有価証券報告書-第22期(2025/04/01-2026/03/31)
当社グループは、前連結会計年度より事業年度を従来の9月30日から3月31日に変更いたしました。これに伴い、前連結会計年度は2024年10月1日から2025年3月31日までの6ケ月間の変則決算となりましたので、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関して、前連結会計年度との比較は記載しておりません。
経営成績等の状況の概要
(1) 業績
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇の継続に加え、米国の通商政策の動向や中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇への懸念、地政学的リスクの高まりによる金融資本市場への影響等、依然として先行き不透明な状況下で推移いたしました。
当社グループが属する情報サービス産業においては、社会全体で進展しているデジタル化や、進展が著しい生成AI等の先端技術の活用に関する設備投資は継続しており、IT投資・DX関連投資需要は堅調に推移いたしました。しかしながら、IT人材不足は常態化しており、特に先端IT人材の確保とリスキリングによる技術力向上が課題となっております。
このような状況下において、当社グループは、2025年5月13日に公表いたしました中期経営計画「PCI-VISION2027」に基づき、既存事業の深化とともに持続的成長及び収益の「質」向上を目指し、「①パーパス経営の実践」「②高収益体質へのシフト」「③人的資本経営の高度化」「④サステナブル経営の深化」のこれら4項目を基本コンセプトとした事業活動を推進してまいりました。また、親会社である株式会社レスター及びそのグループ会社の豊富な経営資源の有効活用を図りつつ、両社グループの協業による事業展開を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は26,835百万円、営業利益は1,558百万円、経常利益は1,621百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,129百万円となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
(エンジニアリング事業)
エンジニアリング事業につきましては、売上高は14,953百万円となり、セグメント利益は1,304百万円となりました。
エンベデッド分野においては、米国関税の影響が継続して懸念されたものの、当期間への影響は軽微に留まりました。車載関連では、モビリティ変革の鍵となるSDV(※1)化の進展に伴い、ISO26262(機能安全規格)やAUTOSAR(※2)に準拠した車載システムのAD/ADAS(※3)ソフトウェア開発案件の需要が拡大いたしました。これらの高度な専門性を要する案件の引き合いが強かったことから、自動車関連が堅調に推移いたしました。また、通信・制御系の組込み開発案件が好調に推移いたしました。エンタープライズ分野においては、官公庁向けシステム開発案件を受注する等、堅調に推移した他、ERP構築案件が収益に大きく貢献いたしました。
当連結会計年度よりシステム開発工程において生成AIツールの活用を推進し、開発生産性の向上に努めてまいりました。
(プロダクト/デバイス事業)
プロダクト/デバイス事業につきましては、売上高は7,986百万円となり、セグメント利益は366百万円となりました。
組込PC/コントローラ分野につきましては、官公庁向けPCの大口案件や生産性向上の取り組みにより収益性改善の進展があったものの、主要顧客の需要減少に加え、急激な為替変動やメモリ等の部材価格高騰が原価を押し上げ、利益を圧迫する結果となりました。半導体設計・テスト分野につきましては、車載インフラやIoT関連に係る半導体潜在需要は底堅く、商談件数は増加傾向にあります。主要顧客からの受注減に対し、顧客基盤の多角化を推進しており、受注水準は緩やかな改善傾向にあるものの、当初想定した回復ペースに対しては依然として途上の状況にあります。また、一部の開発案件で工数の大幅な超過が発生し、プロジェクトの採算性が悪化したことで、同分野の収益性が低下いたしました。
(ICTソリューション事業)
ICTソリューション事業につきましては、売上高は4,036百万円となり、セグメント利益は617百万円となりました。
ソリューション分野におきましては、AIを活用した自社ソリューションに加え、AWS(Amazon Web Services)等のクラウドプラットフォームやノーコード開発プラットフォームを活用したシステム構築案件が好調に推移いたしました。また、花き市場・水産市場向けソリューション案件が着実に進展したことが売上高の増加に大きく寄与いたしました。メインフレーム系につきましても、第1四半期連結累計期間に計上された大型案件が売上高の増加に寄与いたしました。
(注)上記に用いられている用語の説明は以下のとおりであります。
(※1)SDV:(Software Defined Vehicle)
ソフトウェアによって車両の機能や特性を定義・制御され、アップデートを通じて、購入後も機能が向上する自動車の概念。
(※2)AUTOSAR:(AUTomotive Open System ARchitecture)
自動車業界のソフトウェア開発の効率化を図るために、車載ソフトウェア開発の共通化を目指したプラットフォームの標準規格。
(※3)AD/ADAS:(Autonomous Driving/Advanced Driver-Assistance Systems、自動運転/先進運転支援)
自動運転と、運転者の安全や利便性を支援するシステム。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,594百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,192百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,622百万円、減価償却費147百万円、のれん償却額181百万円、売上債権及び契約資産の減少806百万円があった一方で、棚卸資産の増加388百万円、仕入債務の減少505百万円、法人税等の支払額485百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は53百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出73百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は617百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出165百万円、配当金の支払額435百万円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
(注) 金額は、製造原価によっております。
(2) 受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
(資産)
総資産は16,023百万円となり、前連結会計年度末に比べ123百万円増加しました。
流動資産は12,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ272百万円増加しました。その主な要因は、現金及び預金の増加521百万円、電子記録債権の減少905百万円、契約資産の増加105百万円、棚卸資産の増加388百万円によるものであります。
固定資産は3,627百万円となり、前連結会計年度末に比べ149百万円減少しました。有形固定資産は23百万円、無形固定資産は176百万円それぞれ減少しましたが、投資その他の資産は50百万円増加しました。有形固定資産の減少の主な要因は、建物附属設備の減少26百万円であります。無形固定資産の減少の主な要因は、のれんの減少181百万円であります。投資その他の資産の増加の主な要因は、退職給付に係る資産の増加81百万円であります。
(負債)
負債は5,834百万円となり、前連結会計年度末に比べ613百万円減少しました。
流動負債は4,938百万円となり、前連結会計年度末に比べ500百万円減少しました。その主な要因は、買掛金の減少195百万円、電子記録債務の減少309百万円、契約負債の増加179百万円によるものであります。
固定負債は895百万円となり、前連結会計年度末に比べ113百万円減少しました。その主な要因は、長期借入金の減少71百万円によるものであります。
(純資産)
純資産は10,189百万円となり、前連結会計年度末に比べ736百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,129百万円の計上による増加の一方で、配当金の支払435百万円による減少等があったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.5%から60.8%となりました。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、26,835百万円となりました。当連結会計年度においては、当社グループの成長ドライバーであるICTソリューション事業におけるクラウド・AI構築ビジネスの伸長やプロダクト/デバイス事業における官公庁向け案件の寄与により、概ね堅調に推移しました。一方で、米国の通商政策の不透明感等を背景とした外部環境の急激な変化に伴い、第3四半期以降、顧客の投資判断に慎重姿勢が見られ、エンジニアリング事業では主要顧客の一部の製造業における新製品開発計画見直しにより、開発案件の縮小や開始時期の期ずれが発生しました。加えて、プロダクト/デバイス事業においては、主要顧客の調達方針変更への対応が遅延したこと、及び、顧客の生産調整に伴い、受注時期やボリュームに当初想定との差異が生じる等の厳しい影響を受けました。
(売上原価)
売上原価は、20,483百万円となりました。特に、プロダクト/デバイス事業では、昨年11月以降の急激な円安の進行やメモリ等の部材価格の高騰により調達コストが上昇したものの、継続的なコスト削減や価格転嫁により影響の最小化に努めました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、4,794百万円となりました。上記の利益圧迫要因に対し、不要不急の経費抑制に努めてまいりましたが、中長期的な事業の成長を見据えた人的資本(採用・教育)及び研究開発への投資については、当初の方針通り実施しております。
この結果、営業利益は1,558百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は73百万円、営業外費用は9百万円となりました。
営業外収益の主な内訳は、助成金収入24百万円や為替差益18百万円、営業外費用の主な内訳は、支払補償費4百万円や支払利息3百万円であります。
この結果、経常利益は1,621百万円となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)
特別利益は22百万円、特別損失は21百万円となりました。
特別利益の主な内訳は、新株予約権戻入益13百万円、株式会社ソードにおいて前連結会計年度に発生した製品不具合対応費用の戻入による特別対策費戻入益8百万円であります。特別損失の主な内訳は、グループ会社における人員体制見直しに伴う臨時の早期割増退職金等の事業構造改善費用14百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は1,622百万円となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等合計は、487百万円となりました。
また、非支配株主に帰属する当期純利益は5百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,129百万円となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要は主に運転資金需要と投資資金需要の2つがあります。
運転資金需要のうち主なものは、ビジネスパートナー獲得のための費用の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、AI技術やDX関連などを含む各種の事業開発投資に加えて、最先端技術の獲得、顧客基盤の強化、あるいは事業成長の加速に資するM&Aの検討を継続的に行っております。
これら資金需要につきましては、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金にて対応する考えでおりますが、必要に応じて、後述の強固な財務基盤を背景にした多様な資金調達(金融機関からの借入、各種社債の発行等)にて対応する所存です。
なお、当社グループの2026年3月末時点における、銀行借入等を通じた有利子負債が317百万円であるのに対し、現金及び現金同等物は4,594百万円と有利子負債を上回る水準となっており、強固な財務基盤を実現しております。
手許の運転資金につきましては、当社及び連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネージメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、十分な流動性を確保するとともに、資金効率の最適化を図っております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。事業環境、事業内容、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部監査体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、「我々は、お客様の満足を通じて全社員の幸せを追求し、そして社会の発展に貢献します」を企業理念として掲げております。この企業理念のもと、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に適切に対処していくことが必要であると認識しております。
経営成績等の状況の概要
(1) 業績
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇の継続に加え、米国の通商政策の動向や中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇への懸念、地政学的リスクの高まりによる金融資本市場への影響等、依然として先行き不透明な状況下で推移いたしました。
当社グループが属する情報サービス産業においては、社会全体で進展しているデジタル化や、進展が著しい生成AI等の先端技術の活用に関する設備投資は継続しており、IT投資・DX関連投資需要は堅調に推移いたしました。しかしながら、IT人材不足は常態化しており、特に先端IT人材の確保とリスキリングによる技術力向上が課題となっております。
このような状況下において、当社グループは、2025年5月13日に公表いたしました中期経営計画「PCI-VISION2027」に基づき、既存事業の深化とともに持続的成長及び収益の「質」向上を目指し、「①パーパス経営の実践」「②高収益体質へのシフト」「③人的資本経営の高度化」「④サステナブル経営の深化」のこれら4項目を基本コンセプトとした事業活動を推進してまいりました。また、親会社である株式会社レスター及びそのグループ会社の豊富な経営資源の有効活用を図りつつ、両社グループの協業による事業展開を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は26,835百万円、営業利益は1,558百万円、経常利益は1,621百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,129百万円となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
(エンジニアリング事業)
エンジニアリング事業につきましては、売上高は14,953百万円となり、セグメント利益は1,304百万円となりました。
エンベデッド分野においては、米国関税の影響が継続して懸念されたものの、当期間への影響は軽微に留まりました。車載関連では、モビリティ変革の鍵となるSDV(※1)化の進展に伴い、ISO26262(機能安全規格)やAUTOSAR(※2)に準拠した車載システムのAD/ADAS(※3)ソフトウェア開発案件の需要が拡大いたしました。これらの高度な専門性を要する案件の引き合いが強かったことから、自動車関連が堅調に推移いたしました。また、通信・制御系の組込み開発案件が好調に推移いたしました。エンタープライズ分野においては、官公庁向けシステム開発案件を受注する等、堅調に推移した他、ERP構築案件が収益に大きく貢献いたしました。
当連結会計年度よりシステム開発工程において生成AIツールの活用を推進し、開発生産性の向上に努めてまいりました。
(プロダクト/デバイス事業)
プロダクト/デバイス事業につきましては、売上高は7,986百万円となり、セグメント利益は366百万円となりました。
組込PC/コントローラ分野につきましては、官公庁向けPCの大口案件や生産性向上の取り組みにより収益性改善の進展があったものの、主要顧客の需要減少に加え、急激な為替変動やメモリ等の部材価格高騰が原価を押し上げ、利益を圧迫する結果となりました。半導体設計・テスト分野につきましては、車載インフラやIoT関連に係る半導体潜在需要は底堅く、商談件数は増加傾向にあります。主要顧客からの受注減に対し、顧客基盤の多角化を推進しており、受注水準は緩やかな改善傾向にあるものの、当初想定した回復ペースに対しては依然として途上の状況にあります。また、一部の開発案件で工数の大幅な超過が発生し、プロジェクトの採算性が悪化したことで、同分野の収益性が低下いたしました。
(ICTソリューション事業)
ICTソリューション事業につきましては、売上高は4,036百万円となり、セグメント利益は617百万円となりました。
ソリューション分野におきましては、AIを活用した自社ソリューションに加え、AWS(Amazon Web Services)等のクラウドプラットフォームやノーコード開発プラットフォームを活用したシステム構築案件が好調に推移いたしました。また、花き市場・水産市場向けソリューション案件が着実に進展したことが売上高の増加に大きく寄与いたしました。メインフレーム系につきましても、第1四半期連結累計期間に計上された大型案件が売上高の増加に寄与いたしました。
(注)上記に用いられている用語の説明は以下のとおりであります。
(※1)SDV:(Software Defined Vehicle)
ソフトウェアによって車両の機能や特性を定義・制御され、アップデートを通じて、購入後も機能が向上する自動車の概念。
(※2)AUTOSAR:(AUTomotive Open System ARchitecture)
自動車業界のソフトウェア開発の効率化を図るために、車載ソフトウェア開発の共通化を目指したプラットフォームの標準規格。
(※3)AD/ADAS:(Autonomous Driving/Advanced Driver-Assistance Systems、自動運転/先進運転支援)
自動運転と、運転者の安全や利便性を支援するシステム。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,594百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,192百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,622百万円、減価償却費147百万円、のれん償却額181百万円、売上債権及び契約資産の減少806百万円があった一方で、棚卸資産の増加388百万円、仕入債務の減少505百万円、法人税等の支払額485百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は53百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出73百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は617百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出165百万円、配当金の支払額435百万円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |||
| 生産高 | 前年同期比 | |||
| エンジニアリング事業 | 166,916 | 千円 | - | % |
| プロダクト/デバイス事業 | 3,694,782 | - | ||
| 合計 | 3,861,698 | - | ||
(注) 金額は、製造原価によっております。
(2) 受注実績
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |||
| 販売高 | 前年同期比 | |||
| エンジニアリング事業 | 14,951,028 | 千円 | - | % |
| プロダクト/デバイス事業 | 7,946,907 | - | ||
| ICTソリューション事業 | 3,937,917 | - | ||
| 報告セグメント計 | 26,835,853 | - | ||
| 調整額 | - | - | ||
| 合計 | 26,835,853 | - | ||
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| キヤノン㈱ (旧 キヤノンメディカルシステムズ㈱) | 1,419,416 | 10.7 | 2,611,579 | 9.7 |
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
(資産)
総資産は16,023百万円となり、前連結会計年度末に比べ123百万円増加しました。
流動資産は12,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ272百万円増加しました。その主な要因は、現金及び預金の増加521百万円、電子記録債権の減少905百万円、契約資産の増加105百万円、棚卸資産の増加388百万円によるものであります。
固定資産は3,627百万円となり、前連結会計年度末に比べ149百万円減少しました。有形固定資産は23百万円、無形固定資産は176百万円それぞれ減少しましたが、投資その他の資産は50百万円増加しました。有形固定資産の減少の主な要因は、建物附属設備の減少26百万円であります。無形固定資産の減少の主な要因は、のれんの減少181百万円であります。投資その他の資産の増加の主な要因は、退職給付に係る資産の増加81百万円であります。
(負債)
負債は5,834百万円となり、前連結会計年度末に比べ613百万円減少しました。
流動負債は4,938百万円となり、前連結会計年度末に比べ500百万円減少しました。その主な要因は、買掛金の減少195百万円、電子記録債務の減少309百万円、契約負債の増加179百万円によるものであります。
固定負債は895百万円となり、前連結会計年度末に比べ113百万円減少しました。その主な要因は、長期借入金の減少71百万円によるものであります。
(純資産)
純資産は10,189百万円となり、前連結会計年度末に比べ736百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,129百万円の計上による増加の一方で、配当金の支払435百万円による減少等があったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.5%から60.8%となりました。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、26,835百万円となりました。当連結会計年度においては、当社グループの成長ドライバーであるICTソリューション事業におけるクラウド・AI構築ビジネスの伸長やプロダクト/デバイス事業における官公庁向け案件の寄与により、概ね堅調に推移しました。一方で、米国の通商政策の不透明感等を背景とした外部環境の急激な変化に伴い、第3四半期以降、顧客の投資判断に慎重姿勢が見られ、エンジニアリング事業では主要顧客の一部の製造業における新製品開発計画見直しにより、開発案件の縮小や開始時期の期ずれが発生しました。加えて、プロダクト/デバイス事業においては、主要顧客の調達方針変更への対応が遅延したこと、及び、顧客の生産調整に伴い、受注時期やボリュームに当初想定との差異が生じる等の厳しい影響を受けました。
(売上原価)
売上原価は、20,483百万円となりました。特に、プロダクト/デバイス事業では、昨年11月以降の急激な円安の進行やメモリ等の部材価格の高騰により調達コストが上昇したものの、継続的なコスト削減や価格転嫁により影響の最小化に努めました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、4,794百万円となりました。上記の利益圧迫要因に対し、不要不急の経費抑制に努めてまいりましたが、中長期的な事業の成長を見据えた人的資本(採用・教育)及び研究開発への投資については、当初の方針通り実施しております。
この結果、営業利益は1,558百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は73百万円、営業外費用は9百万円となりました。
営業外収益の主な内訳は、助成金収入24百万円や為替差益18百万円、営業外費用の主な内訳は、支払補償費4百万円や支払利息3百万円であります。
この結果、経常利益は1,621百万円となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)
特別利益は22百万円、特別損失は21百万円となりました。
特別利益の主な内訳は、新株予約権戻入益13百万円、株式会社ソードにおいて前連結会計年度に発生した製品不具合対応費用の戻入による特別対策費戻入益8百万円であります。特別損失の主な内訳は、グループ会社における人員体制見直しに伴う臨時の早期割増退職金等の事業構造改善費用14百万円であります。
この結果、税金等調整前当期純利益は1,622百万円となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等合計は、487百万円となりました。
また、非支配株主に帰属する当期純利益は5百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,129百万円となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要は主に運転資金需要と投資資金需要の2つがあります。
運転資金需要のうち主なものは、ビジネスパートナー獲得のための費用の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、AI技術やDX関連などを含む各種の事業開発投資に加えて、最先端技術の獲得、顧客基盤の強化、あるいは事業成長の加速に資するM&Aの検討を継続的に行っております。
これら資金需要につきましては、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金にて対応する考えでおりますが、必要に応じて、後述の強固な財務基盤を背景にした多様な資金調達(金融機関からの借入、各種社債の発行等)にて対応する所存です。
なお、当社グループの2026年3月末時点における、銀行借入等を通じた有利子負債が317百万円であるのに対し、現金及び現金同等物は4,594百万円と有利子負債を上回る水準となっており、強固な財務基盤を実現しております。
手許の運転資金につきましては、当社及び連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネージメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、十分な流動性を確保するとともに、資金効率の最適化を図っております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 48.7 | 56.6 | 56.5 | 60.8 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 60.2 | 66.6 | 55.6 | 63.1 |
| キャッシュ・フロー対 有利子負債比率(年) | 0.8 | 4.2 | 0.8 | 0.3 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ(倍) | 271.3 | 33.6 | 280.7 | 343.1 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。事業環境、事業内容、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部監査体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、「我々は、お客様の満足を通じて全社員の幸せを追求し、そして社会の発展に貢献します」を企業理念として掲げております。この企業理念のもと、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に適切に対処していくことが必要であると認識しております。