有価証券報告書-第20期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の状況及び分析・検討
当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。
資産の部合計は、前連結会計年度末比1,539,496百万円減の297,149,653百万円となりました。
主な要因は、現金預け金7,614,772百万円の増、銀行業等におけるその他資産505,038百万円の増、銀行業におけるコールローン115,000百万円の増の一方、銀行業等における貸出金4,545,660百万円の減、銀行業等における有価証券3,805,677百万円の減、銀行業及び生命保険業における買現先勘定1,721,362百万円の減によるものであります。
負債の部合計は、前連結会計年度末比1,090,506百万円減の281,860,113百万円となりました。
主な要因は、銀行業及び生命保険業における売現先勘定3,554,335百万円の増、銀行業等における借用金679,425百万円の増、保険業等における社債124,300百万円の増の一方、銀行業における貯金2,735,472百万円の減、生命保険業における責任準備金1,747,260百万円の減、銀行業等におけるその他負債449,264百万円の減によるものであります。
純資産の部合計は、前連結会計年度末比448,990百万円減の15,289,540百万円となりました。
主な要因は、非支配株主持分727,145百万円の増、銀行業等における繰延ヘッジ損益206,158百万円の増の一方、銀行業及び生命保険業等におけるその他有価証券評価差額金776,705百万円の減、自己株式49,995百万円の減によるものであります。
各事業セグメント別の資産の状況は以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比3,963百万円減※の1,923,736百万円となりました。
主な要因は、その他資産が187,949百万円増加※した一方、現金預け金が192,076百万円、無形固定資産が1,698百万円減少※したことによるものであります。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
② 郵便局窓口事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比96,019百万円増※の1,882,026百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が66,058百万円、無形固定資産が1,036百万円減少※した一方、その他資産が159,437百万円増加※したことによるものであります。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
③ 国際物流事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比9,062百万円増の384,000百万円となりました。
主な要因は、有価証券が11,793百万円、その他資産が4,043百万円減少した一方、有形固定資産が22,307百万円、無形固定資産が1,502百万円増加したことによるものであります。
④ 不動産事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比52,606百万円増※の1,146,582百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が43,797百万円減少※した一方、その他資産が93,109百万円増加※したことによるものであります。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
⑤ 銀行業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比306,476百万円減の233,599,787百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が6,914,609百万円増加した一方、貸出金が3,717,798百万円、有価証券が2,902,802百万円減少したことによるものであります。
⑥ 生命保険業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比1,300,666百万円減の59,555,233百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が818,761百万円増加した一方、有価証券が1,165,478百万円、貸出金が751,262百万円、買現先勘定が442,278百万円減少したことによるものであります。
(2) 経営成績の状況及び分析・検討
当連結会計年度、当社グループは、2024年5月に発表した中期経営計画「JP ビジョン2025+」(2024年度~2025年度)で掲げたお客さまと地域を支える「共創プラットフォーム」の実現を目指し、収益力の強化、人材への投資によるEX※1(従業員体験価値)向上、DX※2の推進等によるUX※3(ユーザー体験価値)向上へ重点的に取り組んでまいりました。
2025年4月には、トナミホールディングス株式会社の創業家代表・経営陣及び日本郵便の共同コンソーシアムによるトナミホールディングス株式会社の株式に対する公開買付けが成立し、同社は日本郵便の連結子会社となりました。 日本郵便は、幹線輸送※4に強みを持つトナミホールディングス株式会社との協業による更なる付加価値向上を目指しております 。
グループ一体でのDXの推進については、2024年5月には、グループプラットフォームアプリ「郵便局アプリ」に郵便局の主要サービスである金融機能を新たに追加したほか、同年11月には、グループ独自のポイントサービス「ゆうゆうポイント」を開始し、郵便局ならではの限定商品との交換や抽せんへの応募にご利用いただけるようにいたしました。
また、かんぽ生命保険商品の募集品質に係る問題を受け、グループガバナンス及びコンプライアンスの強化並びに営業推進態勢の見直し等の再発防止策を講じ、適切な業務運営への取組みに努めてまいりました。
そのような中、当年度は郵便局において、お客さまから事前に同意をいただかないまま非公開金融情報※5を保険募集や投資信託等の販売を目的とした来局のご案内に不適切に利用した事案(以下「非公開金融情報の不適切利用事案」といいます。)を確認しました。非公開金融情報の不適切利用事案については、保険募集を目的とした来局のご案内に利用した事案の確認を2024年9月に、その後判明した調査結果及び再発防止策を同年10月にそれぞれ公表しました。また、本事案の実態をより正確に把握するため、調査対象を投資信託等への利用にも拡大して追加調査を行い、原因を分析した上で、再発防止策を策定するとともに、事案全体を踏まえた関係者の責任を明確化し、2025年3月に公表しました。なお、本事案は、法令で定める非公開金融情報の保護措置等に不備があったものであり、当社グループではこの責任を重く受け止め、関係役員の報酬の減額を行いました。
再発防止策として、非公開金融情報等の取扱いに係るルールの明確化及び社員研修の充実、郵便局へのモニタリングの強化等を行ったほか、グループの幅広いお客さま接点で非公開金融情報等の利用に係る同意をいただく取組みを促進するとともに、郵便局等でその情報を参照・検索等に利用できるようなシステム環境の整備に向け、当社を中心とした、グループ横断的なプロジェクトを設置しました。
また、2024年1月に販売を開始した一時払終身保険に関して、販売に係る保険業法上の認可を取得する前にお客さまへ勧誘を行っていた事案(以下「認可取得前勧誘事案」といいます。)を確認し、同年3月に公表するとともに、本件以外の事案を含む実態を把握するための調査を開始しました。
再発防止策として、法令等遵守の徹底及び業務品質の確保に向けた取組みを行うほか、それらの再発防止策の実効性確保のため、モニタリング・フォローアップの強化や2線による1線へのけん制機能の発揮など、リスク認識力の強化に向けた取組みやガバナンス強化に向けた取組みを行ってまいります。
加えて、法令に定められた点呼業務を実施しないまま配達業務を行った事案を確認し、2025年3月に公表するとともに、全国の郵便局における点呼業務執行状況の調査を開始し、同年4月に調査結果及び再発防止策を公表したほか、総務省から、再発防止策及びユニバーサルサービスの確保等に関して、報告徴求命令を受けました。あわせて、国土交通省から、貨物自動車運送事業法に基づく特別監査を受け、2025年6月5日、日本郵便は、一般貨物自動車運送事業の許可取消処分の聴聞の通知を受領しました。その後、同6月17日に行政処分を受け入れる旨国土交通省に報告しました。有価証券報告書提出日時点において、行政処分執行後は、一般貨物自動車運送事業の許可が取り消されることにより、使用している1t以上の車両の使用ができなくなる見込みとなっております。今後は、他の運送会社へ委託を行うことを基本に、確実な点呼の実施を大前提として、日本郵便が保有する軽四車両等を使用することにより、行政処分執行後においても、郵便物及び荷物(ゆうパックなど)のサービスについては、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることのないよう、引き続き確実かつ適切に対応してまいります。また、今回の事態に至った責任を重く受け止め、責任の所在及び度合いを勘案して責任を明確化しました。
なお、軽貨物営業所となる郵便局に対する特別監査は、現時点においても継続しており、今後、監査結果を受けて、軽四輪自動車の使用停止処分が下される可能性があります。また、代替手段の実施に伴い、委託費等の費用が増加するなど、業績に影響が生じる見込みです。
さらに、協力会社との集配関係委託契約においては、一部の郵便局で価格協議や違約金に係る不適切な交渉が認められたことを受け、違約金の対象事案や金額等を統一するとともに、協力会社の皆さまとのコミュニケーションを重視する運用への変更等に向けた対応を行ってまいりました。
これらの事案について、同様の事案が発生することがないよう、当社グループは再発防止策を徹底し、お客さま本位のサービス提供に全力で取り組んでまいります。
当社におきましては、持株会社として、当社グループの企業価値向上を目指し、グループ各社の収益拡大や経営効率化等を着実に推進するとともに、郵便、貯金及び保険のユニバーサルサービスの確保、郵便局ネットワークの維持・活用による安定的なサービスの提供等という目的が達成できるよう、グループ運営に取り組みました。
また、グループ各社のコンプライアンス・プログラムの策定・推進の状況、各社の内部監査態勢・監査状況の把握に努めたほか、集約により効率性が高まる間接業務をグループ各社から受託するとともに、病院事業の経営改善に取り組みました。
さらに、グループ各社が提供するサービスの公益性・公共性の確保や、持続可能な社会の実現・未来の創造に貢献するため、サステナビリティ経営の推進に関する取組みや災害復興支援に、グループ全体で取り組んでおります。
加えて、「JP ビジョン2025+」で示した方針を踏まえ、2025年3月に、ゆうちょ銀行普通株式の売出しを実施いたしました。本売出しにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は50.0%となっており、さらに今後当社が設定するゆうちょ銀行普通株式に係る株式処分信託に当該株式を拠出することにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は49.9%程度となる予定です。2023年の売出し及び本売出しによって得た資金については、物流領域の能力増強や郵便局等の施設の高度化・DX化等の成長投資に充当するとともに、自己株式取得にも活用することで、当社グループの企業価値の向上を図っていきます。
このような取組を行った結果、当連結会計年度における連結経常収益は11,468,368百万円(前期比513,784百万円減)、連結経常利益は814,596百万円(前期比146,280百万円増)、連結経常利益に、特別損益や契約者配当準備金繰入額等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、370,564百万円(前期比101,878百万円増)となりました。
※1 EX(Employee Experience:従業員体験価値)とは、社員が会社で働くことを通じて得られる体験価値のことです。
※2 DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用し、ビジネスや生活を変革する取組みのことです。
※3 UX(User Experience:ユーザー体験価値)とは、システムやサービスを利用するユーザー(お客さまや社員)が、その利用を通じて得られる体験価値のことです。
※4 幹線輸送とは、お客さまから荷物をお預かりする集荷側の拠点から配達側の拠点への長距離輸送のことです。
※5 非公開金融情報とは、お客さま対応等の中で知った、お客さまの金融取引や資産に関する、通常、本人しか知りえない情報(口座残高や引落情報、保有ファンドの状況等)のことです。
各事業セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業
郵便・物流事業につきましては、差出・受取利便性の向上、営業体制・営業力の強化、楽天グループ株式会社をはじめとする他企業との連携強化等を通じた荷物分野の収益拡大に加え、DXの推進や商品・サービスの見直し等を通じたオペレーションの効率化に取り組んでまいりました。
また、いわゆる物流の「2024年問題」を踏まえ、中継輸送※1の導入等、輸送オペレーションを見直したほか、2024年5月にはセイノーグループと業務提携契約を締結し、幹線輸送の共同運行等による輸送効率の向上に取り組んでまいりました。
ヤマトホールディングス株式会社及びヤマト運輸株式会社との協業については、2024年10月にヤマト運輸株式会社から、小型薄物荷物について運送委託を停止する旨の申し入れがあり、合意に基づく義務の存在自体を争う状況となったことから、同年12月、日本郵便はヤマト運輸株式会社を相手方として損害賠償等請求訴訟を提起しました。
このほか2025年4月、トナミホールディングス株式会社の創業家代表・経営陣及び日本郵便の共同コンソーシアムによるトナミホールディングス株式会社の株式に対する公開買付けが成立し、同社は日本郵便の連結子会社となりました。日本郵便は、幹線輸送に強みを持つトナミホールディングス株式会社との協業による更なる付加価値向上を目指しております。
郵便事業においては、2024年10月に郵便料金の見直しを実施しました。
なお、法令に定められた点呼業務を実施しないまま配達業務を行った事例を確認し、2025年3月に公表するとともに、全国の郵便局における点呼業務執行状況の調査を開始し、同年4月に調査結果及び再発防止策を公表したほか、総務省から、再発防止策及びユニバーサルサービスの確保等に関して、報告徴求命令を受けました。あわせて、国土交通省から、貨物自動車運送事業法に基づく特別監査を受け、2025年6月5日、日本郵便は、一般貨物自動車運送事業の許可取消処分の聴聞の通知を受領しました。その後、同6月17日に行政処分を受け入れる旨国土交通省に報告しました。有価証券報告書提出日時点において、行政処分執行後は、一般貨物自動車運送事業の許可が取り消されることにより、使用している1t以上の車両の使用ができなくなる見込みとなっております。今後は、他の運送会社へ委託を行うことを基本に、確実な点呼の実施を大前提として、日本郵便が保有する軽四車両等を使用することにより、行政処分執行後においても、郵便物及び荷物(ゆうパックなど)のサービスについては、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることのないよう、引き続き確実かつ適切に対応してまいります。また、今回の事態に至った責任を重く受け止め、責任の所在及び度合いを勘案して責任を明確化しました。
なお、軽貨物営業所となる郵便局に対する特別監査は、現時点においても継続しており、今後、監査結果を受けて、軽四輪自動車の使用停止処分が下される可能性があります。また、代替手段の実施に伴い、委託費等の費用が増加するなど、業績に影響が生じる見込みです。
さらに、協力会社との集配関係委託契約においては、一部の郵便局で価格協議や違約金に係る不適切な交渉が認められたことを受け、違約金の対象事案や金額等を統一するとともに、協力会社の皆さまとのコミュニケーションを重視する運用への変更等に向けた対応を行ってまいりました。
その結果、当年度の総取扱物数は、郵便物が125億6,607万通(前期比7.5%減)、ゆうパックが5億5,844万個(前期比2.1%増)、ゆうパケットが5億3,722万個(前期比16.1%増)、 ゆうメールが32億4,114万個(前期比12.8%増)となりました。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の郵便・物流事業におきましては、ゆうパック、ゆうパケット、ゆうメールの取扱数量が増加した一方、郵便が減少したものの、料金改定による郵便収入の増加もあり、経常収益は2,088,481百万円(前期比107,972百万円増※2)、経常費用は引き続きコストコントロールの取組等を進めたものの、人件費や集配運送委託費等が増加し、経常損失は32,220百万円(前期は65,184百万円の経常損失※2)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における郵便・物流事業の営業収益は2,080,881百万円(前期比105,310百万円増※2)、営業損失は38,377百万円(前期は68,838百万円の営業損失※2)となりました。
※1 中継輸送とは、トラックの長距離運行を複数のトラックドライバーで分担する輸送形態のことです。
※2 当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
引受郵便物等の状況
(注) 1.第一種郵便物、第二種郵便物、第三種郵便物及び第四種郵便物の概要/特徴は、以下のとおりであります。
2.年賀は、年賀郵便物(年賀特別郵便(取扱期間12月15日~12月28日)及び12月29日~1月7日に差し出された年賀はがきで消印を省略したもの)の物数であります。
3.選挙は、公職選挙法に基づき、公職の候補者又は候補者届出政党から選挙運動のために差し出された通常はがきの物数であります。別掲で示しております。
4.特殊は、速達、書留、特定記録、本人限定受取等の特殊取扱(オプションサービス)を行った郵便物の物数の合計であります。交付記録郵便物用特定封筒(レターパックプラス)及び電子郵便(レタックス、Webゆうびん、e内容証明)を含んでおります。
5.ゆうパックは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
6.ゆうパケットは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。小型の荷物をお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
7.ゆうメールは、一般貨物法制の規制を受けて行っている1kgまでの荷物の愛称であります。主に冊子とした印刷物やCD・DVDなどをお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。
② 郵便局窓口事業
郵便局窓口事業につきましては、お客さまに選んでいただける事業への成長に向けて、収益力、郵便局の価値・魅力、サービス品質の向上に取り組んでまいりました。
具体的には、地域の特性に応じた窓口営業時間の弾力的な運用の一環として、昼時間帯の窓口業務の休止を試行する郵便局を約1,400局拡大したほか、お客さまとの良好な信頼関係を構築できる人材を育成するため、窓口社員の営業支援・育成の役割を担う「コンサルティングパートナー」を郵便局へ配置しました。
また、地方公共団体事務受託の推進、地域金融機関等との連携強化、郵便局窓口と駅窓口の一体運営等に取り組みました。
加えて、各種手続きのペーパーレス化等によるお客さまの利便性の向上や働き方の変革を目的として新たなタブレット型PCの配備を開始したほか、かんぽ生命保険商品の新規申込みや保全・支払等をペーパーレスで処理可能なシステムを順次導入する等、窓口オペレーション改革の取組みを推進しました。
また、当年度に確認した非公開金融情報の不適切利用事案の再発防止策として、非公開金融情報等の取扱いに係るルールの明確化及び社員研修の充実、郵便局へのモニタリングの強化等を行ったほか、グループの幅広いお客さま接点で非公開金融情報等の利用に係る同意をいただく取組みを促進するとともに、郵便局等でその情報を参照・検索等に利用できるようなシステム環境の整備に向け、当社を中心とした、グループ横断的なプロジェクトを設置しました。
このほか、2024年1月に販売を開始した一時払終身保険に関して、認可取得前勧誘事案を確認し、2025年3月に公表しました。
一方、業績面では、送金決済件数や保有保険契約件数の減少等に伴う銀行及び保険受託手数料の減少に加え、諸物価や人件費の上昇に伴うコストの増加等が継続しました。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の郵便局窓口事業におきましては、銀行手数料、保険手数料の減少が続き、経常収益は1,010,197百万円(前期比17,695百万円減※)、経常費用は人件費が減少したものの経費が増加したことにより増加し、経常利益は24,155百万円(前期比24,913百万円減※)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における郵便局窓口事業の営業収益は1,008,728百万円(前期比18,193百万円減※)、営業利益は23,194百万円(前期比25,359百万円減※)となりました。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
郵便局数
③ 国際物流事業
国際物流事業につきましては、日本郵便の子会社であるToll Holdings Pty Limitedによる豪州での収益性向上等の施策を推進するとともに、アジア域内では特に成長が見込まれる国や業種を重視した事業展開による収益拡大に取り組んだほか、コスト削減等に継続して取り組んでまいりました。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の国際物流事業におきましては、フォワーディング事業の取扱量の増加等により、経常収益は512,847百万円(前期比62,824百万円増)、経常費用はフォワーディング事業の増収見合いの費用が増加したものの、経常利益は4,699百万円(前期比2,985百万円増)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における国際物流事業の営業収益は511,729百万円(前期比62,915百万円増)、営業利益(EBIT)は13,365百万円(前期比3,783百万円増)となりました。
④ 不動産事業
不動産事業につきましては、JPタワー(商業施設名:KITTE)をはじめとするオフィスビル、商業施設、賃貸・分譲住宅、高齢者施設等のグループ保有不動産の開発を中心に推進しており、新たに、2024年7月に「JPタワー大阪」内の商業施設「KITTE大阪」がグランドオープンし、賃貸住宅及び高齢者施設が竣工するなど、事業の強化・拡充に取り組みました。
グループ外収益物件については、2026年3月竣工に向けて開発中の建物名称を「ザ・ランドマーク名古屋栄」に決定したほか、用途やエリアごとのマーケットを見極めて賃貸住宅の取得を行いました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の不動産事業におきましては、賃貸物件の稼働率向上や分譲収益の計上等により、経常収益は81,670百万円(前期比19,204百万円減※)、経常利益は12,366百万円(前期比8,660百万円減※)となり、営業収益は81,429百万円(前期比19,403百万円減※)、営業利益は13,931百万円(前期比8,067百万円減※)となりました。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
不動産事業における主なプロジェクト(賃貸事業)の概要は以下のとおりであります。
(注) 1. 2025年3月31日時点
2.JPタワー
延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
3.JPタワー名古屋及びJPタワー大阪
土地面積は、持分面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積(借地を含む)を表示しております。
延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
4. 麻布台ヒルズ森JPタワー
土地面積及び延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
⑤ 銀行業
ゆうちょ銀行では、2024年5月に公表した見直し後の中期経営計画「JP ビジョン2025+」(2024年度~2025年度)で示したとおり、「リテールビジネス」、「マーケットビジネス」及び「Σ(シグマ)ビジネス(投資を通じて社会と地域の未来を創る法人ビジネス)」というゆうちょ銀行独自の強みを活かした3つのビジネス戦略を推進するとともに、それらを支える経営基盤の強化に取り組みました。
「リテールビジネス」では、日本国内における金融経済環境の変化等に応じお客さま基盤を深耕・強化すべく、リアルとデジタルの相互補完を通じたお客さま本位のビジネス展開を加速し、伝統的な銀行業務を超えた新しいリテールビジネスへの変革に向けた取組みを推進しました。
デジタルサービスでは、スマートフォン上で基本的な銀行取引が行える通帳アプリの利便性向上を図るとともに、更なる利用拡大に向けて、ポイントプログラム拡充等の各種キャンペーン等を通じたプロモーションに加え、窓口での積極的なご案内等を推進し、登録口座数は1,300万口座を突破しました。
また、ゆうちょ銀行の直営店で口座開設等の各種取引をお客さまご自身で行えるセルフ型営業店端末「Madotab」やスマートフォン上で口座開設等が行える「ゆうちょ手続きアプリ」の機能改善を図る等、DXを通じたお客さまの利便性向上及び業務効率化を推進しました。
資産形成サポートビジネスでは、投資信託商品のラインアップ拡充やデジタルチャネルの利便性向上を図ったほか、ゆうちょ銀行の直営店、郵便局と専門コンサルタントが配属されているリモートセンターとをタブレットで接続し、各種ご案内を実施するリモートチャネルの整備・拡充を進めました。また、投資信託の基準価額や市場動向等の情報をメールでお届けする「ますますわかる投資信託アフターフォローサービス」の提供を開始する等、リアルチャネルとデジタルチャネルを融合させ、お客さまの資産形成ニーズにシームレスにお応えする取組みを進めました。
これら各種取組みに加え、TVコマーシャルやSNS広告による積極的なプロモーションを通じ、お客さまによるゆうちょ銀行口座・サービスのご利用を促進しました。
「マーケットビジネス」では、日本銀行の金融政策変更を受けた国内金利上昇局面を捉え、預け金等から日本国債への投資シフトを推進しました。
また、米欧中央銀行の政策金利引き下げや、米新政権による経済政策等の不透明感が残存する中、リスク対比リターンを意識しつつ国際分散投資を推進しました。投資適格領域の外国社債等を中心にリスク性資産残高を拡大するとともに、リスク性資産のうち、プライベートエクイティファンド等の戦略投資領域※については、優良案件への選別的な投資に努め、残高を積み上げました。
一方で、ポートフォリオ運営を支えるモニタリング態勢の充実等、リスク管理の深化を図り、十分な財務健全性を確保しております。
投資を通じて社会と地域の未来を創る法人ビジネスと位置づける「Σビジネス」においては、地域の事業者への資本性資金の供給(投資業務)、新たなビジネスの原石となる投資先候補企業の発掘(ソーシング業務)及び投資先企業等の商品・サービスの紹介・媒介(マーケティング支援業務)の推進に努めました。
特に、2024年5月には投資業務の中核を担うゆうちょ銀行100%出資子会社「ゆうちょキャピタルパートナーズ株式会社」を設立し、Σビジネスの本格始動に向けた態勢を整備しました。この他、投資業務の推進に向けて、ゆうちょ銀行は株式会社ジェイ・ウィル・コーポレーション、また三井物産株式会社の子会社とそれぞれ共同ファンドを設立しました。
前述に加え、経営基盤の強化として、内部管理態勢の強化や組織風土改革に取り組みました。
内部管理態勢については、システム基盤整備、サイバーセキュリティやマネー・ローンダリング対応態勢の強化に加え、取締役会を中心としたガバナンス高度化等、多角的な観点から強化を図りました。
また、ゆうちょ銀行代表執行役社長を委員長とする「サービス向上委員会」を再編し、「みんなの声委員会 -ECHO-」に改め、お客さまの声を活かした商品・サービスの提案・改善や、社員の声をもとにした職場改善等を役職員一丸となって推進し、お客さま本位の業務運営及び組織風土改革に邁進しました。
更に、当年度に確認した非公開金融情報の不適切利用事案を踏まえ、ゆうちょ銀行では、委託元として、日本郵便に対する管理・監督体制強化に取り組んでまいります。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の銀行業におきましては、外債投資信託からの収益や国債利息・日銀預け金利息の増加等により資金利益が増加した一方、プライベートエクイティファンド等からの収益が増加したものの、株式のリスク調整オペレーションに伴う売却益の減少により臨時損益は減少し、経常収益は2,521,896百万円(前期比129,790百万円減)、経常費用は人件費の減少や各種コストの削減による経費の減少等により減少し、経常利益は584,377百万円(前期比88,338百万円増)となりました。
※ 戦略投資領域とは、プライベートエクイティファンド(成長が見込まれる未上場企業等へ投資するファンド)、不動産ファンド等からなる戦略的な投資領域のことです。
ゆうちょ銀行における損益の概要などの詳細な状況については、下記「(参考1) 銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況」「(参考2) 自己資本比率の状況」「(参考3) 資産の査定」に記載のとおりであります。
(参考1) 銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況
(a) 損益の概要
当事業年度の業務粗利益は、前事業年度比3,143億円増加の1兆432億円となりました。このうち、資金利益は、外債投資信託からの収益や国債利息・日銀預け金利息の増加等により、前事業年度比2,412億円の増加となりました。役務取引等利益は、前事業年度比33億円の増加となりました。その他業務利益は、外国為替売買損益及び国債等債券損益の増加を主因に、前事業年度比697億円の増加となりました。
経費は、前事業年度比137億円減少の9,125億円となりました。
業務純益は、前事業年度比3,280億円増加の1,307億円となりました。
臨時損益は、プライベートエクイティファンド等からの収益が増加した一方、株式のリスク調整オペレーションに伴う売却益の減少を主因に、前事業年度比2,493億円減少の4,427億円となりました。
経常利益は、前事業年度比786億円増加の5,735億円となりました。
この結果、当期純利益は4,105億円、前事業年度比562億円の増益となりました。
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(参考) 与信関係費用
(注) 1.金融再生法開示債権に係る費用を計上しております。
2.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等
ゆうちょ銀行は、海外店や海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」)を有しておりませんが、円建の取引を「国内業務部門」、外貨建取引を「国際業務部門」に帰属させ(ただし、円建の対非居住者取引は「国際業務部門」に含む。)、各々の収益・費用を計上した結果、国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当事業年度は、国内業務部門においては、資金利益は3,774億円、役務取引等利益は1,558億円、その他業務利益は△2億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は5,793億円、役務取引等利益は△9億円、その他業務利益は△681億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は9,568億円、役務取引等利益は1,548億円、その他業務利益は△684億円となりました。
イ.国内業務部門
ロ.国際業務部門
ハ.合計
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前事業年度16,945百万円、当事業年度19,785百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額(資金貸借に係る利息)等は下表のとおりであります。
(c) 国内・国際別資金運用/調達の状況
当事業年度の資金運用勘定の平均残高は229兆7,716億円、利回りは0.76%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は219兆6,408億円、利回りは0.36%となりました。
国内・国際別に見ますと、国内業務部門の資金運用勘定の平均残高は220兆6,735億円、利回りは0.24%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は214兆8,353億円、利回りは0.07%となりました。
国際業務部門の資金運用勘定の平均残高は87兆2,054億円、利回りは1.43%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は82兆9,128億円、利回りは0.81%となりました。
イ.国内業務部門
(注) 1.「国内業務部門」は円建取引であります。
2.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度2,340,262百万円、当事業年度2,131,496百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度2,340,262百万円、当事業年度2,131,496百万円)及び利息(前事業年度△7,722百万円、当事業年度△7,313百万円)を控除しております。
3.預け金等は、譲渡性預け金、日銀預け金、コールローン、買入金銭債権であります。「ロ.国際業務部門」「ハ.合計」においても同様であります。
4.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「ハ.合計」においても同様であります。
ロ.国際業務部門
(注) 1.「国際業務部門」は外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引については、「国際業務部門」に含めております。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外連結子会社を有しておりません。
3.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度2,926,795百万円、当事業年度3,345,371百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度2,926,795百万円、当事業年度3,345,371百万円)及び利息(前事業年度24,667百万円、当事業年度27,098百万円)を控除しております。
ハ.合計
(注) 1.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度5,267,058百万円、当事業年度5,476,867百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度5,267,058百万円、当事業年度5,476,867百万円)及び利息(前事業年度16,945百万円、当事業年度19,785百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額(資金貸借の平均残高及び資金貸借に係る利息)は下表のとおりであります。
(d) 役務取引等利益の状況
当事業年度の役務取引等利益は、前事業年度比33億円増加の1,548億円となりました。
(参考) 投資信託・ゆうちょファンドラップの取扱状況
(e) 預金残高の状況
当事業年度末の貯金残高は前事業年度末比2兆3,379億円減少の190兆4,650億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
○ 預金の種類別残高(平残・構成比)
(注) 1.通常貯金等=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は郵政管理・支援機構からの預り金のうち、郵政管理・支援機構が日本郵政公社から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
4. 上記の通常貯金、定期性預金は、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 事業に係る主な法律関連事項 ③ 郵政民営化法 (f) ゆうちょ銀行における預入限度額」に記載の郵政民営化法における預入限度額規制上の区分とは異なります。
(f) 資産運用の状況(末残・構成比)
当事業年度末の運用資産のうち、国債は40.3兆円、その他の証券は87.4兆円となりました。
(注) 「預け金等」は日銀預け金、買入金銭債権であります。
(g) 評価損益の状況(末残)
当事業年度末の評価損益(その他目的)は、国内金利の上昇等に伴い、ヘッジ考慮後で、前事業年度末から1兆2,103億円悪化し、△1兆879億円(税効果前)となりました。
(注) 「有価証券」には、有価証券のほか、買入金銭債権を含んでおります。
(h) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外連結子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末118,384百万円、当事業年度末34,618百万円であります。
(参考2) 自己資本比率の状況
ゆうちょ銀行の自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、ゆうちょ銀行は、国内基準を適用の上、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては標準的計測手法、マーケット・リスク相当額の算出においては標準的方式を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(注) 連結総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
単体自己資本比率(国内基準)
(注) 単体総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
(参考3) 資産の査定
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、ゆうちょ銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
(a) 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
(b) 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
(c) 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
(d) 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記(a)から(c)までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
⑥ 生命保険業
かんぽ生命保険では、「お客さまから信頼され、選ばれ続けることで、お客さまの人生を保険の力でお守りする」という社会的使命を果たすべく、ライフステージ/世代を超えたつながりによるお客さまの維持・拡大と、持続的な「強い会社」へ向けた取組みを進めております。
ライフステージ/世代を超えたつながりによるお客さまの維持・拡大については、長期にわたってお客さまへのサービス向上を図れるよう、営業社員の育成強化と積極採用によって、質と量の双方の観点から体制強化に取り組み、営業社員のスキルや採用数を前年度より向上しております。また、一時払終身保険について、2024年10月に特約の中途付加や引受基準緩和型特約の付加ができるよう改善することで、さらに魅力を向上しております。加えて、お客さまに「かんぽ生命に入っていてよかった」と感動いただけるよう、全社一体となりお客さまの利便性向上のための請求手続きのデジタル化や、リアルとデジタルを織り交ぜたアフターフォロー等に取り組み、お客さま満足度※は連年向上しております。
持続的な「強い会社」へ向けた取組みについては、「資産運用の深化・進化」として、保険金等の確実なお支払いのためALMを基本としつつ、安定的な順ざやの確保を目指し、リスク許容度の範囲で、収益追求資産への投資を継続しているほか、大和証券グループや三井物産株式会社との提携を通じ、資産運用分野の態勢・人材ポートフォリオの高度化に取り組んでまいりました。また、「収益源の多様化/新たな成長機会の創出」として、世界有数の資産運用会社であるKKR及びその子会社のGlobal Atlanticとの戦略的提携契約を活用し、海外保険市場からの収益獲得に取り組んでまいりました。加えて、「事業運営の効率化」として、既存のバックオフィス業務について業務量を削減するとともに、その業務を行っていた人材へのリスキルを行い、お客さまサポート業務やデジタル化のさらなる推進等の強化領域へ要員をシフトしてまいりました。
なお、当年度に確認した非公開金融情報の不適切利用事案及び認可取得前勧誘事案を踏まえ、かんぽ生命保険では2025年4月、代理店の監督を一元的に行う部署の新設や業務執行部門とは独立したコンプライアンス部門の権限強化等を行うことで委託元としてのガバナンス態勢を強化しております。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の生命保険業におきましては、2024年1月から一時払終身保険の販売を開始したこと等により、保険料等収入は増加したものの、責任準備金戻入額が減少したこと等により、経常収益は6,164,966百万円(前期比579,260百万円減)となりました。一方で、保有契約が減少したこと等に伴い保険金等支払金が減少したこと等により、経常利益は169,813百万円(前期比8,898百万円増)となりました。
※ お客さま満足度とは、お客さまが満足している度合を5段階評価として、上位2段階に相当する「満足」又は「やや満足」を回答いただいた合計割合です。
かんぽ生命保険における保険引受及び資産運用の状況などの詳細な状況については、下記「(参考)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の状況」に記載のとおりであります。
(参考)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の状況
(下表(a)イ.~ニ.の個人保険及び個人年金保険には、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)
(a) 保険引受及び資産運用の状況
イ.保有契約高明細表
(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。
ロ.新契約高明細表
(注) 1.件数は、新契約件数に転換後契約件数を加えた数値であります。なお、転換後契約とは、既契約の転換によって成立した契約であります。
2.個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。
ハ.保有契約年換算保険料明細表
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
ニ.新契約年換算保険料明細表
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
3.新契約年換算保険料は、新契約に係る年換算保険料に、既契約の転換による転換前後の年換算保険料の純増加分を加えた数値であります。
(参考)かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況
(a) 保有契約高
(注) 計数は、郵政管理・支援機構における公表基準によるものであります。
(b) 保有契約年換算保険料
(注) かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約について、上記ハ.に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、かんぽ生命保険が算出した金額であります。
ホ.一般勘定資産の構成
(注)1.機構貸付とは、郵政管理・支援機構(簡易生命保険勘定)への貸付であります。
2.不動産については、土地・建物・建設仮勘定を合計した金額を計上しております。
ヘ.一般勘定資産の資産別運用利回り
(注)1.利回り計算式の分母は帳簿価額ベースの日々平均残高、分子は経常損益中、資産運用収益-資産運用費用として算出した利回りであります。
2.一般勘定計には、有価証券信託に係る資産を含めております。
3.海外投融資とは、外貨建資産と円建資産の合計であります。
(b) 基礎利益
基礎利益は、保険料等収入、保険金等支払金、事業費等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であります。
かんぽ生命保険の当事業年度における基礎利益は、2,421億円となりました。
(経常利益等の明細(基礎利益))
(参考) その他項目の内訳
(単位:百万円)
(c) かんぽ生命保険の連結ソルベンシー・マージン比率
生命保険会社は将来の保険金等の支払いに備えて責任準備金を積み立てており、通常予測できる範囲のリスクについては責任準備金の範囲内で対応できます。
ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つであります。
この比率が200%を下回った場合は、当局によって早期是正措置がとられます。逆にこの比率が200%以上であれば、健全性の一つの基準を満たしていることになります。
当連結会計年度末におけるかんぽ生命保険の連結ソルベンシー・マージン比率は903.2%と高い健全性を維持しております。
(注) 保険業法施行規則第86条の2、第88条及び平成23年金融庁告示第23号の規定に基づいて算出しております。
(d) かんぽ生命保険のEV
イ.EVの概要
ⅰ EVについて
エンベディッド・バリュー(以下「EV」といいます。)は対象事業に割り当てられた、資産及び負債から生じる株主への分配可能な利益の価値の見積りであります。ただし、将来の新契約から生じる価値は含みません。この価値は、修正純資産及び保有契約価値で構成されるものであります。
修正純資産は株主に帰属すると考えられる純資産(時価)であり、必要資本とフリー・サープラスで構成されるものであります。
保有契約価値は、保有契約及び保有契約に係る資産から将来発生すると見込まれる株主への分配可能な利益の評価日時点の現在価値であり、必要資本を維持するための費用等を控除したものであります。
生命保険契約は、一般に販売時に多くのコストが発生するため、一時的には損失が発生するものの、契約が継続することで、将来にわたり生み出される利益によりそのコストを回収することが期待される収支構造となっております。現行の法定会計では、このような収支構造をそのまま各年度の損益として把握しておりますが、EVは、全保険期間を通じた損益を現在価値で評価することとなるため、現行の法定会計による財務情報では不足する情報を補うことができる指標の一つと考えております。
ⅱ EEVについて
EVの開示に関する一貫性と透明性の改善を図る目的で、2004年5月にヨーロッパの主要保険会社のCFO(最高財務責任者)の集まりである、CFOフォーラムが、ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー(以下「EEV」といいます。)原則及び指針(ガイダンス)を制定いたしました。
2016年5月には、CFOフォーラムによってEEV原則の改正が公表され、EVに2016年1月から施行された欧州ソルベンシーⅡ等の計算で用いた計算手法及び前提の使用が許容されるようになりました。
ⅲ EEVの計算手法
今回のEEVの計算には、市場整合的手法を用いております。この手法は、資産又は負債から発生するキャッシュ・フローを市場で取引されている金融商品と整合的に評価するものであります。
ロ.簡易生命保険契約について
かんぽ生命保険は、郵政民営化法に基づき、2007年10月1日に発足しました。また、2007年9月末までに契約された簡易生命保険契約は、郵政管理・支援機構に承継されるとともに、郵政管理・支援機構が負う保険責任のすべてについて、かんぽ生命保険が受再しております。
かんぽ生命保険は、郵政管理・支援機構との再保険契約において、簡易生命保険契約を他の保険契約と区分して管理すること(簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金も区分して管理すること)、簡易生命保険契約から生じた利益(危険準備金及び価格変動準備金の戻入による利益も含んでおります。)も区分して管理すること、及び郵政管理・支援機構が簡易生命保険契約に対して既に約款で約束している確定配当所要額と再保険損益(確定配当所要額及び法人税等を除いたこの区分における利益)の8割の合計額を、郵政管理・支援機構へ再保険配当として支払うことを定めております。EEVの計算においては、この郵政管理・支援機構への再保険配当を差し引いた後の利益を反映しております。
このように郵政管理・支援機構への再保険配当の原資に、簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金の戻入による利益が含まれることから、簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金は修正純資産には含めておらず、将来において戻入する前提で保有契約価値に含めて計算しております。
ハ.EEVの計算結果
かんぽ生命保険のEEVは以下のとおりであります。
ⅰ 修正純資産
修正純資産は、資産の市場価値のうち、契約者に対する負債及びその他の負債の価値を超過する部分であり、株主に帰属すると考えられる価値であります。純利益による増加を主な理由として、当事業年度末における修正純資産は前事業年度末から増加しております。修正純資産の内訳は以下のとおりであります。
(注) 1.計算対象に子会社を含めているため、かんぽ生命保険の連結貸借対照表の純資産の部合計を計上しております。ただし、その他の包括利益累計額合計を除いております。また、自己株式に計上している株式給付信託(BBT)が保有するかんぽ生命保険の株式の帳簿価額を加え、当事業年度末については2025年3月31日に取得(約定)した自己株式330億円を控除しております。
2.簡易生命保険契約に係る部分を除いております。
3.保険契約に係らない有価証券、貸付金及び不動産の含み損益、一般貸倒引当金、退職給付の未積立債務(未認識過去勤務費用及び未認識数理計算上の差異)並びに劣後債の含み損益を計上しております。
当事業年度末の修正純資産を計算する際に除いた保険契約に係る部分は以下のとおりであります。
(注) 1.かんぽ生命保険の連結貸借対照表の純資産の部合計を計上しております。ただし、その他の包括利益累計額合計を除いております。また、自己株式に計上している株式給付信託(BBT)が保有するかんぽ生命保険の株式の帳簿価額を加え、2025年3月31日に取得(約定)した自己株式330億円を控除しております。
2.保険契約に係る部分(②)は、簡易生命保険契約に係る部分を計上しております。「ロ.簡易生命保険契約について」をご参照ください。
3.有価証券、貸付金及び不動産の含み損益、一般貸倒引当金、退職給付の未積立債務(未認識過去勤務費用及び未認識数理計算上の差異)並びに劣後債の含み損益を計上しております。
ⅱ 保有契約価値
保有契約価値は、保有契約の評価日時点における価値を表したもので、保有契約及び保有契約に係る資産から将来発生すると見込まれる株主への分配可能な利益を現在価値に割り引いております。「ニ.前事業年度末EEVからの変動要因」に記載のとおり、前提条件(経済前提)と実績の差異を主な理由として、当事業年度末における保有契約価値は前事業年度末から減少しております。保有契約価値の内訳は以下のとおりであります。
将来利益の計算において保険契約に係る資産は簿価評価しております。また、簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金が将来において戻入する前提で、その戻入による利益を含めて計算しております。「ロ.簡易生命保険契約について」をご参照ください。
ⅲ 新契約価値
新契約価値は、当期間に獲得した新契約(更新特則による加入契約を含む。条件付解約による加入契約及び転換契約については正味増加分のみ)の契約獲得時点における価値を表したものであります。
当事業年度の新契約価値は前事業年度から増加しております。新契約価値の内訳は以下のとおりであります。
なお、新契約マージン(新契約価値の保険料収入現価に対する比率)は以下のとおりであります。
(注) 将来の収入保険料を、新契約価値の計算に用いたリスク・フリー・レートで割り引いております。
ニ.前事業年度末EEVからの変動要因
ⅰ 前事業年度末EEVの調整
かんぽ生命保険は当事業年度において379億円の株主配当金を支払っており、修正純資産がその分減少しております。また、2025年3月31日に330億円の自己株式の取得(約定)を行っており、修正純資産がその分減少しております。
ⅱ 当事業年度新契約価値
新契約価値は、当事業年度に新契約を獲得したことによる契約獲得時点における価値を表したものであり、契約獲得に係る費用を控除した後の金額が反映されております。
ⅲ 期待収益(リスク・フリー・レート分)
保有契約価値の計算にあたっては、将来の期待収益をリスク・フリー・レートで割り引いておりますので、時間の経過とともに割引の影響が解放されます。これには、オプションと保証の時間価値、必要資本を維持するための費用及びヘッジ不能リスクに係る費用のうち当事業年度分の解放を含んでおります。修正純資産からは、対応する資産からリスク・フリー・レート(0.054%)分に相当する収益が発生しております。
ⅳ 期待収益(超過収益分)
EEVの計算にあたっては、将来の期待収益としてリスク・フリー・レートを用いておりますが、実際の会社はリスク・フリー・レートを超過する利回りを期待しております。この項目は、その期待される超過収益を表しております。
ⅴ 保有契約価値からの移管
当事業年度に実現が期待されていた利益が、保有契約価値から修正純資産に移管されます。これには、前事業年度末の保有契約から期待される当事業年度の利益と、当事業年度に獲得した新契約からの、契約獲得に係る費用を含めた当事業年度の損益が含まれております。
これらは保有契約価値から修正純資産への振替えであり、EEVの金額には影響しません。
ⅵ 前提条件(非経済前提)と実績の差異
前事業年度末の保有契約価値の計算に用いた前提条件(非経済前提)と、当事業年度の実績の差額であります。
ⅶ 前提条件(非経済前提)の変更
前提条件(非経済前提)を更新したことにより、翌事業年度以降の収支等が変化することによる影響であります。
ⅷ 前提条件(経済前提)と実績の差異
市場金利やインプライド・ボラティリティ等の経済前提が、前事業年度末EEV計算に用いたものと異なることによる影響であります。当該影響は、当事業年度の実績及び翌事業年度以降の見積りの変更を含んでおります。国内株価下落による国内株式の含み益の減少等により、EEVは3,295億円減少しました。
ホ.感応度(センシティビティ)
前提条件を変更した場合のEEVの感応度は以下のとおりであります。感応度は、一度に1つの前提のみを変化させることとしており、同時に2つの前提を変化させた場合の感応度は、それぞれの感応度の合計とはならないことにご注意ください。
感応度1から4について、修正純資産の増減額は以下のとおりであります。また、感応度5から11については、保有契約価値のみの増減額となります。
(注) 参考値として、保有契約に係る資産の含み損益も加えた増減額(税引後に換算)を示しております。なお、EEVの計算にあたって、保険契約に係る部分の資産の含み損益については、修正純資産ではなく、保有契約価値の計算に含めて評価しております。
新契約価値の感応度
ⅰ 感応度1:リスク・フリー・レート50bp上昇
(ⅰ)リスク・フリー・レート(フォワード・レート)が各年限とも50bp上昇した場合の影響を表しております。金利の変動により時価が変動する債券・貸付金等を再評価するとともに、将来の運用利回りや割引率を変動させて保有契約価値を再計算しております。
(ⅱ)リスク・フリー・レートについて、補外開始年度以降は終局金利を変えずに補外しております。
ⅱ 感応度2:リスク・フリー・レート50bp低下
(ⅰ)リスク・フリー・レート(フォワード・レート)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。なお、50bp低下によりリスク・フリー・レートが0%を下回る場合は0%としております。ただし、50bp低下前のリスク・フリー・レートが0%を下回る場合はその値をそのまま使用しております。
(ⅱ)リスク・フリー・レートについて、補外開始年度以降は終局金利を変えずに補外しております。
ⅲ 感応度3:リスク・フリー・レート50bp低下(低下後の下限なし)
(ⅰ)リスク・フリー・レート(フォワード・レート)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。なお、感応度2と異なり、リスク・フリー・レートの正負を判定せず、下限を設けずに50bp低下させております。
(ⅱ)リスク・フリー・レートについて、補外開始年度以降は終局金利を変えずに補外しております。
ⅳ 感応度4:株式・不動産価値10%下落
株式及び不動産の評価日時点の価格が10%下落した場合の影響を表しております。
ⅴ 感応度5:事業費率(維持費)10%減少
事業費率(契約維持に係るもの)が10%減少した場合の影響を表しております。
ⅵ 感応度6:解約失効率10%減少
解約失効率が10%減少(基本となる解約失効率に90%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ⅶ 感応度7:保険事故発生率(死亡保険)5%低下
死亡保険について、保険事故発生率(死亡率・罹患率)が5%低下(基本となる保険事故発生率に95%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ⅷ 感応度8:保険事故発生率(年金保険)5%低下
年金保険について、保険事故発生率が5%低下(基本となる保険事故発生率に95%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ⅸ 感応度9:必要資本を法定最低水準に変更
必要資本を法定最低水準(ソルベンシー・マージン比率200%水準)に変更した場合の影響を表しております。
ⅹ 感応度10:株式・不動産のインプライド・ボラティリティ25%上昇
オプションと保証の時間価値の計算に使用する、株式オプションのインプライド・ボラティリティが25%上昇した場合の影響を表しております。
ⅺ 感応度11:金利スワップションのインプライド・ボラティリティ25%上昇
オプションと保証の時間価値の計算に使用する、金利スワップションのインプライド・ボラティリティが25%上昇した場合の影響を表しております。
ヘ.注意事項
EEVの計算においては、リスクと不確実性を伴う将来の見通しを含んだ多くの前提条件を使用し、それらの多くは個別会社の管理能力を超えた領域に属するものであります。また、将来の実績がEEVの計算に使用した前提条件と大きく異なる場合もあり得ます。
これらの理由により、本EEV開示は、EEV計算に用いられた将来の税引後利益が達成されることを表明するものではなく、使用にあたっては、十分な注意を払っていただく必要があります。
⑦ その他
各報告セグメントにおける事業のほか、グループシェアード事業については、業務集約による効率化効果が大きいと考えられる業務をグループ横断的に集約し、一括してBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)やDXを行い、効率化・生産性向上を図る取組を進めております。昨年度に引き続きグループ横断的にシェアードを進めており、2024年8月には当社の子会社である日本郵政コーポレートサービス株式会社がかんぽ生命保険の支店の旅費精算業務を受託したほか、2024年10月にはこれまで日本郵便から順次受託していた共通事務集約センターの業務を全業務受託するなど対象業務を順次拡大しているところです。
病院事業については、地域医療機関との連携や救急患者の受入の強化等による増収対策、業務の効率化等による経費削減等、病院の経営改善を進めているところであります。今後も引き続き上記増収対策や経費削減等の経営改善に取り組みます。
投資事業については、当社の子会社である日本郵政キャピタル株式会社において、中長期的なグループ収益の拡大を念頭に、将来の事業資源や新規事業の獲得、グループ事業に対するシナジーの創出といった戦略リターンの獲得に向け、同社が運営する「日本郵政キャピタル1号投資事業有限責任組合(1号ファンド)」を介して、国内外のスタートアップ企業へ出資※し、出資先企業と当社グループとの連携を進めました。今後も引き続き、日本郵政グループの事業アセットを活用したスタートアップ企業の成長支援に取り組みます。
※当連結会計年度(1号ファンドからの出資)11件約33億円、1号ファンドからの出資及び直接出資の累計90社総額約424億円
(3) キャッシュ・フローの状況及び分析・検討
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は当期首から7,695,252百万円増加し、67,199,263百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動においては、銀行業における資金の運用や調達、生命保険業における保険料の収入や保険金の支払等の結果、2,794,869百万円の収入(前期は2,359,045百万円の支出)となりました。
主な要因として、貸出金の純減3,793,439百万円、貯金の純減2,735,472百万円、責任準備金の減少1,747,260百万円があげられます。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動においては、銀行業及び生命保険業における有価証券の売却、償還による収入等及び有価証券の取得による支出等の結果、4,684,413百万円の収入(前期は7,718,612百万円の支出)となりました。
主な要因として、有価証券の償還による収入29,091,381百万円、有価証券の売却による収入4,920,288百万円や有価証券の取得による支出30,968,329百万円があげられます。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動においては、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入等の結果、215,896百万円の収入(前期は606,258百万円の支出)となりました。
主な要因として、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入587,842百万円や自己株式の取得による支出350,000百万円、配当金の支払による減少157,628百万円があげられます。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
中期経営計画において実現を目指すこととしている、成長ステージへの「転換」に向けた取組の中で、グループの成長に資する投資として、物流分野の能力増強投資や、賃貸事業等への不動産投資等を計画しております。
上記の他に、当社グループ・グループ各社の企業価値向上に資する幅広い分野での資本提携やM&Aも実施いたします。なお、それらの実行にあたっては、投資判断基準等に照らして慎重に検討し、適切と判断したものを実施することとしております。
また、株主還元については、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続して安定的に行うことを基本方針としており、中期経営計画においては、引き続き1株当たり年間配当を安定的に実施することとしております。加えて、相当規模の自己株式取得の継続により、更なる株主還元の充実と資本効率の向上を図ります。
それらの財源は、営業活動で得られたキャッシュ・フローのほか、金融2社株式を売却した場合の売却手取金及び銀行借入・社債発行等による有利子負債調達を想定しております。また、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入することにより、各社の余剰資金を一元管理することで、資金効率の向上を図っております。なお、当社は株式会社日本格付研究所(JCR)から格付を取得しており、当連結会計年度末現在における長期発行体格付はAA+(安定的)となっております。
資本コストに関しては、ゆうちょ銀行株式の持分割合減少により低下したROEを回復させ、早期に株主資本コストを上回るROEを達成し、中長期的に更なる向上を目指します。
なお、現在予定している設備の新設計画としては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備等の新設等」の記載をご参照ください。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。
当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に以下の重要な会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性があると考えております。
① 金融商品の時価評価
当社グループの有価証券の一部及びデリバティブ取引は、時価法に基づいて評価しております。時価は、公表された相場価格に基づいて算定しておりますが、公表された相場価格がない場合には合理的な見積りに基づいて算定された価額によっております。
将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積額は変動する可能性があります。
金融商品の時価の算定方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(金融商品関係)に、金融商品のうち有価証券の時価評価に用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 有価証券の減損
当社グループの金銭の信託で運用する有価証券を含め売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価又は実質価額が著しく下落したものについては合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。株式市場の悪化等、将来の金融市場の状況によっては、多額の減損損失を計上する可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、原則として内部管理上独立した業績報告が行われる単位を基礎として、資産のグルーピングを行っております。減損の兆候の判定に当たっては、過去あるいは当期以降見込まれる営業損益や営業キャッシュ・フローが継続してマイナスとなる場合等を勘案し判断しております。資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。なお、資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い価額としております。正味売却価額は第三者により合理的に算定された評価額等により、使用価値は将来キャッシュ・フローに基づき合理的に算定しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。なお、日本郵便株式会社の郵便・物流事業に使用している固定資産の減損における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④ 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積っております。
保険子会社における課税所得の見積りにおいては、当連結会計年度に作成した経営計画を基礎としており、今後、当該計画における取組方針の下、一定の新契約水準に到達する前提で作成しております。
当連結会計年度における新契約の実績は、一時払終身保険の販売が増加し経営計画の水準を達成しているものの、今後の新契約水準は将来の経営環境や営業施策の効果発現による影響を受けることから、保険子会社において計上した繰延税金資産の回収可能性については、当該経営計画を基礎とした前提の下、複数のストレスシナリオを考慮して判断しております。以上のとおり、繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来、当社グループを取り巻く経営環境に大きな変化があった場合等、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
⑤ 責任準備金の積立方法
当社グループは、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てております。
責任準備金の計算に使用される予定死亡率、予定利率及び予定事業費率などの基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく乖離した場合や環境の変化により将来乖離が見込まれる場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。
なお、責任準備金の積立方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
⑥ 退職給付債務及び退職給付費用
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率など将来の退職給付債務算出に用いる数理計算上の前提条件に基づいて算出しております。
このため、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件の変更が行われた場合には、将来の退職給付債務及び退職給付費用が変動する可能性があります。
なお、退職給付債務等の計算の基礎に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(退職給付関係)に、退職給付債務の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(5) 連結自己資本比率の状況
銀行持株会社としての当社の連結自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(注) 連結総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
(6) 目標とする経営指標の達成状況
当社グループにおいては、主要な経営目標として1株当たり当期純利益を採用しており、2025年3月期においては当初業績予想87.36円に対し1株当たり当期純利益119.30円となりました。2025年3月期の経営成績の状況及び分析・検討については、上記「(2) 経営成績の状況及び分析・検討」に示しております。
(7) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、郵便・物流事業、郵便局窓口事業、国際物流事業、不動産事業、銀行業及び生命保険業を中心とした広範囲な事業を営んでおり、生産、受注といった区分による表示が困難であることから、「生産、受注及び販売の状況」については、上記「(2) 経営成績の状況及び分析・検討」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の状況及び分析・検討
当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。
資産の部合計は、前連結会計年度末比1,539,496百万円減の297,149,653百万円となりました。
主な要因は、現金預け金7,614,772百万円の増、銀行業等におけるその他資産505,038百万円の増、銀行業におけるコールローン115,000百万円の増の一方、銀行業等における貸出金4,545,660百万円の減、銀行業等における有価証券3,805,677百万円の減、銀行業及び生命保険業における買現先勘定1,721,362百万円の減によるものであります。
負債の部合計は、前連結会計年度末比1,090,506百万円減の281,860,113百万円となりました。
主な要因は、銀行業及び生命保険業における売現先勘定3,554,335百万円の増、銀行業等における借用金679,425百万円の増、保険業等における社債124,300百万円の増の一方、銀行業における貯金2,735,472百万円の減、生命保険業における責任準備金1,747,260百万円の減、銀行業等におけるその他負債449,264百万円の減によるものであります。
純資産の部合計は、前連結会計年度末比448,990百万円減の15,289,540百万円となりました。
主な要因は、非支配株主持分727,145百万円の増、銀行業等における繰延ヘッジ損益206,158百万円の増の一方、銀行業及び生命保険業等におけるその他有価証券評価差額金776,705百万円の減、自己株式49,995百万円の減によるものであります。
各事業セグメント別の資産の状況は以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比3,963百万円減※の1,923,736百万円となりました。
主な要因は、その他資産が187,949百万円増加※した一方、現金預け金が192,076百万円、無形固定資産が1,698百万円減少※したことによるものであります。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
② 郵便局窓口事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比96,019百万円増※の1,882,026百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が66,058百万円、無形固定資産が1,036百万円減少※した一方、その他資産が159,437百万円増加※したことによるものであります。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
③ 国際物流事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比9,062百万円増の384,000百万円となりました。
主な要因は、有価証券が11,793百万円、その他資産が4,043百万円減少した一方、有形固定資産が22,307百万円、無形固定資産が1,502百万円増加したことによるものであります。
④ 不動産事業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比52,606百万円増※の1,146,582百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が43,797百万円減少※した一方、その他資産が93,109百万円増加※したことによるものであります。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
⑤ 銀行業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比306,476百万円減の233,599,787百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が6,914,609百万円増加した一方、貸出金が3,717,798百万円、有価証券が2,902,802百万円減少したことによるものであります。
⑥ 生命保険業
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末比1,300,666百万円減の59,555,233百万円となりました。
主な要因は、現金預け金が818,761百万円増加した一方、有価証券が1,165,478百万円、貸出金が751,262百万円、買現先勘定が442,278百万円減少したことによるものであります。
(2) 経営成績の状況及び分析・検討
当連結会計年度、当社グループは、2024年5月に発表した中期経営計画「JP ビジョン2025+」(2024年度~2025年度)で掲げたお客さまと地域を支える「共創プラットフォーム」の実現を目指し、収益力の強化、人材への投資によるEX※1(従業員体験価値)向上、DX※2の推進等によるUX※3(ユーザー体験価値)向上へ重点的に取り組んでまいりました。
2025年4月には、トナミホールディングス株式会社の創業家代表・経営陣及び日本郵便の共同コンソーシアムによるトナミホールディングス株式会社の株式に対する公開買付けが成立し、同社は日本郵便の連結子会社となりました。 日本郵便は、幹線輸送※4に強みを持つトナミホールディングス株式会社との協業による更なる付加価値向上を目指しております 。
グループ一体でのDXの推進については、2024年5月には、グループプラットフォームアプリ「郵便局アプリ」に郵便局の主要サービスである金融機能を新たに追加したほか、同年11月には、グループ独自のポイントサービス「ゆうゆうポイント」を開始し、郵便局ならではの限定商品との交換や抽せんへの応募にご利用いただけるようにいたしました。
また、かんぽ生命保険商品の募集品質に係る問題を受け、グループガバナンス及びコンプライアンスの強化並びに営業推進態勢の見直し等の再発防止策を講じ、適切な業務運営への取組みに努めてまいりました。
そのような中、当年度は郵便局において、お客さまから事前に同意をいただかないまま非公開金融情報※5を保険募集や投資信託等の販売を目的とした来局のご案内に不適切に利用した事案(以下「非公開金融情報の不適切利用事案」といいます。)を確認しました。非公開金融情報の不適切利用事案については、保険募集を目的とした来局のご案内に利用した事案の確認を2024年9月に、その後判明した調査結果及び再発防止策を同年10月にそれぞれ公表しました。また、本事案の実態をより正確に把握するため、調査対象を投資信託等への利用にも拡大して追加調査を行い、原因を分析した上で、再発防止策を策定するとともに、事案全体を踏まえた関係者の責任を明確化し、2025年3月に公表しました。なお、本事案は、法令で定める非公開金融情報の保護措置等に不備があったものであり、当社グループではこの責任を重く受け止め、関係役員の報酬の減額を行いました。
再発防止策として、非公開金融情報等の取扱いに係るルールの明確化及び社員研修の充実、郵便局へのモニタリングの強化等を行ったほか、グループの幅広いお客さま接点で非公開金融情報等の利用に係る同意をいただく取組みを促進するとともに、郵便局等でその情報を参照・検索等に利用できるようなシステム環境の整備に向け、当社を中心とした、グループ横断的なプロジェクトを設置しました。
また、2024年1月に販売を開始した一時払終身保険に関して、販売に係る保険業法上の認可を取得する前にお客さまへ勧誘を行っていた事案(以下「認可取得前勧誘事案」といいます。)を確認し、同年3月に公表するとともに、本件以外の事案を含む実態を把握するための調査を開始しました。
再発防止策として、法令等遵守の徹底及び業務品質の確保に向けた取組みを行うほか、それらの再発防止策の実効性確保のため、モニタリング・フォローアップの強化や2線による1線へのけん制機能の発揮など、リスク認識力の強化に向けた取組みやガバナンス強化に向けた取組みを行ってまいります。
加えて、法令に定められた点呼業務を実施しないまま配達業務を行った事案を確認し、2025年3月に公表するとともに、全国の郵便局における点呼業務執行状況の調査を開始し、同年4月に調査結果及び再発防止策を公表したほか、総務省から、再発防止策及びユニバーサルサービスの確保等に関して、報告徴求命令を受けました。あわせて、国土交通省から、貨物自動車運送事業法に基づく特別監査を受け、2025年6月5日、日本郵便は、一般貨物自動車運送事業の許可取消処分の聴聞の通知を受領しました。その後、同6月17日に行政処分を受け入れる旨国土交通省に報告しました。有価証券報告書提出日時点において、行政処分執行後は、一般貨物自動車運送事業の許可が取り消されることにより、使用している1t以上の車両の使用ができなくなる見込みとなっております。今後は、他の運送会社へ委託を行うことを基本に、確実な点呼の実施を大前提として、日本郵便が保有する軽四車両等を使用することにより、行政処分執行後においても、郵便物及び荷物(ゆうパックなど)のサービスについては、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることのないよう、引き続き確実かつ適切に対応してまいります。また、今回の事態に至った責任を重く受け止め、責任の所在及び度合いを勘案して責任を明確化しました。
なお、軽貨物営業所となる郵便局に対する特別監査は、現時点においても継続しており、今後、監査結果を受けて、軽四輪自動車の使用停止処分が下される可能性があります。また、代替手段の実施に伴い、委託費等の費用が増加するなど、業績に影響が生じる見込みです。
さらに、協力会社との集配関係委託契約においては、一部の郵便局で価格協議や違約金に係る不適切な交渉が認められたことを受け、違約金の対象事案や金額等を統一するとともに、協力会社の皆さまとのコミュニケーションを重視する運用への変更等に向けた対応を行ってまいりました。
これらの事案について、同様の事案が発生することがないよう、当社グループは再発防止策を徹底し、お客さま本位のサービス提供に全力で取り組んでまいります。
当社におきましては、持株会社として、当社グループの企業価値向上を目指し、グループ各社の収益拡大や経営効率化等を着実に推進するとともに、郵便、貯金及び保険のユニバーサルサービスの確保、郵便局ネットワークの維持・活用による安定的なサービスの提供等という目的が達成できるよう、グループ運営に取り組みました。
また、グループ各社のコンプライアンス・プログラムの策定・推進の状況、各社の内部監査態勢・監査状況の把握に努めたほか、集約により効率性が高まる間接業務をグループ各社から受託するとともに、病院事業の経営改善に取り組みました。
さらに、グループ各社が提供するサービスの公益性・公共性の確保や、持続可能な社会の実現・未来の創造に貢献するため、サステナビリティ経営の推進に関する取組みや災害復興支援に、グループ全体で取り組んでおります。
加えて、「JP ビジョン2025+」で示した方針を踏まえ、2025年3月に、ゆうちょ銀行普通株式の売出しを実施いたしました。本売出しにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は50.0%となっており、さらに今後当社が設定するゆうちょ銀行普通株式に係る株式処分信託に当該株式を拠出することにより、当社のゆうちょ銀行に対する議決権の保有割合は49.9%程度となる予定です。2023年の売出し及び本売出しによって得た資金については、物流領域の能力増強や郵便局等の施設の高度化・DX化等の成長投資に充当するとともに、自己株式取得にも活用することで、当社グループの企業価値の向上を図っていきます。
このような取組を行った結果、当連結会計年度における連結経常収益は11,468,368百万円(前期比513,784百万円減)、連結経常利益は814,596百万円(前期比146,280百万円増)、連結経常利益に、特別損益や契約者配当準備金繰入額等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、370,564百万円(前期比101,878百万円増)となりました。
※1 EX(Employee Experience:従業員体験価値)とは、社員が会社で働くことを通じて得られる体験価値のことです。
※2 DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用し、ビジネスや生活を変革する取組みのことです。
※3 UX(User Experience:ユーザー体験価値)とは、システムやサービスを利用するユーザー(お客さまや社員)が、その利用を通じて得られる体験価値のことです。
※4 幹線輸送とは、お客さまから荷物をお預かりする集荷側の拠点から配達側の拠点への長距離輸送のことです。
※5 非公開金融情報とは、お客さま対応等の中で知った、お客さまの金融取引や資産に関する、通常、本人しか知りえない情報(口座残高や引落情報、保有ファンドの状況等)のことです。
各事業セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
① 郵便・物流事業
郵便・物流事業につきましては、差出・受取利便性の向上、営業体制・営業力の強化、楽天グループ株式会社をはじめとする他企業との連携強化等を通じた荷物分野の収益拡大に加え、DXの推進や商品・サービスの見直し等を通じたオペレーションの効率化に取り組んでまいりました。
また、いわゆる物流の「2024年問題」を踏まえ、中継輸送※1の導入等、輸送オペレーションを見直したほか、2024年5月にはセイノーグループと業務提携契約を締結し、幹線輸送の共同運行等による輸送効率の向上に取り組んでまいりました。
ヤマトホールディングス株式会社及びヤマト運輸株式会社との協業については、2024年10月にヤマト運輸株式会社から、小型薄物荷物について運送委託を停止する旨の申し入れがあり、合意に基づく義務の存在自体を争う状況となったことから、同年12月、日本郵便はヤマト運輸株式会社を相手方として損害賠償等請求訴訟を提起しました。
このほか2025年4月、トナミホールディングス株式会社の創業家代表・経営陣及び日本郵便の共同コンソーシアムによるトナミホールディングス株式会社の株式に対する公開買付けが成立し、同社は日本郵便の連結子会社となりました。日本郵便は、幹線輸送に強みを持つトナミホールディングス株式会社との協業による更なる付加価値向上を目指しております。
郵便事業においては、2024年10月に郵便料金の見直しを実施しました。
なお、法令に定められた点呼業務を実施しないまま配達業務を行った事例を確認し、2025年3月に公表するとともに、全国の郵便局における点呼業務執行状況の調査を開始し、同年4月に調査結果及び再発防止策を公表したほか、総務省から、再発防止策及びユニバーサルサービスの確保等に関して、報告徴求命令を受けました。あわせて、国土交通省から、貨物自動車運送事業法に基づく特別監査を受け、2025年6月5日、日本郵便は、一般貨物自動車運送事業の許可取消処分の聴聞の通知を受領しました。その後、同6月17日に行政処分を受け入れる旨国土交通省に報告しました。有価証券報告書提出日時点において、行政処分執行後は、一般貨物自動車運送事業の許可が取り消されることにより、使用している1t以上の車両の使用ができなくなる見込みとなっております。今後は、他の運送会社へ委託を行うことを基本に、確実な点呼の実施を大前提として、日本郵便が保有する軽四車両等を使用することにより、行政処分執行後においても、郵便物及び荷物(ゆうパックなど)のサービスについては、ご利用いただいているお客さまにご迷惑をおかけすることのないよう、引き続き確実かつ適切に対応してまいります。また、今回の事態に至った責任を重く受け止め、責任の所在及び度合いを勘案して責任を明確化しました。
なお、軽貨物営業所となる郵便局に対する特別監査は、現時点においても継続しており、今後、監査結果を受けて、軽四輪自動車の使用停止処分が下される可能性があります。また、代替手段の実施に伴い、委託費等の費用が増加するなど、業績に影響が生じる見込みです。
さらに、協力会社との集配関係委託契約においては、一部の郵便局で価格協議や違約金に係る不適切な交渉が認められたことを受け、違約金の対象事案や金額等を統一するとともに、協力会社の皆さまとのコミュニケーションを重視する運用への変更等に向けた対応を行ってまいりました。
その結果、当年度の総取扱物数は、郵便物が125億6,607万通(前期比7.5%減)、ゆうパックが5億5,844万個(前期比2.1%増)、ゆうパケットが5億3,722万個(前期比16.1%増)、 ゆうメールが32億4,114万個(前期比12.8%増)となりました。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の郵便・物流事業におきましては、ゆうパック、ゆうパケット、ゆうメールの取扱数量が増加した一方、郵便が減少したものの、料金改定による郵便収入の増加もあり、経常収益は2,088,481百万円(前期比107,972百万円増※2)、経常費用は引き続きコストコントロールの取組等を進めたものの、人件費や集配運送委託費等が増加し、経常損失は32,220百万円(前期は65,184百万円の経常損失※2)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における郵便・物流事業の営業収益は2,080,881百万円(前期比105,310百万円増※2)、営業損失は38,377百万円(前期は68,838百万円の営業損失※2)となりました。
※1 中継輸送とは、トラックの長距離運行を複数のトラックドライバーで分担する輸送形態のことです。
※2 当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
引受郵便物等の状況
| 区分 | 前事業年度 | 当事業年度 | |||
| 物数(千通・千個) | 対前期比(%) | 物数(千通・千個) | 対前期比(%) | ||
| 総数 | 17,460,836 | △5.8 | 16,902,870 | △3.2 | |
| 郵便物 | 13,577,689 | △6.0 | 12,566,067 | △7.5 | |
| 内国 | 13,554,657 | △6.0 | 12,542,869 | △7.5 | |
| 普通 | 13,029,436 | △6.1 | 12,013,449 | △7.8 | |
| 第一種 | 7,084,854 | △5.9 | 6,626,997 | △6.5 | |
| 第二種 | 4,776,053 | △3.2 | 4,486,233 | △6.1 | |
| 第三種 | 152,020 | △7.0 | 146,736 | △3.5 | |
| 第四種 | 13,301 | △12.8 | 12,506 | △6.0 | |
| 年賀 | 970,486 | △17.1 | 695,293 | △28.4 | |
| 選挙 | 32,721 | △38.4 | 45,684 | 39.6 | |
| 特殊 | 525,220 | △4.9 | 529,420 | 0.8 | |
| 国際(差立) | 23,032 | 5.0 | 23,198 | 0.7 | |
| 通常 | 13,141 | 10.6 | 13,824 | 5.2 | |
| 小包 | 2,294 | 11.3 | 2,320 | 1.2 | |
| 国際スピード郵便 | 7,598 | △5.1 | 7,053 | △7.2 | |
| 荷物 | 3,883,147 | △5.1 | 4,336,803 | 11.7 | |
| ゆうパック | 547,021 | △1.3 | 558,444 | 2.1 | |
| ゆうパケット | 462,644 | 8.6 | 537,215 | 16.1 | |
| ゆうメール | 2,873,482 | △7.7 | 3,241,144 | 12.8 | |
(注) 1.第一種郵便物、第二種郵便物、第三種郵便物及び第四種郵便物の概要/特徴は、以下のとおりであります。
| 種類 | 概要/特徴 |
| 第一種郵便物 | お客さまがよく利用される「手紙」(封書)のことであります。一定の重量及び大きさの定形郵便物とそれ以外の定形外郵便物に分かれます。また、郵便書簡(ミニレター)、特定封筒(レターパックライト)及び小型特定封筒(スマートレター)も含んでおります。 |
| 第二種郵便物 | お客さまがよく利用される「はがき」のことであります。通常はがき及び往復はがきの2種類があります。年賀郵便物の取扱期間(12月15日~1月7日)以外に差し出された年賀はがきを含んでおります。 |
| 第三種郵便物 | 新聞、雑誌など年4回以上定期的に発行する刊行物で、日本郵便の承認を受けたものを内容とするものであります。 |
| 第四種郵便物 | 公共の福祉の増進を目的として、郵便料金を低料又は無料としているものであります。通信教育用郵便物、点字郵便物、特定録音物等郵便物、植物種子等郵便物、学術刊行物郵便物があります。 |
2.年賀は、年賀郵便物(年賀特別郵便(取扱期間12月15日~12月28日)及び12月29日~1月7日に差し出された年賀はがきで消印を省略したもの)の物数であります。
3.選挙は、公職選挙法に基づき、公職の候補者又は候補者届出政党から選挙運動のために差し出された通常はがきの物数であります。別掲で示しております。
4.特殊は、速達、書留、特定記録、本人限定受取等の特殊取扱(オプションサービス)を行った郵便物の物数の合計であります。交付記録郵便物用特定封筒(レターパックプラス)及び電子郵便(レタックス、Webゆうびん、e内容証明)を含んでおります。
5.ゆうパックは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
6.ゆうパケットは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。小型の荷物をお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
7.ゆうメールは、一般貨物法制の規制を受けて行っている1kgまでの荷物の愛称であります。主に冊子とした印刷物やCD・DVDなどをお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。
② 郵便局窓口事業
郵便局窓口事業につきましては、お客さまに選んでいただける事業への成長に向けて、収益力、郵便局の価値・魅力、サービス品質の向上に取り組んでまいりました。
具体的には、地域の特性に応じた窓口営業時間の弾力的な運用の一環として、昼時間帯の窓口業務の休止を試行する郵便局を約1,400局拡大したほか、お客さまとの良好な信頼関係を構築できる人材を育成するため、窓口社員の営業支援・育成の役割を担う「コンサルティングパートナー」を郵便局へ配置しました。
また、地方公共団体事務受託の推進、地域金融機関等との連携強化、郵便局窓口と駅窓口の一体運営等に取り組みました。
加えて、各種手続きのペーパーレス化等によるお客さまの利便性の向上や働き方の変革を目的として新たなタブレット型PCの配備を開始したほか、かんぽ生命保険商品の新規申込みや保全・支払等をペーパーレスで処理可能なシステムを順次導入する等、窓口オペレーション改革の取組みを推進しました。
また、当年度に確認した非公開金融情報の不適切利用事案の再発防止策として、非公開金融情報等の取扱いに係るルールの明確化及び社員研修の充実、郵便局へのモニタリングの強化等を行ったほか、グループの幅広いお客さま接点で非公開金融情報等の利用に係る同意をいただく取組みを促進するとともに、郵便局等でその情報を参照・検索等に利用できるようなシステム環境の整備に向け、当社を中心とした、グループ横断的なプロジェクトを設置しました。
このほか、2024年1月に販売を開始した一時払終身保険に関して、認可取得前勧誘事案を確認し、2025年3月に公表しました。
一方、業績面では、送金決済件数や保有保険契約件数の減少等に伴う銀行及び保険受託手数料の減少に加え、諸物価や人件費の上昇に伴うコストの増加等が継続しました。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の郵便局窓口事業におきましては、銀行手数料、保険手数料の減少が続き、経常収益は1,010,197百万円(前期比17,695百万円減※)、経常費用は人件費が減少したものの経費が増加したことにより増加し、経常利益は24,155百万円(前期比24,913百万円減※)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における郵便局窓口事業の営業収益は1,008,728百万円(前期比18,193百万円減※)、営業利益は23,194百万円(前期比25,359百万円減※)となりました。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
郵便局数
| 支社名 | 営業中の郵便局(局) | |||||||
| 前事業年度末 | 当事業年度末 | |||||||
| 直営の郵便局 | 簡易 郵便局 | 計 | 直営の郵便局 | 簡易 郵便局 | 計 | |||
| 郵便局 | 分室 | 郵便局 | 分室 | |||||
| 北海道 | 1,204 | 1 | 241 | 1,446 | 1,203 | 1 | 241 | 1,445 |
| 東北 | 1,898 | 0 | 547 | 2,445 | 1,898 | 0 | 534 | 2,432 |
| 関東 | 2,393 | 0 | 154 | 2,547 | 2,393 | 0 | 150 | 2,543 |
| 東京 | 1,466 | 0 | 5 | 1,471 | 1,461 | 0 | 5 | 1,466 |
| 南関東 | 951 | 0 | 70 | 1,021 | 950 | 0 | 69 | 1,019 |
| 信越 | 972 | 0 | 297 | 1,269 | 974 | 0 | 291 | 1,265 |
| 北陸 | 640 | 0 | 140 | 780 | 650 | 0 | 144 | 794 |
| 東海 | 2,049 | 1 | 273 | 2,323 | 2,048 | 1 | 264 | 2,313 |
| 近畿 | 3,092 | 4 | 305 | 3,401 | 3,091 | 3 | 299 | 3,393 |
| 中国 | 1,748 | 1 | 411 | 2,160 | 1,746 | 1 | 410 | 2,157 |
| 四国 | 928 | 0 | 189 | 1,117 | 929 | 0 | 185 | 1,114 |
| 九州 | 2,497 | 0 | 837 | 3,334 | 2,492 | 0 | 835 | 3,327 |
| 沖縄 | 176 | 0 | 22 | 198 | 176 | 0 | 22 | 198 |
| 全国計 | 20,014 | 7 | 3,491 | 23,512 | 20,011 | 6 | 3,449 | 23,466 |
③ 国際物流事業
国際物流事業につきましては、日本郵便の子会社であるToll Holdings Pty Limitedによる豪州での収益性向上等の施策を推進するとともに、アジア域内では特に成長が見込まれる国や業種を重視した事業展開による収益拡大に取り組んだほか、コスト削減等に継続して取り組んでまいりました。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の国際物流事業におきましては、フォワーディング事業の取扱量の増加等により、経常収益は512,847百万円(前期比62,824百万円増)、経常費用はフォワーディング事業の増収見合いの費用が増加したものの、経常利益は4,699百万円(前期比2,985百万円増)となりました。また、日本郵便の当連結会計年度における国際物流事業の営業収益は511,729百万円(前期比62,915百万円増)、営業利益(EBIT)は13,365百万円(前期比3,783百万円増)となりました。
④ 不動産事業
不動産事業につきましては、JPタワー(商業施設名:KITTE)をはじめとするオフィスビル、商業施設、賃貸・分譲住宅、高齢者施設等のグループ保有不動産の開発を中心に推進しており、新たに、2024年7月に「JPタワー大阪」内の商業施設「KITTE大阪」がグランドオープンし、賃貸住宅及び高齢者施設が竣工するなど、事業の強化・拡充に取り組みました。
グループ外収益物件については、2026年3月竣工に向けて開発中の建物名称を「ザ・ランドマーク名古屋栄」に決定したほか、用途やエリアごとのマーケットを見極めて賃貸住宅の取得を行いました。
このような取組みを行った結果、当連結会計年度の不動産事業におきましては、賃貸物件の稼働率向上や分譲収益の計上等により、経常収益は81,670百万円(前期比19,204百万円減※)、経常利益は12,366百万円(前期比8,660百万円減※)となり、営業収益は81,429百万円(前期比19,403百万円減※)、営業利益は13,931百万円(前期比8,067百万円減※)となりました。
※当連結会計年度より報告セグメントとして「不動産事業」を新設しており、前連結会計年度末比は、区分方法の変更に伴う組替後の数値により記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」のとおりであります。
不動産事業における主なプロジェクト(賃貸事業)の概要は以下のとおりであります。
| 名称 | 土地面積 (千㎡) | 延床面積 (千㎡) | 簿価 (百万円) | 事業形態 | 竣工年月 | ||
| 土地等 | 建物他 | ||||||
| JPタワー | 11 | 191 (212) | 277,870 | 227,783 | 50,087 | 共同事業 (メジャー) | 2012年5月 |
| 大宮JPビルディング | 6 | 45 | 9,014 | 3,903 | 5,111 | 単独事業 | 2014年8月 |
| JPタワー名古屋 | 8 (12) | 162 (180) | 35,958 | 10,945 | 25,012 | 共同事業 (メジャー) | 2015年11月 |
| KITTE博多 | 5 | 64 | 18,149 | 7,385 | 10,763 | 単独事業 | 2016年3月 |
| 広島JPビルディング | 4 | 44 | 18,165 | 3,244 | 14,920 | 単独事業 | 2022年8月 |
| 蔵前JPテラス | 14 | 99 | 33,923 | 6,052 | 27,870 | 単独事業 | 2023年3月 |
| 麻布台ヒルズ森JPタワー | 11 (24) | 227 (461) | 141,357 | 65,347 | 76,010 | 市街地再開発 | 2023年6月 |
| 五反田JPビルディング | 6 | 69 | 37,162 | 6,586 | 30,576 | 単独事業 | 2023年12月 |
| JPタワー大阪 | 8 (12) | 173 (227) | 88,887 | 17,534 | 71,352 | 共同事業 (メジャー) | 2024年3月 |
(注) 1. 2025年3月31日時点
2.JPタワー
延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
3.JPタワー名古屋及びJPタワー大阪
土地面積は、持分面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積(借地を含む)を表示しております。
延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
4. 麻布台ヒルズ森JPタワー
土地面積及び延床面積は、持分換算面積を表示するとともに、( )内に事業全体面積を表示しております。
⑤ 銀行業
ゆうちょ銀行では、2024年5月に公表した見直し後の中期経営計画「JP ビジョン2025+」(2024年度~2025年度)で示したとおり、「リテールビジネス」、「マーケットビジネス」及び「Σ(シグマ)ビジネス(投資を通じて社会と地域の未来を創る法人ビジネス)」というゆうちょ銀行独自の強みを活かした3つのビジネス戦略を推進するとともに、それらを支える経営基盤の強化に取り組みました。
「リテールビジネス」では、日本国内における金融経済環境の変化等に応じお客さま基盤を深耕・強化すべく、リアルとデジタルの相互補完を通じたお客さま本位のビジネス展開を加速し、伝統的な銀行業務を超えた新しいリテールビジネスへの変革に向けた取組みを推進しました。
デジタルサービスでは、スマートフォン上で基本的な銀行取引が行える通帳アプリの利便性向上を図るとともに、更なる利用拡大に向けて、ポイントプログラム拡充等の各種キャンペーン等を通じたプロモーションに加え、窓口での積極的なご案内等を推進し、登録口座数は1,300万口座を突破しました。
また、ゆうちょ銀行の直営店で口座開設等の各種取引をお客さまご自身で行えるセルフ型営業店端末「Madotab」やスマートフォン上で口座開設等が行える「ゆうちょ手続きアプリ」の機能改善を図る等、DXを通じたお客さまの利便性向上及び業務効率化を推進しました。
資産形成サポートビジネスでは、投資信託商品のラインアップ拡充やデジタルチャネルの利便性向上を図ったほか、ゆうちょ銀行の直営店、郵便局と専門コンサルタントが配属されているリモートセンターとをタブレットで接続し、各種ご案内を実施するリモートチャネルの整備・拡充を進めました。また、投資信託の基準価額や市場動向等の情報をメールでお届けする「ますますわかる投資信託アフターフォローサービス」の提供を開始する等、リアルチャネルとデジタルチャネルを融合させ、お客さまの資産形成ニーズにシームレスにお応えする取組みを進めました。
これら各種取組みに加え、TVコマーシャルやSNS広告による積極的なプロモーションを通じ、お客さまによるゆうちょ銀行口座・サービスのご利用を促進しました。
「マーケットビジネス」では、日本銀行の金融政策変更を受けた国内金利上昇局面を捉え、預け金等から日本国債への投資シフトを推進しました。
また、米欧中央銀行の政策金利引き下げや、米新政権による経済政策等の不透明感が残存する中、リスク対比リターンを意識しつつ国際分散投資を推進しました。投資適格領域の外国社債等を中心にリスク性資産残高を拡大するとともに、リスク性資産のうち、プライベートエクイティファンド等の戦略投資領域※については、優良案件への選別的な投資に努め、残高を積み上げました。
一方で、ポートフォリオ運営を支えるモニタリング態勢の充実等、リスク管理の深化を図り、十分な財務健全性を確保しております。
投資を通じて社会と地域の未来を創る法人ビジネスと位置づける「Σビジネス」においては、地域の事業者への資本性資金の供給(投資業務)、新たなビジネスの原石となる投資先候補企業の発掘(ソーシング業務)及び投資先企業等の商品・サービスの紹介・媒介(マーケティング支援業務)の推進に努めました。
特に、2024年5月には投資業務の中核を担うゆうちょ銀行100%出資子会社「ゆうちょキャピタルパートナーズ株式会社」を設立し、Σビジネスの本格始動に向けた態勢を整備しました。この他、投資業務の推進に向けて、ゆうちょ銀行は株式会社ジェイ・ウィル・コーポレーション、また三井物産株式会社の子会社とそれぞれ共同ファンドを設立しました。
前述に加え、経営基盤の強化として、内部管理態勢の強化や組織風土改革に取り組みました。
内部管理態勢については、システム基盤整備、サイバーセキュリティやマネー・ローンダリング対応態勢の強化に加え、取締役会を中心としたガバナンス高度化等、多角的な観点から強化を図りました。
また、ゆうちょ銀行代表執行役社長を委員長とする「サービス向上委員会」を再編し、「みんなの声委員会 -ECHO-」に改め、お客さまの声を活かした商品・サービスの提案・改善や、社員の声をもとにした職場改善等を役職員一丸となって推進し、お客さま本位の業務運営及び組織風土改革に邁進しました。
更に、当年度に確認した非公開金融情報の不適切利用事案を踏まえ、ゆうちょ銀行では、委託元として、日本郵便に対する管理・監督体制強化に取り組んでまいります。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の銀行業におきましては、外債投資信託からの収益や国債利息・日銀預け金利息の増加等により資金利益が増加した一方、プライベートエクイティファンド等からの収益が増加したものの、株式のリスク調整オペレーションに伴う売却益の減少により臨時損益は減少し、経常収益は2,521,896百万円(前期比129,790百万円減)、経常費用は人件費の減少や各種コストの削減による経費の減少等により減少し、経常利益は584,377百万円(前期比88,338百万円増)となりました。
※ 戦略投資領域とは、プライベートエクイティファンド(成長が見込まれる未上場企業等へ投資するファンド)、不動産ファンド等からなる戦略的な投資領域のことです。
ゆうちょ銀行における損益の概要などの詳細な状況については、下記「(参考1) 銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況」「(参考2) 自己資本比率の状況」「(参考3) 資産の査定」に記載のとおりであります。
(参考1) 銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況
(a) 損益の概要
当事業年度の業務粗利益は、前事業年度比3,143億円増加の1兆432億円となりました。このうち、資金利益は、外債投資信託からの収益や国債利息・日銀預け金利息の増加等により、前事業年度比2,412億円の増加となりました。役務取引等利益は、前事業年度比33億円の増加となりました。その他業務利益は、外国為替売買損益及び国債等債券損益の増加を主因に、前事業年度比697億円の増加となりました。
経費は、前事業年度比137億円減少の9,125億円となりました。
業務純益は、前事業年度比3,280億円増加の1,307億円となりました。
臨時損益は、プライベートエクイティファンド等からの収益が増加した一方、株式のリスク調整オペレーションに伴う売却益の減少を主因に、前事業年度比2,493億円減少の4,427億円となりました。
経常利益は、前事業年度比786億円増加の5,735億円となりました。
この結果、当期純利益は4,105億円、前事業年度比562億円の増益となりました。
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 業務粗利益 | 728,933 | 1,043,284 | 314,351 |
| 資金利益 | 715,544 | 956,826 | 241,282 |
| 役務取引等利益 | 151,529 | 154,872 | 3,342 |
| その他業務利益 | △138,140 | △68,413 | 69,726 |
| うち外国為替売買損益 | △120,470 | △69,781 | 50,689 |
| うち国債等債券損益 | △15,676 | 1,203 | 16,880 |
| 経費(除く臨時処理分) | △926,221 | △912,519 | 13,701 |
| 人件費 | △112,680 | △106,759 | 5,920 |
| 物件費 | △778,688 | △774,358 | 4,330 |
| 税金 | △34,852 | △31,401 | 3,450 |
| 業務純益(一般貸倒引当金繰入前) | △197,287 | 130,765 | 328,053 |
| 一般貸倒引当金繰入額 | △9 | - | 9 |
| 業務純益 | △197,296 | 130,765 | 328,062 |
| 臨時損益 | 692,116 | 442,746 | △249,369 |
| うち株式等関係損益 | △288,298 | △13,873 | 274,424 |
| うち金銭の信託運用損益 | 996,850 | 451,533 | △545,317 |
| 経常利益 | 494,819 | 573,511 | 78,692 |
| 特別損益 | △1,903 | △351 | 1,551 |
| 固定資産処分損益 | △1,692 | △348 | 1,344 |
| 減損損失 | △210 | △3 | 207 |
| 税引前当期純利益 | 492,916 | 573,159 | 80,243 |
| 法人税、住民税及び事業税 | △144,901 | △167,730 | △22,828 |
| 法人税等調整額 | 6,288 | 5,128 | △1,160 |
| 法人税等合計 | △138,612 | △162,602 | △23,989 |
| 当期純利益 | 354,303 | 410,557 | 56,254 |
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(参考) 与信関係費用
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 与信関係費用 | △7 | 8 | 16 |
| 一般貸倒引当金繰入額 | △7 | 8 | 16 |
| 貸出金償却 | - | - | - |
| 個別貸倒引当金繰入額 | - | - | - |
| 償却債権取立益 | - | - | - |
(注) 1.金融再生法開示債権に係る費用を計上しております。
2.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等
ゆうちょ銀行は、海外店や海外に本店を有する連結子会社(以下「海外連結子会社」)を有しておりませんが、円建の取引を「国内業務部門」、外貨建取引を「国際業務部門」に帰属させ(ただし、円建の対非居住者取引は「国際業務部門」に含む。)、各々の収益・費用を計上した結果、国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当事業年度は、国内業務部門においては、資金利益は3,774億円、役務取引等利益は1,558億円、その他業務利益は△2億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は5,793億円、役務取引等利益は△9億円、その他業務利益は△681億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は9,568億円、役務取引等利益は1,548億円、その他業務利益は△684億円となりました。
イ.国内業務部門
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 資金利益 | 244,663 | 377,455 | 132,791 |
| 資金運用収益 | 272,051 | 547,632 | 275,581 |
| うち国債利息 | 190,288 | 257,945 | 67,656 |
| 資金調達費用 | 27,387 | 170,177 | 142,790 |
| 役務取引等利益 | 152,303 | 155,801 | 3,498 |
| 役務取引等収益 | 180,757 | 183,737 | 2,979 |
| 役務取引等費用 | 28,454 | 27,935 | △518 |
| その他業務利益 | 4,008 | △223 | △4,232 |
| その他業務収益 | 5,194 | 545 | △4,649 |
| その他業務費用 | 1,185 | 768 | △417 |
ロ.国際業務部門
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 資金利益 | 470,880 | 579,371 | 108,490 |
| 資金運用収益 | 1,123,504 | 1,250,995 | 127,490 |
| うち外国証券利息 | 1,113,437 | 1,242,068 | 128,630 |
| 資金調達費用 | 652,624 | 671,624 | 18,999 |
| 役務取引等利益 | △773 | △929 | △155 |
| 役務取引等収益 | 326 | 372 | 45 |
| 役務取引等費用 | 1,100 | 1,301 | 201 |
| その他業務利益 | △142,148 | △68,190 | 73,958 |
| その他業務収益 | 13 | 2,612 | 2,598 |
| その他業務費用 | 142,162 | 70,802 | △71,359 |
ハ.合計
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 資金利益 | 715,544 | 956,826 | 241,282 |
| 資金運用収益 | 1,396,938 | 1,750,285 | 353,347 |
| 資金調達費用 | 681,394 | 793,459 | 112,065 |
| 役務取引等利益 | 151,529 | 154,872 | 3,342 |
| 役務取引等収益 | 181,084 | 184,109 | 3,025 |
| 役務取引等費用 | 29,554 | 29,237 | △317 |
| その他業務利益 | △138,140 | △68,413 | 69,726 |
| その他業務収益 | 4,833 | 3,157 | △1,676 |
| その他業務費用 | 142,974 | 71,571 | △71,402 |
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前事業年度16,945百万円、当事業年度19,785百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額(資金貸借に係る利息)等は下表のとおりであります。
| 前事業年度 (百万円) | 当事業年度 (百万円) | |
| 国内業務部門・資金運用収益 | △1,382 | 48,342 |
| 国際業務部門・資金調達費用 | △1,382 | 48,342 |
| 国内業務部門・その他業務収益 | 374 | - |
| 国際業務部門・その他業務費用 | 374 | - |
(c) 国内・国際別資金運用/調達の状況
当事業年度の資金運用勘定の平均残高は229兆7,716億円、利回りは0.76%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は219兆6,408億円、利回りは0.36%となりました。
国内・国際別に見ますと、国内業務部門の資金運用勘定の平均残高は220兆6,735億円、利回りは0.24%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は214兆8,353億円、利回りは0.07%となりました。
国際業務部門の資金運用勘定の平均残高は87兆2,054億円、利回りは1.43%となりました。また、資金調達勘定の平均残高は82兆9,128億円、利回りは0.81%となりました。
イ.国内業務部門
| 種類 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||||
| 平均残高 | 利息 | 利回り | 平均残高 | 利息 | 利回り | 利回り | |
| (百万円) | (百万円) | (%) (A) | (百万円) | (百万円) | (%) (B) | (%) (B)-(A) | |
| 資金運用勘定 | 212,267,371 | 272,051 | 0.12 | 220,673,556 | 547,632 | 0.24 | 0.11 |
| うち貸出金 | 5,884,730 | 9,516 | 0.16 | 4,605,608 | 11,990 | 0.26 | 0.09 |
| うち有価証券 | 60,455,794 | 230,430 | 0.38 | 61,905,665 | 313,152 | 0.50 | 0.12 |
| うち預け金等 | 62,868,714 | 34,730 | 0.05 | 64,862,831 | 158,506 | 0.24 | 0.18 |
| 資金調達勘定 | 206,379,881 | 27,387 | 0.01 | 214,835,388 | 170,177 | 0.07 | 0.06 |
| うち貯金 | 194,808,662 | 10,487 | 0.00 | 191,902,253 | 104,253 | 0.05 | 0.04 |
| うち売現先勘定 | 12,122,809 | △14,485 | △0.11 | 22,771,720 | 28,563 | 0.12 | 0.24 |
(注) 1.「国内業務部門」は円建取引であります。
2.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度2,340,262百万円、当事業年度2,131,496百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度2,340,262百万円、当事業年度2,131,496百万円)及び利息(前事業年度△7,722百万円、当事業年度△7,313百万円)を控除しております。
3.預け金等は、譲渡性預け金、日銀預け金、コールローン、買入金銭債権であります。「ロ.国際業務部門」「ハ.合計」においても同様であります。
4.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「ハ.合計」においても同様であります。
ロ.国際業務部門
| 種類 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||||
| 平均残高 | 利息 | 利回り | 平均残高 | 利息 | 利回り | 利回り | |
| (百万円) | (百万円) | (%) (A) | (百万円) | (百万円) | (%) (B) | (%) (B)-(A) | |
| 資金運用勘定 | 81,605,987 | 1,123,504 | 1.37 | 87,205,464 | 1,250,995 | 1.43 | 0.05 |
| うち貸出金 | 28,463 | 159 | 0.56 | 17,994 | 149 | 0.83 | 0.27 |
| うち有価証券 | 81,379,103 | 1,113,437 | 1.36 | 86,978,065 | 1,242,068 | 1.42 | 0.05 |
| うち預け金等 | - | - | - | - | - | - | - |
| 資金調達勘定 | 77,432,518 | 652,624 | 0.84 | 82,912,853 | 671,624 | 0.81 | △0.03 |
| うち売現先勘定 | 6,114,445 | 338,227 | 5.53 | 5,876,665 | 303,954 | 5.17 | △0.35 |
(注) 1.「国際業務部門」は外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引については、「国際業務部門」に含めております。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外連結子会社を有しておりません。
3.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度2,926,795百万円、当事業年度3,345,371百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度2,926,795百万円、当事業年度3,345,371百万円)及び利息(前事業年度24,667百万円、当事業年度27,098百万円)を控除しております。
ハ.合計
| 種類 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||||
| 平均残高 | 利息 | 利回り | 平均残高 | 利息 | 利回り | 利回り | |
| (百万円) | (百万円) | (%) (A) | (百万円) | (百万円) | (%) (B) | (%) (B)-(A) | |
| 資金運用勘定 | 221,859,893 | 1,396,938 | 0.62 | 229,771,646 | 1,750,285 | 0.76 | 0.13 |
| うち貸出金 | 5,913,193 | 9,676 | 0.16 | 4,623,602 | 12,140 | 0.26 | 0.09 |
| うち有価証券 | 141,834,897 | 1,343,868 | 0.94 | 148,883,730 | 1,555,220 | 1.04 | 0.09 |
| うち預け金等 | 62,868,714 | 34,730 | 0.05 | 64,862,831 | 158,506 | 0.24 | 0.18 |
| 資金調達勘定 | 211,798,933 | 681,394 | 0.32 | 219,640,867 | 793,459 | 0.36 | 0.03 |
| うち貯金 | 194,808,662 | 10,487 | 0.00 | 191,902,253 | 104,253 | 0.05 | 0.04 |
| うち売現先勘定 | 18,237,255 | 323,741 | 1.77 | 28,648,385 | 332,517 | 1.16 | △0.61 |
(注) 1.金銭の信託に係る収益及び費用を「その他経常収益」「その他経常費用」に計上しておりますので、資金運用勘定は金銭の信託の平均残高(前事業年度5,267,058百万円、当事業年度5,476,867百万円)を控除し、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度5,267,058百万円、当事業年度5,476,867百万円)及び利息(前事業年度16,945百万円、当事業年度19,785百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額(資金貸借の平均残高及び資金貸借に係る利息)は下表のとおりであります。
| 前事業年度 | 当事業年度 | |||
| 平均残高 (百万円) | 利息 (百万円) | 平均残高 (百万円) | 利息 (百万円) | |
| 国内業務部門・資金運用勘定 | 72,013,466 | △1,382 | 78,107,374 | 48,342 |
| 国際業務部門・資金調達勘定 | 72,013,466 | △1,382 | 78,107,374 | 48,342 |
(d) 役務取引等利益の状況
当事業年度の役務取引等利益は、前事業年度比33億円増加の1,548億円となりました。
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 役務取引等利益 | 151,529 | 154,872 | 3,342 |
| 為替・決済関連手数料 | 89,217 | 89,866 | 649 |
| ATM関連手数料 | 37,322 | 38,110 | 787 |
| 投資信託関連手数料 | 12,215 | 13,007 | 791 |
| その他 | 12,774 | 13,888 | 1,114 |
(参考) 投資信託・ゆうちょファンドラップの取扱状況
| 前事業年度 (百万円)(A) | 当事業年度 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
| 販売金額 | 435,771 | 587,990 | 152,219 |
| 残高 | 2,766,336 | 2,939,767 | 173,431 |
(e) 預金残高の状況
当事業年度末の貯金残高は前事業年度末比2兆3,379億円減少の190兆4,650億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
| 種類 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||
| 金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
| 預金合計 | 192,802,939 | 100.00 | 190,465,032 | 100.00 | △2,337,907 |
| 流動性預金 | 124,314,467 | 64.47 | 125,998,730 | 66.15 | 1,684,262 |
| 振替貯金 | 12,694,358 | 6.58 | 12,166,082 | 6.38 | △528,275 |
| 通常貯金等 | 110,801,852 | 57.46 | 112,991,897 | 59.32 | 2,190,044 |
| 貯蓄貯金 | 818,257 | 0.42 | 840,749 | 0.44 | 22,492 |
| 定期性預金 | 68,379,585 | 35.46 | 64,323,902 | 33.77 | △4,055,683 |
| 定期貯金 | 3,581,797 | 1.85 | 8,601,820 | 4.51 | 5,020,022 |
| 定額貯金 | 64,797,788 | 33.60 | 55,722,082 | 29.25 | △9,075,706 |
| その他の預金 | 108,885 | 0.05 | 142,399 | 0.07 | 33,514 |
| 譲渡性預金 | - | - | - | - | - |
| 総合計 | 192,802,939 | 100.00 | 190,465,032 | 100.00 | △2,337,907 |
○ 預金の種類別残高(平残・構成比)
| 種類 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||
| 金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
| 預金合計 | 194,808,662 | 100.00 | 191,902,253 | 100.00 | △2,906,408 |
| 流動性預金 | 122,762,765 | 63.01 | 125,497,570 | 65.39 | 2,734,805 |
| 振替貯金 | 12,868,212 | 6.60 | 12,068,461 | 6.28 | △799,750 |
| 通常貯金等 | 109,099,526 | 56.00 | 112,598,197 | 58.67 | 3,498,671 |
| 貯蓄貯金 | 795,026 | 0.40 | 830,911 | 0.43 | 35,884 |
| 定期性預金 | 71,824,090 | 36.86 | 66,177,022 | 34.48 | △5,647,067 |
| 定期貯金 | 3,215,891 | 1.65 | 6,114,483 | 3.18 | 2,898,592 |
| 定額貯金 | 68,608,198 | 35.21 | 60,062,539 | 31.29 | △8,545,659 |
| その他の預金 | 221,806 | 0.11 | 227,660 | 0.11 | 5,853 |
| 譲渡性預金 | - | - | - | - | - |
| 総合計 | 194,808,662 | 100.00 | 191,902,253 | 100.00 | △2,906,408 |
(注) 1.通常貯金等=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は郵政管理・支援機構からの預り金のうち、郵政管理・支援機構が日本郵政公社から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
4. 上記の通常貯金、定期性預金は、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3) 事業に係る主な法律関連事項 ③ 郵政民営化法 (f) ゆうちょ銀行における預入限度額」に記載の郵政民営化法における預入限度額規制上の区分とは異なります。
(f) 資産運用の状況(末残・構成比)
当事業年度末の運用資産のうち、国債は40.3兆円、その他の証券は87.4兆円となりました。
| 種類 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||
| 金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
| 預け金等 | 57,872,310 | 25.04 | 64,888,087 | 28.18 | 7,015,776 |
| コールローン | 2,010,000 | 0.86 | 2,135,000 | 0.92 | 125,000 |
| 買現先勘定 | 9,742,621 | 4.21 | 8,463,537 | 3.67 | △1,279,083 |
| 金銭の信託 | 6,163,585 | 2.66 | 5,721,973 | 2.48 | △441,611 |
| うち国内株式 | 1,127,552 | 0.48 | 616,571 | 0.26 | △510,980 |
| うち国内債券 | 1,210,849 | 0.52 | 1,130,995 | 0.49 | △79,853 |
| 有価証券 | 146,459,322 | 63.38 | 143,565,339 | 62.35 | △2,893,982 |
| 国債 | 43,862,083 | 18.98 | 40,342,652 | 17.52 | △3,519,430 |
| 地方債 | 5,634,828 | 2.43 | 5,600,875 | 2.43 | △33,953 |
| 短期社債 | 891,924 | 0.38 | 678,731 | 0.29 | △213,192 |
| 社債 | 9,443,422 | 4.08 | 9,483,343 | 4.11 | 39,920 |
| 株式 | 22,177 | 0.00 | 33,383 | 0.01 | 11,206 |
| その他の証券 | 86,604,885 | 37.48 | 87,426,352 | 37.97 | 821,466 |
| うち外国債券 | 29,326,788 | 12.69 | 27,823,728 | 12.08 | △1,503,059 |
| うち投資信託 | 57,156,052 | 24.73 | 59,437,328 | 25.81 | 2,281,275 |
| 貸出金 | 6,848,393 | 2.96 | 3,130,595 | 1.35 | △3,717,798 |
| その他 | 1,961,809 | 0.84 | 2,340,330 | 1.01 | 378,520 |
| 合計 | 231,058,043 | 100.00 | 230,244,864 | 100.00 | △813,179 |
(注) 「預け金等」は日銀預け金、買入金銭債権であります。
(g) 評価損益の状況(末残)
当事業年度末の評価損益(その他目的)は、国内金利の上昇等に伴い、ヘッジ考慮後で、前事業年度末から1兆2,103億円悪化し、△1兆879億円(税効果前)となりました。
| 前事業年度(A) | 当事業年度(B) | 増減(B)-(A) | |||||
| 貸借対照表 計上額 /想定元本 | 評価損益 /ネット繰延 損益 | 貸借対照表 計上額 /想定元本 | 評価損益 /ネット繰延 損益 | 貸借対照表 計上額 /想定元本 | 評価損益 /ネット繰延 損益 | ||
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | ||
| その他目的 | 115,528,082 | 1,947,527 | 104,603,356 | 553,426 | △10,924,726 | △1,394,101 | |
| 有価証券 | ① | 109,364,497 | 3,458,961 | 98,881,382 | 1,864,332 | △10,483,114 | △1,594,628 |
| 国債 | 23,312,956 | △881,501 | 15,305,265 | △1,705,122 | △8,007,691 | △823,621 | |
| 外国債券 | 22,408,537 | 3,393,049 | 19,103,844 | 2,483,520 | △3,304,692 | △909,529 | |
| 投資信託 | 57,156,052 | 988,130 | 59,437,328 | 1,194,814 | 2,281,275 | 206,683 | |
| その他 | 6,486,951 | △40,717 | 5,034,944 | △108,879 | △1,452,006 | △68,161 | |
| 時価ヘッジ効果額 | ② | ― | △2,256,228 | ― | △1,548,817 | ― | 707,411 |
| 金銭の信託 | ③ | 6,163,585 | 744,794 | 5,721,973 | 237,910 | △441,611 | △506,884 |
| 国内株式 | 1,127,552 | 732,729 | 616,571 | 301,255 | △510,980 | △431,473 | |
| その他 | 5,036,033 | 12,065 | 5,105,402 | △63,344 | 69,369 | △75,410 | |
| デリバティブ取引 (繰延ヘッジ適用分) | ④ | 17,353,097 | △1,825,051 | 15,944,074 | △1,641,328 | △1,409,022 | 183,723 |
| 評価損益合計 ①+②+③+④ | ― | 122,475 | ― | △1,087,901 | ― | △1,210,377 | |
(注) 「有価証券」には、有価証券のほか、買入金銭債権を含んでおります。
| 前事業年度(A) | 当事業年度(B) | 増減(B)-(A) | ||||
| 貸借対照表 計上額 | 評価損益 | 貸借対照表 計上額 | 評価損益 | 貸借対照表 計上額 | 評価損益 | |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | |
| 満期保有目的の債券 | 37,540,157 | △509,890 | 45,169,875 | △2,386,743 | 7,629,718 | △1,876,853 |
(h) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)
| 業種別 | 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||
| 金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
| 国内(除く特別国際金融取引勘定分) | 6,828,393 | 100.00 | 3,114,595 | 100.00 | △3,713,798 |
| 農業、林業、漁業、鉱業 | - | - | - | - | - |
| 製造業 | 144,420 | 2.11 | 194,802 | 6.25 | 50,381 |
| 電気・ガス等、情報通信業、運輸業 | 79,832 | 1.16 | 105,883 | 3.39 | 26,051 |
| 卸売業、小売業 | 54,001 | 0.79 | 50,253 | 1.61 | △3,748 |
| 金融・保険業 | 415,182 | 6.08 | 407,428 | 13.08 | △7,753 |
| 建設業、不動産業 | 121,101 | 1.77 | 124,659 | 4.00 | 3,558 |
| 各種サービス業、物品賃貸業 | 72,422 | 1.06 | 81,104 | 2.60 | 8,682 |
| 国、地方公共団体 | 5,868,195 | 85.93 | 2,085,290 | 66.95 | △3,782,905 |
| その他 | 73,236 | 1.07 | 65,172 | 2.09 | △8,063 |
| 国際及び特別国際金融取引勘定分 | 20,000 | 100.00 | 16,000 | 100.00 | △4,000 |
| 政府等 | - | - | - | - | - |
| その他 | 20,000 | 100.00 | 16,000 | 100.00 | △4,000 |
| 合計 | 6,848,393 | ― | 3,130,595 | ― | △3,717,798 |
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外連結子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末118,384百万円、当事業年度末34,618百万円であります。
(参考2) 自己資本比率の状況
ゆうちょ銀行の自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、ゆうちょ銀行は、国内基準を適用の上、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては標準的計測手法、マーケット・リスク相当額の算出においては標準的方式を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
| (単位:億円、%) | |
| 2025年3月31日 | |
| 1.連結自己資本比率(2/3) | 15.08 |
| 2.連結における自己資本の額 | 93,738 |
| 3.リスク・アセット等の額 | 621,310 |
| 4.連結総所要自己資本額 | 24,852 |
(注) 連結総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
単体自己資本比率(国内基準)
| (単位:億円、%) | |
| 2025年3月31日 | |
| 1.単体自己資本比率(2/3) | 15.09 |
| 2.単体における自己資本の額 | 93,665 |
| 3.リスク・アセット等の額 | 620,440 |
| 4.単体総所要自己資本額 | 24,817 |
(注) 単体総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
(参考3) 資産の査定
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、ゆうちょ銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
(a) 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
(b) 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
(c) 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
(d) 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記(a)から(c)までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
| 債権の区分 | 2024年3月31日 | 2025年3月31日 |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | - | 0 |
| 危険債権 | 0 | 0 |
| 要管理債権 | - | - |
| 正常債権 | 70,326 | 32,685 |
⑥ 生命保険業
かんぽ生命保険では、「お客さまから信頼され、選ばれ続けることで、お客さまの人生を保険の力でお守りする」という社会的使命を果たすべく、ライフステージ/世代を超えたつながりによるお客さまの維持・拡大と、持続的な「強い会社」へ向けた取組みを進めております。
ライフステージ/世代を超えたつながりによるお客さまの維持・拡大については、長期にわたってお客さまへのサービス向上を図れるよう、営業社員の育成強化と積極採用によって、質と量の双方の観点から体制強化に取り組み、営業社員のスキルや採用数を前年度より向上しております。また、一時払終身保険について、2024年10月に特約の中途付加や引受基準緩和型特約の付加ができるよう改善することで、さらに魅力を向上しております。加えて、お客さまに「かんぽ生命に入っていてよかった」と感動いただけるよう、全社一体となりお客さまの利便性向上のための請求手続きのデジタル化や、リアルとデジタルを織り交ぜたアフターフォロー等に取り組み、お客さま満足度※は連年向上しております。
持続的な「強い会社」へ向けた取組みについては、「資産運用の深化・進化」として、保険金等の確実なお支払いのためALMを基本としつつ、安定的な順ざやの確保を目指し、リスク許容度の範囲で、収益追求資産への投資を継続しているほか、大和証券グループや三井物産株式会社との提携を通じ、資産運用分野の態勢・人材ポートフォリオの高度化に取り組んでまいりました。また、「収益源の多様化/新たな成長機会の創出」として、世界有数の資産運用会社であるKKR及びその子会社のGlobal Atlanticとの戦略的提携契約を活用し、海外保険市場からの収益獲得に取り組んでまいりました。加えて、「事業運営の効率化」として、既存のバックオフィス業務について業務量を削減するとともに、その業務を行っていた人材へのリスキルを行い、お客さまサポート業務やデジタル化のさらなる推進等の強化領域へ要員をシフトしてまいりました。
なお、当年度に確認した非公開金融情報の不適切利用事案及び認可取得前勧誘事案を踏まえ、かんぽ生命保険では2025年4月、代理店の監督を一元的に行う部署の新設や業務執行部門とは独立したコンプライアンス部門の権限強化等を行うことで委託元としてのガバナンス態勢を強化しております。
このような取組を行った結果、当連結会計年度の生命保険業におきましては、2024年1月から一時払終身保険の販売を開始したこと等により、保険料等収入は増加したものの、責任準備金戻入額が減少したこと等により、経常収益は6,164,966百万円(前期比579,260百万円減)となりました。一方で、保有契約が減少したこと等に伴い保険金等支払金が減少したこと等により、経常利益は169,813百万円(前期比8,898百万円増)となりました。
※ お客さま満足度とは、お客さまが満足している度合を5段階評価として、上位2段階に相当する「満足」又は「やや満足」を回答いただいた合計割合です。
かんぽ生命保険における保険引受及び資産運用の状況などの詳細な状況については、下記「(参考)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の状況」に記載のとおりであります。
(参考)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の状況
(下表(a)イ.~ニ.の個人保険及び個人年金保険には、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)
(a) 保険引受及び資産運用の状況
イ.保有契約高明細表
| (単位:千件、百万円) | ||||
| 区分 | 前事業年度末 | 当事業年度末 | ||
| 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | |
| 個人保険 | 13,095 | 36,698,079 | 12,786 | 35,407,960 |
| 個人年金保険 | 540 | 754,563 | 421 | 579,627 |
(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。
ロ.新契約高明細表
| (単位:千件、百万円) | ||||||||
| 区分 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||||||
| 件数 | 金額 | 新契約 | 転換による 純増加 | 件数 | 金額 | 新契約 | 転換による 純増加 | |
| 個人保険 | 628 | 1,557,845 | 1,557,837 | 8 | 795 | 2,121,237 | 2,121,234 | 3 |
| 個人年金保険 | 0 | 2,011 | 2,011 | - | 0 | 1,195 | 1,195 | - |
(注) 1.件数は、新契約件数に転換後契約件数を加えた数値であります。なお、転換後契約とは、既契約の転換によって成立した契約であります。
2.個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。
ハ.保有契約年換算保険料明細表
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 前事業年度末 | 当事業年度末 | |
| 個人保険 | 2,200,282 | 2,137,261 | |
| 個人年金保険 | 193,670 | 151,796 | |
| 合計 | 2,393,952 | 2,289,058 | |
| うち医療保障・ 生前給付保障等 | 308,878 | 296,496 | |
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
ニ.新契約年換算保険料明細表
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 前事業年度 | 当事業年度 | |
| 個人保険 | 116,830 | 175,075 | |
| 個人年金保険 | 169 | 99 | |
| 合計 | 116,999 | 175,174 | |
| うち医療保障・ 生前給付保障等 | 10,392 | 7,155 | |
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
3.新契約年換算保険料は、新契約に係る年換算保険料に、既契約の転換による転換前後の年換算保険料の純増加分を加えた数値であります。
(参考)かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況
(a) 保有契約高
| (単位:千件、百万円) | ||||
| 区分 | 前事業年度末 | 当事業年度末 | ||
| 件数 | 保険金額・年金額 | 件数 | 保険金額・年金額 | |
| 保険 | 6,605 | 17,487,699 | 6,024 | 16,016,556 |
| 年金保険 | 1,169 | 380,861 | 1,107 | 358,835 |
(注) 計数は、郵政管理・支援機構における公表基準によるものであります。
(b) 保有契約年換算保険料
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 前事業年度末 | 当事業年度末 | |
| 保険 | 787,046 | 718,552 | |
| 年金保険 | 385,688 | 365,570 | |
| 合計 | 1,172,735 | 1,084,122 | |
| うち医療保障・ 生前給付保障等 | 255,788 | 241,412 | |
(注) かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約について、上記ハ.に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、かんぽ生命保険が算出した金額であります。
ホ.一般勘定資産の構成
| 区分 | 前事業年度末 | 当事業年度末 | ||||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |||
| 現預金・コールローン | 1,192,730 | 2.0 | 2,000,343 | 3.4 | ||
| 買現先勘定 | 1,047,192 | 1.7 | 604,914 | 1.0 | ||
| 債券貸借取引支払保証金 | - | - | - | - | ||
| 買入金銭債権 | 25,392 | 0.0 | 23,215 | 0.0 | ||
| 商品有価証券 | - | - | - | - | ||
| 金銭の信託 | 6,271,415 | 10.3 | 6,460,029 | 10.8 | ||
| 有価証券 | 47,694,597 | 78.4 | 46,528,662 | 78.1 | ||
| 公社債 | 42,791,946 | 70.3 | 41,639,888 | 69.9 | ||
| 株式 | 558,536 | 0.9 | 594,608 | 1.0 | ||
| 外国証券 | 2,168,841 | 3.6 | 2,024,510 | 3.4 | ||
| 公社債 | 1,974,510 | 3.2 | 1,828,539 | 3.1 | ||
| 株式等 | 194,331 | 0.3 | 195,971 | 0.3 | ||
| その他の証券 | 2,175,272 | 3.6 | 2,269,655 | 3.8 | ||
| 貸付金 | 3,281,313 | 5.4 | 2,530,051 | 4.2 | ||
| 保険約款貸付 | 149,707 | 0.2 | 159,074 | 0.3 | ||
| 一般貸付 | 849,174 | 1.4 | 754,604 | 1.3 | ||
| 機構貸付 | 2,282,432 | 3.8 | 1,616,372 | 2.7 | ||
| 不動産 | 121,642 | 0.2 | 120,066 | 0.2 | ||
| うち投資用不動産 | - | - | - | - | ||
| 繰延税金資産 | 636,524 | 1.0 | 728,362 | 1.2 | ||
| その他 | 586,628 | 1.0 | 560,635 | 0.9 | ||
| 貸倒引当金 | △346 | △0.0 | △766 | △0.0 | ||
| 合計 | 60,857,090 | 100.0 | 59,555,517 | 100.0 | ||
| うち外貨建資産 | 4,084,392 | 6.7 | 4,131,183 | 6.9 | ||
(注)1.機構貸付とは、郵政管理・支援機構(簡易生命保険勘定)への貸付であります。
2.不動産については、土地・建物・建設仮勘定を合計した金額を計上しております。
ヘ.一般勘定資産の資産別運用利回り
| (単位:%) | |||
| 区分 | 前事業年度 | 当事業年度 | |
| 現預金・コールローン | 0.00 | 0.02 | |
| 買現先勘定 | - | - | |
| 債券貸借取引支払保証金 | - | - | |
| 買入金銭債権 | 0.96 | 1.17 | |
| 商品有価証券 | - | - | |
| 金銭の信託 | 5.17 | 5.26 | |
| 有価証券 | 1.40 | 1.41 | |
| うち公社債 | 1.46 | 1.25 | |
| うち株式 | 6.53 | 8.75 | |
| うち外国証券 | 0.21 | 3.04 | |
| 貸付金 | 1.78 | 1.74 | |
| うち一般貸付 | 1.06 | 1.02 | |
| 不動産 | - | - | |
| 一般勘定計 | 1.54 | 1.57 | |
| うち海外投融資 | 1.88 | 3.49 | |
(注)1.利回り計算式の分母は帳簿価額ベースの日々平均残高、分子は経常損益中、資産運用収益-資産運用費用として算出した利回りであります。
2.一般勘定計には、有価証券信託に係る資産を含めております。
3.海外投融資とは、外貨建資産と円建資産の合計であります。
(b) 基礎利益
基礎利益は、保険料等収入、保険金等支払金、事業費等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間損益の状況を表す指標であります。
かんぽ生命保険の当事業年度における基礎利益は、2,421億円となりました。
(経常利益等の明細(基礎利益))
| (単位:百万円) | |||
| 項目 | 前事業年度 | 当事業年度 | |
| 基礎利益 | (A) | 224,005 | 242,166 |
| キャピタル収益 | 427,662 | 421,042 | |
| 金銭の信託運用益 | 181,439 | 199,152 | |
| 売買目的有価証券運用益 | - | - | |
| 有価証券売却益 | 151,153 | 110,640 | |
| 金融派生商品収益 | - | - | |
| 為替差益 | 13,579 | 20,999 | |
| その他キャピタル収益 | 81,491 | 90,250 | |
| キャピタル費用 | 417,565 | 418,368 | |
| 金銭の信託運用損 | - | - | |
| 売買目的有価証券運用損 | - | - | |
| 有価証券売却損 | 177,704 | 193,470 | |
| 有価証券評価損 | 71 | - | |
| 金融派生商品費用 | 95,835 | 68,329 | |
| 為替差損 | - | - | |
| その他キャピタル費用 | 143,953 | 156,568 | |
| キャピタル損益 | (B) | 10,097 | 2,674 |
| キャピタル損益含み基礎利益 | (A)+(B) | 234,103 | 244,840 |
| 臨時収益 | - | 524,367 | |
| 再保険収入 | - | - | |
| 危険準備金戻入額 | - | 506,171 | |
| 個別貸倒引当金戻入額 | - | - | |
| その他臨時収益 | - | 18,196 | |
| 臨時費用 | 71,521 | 598,226 | |
| 再保険料 | - | - | |
| 危険準備金繰入額 | 23,457 | - | |
| 個別貸倒引当金繰入額 | - | - | |
| 特定海外債権引当勘定繰入額 | - | - | |
| 貸付金償却 | - | - | |
| その他臨時費用 | 48,063 | 598,226 | |
| 臨時損益 | (C) | △71,521 | △73,859 |
| 経常利益 | (A)+(B)+(C) | 162,581 | 170,981 |
(参考) その他項目の内訳
(単位:百万円)
| 項目 | 前事業年度 | 当事業年度 |
| 基礎利益への影響額 | 110,526 | 48,122 |
| 投資信託の解約益 | △34 | △23,202 |
| 金銭の信託に係るインカム・ゲインに相当する額 | 143,953 | 156,568 |
| 為替に係るヘッジコスト | △81,456 | △67,047 |
| 既契約の出再に伴う損益 | 48,063 | △18,196 |
| その他キャピタル収益 | 81,491 | 90,250 |
| 投資信託の解約益 | 34 | 23,202 |
| 金銭の信託に係るインカム・ゲインに相当する額 | - | - |
| 為替に係るヘッジコスト | 81,456 | 67,047 |
| その他キャピタル費用 | 143,953 | 156,568 |
| 金銭の信託に係るインカム・ゲインに相当する額 | 143,953 | 156,568 |
| 為替に係るヘッジコスト | - | - |
| その他臨時収益 | - | 18,196 |
| 既契約の出再に伴う損益 | - | 18,196 |
| その他臨時費用 | 48,063 | 598,226 |
| 追加責任準備金繰入額 | - | 598,226 |
| 既契約の出再に伴う損益 | 48,063 | - |
(c) かんぽ生命保険の連結ソルベンシー・マージン比率
生命保険会社は将来の保険金等の支払いに備えて責任準備金を積み立てており、通常予測できる範囲のリスクについては責任準備金の範囲内で対応できます。
ソルベンシー・マージン比率とは、大災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」を有しているかどうかを判断するための行政監督上の指標の一つであります。
この比率が200%を下回った場合は、当局によって早期是正措置がとられます。逆にこの比率が200%以上であれば、健全性の一つの基準を満たしていることになります。
当連結会計年度末におけるかんぽ生命保険の連結ソルベンシー・マージン比率は903.2%と高い健全性を維持しております。
| (単位:百万円) | ||||
| 項目 | 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | ||
| ソルベンシー・マージン総額 | (A) | 6,928,566 | 6,139,336 | |
| 資本金等 | 1,604,045 | 1,654,671 | ||
| 価格変動準備金 | 873,799 | 829,930 | ||
| 危険準備金 | 1,725,335 | 1,219,164 | ||
| 異常危険準備金 | - | - | ||
| 一般貸倒引当金 | 31 | 367 | ||
| (その他有価証券評価差額金(税効果控除前)・繰延ヘッジ 損益(税効果控除前))×90%(マイナスの場合100%) | 2,206,874 | 1,953,057 | ||
| 土地の含み損益×85%(マイナスの場合100%) | △21,656 | △17,627 | ||
| 未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の合計額 | 3,033 | 2,440 | ||
| 全期チルメル式責任準備金相当額超過額 | 214,749 | 184,861 | ||
| 負債性資本調達手段等 | 400,000 | 500,000 | ||
| 全期チルメル式責任準備金相当額超過額及び負債性 資本調達手段等のうち、マージンに算入されない額 | - | - | ||
| 控除項目 | △77,647 | △187,528 | ||
| その他 | - | - | ||
| リスクの合計額 [{(R12+R52)1/2+R8+R9}2+(R2+R3+R7)2]1/2+R4+R6 | (B) | 1,354,164 | 1,359,345 | |
| 保険リスク相当額 | R1 | 107,916 | 99,111 | |
| 一般保険リスク相当額 | R5 | - | - | |
| 巨大災害リスク相当額 | R6 | - | - | |
| 第三分野保険の保険リスク相当額 | R8 | 37,822 | 35,161 | |
| 少額短期保険業者の保険リスク相当額 | R9 | - | - | |
| 予定利率リスク相当額 | R2 | 108,247 | 101,539 | |
| 最低保証リスク相当額 | R7 | - | - | |
| 資産運用リスク相当額 | R3 | 1,208,624 | 1,221,858 | |
| 経営管理リスク相当額 | R4 | 29,252 | 29,153 | |
| ソルベンシー・マージン比率 (A)/{(1/2)×(B)}×100 | 1,023.2% | 903.2% | ||
(注) 保険業法施行規則第86条の2、第88条及び平成23年金融庁告示第23号の規定に基づいて算出しております。
(d) かんぽ生命保険のEV
イ.EVの概要
ⅰ EVについて
エンベディッド・バリュー(以下「EV」といいます。)は対象事業に割り当てられた、資産及び負債から生じる株主への分配可能な利益の価値の見積りであります。ただし、将来の新契約から生じる価値は含みません。この価値は、修正純資産及び保有契約価値で構成されるものであります。
修正純資産は株主に帰属すると考えられる純資産(時価)であり、必要資本とフリー・サープラスで構成されるものであります。
保有契約価値は、保有契約及び保有契約に係る資産から将来発生すると見込まれる株主への分配可能な利益の評価日時点の現在価値であり、必要資本を維持するための費用等を控除したものであります。
生命保険契約は、一般に販売時に多くのコストが発生するため、一時的には損失が発生するものの、契約が継続することで、将来にわたり生み出される利益によりそのコストを回収することが期待される収支構造となっております。現行の法定会計では、このような収支構造をそのまま各年度の損益として把握しておりますが、EVは、全保険期間を通じた損益を現在価値で評価することとなるため、現行の法定会計による財務情報では不足する情報を補うことができる指標の一つと考えております。
ⅱ EEVについて
EVの開示に関する一貫性と透明性の改善を図る目的で、2004年5月にヨーロッパの主要保険会社のCFO(最高財務責任者)の集まりである、CFOフォーラムが、ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー(以下「EEV」といいます。)原則及び指針(ガイダンス)を制定いたしました。
2016年5月には、CFOフォーラムによってEEV原則の改正が公表され、EVに2016年1月から施行された欧州ソルベンシーⅡ等の計算で用いた計算手法及び前提の使用が許容されるようになりました。
ⅲ EEVの計算手法
今回のEEVの計算には、市場整合的手法を用いております。この手法は、資産又は負債から発生するキャッシュ・フローを市場で取引されている金融商品と整合的に評価するものであります。
ロ.簡易生命保険契約について
かんぽ生命保険は、郵政民営化法に基づき、2007年10月1日に発足しました。また、2007年9月末までに契約された簡易生命保険契約は、郵政管理・支援機構に承継されるとともに、郵政管理・支援機構が負う保険責任のすべてについて、かんぽ生命保険が受再しております。
かんぽ生命保険は、郵政管理・支援機構との再保険契約において、簡易生命保険契約を他の保険契約と区分して管理すること(簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金も区分して管理すること)、簡易生命保険契約から生じた利益(危険準備金及び価格変動準備金の戻入による利益も含んでおります。)も区分して管理すること、及び郵政管理・支援機構が簡易生命保険契約に対して既に約款で約束している確定配当所要額と再保険損益(確定配当所要額及び法人税等を除いたこの区分における利益)の8割の合計額を、郵政管理・支援機構へ再保険配当として支払うことを定めております。EEVの計算においては、この郵政管理・支援機構への再保険配当を差し引いた後の利益を反映しております。
このように郵政管理・支援機構への再保険配当の原資に、簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金の戻入による利益が含まれることから、簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金は修正純資産には含めておらず、将来において戻入する前提で保有契約価値に含めて計算しております。
ハ.EEVの計算結果
かんぽ生命保険のEEVは以下のとおりであります。
| (単位:億円) | ||||
| 前事業年度末 | 当事業年度末 | 増減 | ||
| EEV | 39,650 | 39,408 | △241 | |
| 修正純資産 | 19,809 | 20,063 | 254 | |
| 保有契約価値 | 19,841 | 19,345 | △496 | |
| 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||
| 新契約価値 | 208 | 679 | 470 | |
ⅰ 修正純資産
修正純資産は、資産の市場価値のうち、契約者に対する負債及びその他の負債の価値を超過する部分であり、株主に帰属すると考えられる価値であります。純利益による増加を主な理由として、当事業年度末における修正純資産は前事業年度末から増加しております。修正純資産の内訳は以下のとおりであります。
| (単位:億円) | ||||
| 前事業年度末 | 当事業年度末 | 増減 | ||
| 修正純資産 | 19,809 | 20,063 | 254 | |
| 純資産の部計(注1) | 16,229 | 16,754 | 524 | |
| 価格変動準備金(注2) | 1,238 | 2,484 | 1,246 | |
| 危険準備金(注2) | 4,416 | 3,036 | △1,380 | |
| その他(注3) | △683 | △864 | △181 | |
| 上記項目に係る税効果 | △1,392 | △1,347 | 45 | |
(注) 1.計算対象に子会社を含めているため、かんぽ生命保険の連結貸借対照表の純資産の部合計を計上しております。ただし、その他の包括利益累計額合計を除いております。また、自己株式に計上している株式給付信託(BBT)が保有するかんぽ生命保険の株式の帳簿価額を加え、当事業年度末については2025年3月31日に取得(約定)した自己株式330億円を控除しております。
2.簡易生命保険契約に係る部分を除いております。
3.保険契約に係らない有価証券、貸付金及び不動産の含み損益、一般貸倒引当金、退職給付の未積立債務(未認識過去勤務費用及び未認識数理計算上の差異)並びに劣後債の含み損益を計上しております。
当事業年度末の修正純資産を計算する際に除いた保険契約に係る部分は以下のとおりであります。
| (単位:億円) | ||||
| 会社合計 ① | 保険契約に 係る部分 ② | 修正純資産 ①-② | ||
| 修正純資産 | 32,293 | 12,230 | 20,063 | |
| 純資産の部計(注1) | 16,754 | ― | 16,754 | |
| 価格変動準備金(注2) | 8,299 | 5,814 | 2,484 | |
| 危険準備金(注2) | 12,191 | 9,155 | 3,036 | |
| その他(注3) | 1,149 | 2,014 | △864 | |
| 上記項目に係る税効果 | △6,101 | △4,753 | △1,347 | |
(注) 1.かんぽ生命保険の連結貸借対照表の純資産の部合計を計上しております。ただし、その他の包括利益累計額合計を除いております。また、自己株式に計上している株式給付信託(BBT)が保有するかんぽ生命保険の株式の帳簿価額を加え、2025年3月31日に取得(約定)した自己株式330億円を控除しております。
2.保険契約に係る部分(②)は、簡易生命保険契約に係る部分を計上しております。「ロ.簡易生命保険契約について」をご参照ください。
3.有価証券、貸付金及び不動産の含み損益、一般貸倒引当金、退職給付の未積立債務(未認識過去勤務費用及び未認識数理計算上の差異)並びに劣後債の含み損益を計上しております。
ⅱ 保有契約価値
保有契約価値は、保有契約の評価日時点における価値を表したもので、保有契約及び保有契約に係る資産から将来発生すると見込まれる株主への分配可能な利益を現在価値に割り引いております。「ニ.前事業年度末EEVからの変動要因」に記載のとおり、前提条件(経済前提)と実績の差異を主な理由として、当事業年度末における保有契約価値は前事業年度末から減少しております。保有契約価値の内訳は以下のとおりであります。
将来利益の計算において保険契約に係る資産は簿価評価しております。また、簡易生命保険契約に係る危険準備金及び価格変動準備金が将来において戻入する前提で、その戻入による利益を含めて計算しております。「ロ.簡易生命保険契約について」をご参照ください。
| (単位:億円) | ||||
| 前事業年度末 | 当事業年度末 | 増減 | ||
| 保有契約価値 | 19,841 | 19,345 | △496 | |
| 確実性等価将来利益現価 | 23,227 | 22,419 | △807 | |
| オプションと保証の時間価値 | △2,232 | △2,094 | 137 | |
| 必要資本を維持するための費用 | △0 | △0 | △0 | |
| ヘッジ不能リスクに係る費用 | △1,153 | △979 | 173 | |
ⅲ 新契約価値
新契約価値は、当期間に獲得した新契約(更新特則による加入契約を含む。条件付解約による加入契約及び転換契約については正味増加分のみ)の契約獲得時点における価値を表したものであります。
当事業年度の新契約価値は前事業年度から増加しております。新契約価値の内訳は以下のとおりであります。
| (単位:億円) | ||||
| 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | ||
| 新契約価値 | 208 | 679 | 470 | |
| 確実性等価将来利益現価 | 307 | 737 | 429 | |
| オプションと保証の時間価値 | △35 | △24 | 11 | |
| 必要資本を維持するための費用 | △1 | △0 | 1 | |
| ヘッジ不能リスクに係る費用 | △61 | △33 | 28 | |
なお、新契約マージン(新契約価値の保険料収入現価に対する比率)は以下のとおりであります。
| (単位:億円) | |||
| 前事業年度 | 当事業年度 | 増減 | |
| 新契約価値 | 208 | 679 | 470 |
| 保険料収入現価(注) | 13,164 | 19,707 | 6,543 |
| 新契約マージン | 1.58% | 3.45% | 1.86ポイント |
(注) 将来の収入保険料を、新契約価値の計算に用いたリスク・フリー・レートで割り引いております。
ニ.前事業年度末EEVからの変動要因
| (単位:億円) | ||||
| 修正純資産 | 保有契約価値 | EEV | ||
| 前事業年度末EEV | 19,809 | 19,841 | 39,650 | |
| ⅰ 前事業年度末EEVの調整 | △709 | ― | △709 | |
| 前事業年度末EEV(調整後) | 19,099 | 19,841 | 38,940 | |
| ⅱ 当事業年度新契約価値 | ― | 679 | 679 | |
| ⅲ 期待収益(リスク・フリー・レート分) | 8 | 163 | 171 | |
| ⅳ 期待収益(超過収益分) | 92 | 1,923 | 2,015 | |
| ⅴ 保有契約価値からの移管 | 846 | △846 | ― | |
| うち前事業年度末保有契約 | 1,339 | △1,339 | ― | |
| うち当事業年度新契約 | △492 | 492 | ― | |
| ⅵ 前提条件(非経済前提)と実績の差異 | 170 | △65 | 105 | |
| ⅶ 前提条件(非経済前提)の変更 | 13 | 778 | 791 | |
| ⅷ 前提条件(経済前提)と実績の差異 | △166 | △3,128 | △3,295 | |
| 当事業年度末EEV | 20,063 | 19,345 | 39,408 | |
ⅰ 前事業年度末EEVの調整
かんぽ生命保険は当事業年度において379億円の株主配当金を支払っており、修正純資産がその分減少しております。また、2025年3月31日に330億円の自己株式の取得(約定)を行っており、修正純資産がその分減少しております。
ⅱ 当事業年度新契約価値
新契約価値は、当事業年度に新契約を獲得したことによる契約獲得時点における価値を表したものであり、契約獲得に係る費用を控除した後の金額が反映されております。
ⅲ 期待収益(リスク・フリー・レート分)
保有契約価値の計算にあたっては、将来の期待収益をリスク・フリー・レートで割り引いておりますので、時間の経過とともに割引の影響が解放されます。これには、オプションと保証の時間価値、必要資本を維持するための費用及びヘッジ不能リスクに係る費用のうち当事業年度分の解放を含んでおります。修正純資産からは、対応する資産からリスク・フリー・レート(0.054%)分に相当する収益が発生しております。
ⅳ 期待収益(超過収益分)
EEVの計算にあたっては、将来の期待収益としてリスク・フリー・レートを用いておりますが、実際の会社はリスク・フリー・レートを超過する利回りを期待しております。この項目は、その期待される超過収益を表しております。
ⅴ 保有契約価値からの移管
当事業年度に実現が期待されていた利益が、保有契約価値から修正純資産に移管されます。これには、前事業年度末の保有契約から期待される当事業年度の利益と、当事業年度に獲得した新契約からの、契約獲得に係る費用を含めた当事業年度の損益が含まれております。
これらは保有契約価値から修正純資産への振替えであり、EEVの金額には影響しません。
ⅵ 前提条件(非経済前提)と実績の差異
前事業年度末の保有契約価値の計算に用いた前提条件(非経済前提)と、当事業年度の実績の差額であります。
ⅶ 前提条件(非経済前提)の変更
前提条件(非経済前提)を更新したことにより、翌事業年度以降の収支等が変化することによる影響であります。
ⅷ 前提条件(経済前提)と実績の差異
市場金利やインプライド・ボラティリティ等の経済前提が、前事業年度末EEV計算に用いたものと異なることによる影響であります。当該影響は、当事業年度の実績及び翌事業年度以降の見積りの変更を含んでおります。国内株価下落による国内株式の含み益の減少等により、EEVは3,295億円減少しました。
ホ.感応度(センシティビティ)
前提条件を変更した場合のEEVの感応度は以下のとおりであります。感応度は、一度に1つの前提のみを変化させることとしており、同時に2つの前提を変化させた場合の感応度は、それぞれの感応度の合計とはならないことにご注意ください。
| (単位:億円) | ||
| 前提条件 | EEV | 増減額 |
| 当事業年度末EEV | 39,408 | ― |
| 感応度1:リスク・フリー・レート50bp上昇 | 38,371 | △1,036 |
| 感応度2:リスク・フリー・レート50bp低下 | 40,246 | 837 |
| 感応度3:リスク・フリー・レート50bp低下(低下後の下限なし) | 40,246 | 837 |
| 感応度4:株式・不動産価値10%下落 | 37,556 | △1,852 |
| 感応度5:事業費率(維持費)10%減少 | 41,159 | 1,750 |
| 感応度6:解約失効率10%減少 | 39,858 | 449 |
| 感応度7:保険事故発生率(死亡保険)5%低下 | 40,172 | 763 |
| 感応度8:保険事故発生率(年金保険)5%低下 | 39,093 | △315 |
| 感応度9:必要資本を法定最低水準に変更 | 39,408 | 0 |
| 感応度10:株式・不動産のインプライド・ボラティリティ25%上昇 | 39,094 | △314 |
| 感応度11:金利スワップションのインプライド・ボラティリティ25%上昇 | 38,936 | △472 |
感応度1から4について、修正純資産の増減額は以下のとおりであります。また、感応度5から11については、保有契約価値のみの増減額となります。
| (単位:億円) | ||
| 前提条件 | 増減額 | (参考) 会社合計の 増減額(注) |
| 感応度1:リスク・フリー・レート50bp上昇 | △205 | △14,368 |
| 感応度2:リスク・フリー・レート50bp低下 | 218 | 15,530 |
| 感応度3:リスク・フリー・レート50bp低下(低下後の下限なし) | 218 | 15,530 |
| 感応度4:株式・不動産価値10%下落 | △89 | △4,235 |
(注) 参考値として、保有契約に係る資産の含み損益も加えた増減額(税引後に換算)を示しております。なお、EEVの計算にあたって、保険契約に係る部分の資産の含み損益については、修正純資産ではなく、保有契約価値の計算に含めて評価しております。
新契約価値の感応度
| (単位:億円) | ||
| 前提条件 | 新契約価値 | 増減額 |
| 当事業年度新契約価値 | 679 | ― |
| 感応度1:リスク・フリー・レート50bp上昇 | 1,179 | 500 |
| 感応度2:リスク・フリー・レート50bp低下 | 120 | △558 |
| 感応度3:リスク・フリー・レート50bp低下(低下後の下限なし) | 99 | △579 |
| 感応度4:株式・不動産価値10%下落 | 679 | ― |
| 感応度5:事業費率(維持費)10%減少 | 791 | 112 |
| 感応度6:解約失効率10%減少 | 726 | 47 |
| 感応度7:保険事故発生率(死亡保険)5%低下 | 717 | 38 |
| 感応度8:保険事故発生率(年金保険)5%低下 | 679 | △0 |
| 感応度9:必要資本を法定最低水準に変更 | 679 | 0 |
| 感応度10:株式・不動産のインプライド・ボラティリティ25%上昇 | 676 | △2 |
| 感応度11:金利スワップションのインプライド・ボラティリティ25%上昇 | 659 | △20 |
ⅰ 感応度1:リスク・フリー・レート50bp上昇
(ⅰ)リスク・フリー・レート(フォワード・レート)が各年限とも50bp上昇した場合の影響を表しております。金利の変動により時価が変動する債券・貸付金等を再評価するとともに、将来の運用利回りや割引率を変動させて保有契約価値を再計算しております。
(ⅱ)リスク・フリー・レートについて、補外開始年度以降は終局金利を変えずに補外しております。
ⅱ 感応度2:リスク・フリー・レート50bp低下
(ⅰ)リスク・フリー・レート(フォワード・レート)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。なお、50bp低下によりリスク・フリー・レートが0%を下回る場合は0%としております。ただし、50bp低下前のリスク・フリー・レートが0%を下回る場合はその値をそのまま使用しております。
(ⅱ)リスク・フリー・レートについて、補外開始年度以降は終局金利を変えずに補外しております。
ⅲ 感応度3:リスク・フリー・レート50bp低下(低下後の下限なし)
(ⅰ)リスク・フリー・レート(フォワード・レート)が各年限とも50bp低下した場合の影響を表しております。なお、感応度2と異なり、リスク・フリー・レートの正負を判定せず、下限を設けずに50bp低下させております。
(ⅱ)リスク・フリー・レートについて、補外開始年度以降は終局金利を変えずに補外しております。
ⅳ 感応度4:株式・不動産価値10%下落
株式及び不動産の評価日時点の価格が10%下落した場合の影響を表しております。
ⅴ 感応度5:事業費率(維持費)10%減少
事業費率(契約維持に係るもの)が10%減少した場合の影響を表しております。
ⅵ 感応度6:解約失効率10%減少
解約失効率が10%減少(基本となる解約失効率に90%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ⅶ 感応度7:保険事故発生率(死亡保険)5%低下
死亡保険について、保険事故発生率(死亡率・罹患率)が5%低下(基本となる保険事故発生率に95%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ⅷ 感応度8:保険事故発生率(年金保険)5%低下
年金保険について、保険事故発生率が5%低下(基本となる保険事故発生率に95%を乗じた水準)した場合の影響を表しております。
ⅸ 感応度9:必要資本を法定最低水準に変更
必要資本を法定最低水準(ソルベンシー・マージン比率200%水準)に変更した場合の影響を表しております。
ⅹ 感応度10:株式・不動産のインプライド・ボラティリティ25%上昇
オプションと保証の時間価値の計算に使用する、株式オプションのインプライド・ボラティリティが25%上昇した場合の影響を表しております。
ⅺ 感応度11:金利スワップションのインプライド・ボラティリティ25%上昇
オプションと保証の時間価値の計算に使用する、金利スワップションのインプライド・ボラティリティが25%上昇した場合の影響を表しております。
ヘ.注意事項
EEVの計算においては、リスクと不確実性を伴う将来の見通しを含んだ多くの前提条件を使用し、それらの多くは個別会社の管理能力を超えた領域に属するものであります。また、将来の実績がEEVの計算に使用した前提条件と大きく異なる場合もあり得ます。
これらの理由により、本EEV開示は、EEV計算に用いられた将来の税引後利益が達成されることを表明するものではなく、使用にあたっては、十分な注意を払っていただく必要があります。
⑦ その他
各報告セグメントにおける事業のほか、グループシェアード事業については、業務集約による効率化効果が大きいと考えられる業務をグループ横断的に集約し、一括してBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)やDXを行い、効率化・生産性向上を図る取組を進めております。昨年度に引き続きグループ横断的にシェアードを進めており、2024年8月には当社の子会社である日本郵政コーポレートサービス株式会社がかんぽ生命保険の支店の旅費精算業務を受託したほか、2024年10月にはこれまで日本郵便から順次受託していた共通事務集約センターの業務を全業務受託するなど対象業務を順次拡大しているところです。
病院事業については、地域医療機関との連携や救急患者の受入の強化等による増収対策、業務の効率化等による経費削減等、病院の経営改善を進めているところであります。今後も引き続き上記増収対策や経費削減等の経営改善に取り組みます。
投資事業については、当社の子会社である日本郵政キャピタル株式会社において、中長期的なグループ収益の拡大を念頭に、将来の事業資源や新規事業の獲得、グループ事業に対するシナジーの創出といった戦略リターンの獲得に向け、同社が運営する「日本郵政キャピタル1号投資事業有限責任組合(1号ファンド)」を介して、国内外のスタートアップ企業へ出資※し、出資先企業と当社グループとの連携を進めました。今後も引き続き、日本郵政グループの事業アセットを活用したスタートアップ企業の成長支援に取り組みます。
※当連結会計年度(1号ファンドからの出資)11件約33億円、1号ファンドからの出資及び直接出資の累計90社総額約424億円
(3) キャッシュ・フローの状況及び分析・検討
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は当期首から7,695,252百万円増加し、67,199,263百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動においては、銀行業における資金の運用や調達、生命保険業における保険料の収入や保険金の支払等の結果、2,794,869百万円の収入(前期は2,359,045百万円の支出)となりました。
主な要因として、貸出金の純減3,793,439百万円、貯金の純減2,735,472百万円、責任準備金の減少1,747,260百万円があげられます。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動においては、銀行業及び生命保険業における有価証券の売却、償還による収入等及び有価証券の取得による支出等の結果、4,684,413百万円の収入(前期は7,718,612百万円の支出)となりました。
主な要因として、有価証券の償還による収入29,091,381百万円、有価証券の売却による収入4,920,288百万円や有価証券の取得による支出30,968,329百万円があげられます。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動においては、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入等の結果、215,896百万円の収入(前期は606,258百万円の支出)となりました。
主な要因として、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入587,842百万円や自己株式の取得による支出350,000百万円、配当金の支払による減少157,628百万円があげられます。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
中期経営計画において実現を目指すこととしている、成長ステージへの「転換」に向けた取組の中で、グループの成長に資する投資として、物流分野の能力増強投資や、賃貸事業等への不動産投資等を計画しております。
上記の他に、当社グループ・グループ各社の企業価値向上に資する幅広い分野での資本提携やM&Aも実施いたします。なお、それらの実行にあたっては、投資判断基準等に照らして慎重に検討し、適切と判断したものを実施することとしております。
また、株主還元については、株主に対する利益の還元を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続して安定的に行うことを基本方針としており、中期経営計画においては、引き続き1株当たり年間配当を安定的に実施することとしております。加えて、相当規模の自己株式取得の継続により、更なる株主還元の充実と資本効率の向上を図ります。
それらの財源は、営業活動で得られたキャッシュ・フローのほか、金融2社株式を売却した場合の売却手取金及び銀行借入・社債発行等による有利子負債調達を想定しております。また、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入することにより、各社の余剰資金を一元管理することで、資金効率の向上を図っております。なお、当社は株式会社日本格付研究所(JCR)から格付を取得しており、当連結会計年度末現在における長期発行体格付はAA+(安定的)となっております。
資本コストに関しては、ゆうちょ銀行株式の持分割合減少により低下したROEを回復させ、早期に株主資本コストを上回るROEを達成し、中長期的に更なる向上を目指します。
なお、現在予定している設備の新設計画としては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備等の新設等」の記載をご参照ください。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。
当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に以下の重要な会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性があると考えております。
① 金融商品の時価評価
当社グループの有価証券の一部及びデリバティブ取引は、時価法に基づいて評価しております。時価は、公表された相場価格に基づいて算定しておりますが、公表された相場価格がない場合には合理的な見積りに基づいて算定された価額によっております。
将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、見積額は変動する可能性があります。
金融商品の時価の算定方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(金融商品関係)に、金融商品のうち有価証券の時価評価に用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 有価証券の減損
当社グループの金銭の信託で運用する有価証券を含め売買目的有価証券以外の有価証券のうち、時価又は実質価額が著しく下落したものについては合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。株式市場の悪化等、将来の金融市場の状況によっては、多額の減損損失を計上する可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、原則として内部管理上独立した業績報告が行われる単位を基礎として、資産のグルーピングを行っております。減損の兆候の判定に当たっては、過去あるいは当期以降見込まれる営業損益や営業キャッシュ・フローが継続してマイナスとなる場合等を勘案し判断しております。資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。なお、資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い価額としております。正味売却価額は第三者により合理的に算定された評価額等により、使用価値は将来キャッシュ・フローに基づき合理的に算定しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。なお、日本郵便株式会社の郵便・物流事業に使用している固定資産の減損における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④ 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積っております。
保険子会社における課税所得の見積りにおいては、当連結会計年度に作成した経営計画を基礎としており、今後、当該計画における取組方針の下、一定の新契約水準に到達する前提で作成しております。
当連結会計年度における新契約の実績は、一時払終身保険の販売が増加し経営計画の水準を達成しているものの、今後の新契約水準は将来の経営環境や営業施策の効果発現による影響を受けることから、保険子会社において計上した繰延税金資産の回収可能性については、当該経営計画を基礎とした前提の下、複数のストレスシナリオを考慮して判断しております。以上のとおり、繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来、当社グループを取り巻く経営環境に大きな変化があった場合等、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
⑤ 責任準備金の積立方法
当社グループは、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金を積み立てております。
責任準備金の計算に使用される予定死亡率、予定利率及び予定事業費率などの基礎率は合理的であると考えておりますが、実際の結果が著しく乖離した場合や環境の変化により将来乖離が見込まれる場合には、責任準備金の金額に影響を及ぼす可能性があります。
なお、責任準備金の積立方法は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
⑥ 退職給付債務及び退職給付費用
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率など将来の退職給付債務算出に用いる数理計算上の前提条件に基づいて算出しております。
このため、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件の変更が行われた場合には、将来の退職給付債務及び退職給付費用が変動する可能性があります。
なお、退職給付債務等の計算の基礎に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(退職給付関係)に、退職給付債務の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(5) 連結自己資本比率の状況
銀行持株会社としての当社の連結自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
| (単位:億円、%) | |
| 当連結会計年度末 | |
| 1.連結自己資本比率(2/3) | 14.39 |
| 2.連結における自己資本の額 | 101,151 |
| 3.リスク・アセット等の額 | 702,727 |
| 4.連結総所要自己資本額 | 28,109 |
(注) 連結総所要自己資本額は、上記3.に記載しているリスク・アセット等の額に4%を乗じた額であります。
(6) 目標とする経営指標の達成状況
当社グループにおいては、主要な経営目標として1株当たり当期純利益を採用しており、2025年3月期においては当初業績予想87.36円に対し1株当たり当期純利益119.30円となりました。2025年3月期の経営成績の状況及び分析・検討については、上記「(2) 経営成績の状況及び分析・検討」に示しております。
(7) 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、郵便・物流事業、郵便局窓口事業、国際物流事業、不動産事業、銀行業及び生命保険業を中心とした広範囲な事業を営んでおり、生産、受注といった区分による表示が困難であることから、「生産、受注及び販売の状況」については、上記「(2) 経営成績の状況及び分析・検討」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。