出していましたが、海外市場をメインターゲットとした「PA-8200シリーズ」は、この市場に、より機能と価格の合った透析チェアです。これにより、海外の透析チェアの売上拡大を目指します。
※「Active Sleep」「眠りの自動運転」「INTIME」「Trotto」は、パラマウントベッド株式会社の登録商標です。
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用情勢の改善、個人消費の持ち直し等により緩やかな回復基調で推移いたしましたが、先行きにつきましては通商問題の影響のほか、海外経済の不確実性等により、不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する医療・高齢者福祉分野におきましては、2019年10月の消費税率の引き上げに伴い、同時に診療報酬(医科)が0.48%、介護報酬が0.39%それぞれ引き上げられることが決定しております。医療機関、介護施設等は物品等を購入する際に支払った消費税を患者や利用者に転嫁できないため、その損失を補填するためのプラス改定となります。一方、2018年10月に実施された介護保険制度における福祉用具貸与において、貸与価格の上限が設定されたことに対する効果については、上限を超える高額貸与が排除されるとともに、同年10月分の費用額が前月比で3.9%の減少となったことが公表されました。
このような環境のもと、当社グループにおきましては中期経営計画「2020プラン」の達成に向け、積極的に事業を展開しております。同計画におきましては2021年3月期の連結売上高1,000億円、連結営業利益140億円を目標とし、重点施策といたしまして「既存事業の維持・拡大」「海外事業拡大の加速」「新たな成長の芽となる技術の開発とビジネスモデルの創造」を掲げております。
既存事業におきましては、製品販売が前年同期を下回っているものの、メンテナンス事業及びレンタル卸事業が堅調に推移いたしました。製品開発といたしましては、医療施設向けに、1台で検査台・ストレッチャー・いすとして使用できる処置台「ムーヴィス」を2019年4月に発売いたしました。
海外事業につきましては、販売拡大に向けて、海外各拠点における人員の拡充や製品の開発・再編等に注力しております。
新たなビジネスモデルにおきましては、高齢者の見守り等に利用できる「眠りSCAN」等、センサー技術を応用した製品の拡販に努めております。睡眠関連ビジネスを行うコンシューマー事業では、“眠りの自動運転”を実現した新製品「Active Sleep BED」を同年6月に発売いたしました。また、病室や病棟のリフォーム事業等が順調に進捗しております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間は、売上高は前年同期比4億47百万円減(2.5%減)の171億39百万円、営業利益は同3億20百万円減(15.2%減)の17億82百万円、経常利益は同4億48百万円減(20.4%減)の17億51百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同2億68百万円減(17.7%減)の12億47百万円となりました。
また、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、1,405億64百万円となり、前連結会計年度末より34億42百万円減少いたしました。減少の主な要因は、受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。
負債につきましては、327億28百万円となり、前連結会計年度末より30億35百万円減少いたしました。減少の主な要因は、買掛金、未払法人税等、賞与引当金が減少したことによるものです。
純資産につきましては、1,078億35百万円となり、前連結会計年度末より4億6百万円減少いたしました。減少の主な要因は、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定の減少によるものです。この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.5ポイント増加し、76.7%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は4億25百万円であります。
2019年4月に発売いたしました「ムーヴィス」の他に、主な開発項目は以下のとおりであります。
人それぞれに合った睡眠を取ることにより、前向きでアクティブな人生を送るための製品・サービスを総称する新ブランド「Active Sleep(アクティブ スリープ)」を設立しました。その第1弾の新製品として、「Active Sleep BED」「Active Sleep MATTRESS」「Active Sleep ANALYZER」の3つを開発し、6月1日に発売を開始しました。
「Active Sleep BED」は、睡眠状態を測定する「Active Sleep ANALYZER」を搭載することで、日本で初めて「入眠時」「熟睡時」「起床時」、それぞれの睡眠状態に合わせてベッドの角度が自動で変わる「眠りの自動運転」を実現したベッドです。「入眠時」は背を上げて上体を起こすことで呼吸がしやすくなり、入眠をサポートします。「熟睡時」はユーザーが眠ったことを感知すると熟睡するために必要な自然な寝返りが打てるよう自動でフラットな状態になります。「起床時」は設定した時刻に近づき、眠りが浅くなった状態を感知すると自動で背上げをし、心地よい目覚めをもたらします。
「Active Sleep MATTRESS」は、「寝心地コントロール」を搭載したマットレスです。合計23本のエアセルを内蔵し、このひとつひとつに空気を送り込むことで、頭や肩、腰など6つの部位ごとに10段階で硬さを自在に変えることができ、自分に合った寝心地を提供します。
「Active Sleep ANALYZER」は、マットレスの下に敷くだけで睡眠中の心拍・呼吸・体動をモニタリングし、専用のアプリで睡眠状態を管理・分析できるセンサーです。日々の眠りの採点と睡眠改善アドバイスのお知らせ機能があり、体調管理につなげることができます。
病院市場において、理学療法士などの専門スタッフが行うリハビリの評価や指導を支援する、動画記録装置「Trotto(トロット)」を開発し、6月3日に発売をいたしました。リハビリ現場では、患者が自分の動作の課題や改善点を理解するために撮影した動画が活用されています。しかし、専門スタッフが一人で患者の動作介助と撮影を同時に行うことは難しく、動画の編集などには時間がかかります。「Trotto」はキャスター付のスタンドにカメラとタブレットパソコンが装着された構造で、カメラの設置、動画の撮影・再生・編集・管理を一貫して行えるシステムです。また、撮影された映像を即座に患者と共有できるほか、動作の所要時間や距離、角度を測定したり、以前に撮影した映像と比較して動作の変化を確認することが、リハビリ現場で簡単に行えます。患者は自分の動作や姿勢を見れるため説明の理解がしやすく、専門スタッフは評価や指導をスムーズに行えるようになります。
海外市場では、PT.パラマウントベッド インドネシアにおいて、「PA-8200シリーズ」(透析チェア/Multiple Medical Recliner)を開発し、5月10日より受注開始しました。これまで海外の透析チェア市場において、日本市場をメインターゲットに開発された透析チェア「L'Za」を日本から輸出していましたが、海外市場をメインターゲットとした「PA-8200シリーズ」は、この市場に、より機能と価格の合った透析チェアです。これにより、海外の透析チェアの売上拡大を目指します。
※「Active Sleep」「眠りの自動運転」「INTIME」「Trotto」は、パラマウントベッド株式会社の登録商標です。