有価証券報告書-第14期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 15:30
【資料】
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【項目】
101項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状 況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、政府による2度にわたる緊急事態宣言の発令及び各自治体による度重なる外出自粛要請などにより、経済活動全体が大きく停滞し、企業収益の減少、雇用状況の悪化等依然として厳しい状況にあるなか、先行きについても不透明な状態が続いております。
住宅業界におきましては、新設住宅着工戸数は前年同期に比べ大幅な減少となり、持家の着工については持ち直しの動きが見られるものの前年同期に比べ大幅な減少となるなど低調に推移いたしました。
このような状況のもと、加盟建設会社におけるスタジオネットワークビジネスにおきましても、特に2020年4月、首都圏を中心とする緊急事態宣言発令により、全国各地で予定されていた住宅イベントが開催中止や延期となるなどの影響を受けました。同年9月以降、新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向となり、イベント開催は回復傾向にありましたが、上期におけるイベント開催による新規顧客の獲得が困難であったことで、建築設計・監理業務委託契約や、工事請負契約の成約に大きな影響が出ました。
また、2021年2月に新施策として立ち上げた『PROTO BANK※』ビジネスは、既存加盟店や新規の建設会社からの募集を開始しましたが、コンテンツ整備の遅れもあるなか、コロナ禍で厳しい事業環境下にある既存加盟店からの想定を超える申込みがあったものの、当事業年度の業績への寄与は限定的となりました。
一方、当社が顧客に直接プロデュースを行うビジネス(プロデュースビジネス)においては、建築家情報空間「ASJ CELL」やASJリゾートをコンセプトに「ASJ Yokohama Satellite」(横浜市)と、「ASJ Shonan Satellite」(神奈川県鎌倉市)の営業拠点をべースとした営業展開を予定しておりましたが、直営イベントの中止等により新規アカデミー会員の獲得が非常に厳しい状況となりました。
さらに、2021年1月からの度重なる緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置発令により、例年3月に売上計上が集中する時期において、外出自粛等による顧客との契約打合せの延期をはじめ、雇用不安等による建築資金計画への影響などから、契約締結予定案件の建設計画見直し等が発生いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高は675,232千円(前事業年度比24.1%減)となりました。
損益面においては、人員減等による人件費の減少や、営業関係諸経費及び販売促進費、広告宣伝費等の削減により、販売費及び一般管理費の圧縮を行いましたが、売上高が低調であったことから、当事業年度の営業損失は260,175千円(前事業年度営業損失445,093千円)となりました。また、保有資産の見直しの一環として保険を解約し、保険返戻金として3,660千円及び補助金収入7,400千円、雇用調整助成金1,380千円を営業外収益に計上いたしましたが、経常損失は248,762千円(前事業年度経常損失452,364千円)となりました。
開発中のソフトウエアについては、ソフトウエア仮勘定として資産計上しておりましたが、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき回収可能性を検討し、将来の収益見込み等を勘案した結果、帳簿価額22,800千円の減損損失処理を行い、特別損失23,100千円を計上いたしました。
その結果、当期純損失272,956千円(前事業年度当期純損失524,253千円)となりました。
(※)「PROTO BANK」とは、ASJ建築家ネットワーク事業により過去に建設された名作住宅の図面を活用することで顧客のご予算にあった建築家デザイン住宅をあたかもモデルハウスを選択するかのようにWeb上で自由に選択できる仕組みをいいます。
なお、当社はASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
b.財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は584,382千円となり、前事業年度末と比べて47,310千円減少いたしました。
流動資産は前事業年度末に比べ、14,727千円減少し、460,342千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加151,385千円及び売掛金の減少92,260千円、立替金の減少31,628千円、貸倒引当金の増加による減少26,037千円等によるものであります。
固定資産は前事業年度末に比べ、32,583千円減少し、124,039千円となりました。これは主に、長期前払費用の減少17,611千円、差入保証金の減少7,368千円、従業員に対する長期貸付金の減少7,602千円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は397,864千円となり、前事業年度末と比べて126,677千円増加いたしました。
流動負債は前事業年度末に比べ、88,486千円減少し、182,701千円となりました。これは主に、未払金の減少42,442千円、工事完成保証損失引当金の減少36,522千円等によるものであります。
固定負債は前事業年度末に比べ、215,163千円増加し、215,163千円となりました。これは、長期借入金200,000千円の増加、長期未払金15,163千円の増加によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は186,517千円となり、前事業年度末と比べて173,987千円減少いたしました。これは、利益剰余金の減少272,956千円,新株発行による資本金49,538千円増加及び資本準備金49,430千円増加によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、151,385千円増加し236,927千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は142,312千円(前年同期は309,642千円の支出)となりました。これは主に税引前当期純損失271,862千円の計上及び未払金の減少額41,782千円、工事完成保証損失引当金の減少額36,522千円等の支出要因のほか、売上債権の減少額93,136千円及び長期未払金の増加額15,163千円等の収入要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,236千円(前年同期は43,861千円の支出)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入15,012千円、従業員に対する貸付金の回収による収入4,336千円等の収入要因のほか無形固定資産の取得による支出23,460千円等の支出要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は297,934千円(前年同期は782千円の支出)となりました。これは長期借入れによる収入200,000千円、株式の発行による収入97,934千円の収入要因によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社は、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
ASJ建築家ネットワーク事業の性格上、受注の記載になじまないため、受注状況に関する記載はしておりません。
c. 販売実績
当社は、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであり、当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ASJ建築家ネットワーク事業(千円)675,23275.9
合計(千円)675,23275.9

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度は、例年3月に売上計上が集中する時期において、新型コロナウイルスの感染急拡大により当社事業活動に深刻な影響が生じたこと等により、売上高は675,232千円(計画比9.5%減)となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析
当事業年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響を合理的に算定することが困難であることから、経営目標を未定として事業活動を行ってまいりましたが、2021年2月12日に当該時点での感染症の状況や業績動向等を踏まえ、経営目標を売上高746,000千円、営業損失247,000千円としました。
当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大懸念等の影響により、新規顧客獲得のための建築家展等のイベント開催数が大きく減少するなど厳しい状況のなか、Web 等を積極的に活用した営業スタイルの提案・実施や、新営業施策の『PROTO BANK』ビジネスに注力いたしました。しかしながら、例年3月に売上計上が集中する時期において、度重なる緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置発令等による影響も加わり、売上高は675,232千円(計画比9.5%減)となりました。
また、営業損益においては、販売費及び一般管理費の圧縮を行いましたが、売上高が低調であったことから、営業損失は260,175千円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金であります。
運転資金は、主に人件費、販売促進費、建物賃借料等の販売費及び一般管理費によるものであります。また、設備投資資金は当社事業運営に係る基幹システム開発及び社内業務効率化のためのシステム開発等を目的としたソフトウエア開発費用であります。
当社は、運転資金と設備投資資金については、自己資金並びに当事業年度における第三者割当増資及び金融機関からの資金借入による調達資金で充当いたしました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その財務諸表の作成するにあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(貸倒引当金)
当社は、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
将来、取引先の財務状況が悪化し支払い能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生することにより、当社の業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、収束時期及び今後の当社への業績への影響等は見通しが立てにくい状況でありますが、貸倒引当金の回収可能性の判断に関しては、当事業年度末時点で入手可能な情報をもとに、検証を行っております。

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