有価証券報告書-第49期(平成29年9月1日-平成30年8月31日)

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2018/11/27 15:11
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度(平成29年9月1日~平成30年8月31日)におけるわが国経済は、米中の保護主義的な通商政策に基づく貿易摩擦による世界経済の下振れリスク等、先行きは依然として不透明な状況が続いておりますが、米国や中国の消費市場の堅調な成長を背景に企業業績が好調に推移し、日本の低金利政策の継続効果もあり、設備投資の増加や雇用情勢の改善等、全般的に企業を取り巻く環境は緩やかな回復基調が続きました。
国内の建設市場においては、少子高齢化や労働人口の減少等の課題はあるものの、東京オリンピック需要が牽引し好調を維持しております。また、オリンピック後の建設投資額は一時的に低迷するものの、中長期的にはインフラの老朽化に伴う保守・メンテナンス需要の高まり等から、緩やかな成長が見込まれております。
海外においても、引き続きアジア経済の堅調な成長に伴う公的社会インフラ建設投資需要とともに、民間建設投資需要の伸びも期待されております。
このような経済環境と見通しの中、当社グループは、国内市場においては、引き続き人材の確保や技術者のマルチタスク化を促進することを通じ、現場生産性の向上を図ることによって利益を確保する一方で、海外、特にアセアン地域においては、拠点網の拡大に伴う人材を確保し、受注の拡大を図ってまいります。
当連結会計年度の業績は、売上高92億54百万円(前期比17.8%増)、営業利益1億62百万円(同40.9%減)、経常利益1億51百万円(同39.0%減)となり、また、親会社株主に帰属する当期純利益については、JESCO新宿御苑ビル売却に伴う固定資産売却益を特別利益に計上したこと等により10億99百万円(同835.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
a 国内EPC事業
国内EPC事業においては、JESCO CNS株式会社において、社会インフラ事業であるETCの整備工事等で前期に大型案件が完工したこと、また、受注価格競争の激化によりアミューズメント商業施設等関連工事が減少したものの、菅谷電気工事株式会社の株式を取得したことにより当連結会計年度より同社を連結の範囲に含めた影響から、事業全体としては増収減益となりました。
この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高67億41百万円(前期比13.8%増)、セグメント利益1億5百万円(同38.4%減)となりました。
b アセアンEPC事業
アセアンEPC事業においては、JESCO ASIA JOINT STOCK COMPANYにおいて、ITS設備工事等の大型ODA案件が前期に完工したものの、設計・積算業務については受注獲得に向けた活動を継続した結果増収となり、全体として若干の減収に留まりました。また、JESCO HOA BINH ENGINEERING JOINT STOCK COMPANYにおいて、ホーチミン市の大型集合住宅の電気設備工事等を多く手掛け、また、継続的な原価低減及び経費削減に向けた施策の実施により、結果として大幅な増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高23億10百万円(前期比33.7%増)、セグメント利益1億24百万円(同257.9%増)となりました。
c 不動産事業
不動産事業は、引き続き安定的な収益を獲得することに貢献しております。また、第4四半期連結会計期間において、賃貸用資産を売却したこと等により、若干減収となりました。
この結果、当連結会計年度における当セグメントの業績は、売上高2億2百万円(前期比2.6%減)、セグメント利益1億58百万円(同10.3%増)となりました。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末における流動資産は、65億10百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億40百万円の増加となりました。これは、現金及び預金が9億96百万円、受取手形・完成工事未収入金等が8億65百万円、未成工事支出金が5億23百万円増加し、原材料及び貯蔵品が1億32百万円減少したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産は、36億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億51百万円の減少となりました。これは有形固定資産が3億86百万円、無形固定資産が33百万円減少したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末の資産合計は、101億64百万円となり、18億98百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、44億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億12百万円の増加となりました。これは支払手形・工事未払金等が4億96百万円、未払法人税等が3億79百万円、未成工事受入金が1億97百万円増加し、1年内償還予定の社債が4億18百万円減少したこと等によるものであります。当連結会計年度末の固定負債は、20億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ39百万円の増加となりました。これは社債が4億25百万円、繰延税金負債が1億40百万円増加し、長期借入金が5億23百万円減少したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末の負債合計は、65億5百万円となり、7億52百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、36億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億45百万円の増加となりました。これは利益剰余金が10億32百万円、非支配株主持分が83百万円増加したこと等によるものであります。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末の26.8%から当連結会計年度末は32.3%になりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ8億68百万円増加し、14億91百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フロ-は、税金等調整前当期純利益の計上17億43百万円、仕入債務の増加4億90百万円等の増加要因に対し、固定資産売却損益17億71百万円、売上債権の増加8億79百万円等の減少要因により、2億41百万円の支出(前連結会計年度は4億51百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロ-は、固定資産の売却による収入33億7百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2億88百万円等の増加要因に対し、固定資産の取得による支出11億70百万円、定期預金の預入による支出87百万円等の減少要因により、22億90百万円の収入(前連結会計年度は2億19百万円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フロ-は、短期借入れによる収入25億26百万円、社債の発行による収入5億円等の増加要因に対し、短期借入金の返済による支出27億43百万円、長期借入金の返済による支出8億55百万円、社債の償還による支出4億93百万円、配当金の支払額57百万円等の減少要因により、11億71百万円の支出(前連結会計年度は8億43百万円の支出)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループは、主に営業活動から得られるキャッシュ・フローのほか、外部からの資金調達については、銀行借入れ等により実施しております。
また、営業債務や設備投資資金の支払、借入金の返済等に向けた資金需要に備えて、充分な資金を確保するために、適時にグループ各社からの報告に基づき資金繰計画を作成する等の方法により、資金の流動性確保を図りつつ、余剰資金が生じた場合には、財務体質の改善、更なる事業の拡大を目指した今後のM&A資金、海外事業の拡大に向けた投資、業務改革の推進や事業競争力の強化に向けたIT投資等の目的に充当する方針であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
また、株式を取得したことにより、菅谷電気工事株式会社を当連結会計年度より連結の範囲に含め、国内EPC事業として記載しております。
a 生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
b 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
国内EPC事業9,239,32657.17,444,35250.9
アセアンEPC事業3,730,979160.03,194,55283.9
不動産事業202,694△2.6
合計13,172,99975.010,638,90459.5

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、アセアンEPC事業におきまして、堅調な経済成長に伴う民間建設投資需要の伸びを受けて、JESCO HOA BINH ENGINEERING JOINT STOCK COMPANYにおけるホーチミン市の大型集合住宅の電気設備工事等の受注が大幅に増加したことによるものであります。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
国内EPC事業6,741,96513.8
アセアンEPC事業2,310,06033.7
不動産事業202,694△2.6
その他194
合計9,254,91517.8

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Hoa Binh Construction
Group Joint Stock
Company
1,114,85914.21,146,43312.4

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)
国内EPC事業1,870,35824.3
アセアンEPC事業845,78015.6
合計2,716,13921.5

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 主な相手先別の仕入実績及び総仕入実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ヤマト電機株式会社792,27035.4659,68424.3

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
e 外注実績
当連結会計年度における外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称外注高(千円)前期比(%)
国内EPC事業2,768,97626.1
アセアンEPC事業376,46818.5
合計3,145,44525.2

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行う必要があります。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 (財政状態の状況)」をご参照ください。
b 経営成績の分析
イ 売上高
当連結会計年度における売上高は、92億54百万円(前期比17.8%増)となりました。
当社グループのセグメントごとの外部顧客への売上高の内訳は、国内EPC事業が67億41百万円(同13.8%増)、アセアンEPC事業が23億10百万円(同33.7%増)、不動産事業が2億2百万円(同2.6%減)となりました。
国内EPC事業においては、JESCO CNS株式会社において、ETCの整備工事等で前期に大型案件が完工したこと等の減収要因があったものの、菅谷電気工事株式会社を連結の範囲に含めた影響により、事業全体としては増収減益となりました。
また、アセアンEPC事業においては、JESCO HOA BINH ENGINEERING JOINT STOCK COMPANYにおいて、ホーチミン市の大型集合住宅の電気設備工事等を多く手掛けたこと、また、不動産事業においては、第4四半期連結会計期間において、賃貸用資産を売却したこと等によるものであります。
当社グループの経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、次のとおりであります。
当社グループにおいて目標として掲げております海外売上高比率については、前連結会計年度から3ポイント増加の25.0%となりました。ベトナムにおける民間建設投資需要の拡大に伴い大幅に受注が増加しているJESCO HOA BINH ENGINEERING JOINT STOCK COMPANYを中心に、該当するアセアンEPC事業の売上高は、前連結会計年度と比較し、大幅な増収となっております。
今後も、経済成長が著しいベトナムを中心とするアセアン地域における事業拡大に向け、当連結会計年度において新たに設立したJESCO CNS VIETNAM COMPANY LIMITEDを含めた海外子会社によるローカルビジネスの深耕拡大を図ってまいります。
また、グループ全体の売上高につきましても、今後、国内を中心に増加が見込まれる社会インフラ設備のメンテナンス需要や、情報通信技術革新による5G対応設備への対応等、引き続きグループ全体での受注拡大を図ってまいります。
ロ 営業利益
当連結会計年度における営業利益は、1億62百万円(前期比40.9%減)となりました。
当社グループのセグメントごとの営業利益の内訳は、国内EPC事業が1億5百万円(同38.4%減)、アセアンEPC事業が1億24百万円(同257.9%増)、不動産事業が1億58百万円(同10.3%増)となりました。
ハ 経常利益
当連結会計年度における経常利益は、1億51百万円(前期比39.0%減)となりました。
これは、営業外収益42百万円を計上した一方、営業外費用54百万円を計上したことによるものであります。
ニ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、10億99百万円(前期比835.4%増)となりました。
これは主に、固定資産売却益17億75百万円を特別利益に計上した一方、固定資産除却損1億2百万円及び減損損失98百万円を特別損失に計上し、法人税、住民税及び事業税4億39百万円、法人税等調整額1億30百万円、非支配株主に帰属する当期純利益73百万円を計上したこと等によるものであります。
c キャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
d 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
e 経営戦略の現状と見通し
今後における当社グループの事業を取り巻く経営環境は、原材料の高騰や、同業者間での価格やサービスの競争等により、引き続き厳しい状況で推移していくことが予想されます。
こうした状況のなか、当社グループにおきましては、日本国内において今後も安定した収益基盤を構築するとともに、今後インフラ整備の需要増大が期待されるアセアン地域において、事業の拡大を図るため、積極的な事業展開を図ってまいります。
f 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループが今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 会社の対処すべき課題」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
これらの課題に対応するために、常に外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、アセアン地域でのシェア拡大、優秀な人材の採用と教育、安全への取り組み、営業体制の強化を図ってまいります。

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