有価証券報告書-第24期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 13:50
【資料】
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【項目】
103項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で緩やかな回復が見られるものの、世界的な金融引締め等による海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響が懸念される等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社が属する出版業界におきましては、紙の出版物の市場は厳しい状況が続いているものの、一方で電子出版の市場は堅調な成長を続けております。公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2023年(1月から12月まで)の紙と電子を合算した推定販売金額は前年比2.1%減の1兆5,963億円となり、その内訳は、紙の出版物については同6.0%減の1兆612億円、電子出版については同6.7%増の5,351億円となっております。
こうした環境の中、インターネット発の出版の先駆者である当社は、「これまでのやり方や常識に全くとらわれず」、「良いもの面白いもの望まれるものを徹底的に追求していく」というミッションの下、インターネット時代の新しいエンターテインメントを創造することを目的とし、インターネット上で話題となっている小説・漫画等のコンテンツを書籍化する事業に取り組んでまいりました。
当事業年度における書籍のジャンル別の概況は以下の通りであります。
(ライトノベル)
当事業年度の刊行点数は前期を大きく上回る344点(前期比71点増)となりました。各書籍の売れ行きにつきましては、TVアニメ化タイトルである『Re:Monster』が、最新巻を刊行したことに加えて2024年4月からのアニメ放送にあわせた既刊の増刷及び出荷を行ったことにより、好調に推移いたしました。また、電子書籍販売につきましては、2024年1月からアニメ第2期の放送を開始した『月が導く異世界道中』の既刊がアニメの放送に伴って大きく販売数を伸ばし、売上を牽引いたしました。
結果、当事業年度の売上高は前期を上回る着地となりました。
(漫画)
当事業年度の刊行点数は前期を上回る187点(前期比26点増)となりました。各書籍の売れ行きにつきましては、2024年4月からアニメ放送を開始する『Re:Monster』や同じく4月からアニメ放送を開始する『THE NEW GATE』等の人気シリーズの続刊が引き続き好調に推移いたしました。また、漫画と親和性の高い電子書籍販売につきましては、新規配信点数の増加、各ストアにおける拡販施策の展開、アニメ放送による販売数の伸長等により、売上高は大幅に増加いたしました。
結果、当事業年度の売上高は前期を大幅に上回る着地となりました。
(文庫)
当事業年度の刊行点数は前期を上回る185点(前期比26点増)となりました。シリーズ累計144万部を超える人気シリーズ『居酒屋ぼったくり』の文庫版が堅調に推移し、当ジャンルの売上を牽引いたしました。また、日本歴史時代作家協会主催の「第11回日本歴史時代作家協会賞」において文庫書き下ろし新人賞を受賞した時代小説『谷中の用心棒 萩尾大楽』の続編を刊行する等、取扱いジャンルの拡大にも引き続き注力してまいりました。
しかし、開拓中のジャンルにおける刊行を強化した反面、刊行書籍1点あたりの発行部数は前期より減少したことから、当事業年度の売上高は前期を下回る金額で着地いたしました。
(その他)
当事業年度の刊行点数は4点(前期比3点減)となりました。当ジャンルにおいては、更なる業績拡大及びポートフォリオ最適化の観点から、特定ジャンルに依存しない幅広いジャンルにおける書籍の刊行に取り組んでまいりました。
しかしながら、刊行計画の都合上、刊行点数が前期から減少したことにより、当事業年度の売上高は前期を下回る金額で着地いたしました。
以上の活動の結果、当事業年度の売上高は10,334,097千円(前期比11.3%増)となり、過去最高を更新いたしました。利益面につきましては、増収効果はあったものの、期初に計画していた「印税率の改定」及び「人材・設備の拡充」といった事業基盤強化を目的とした成長投資を実施したことや紙書籍の製本コストが増加していること等から利益率が低下し、営業利益は2,272,181千円(同6.0%減)、経常利益は2,279,071千円(同6.1%減)、当期純利益は1,403,294千円(同6.8%減)となりました。
また、当事業年度末における資産合計は13,946,426千円(前事業年度末比12.1%増)、負債合計は2,257,409千円(同5.0%増)、純資産合計は11,689,017千円(同13.6%増)となりました。
(注)シリーズ累計部数:同作品の続編に加え、同作品の漫画及び文庫を含み、部数は電子書籍販売数を含む。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末より935,598千円増加し、9,707,339千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,248,069千円の収入(前事業年度は1,618,854千円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益の計上によるものであります。また、主な減少要因は、法人税等の支払によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは286,506千円の支出(前事業年度は25,848千円の収入)となりました。これは主に、出資金の払込による支出188,790千円及び有形固定資産の取得による支出64,043千円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは25,963千円の支出(前事業年度は24,442千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出24,200千円が発生したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は出版事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
a.生産実績
事業区分当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
出版事業(千円)3,756,045108.8
合計(千円)3,756,045108.8

(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。
c.販売実績
事業区分当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
出版事業(千円)10,334,097111.3
合計(千円)10,334,097111.3

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社メディアドゥ5,015,29854.05,702,05955.2
株式会社星雲社2,002,11121.61,893,69818.3
株式会社カカオピッコマ1,219,44613.11,386,25813.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の流動資産は、前事業年度末に比べ1,188,331千円増加し、13,286,432千円となりました。これは主に、現金及び預金が増加(前事業年度末比935,598千円増)したこと並びに売掛金が増加(同171,092千円増)したことによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ322,094千円増加し、659,994千円となりました。これは主に、投資その他の資産が増加(同289,406千円増)したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べ113,559千円増加し、2,223,509千円となりました。これは主に、未払法人税等が減少(前事業年度末比165,499千円減)した一方で、未払金が増加(同129,719千円増)したこと、未払費用が増加(同73,920千円増)したこと、前受金が増加(同32,884千円増)したこと並びに返金負債が増加(同27,520千円増)したことによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べ6,428千円減少し、33,900千円となりました。これは、リース債務が増加(同5,687千円増)した一方で、長期借入金が減少(同12,116千円減)したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ1,403,294千円増加し、11,689,017千円となりました。これは全て、利益剰余金の増加によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は10,334,097千円となり、前事業年度に比べ1,045,517千円の増加となりました。これは主に、電子書籍の販売体制強化等により電子書籍売上が大幅に伸長したことによるものであります。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は2,272,181千円となり、前事業年度に比べ145,079千円の減少となりました。これは主に、売上高の増収効果はあったものの、期初に計画していた「印税率の改定」及び「人材・設備の拡充」といった事業基盤強化を目的とした成長投資を実施したことや紙書籍の製本コストが増加していること等から利益率が低下したことによるものであります。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は1,403,294千円となり、前事業年度に比べ102,979千円の減少となりました。
c.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性について
当社の運転資金需要のうち主なものは、出版事業に係わる製造費(印刷費、印税など含む。)、販売費及び一般管理費等の営業費であります。投資を目的とした資金需要は、当社ビジネスモデルの基幹となる投稿サイトに対する開発費となります。
当社は、運転資金及び投資を目的とした資金につきましては、内部資金または借り入れにより資金調達することとしております。
なお、当事業年度末における借入金の残高は、38,799千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、9,707,339千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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