四半期報告書-第38期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/13 10:58
【資料】
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【項目】
31項目
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用環境等の改善が続くなかで個人消費の持ち直し等により、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、先行きにつきましては通商問題の動向、新型コロナウィルスの感染拡大、英国のEU離脱等、海外経済の不確実性により、不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する医療・高齢者福祉分野におきましては2019年10月の消費税率引き上げに伴い、診療報酬、介護報酬についてもそれぞれ引き上げられました。
このような環境のもと、当社グループにおきましては中期経営計画「2020プラン」の達成に向け、積極的に事業を展開しております。同計画におきましては2021年3月期の連結売上高1,000億円、連結営業利益140億円を目標とし、重点施策といたしまして「既存事業の維持・拡大」「海外事業拡大の加速」「新たな成長の芽となる技術の開発とビジネスモデルの創造」を掲げております。
既存事業におきましては、製品販売事業、メンテナンス事業及びレンタル卸事業が概ね予算通り推移いたしました。製品開発といたしましては、重症患者対応から立位支援までを行う急性期医療向けベッド「アリウスシリーズ」を2019年12月に発売いたしました。また、病院や高齢者施設向けの木製品等の販売強化を目指し、住宅設備や家具資材等の製造・卸売り事業を行うサダシゲ特殊合板株式会社の全株式を2019年10月に取得いたしました。なお、サダシゲ特殊合板株式会社のみなし取得日を第3四半期末としており、貸借対照表のみ連結しております。
海外事業につきましては、販売拡大に向けて引き続き海外各拠点における人員の拡充や新製品の開発・再編に注力しております。
新たなビジネスモデルにおきましては、高齢者の見守り等に利用できる「眠りSCAN」等、センサー技術を応用した製品の拡販に努めております。「眠りSCAN」につきましてはさらなる普及を目指し、1年単位のレンタルサービスを2019年12月にスタートいたしました。また、同製品の見守り支援システムとしての取組は「介護の人材不足・高度化に対応し、貢献できるシステム」である等として、経済産業省等が主催する「第8回ものづくり日本大賞」において経済産業大臣賞を受賞いたしました。
コンシューマー向けでは、“眠りの自動運転”を実現した新製品「Active Sleep BED」を2019年6月に、遠隔での見守りができる電動ベッド「INTIME2000i」を同年7月に発売いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間は、売上高は前年同期比26億88百万円増(4.9%増)の580億60百万円、営業利益は同67百万円減(1.0%減)の70億46百万円、経常利益は同2億50百万円減(3.4%減)の72億4百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同64百万円減(1.2%減)の50億88百万円となりました。
また、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、1,432億30百万円となり、前連結会計年度末より7億75百万円減少いたしました。減少の主な要因は、受取手形及び売掛金が減少したことによるものです。
負債につきましては、349億55百万円となり、前連結会計年度末より8億8百万円減少いたしました。減少の主な要因は、買掛金、未払法人税等が減少したことによるものです。
純資産につきましては、1,082億75百万円となり、前連結会計年度末より32百万円増加いたしました。増加の主な要因は、自己株式取得による減少があったものの、利益剰余金が増加したことによるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.4ポイント増加し、75.6%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は12億11百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期の主な開発項目は以下のとおりであります。
病院市場においては、「アリウスシリーズ」ベッドを開発し、2019年12月より発売しております。ベッド上の患者体重を測定することのできるデジタルスケールを搭載した機種、安全な使用に関わるサイドレールの昇降状態やキャスターのロック状態を検知するセンサーを搭載した機種、及び海外販売向けの機種をラインアップに追加したことにより、ICU室などのハイケアから急性期一般床、及び海外の各領域に向け、様々な顧客要望に応えられるようにいたしました。
※「アリウスシリーズ」は、パラマウントベッド株式会社の登録商標です。