有価証券報告書-第21期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

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2021/12/17 11:07
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けて厳しい状況となり、今後の先行きについては国内外の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、依然として予断を許さない状況が続くものと考えられます。
当社グループが事業を展開している国内のインターネット広告市場については、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年のインターネット広告費は前年比105.9%の2兆2,290億円(株式会社電通「2020年日本の広告費」)と成長はやや鈍化したものの、アドテクノロジーの進化を背景にした運用型広告がインターネット広告市場全体を牽引、総広告費に占める媒体構成比は前年から5.9ポイント増の36.2%となり、広告市場のインターネットシフトのトレンドが続いております。
また、当社グループのもう一つの対面市場であるEC市場については、2020年国内BtoC-EC市場規模は前年比99.6%の19.3兆円となりましたが、分野別では新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた旅行サービス等のサービス系分野が前年比63.9%と大幅減となった一方で、物販系分野に関しては前年比121.7%と大きく伸長しております。また、物販系分野におけるEC化率も、BtoC-ECで8.1%(前年比1.3ポイント増)、BtoB-ECで33.5%(前年比1.8ポイント増)と増加傾向にあり(いずれも経済産業省「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)報告書」)、国内のEC市場規模拡大は継続しております。
このような事業環境の下、当社グループは、データとテクノロジーによって世界中の企業によるマーケティング活動を支援し、売り手と買い手の幸せをつくる企業を目指して事業展開を行っており、当連結会計年度の経営成績は、売上高2,957,672千円(前年同期比12.9%増)、営業利益365,457千円(前年同期比32.0%増)、経常利益364,295千円(前年同期比39.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益239,645千円(前年同期比30.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりとなりました。
(マーケティングプラットフォーム事業)
当事業は、インターネットにおける消費者行動を横断的に測定し、マーケティングに活用するためのクラウドサービスを提供する事業であります。当事業では、中期戦略としてマーケティング・トランスフォーメーション・プラットフォーム戦略(MXP戦略)を掲げ、既存サービスの成長加速と新サービスの複数展開により、国内顧客企業のマーケティングDXを支援するプラットフォームビジネスを目指しております。広告効果測定プラットフォーム「AD EBiS」を主力サービスとし、分析レポート自動作成サービス「アドレポ」等の広告代理店向けプラットフォームビジネスや、クリエイティブ領域等のマーケティング成果向上を目的とした新サービス開発にも取り組んでおります。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の影響により、対面型ビジネス領域顧客のサービス利用は減少したものの、EC業界等の非対面ビジネス領域顧客のサービス利用が好調であったため、全体としては売上を伸長させております。また、コロナ禍以降働き方の多様性が注目される中、マーケティング業界においてもDX需要が高まっており、当セグメントの各サービスの商機と捉えて新機能や新サービスの開発に取り組んでおります。
こうした活動の結果、「AD EBiS」は、広告効果測定ツールを対象に行われた実績調査において売上シェア86.7%及び『売上シェアNo.1』『国内導入実績No.1』『EC業界導入実績No.1』『BtoB向けSaaS企業導入実績No.1』という高い評価をいただいております(日本マーケティングリサーチ機構調べ 調査概要:2021年6月期 指定領域における競合調査)。
また、事業領域の拡大を図るため、WEB制作等のクリエイティブ領域に強みをもつ株式会社スプーと、SNSと動画を活用したマーケティング支援事業を展開する株式会社トピカを連結子会社といたしました。これらグループ会社の事業領域と当社の持つテクノロジーとを融合し、新たな価値提供と領域の拡大を目指してまいります。
この結果、マーケティングプラットフォーム事業の売上高は2,599,254千円(前年同期比12.1%増)、セグメント利益は246,649千円(前年同期比24.2%増)となりました。
(商流プラットフォーム事業)
当事業は、EC構築のためのオープンプラットフォーム「EC-CUBE」を提供する事業であります。「EC-CUBE」はフリーミアムモデルのオープンソース・パッケージとして提供しており、EC事業者のインフラ整備や売上向上に貢献する一方、「EC-CUBE」と連携する各種サービス(決済代行等)の提供事業者からマージン収入を得るというエコシステムを構築しております。また、このオープンソース版「EC-CUBE」に加えて、サーバ運用やインストール作業が不要なクラウドECプラットフォームとして「ec-cube.co」のサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、引き続きコロナ禍における巣ごもり需要は好調に推移しており、当セグメントの主要な収益である決済マージン収入も増収となりましたが、対前年増収率では巣ごもり需要による効果はほぼ一巡している状況です。
また、2020年12月21日付で株式会社イーシーキューブは株式会社オリエントコーポレーションと資本業務提携契約を締結いたしました。この業務提携により、同社クレジットカード加盟店のDX化支援として「ec-cube.co」の拡販に取り組んでおります。
この結果、商流プラットフォーム事業売上高は358,417千円(前年同期比19.2%増)、セグメント利益は118,807千円(前年同期比51.5%増)となりました。
また、財政状態については次のとおりとなりました。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,871,020千円となり、前連結会計年度末に比べ307,527千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が273,033千円増加したことによるものであります。
また、固定資産は1,268,114千円となり、前連結会計年度末に比べ80,136千円増加いたしました。これは主に子会社取得によりのれんが133,902千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,139,134千円となり、前連結会計年度末に比べ387,664千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は919,880千円となり、前連結会計年度末に比べ201,657千円増加いたしました。これは主に短期借入金が100,000千円、未払金が36,505千円及び未払法人税等が75,567千円増加したことによるものであります。
また、固定負債は571,238千円となり、前連結会計年度末に比べ186,540千円減少いたしました。これは主に約定返済により長期借入金が161,971千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,491,118千円となり、前連結会計年度末に比べ15,117千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,648,016千円となり、前連結会計年度末に比べ372,547千円増加いたしました。これは主に剰余金の配当による25,231千円の減少と、親会社株主に帰属する当期純利益239,645千円の計上及び連結子会社である株式会社イーシーキューブ株式の一部譲渡等による資本剰余金108,612千円の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は51.8%(前連結会計年度は46.4%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ273,033千円増加し、1,391,750千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は573,316千円(前年同期比109.9%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を361,125千円、減価償却費188,894千円及びのれん償却額83,768千円を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は347,257千円(前年同期比31.9%減)となりました。これは主に、自社開発ソフトウェアの計上等の無形固定資産の取得による支出107,138千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出211,823千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は23,973千円(前年同期は334,708千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出262,575千円及び配当金の支払額25,150千円があった一方で、短期借入金の純増額が100,000千円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入162,750千円等があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループの事業内容は受注生産形態をとらない事業が多く、セグメント別に生産の規模を金額あるいは数量で示すことがなじまないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社グループの事業内容は受注生産形態をとらない事業が多く、セグメント別に受注の規模を金額あるいは数量で示すことがなじまないため、記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
販売高(千円)前年同期比(%)
マーケティングプラットフォーム事業2,599,254112.1
商流プラットフォーム事業358,417119.2
合計2,957,672112.9

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産の分析)
当連結会計年度末における資産の合計は3,139,134千円となり、前連結会計年度末に比べ387,664千円増加いたしました。
当連結会計年度末における流動資産は1,871,020千円となり、前連結会計年度末に比べ307,527千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益239,645千円の計上等により現金及び預金が273,033千円増加したことによるものであります。また、固定資産は1,268,114千円となり、前連結会計年度末に比べ80,136千円増加いたしました。これは主に株式会社トピカの子会社化に伴いのれんが133,902千円増加したことによるものであります。
なお、セグメント毎の内訳については、マーケティングプラットフォーム事業が2,890,133千円、商流プラットフォーム事業が249,001千円であります。
(負債の分析)
当連結会計年度末における負債の合計は1,491,118千円となり、前連結会計年度末に比べ15,117千円増加いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は919,880千円となり、前連結会計年度末に比べ201,657千円増加いたしました。これは主に運転資金への充当や今後の事業拡大のための資金調達により短期借入金が100,000千円増加したことや利益計上に伴う税負担増加により未払法人税等が75,567千円増加したことによるものであります。また、固定負債は571,238千円となり、前連結会計年度末に比べ186,540千円減少いたしました。これは主に約定返済により長期借入金が161,971千円減少したことによるものであります。
(純資産の分析)
当連結会計年度末における純資産合計は1,648,016千円となり、前連結会計年度末に比べ372,547千円増加いたしました。これは主に、連結子会社株式の一部譲渡による資本剰余金の増加108,612千円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加214,413千円及び譲渡制限付株式報酬の付与や新株予約権の権利行使による自己株式の処分による自己株式の減少23,434千円によるものであります。この結果、自己資本比率は51.8%(前連結会計年度末は46.4%)となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績の概要については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は次のとおりであります。
(売上高、営業利益)
当連結会計年度の売上高は2,957,672千円(前年同期比12.9%増)、営業利益は365,457千円(前年同期比32.0%増)となりました。売上の9割近くをマーケティングプラットフォーム事業が占めており、同事業については新機能追加や利用量増による顧客平均単価向上が功奏し、同事業の売上高は2,599,254千円(前年同期比12.1%増)となりました。なお、当連結会計年度において連結子会社となった株式会社スプー及び株式会社トピカによる増収効果は67,049千円であります。また商流プラットフォーム事業については、巣ごもり消費増加によるEC決済手数料収入が増加し、売上高は358,417千円(前年同期比19.2%増)となりました。
また、売上総利益は2,039,061千円(前年同期比11.3%増)となりました。これは主に売上高の増加によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、持分法による投資利益3,391千円等を計上したことにより11,871千円(前年同期比235.5%増)となりました。また、営業外費用は借入金に係る支払利息6,396千円等を計上したことにより13,033千円(前年同期比32.5%減)となりました。この結果、経常利益は364,295千円(前年同期比39.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、一部ソフトウェアに係る減損損失3,170千円を計上したことにより361,125千円(前年同期比38.3%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は239,645千円(前年同期比30.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当社グループの資本の財源については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れによる資金調達によっております。今後の資金需要のうち主なものは運転資金及びシステム開発等にかかる設備投資等によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は978,435千円(前年同期比9.1%減)であり、現金及び現金同等物の残高は1,391,750千円(前年同期比24.4%増)となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に対する新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、既存事業に加えて新サービスの創出及び育成や、M&Aによる事業領域拡大に取り組んでおり、当連結会計年度を初年度とする3カ年の中期経営計画『VISION2023』を策定しております。この中期経営計画の下、当連結会計年度の売上高目標については30億円としておりましたが、この目標に対して達成率98.6%での着地となりました。
引き続き、当該中期経営計画で定めた目標である、2023年9月期の連結売上高50億円、連結営業利益率15%、連結株主資本配当率3%以上という指標の達成にむけて取り組んでまいります。

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