訂正四半期報告書-第17期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等(以下「収益認識会計基準等」といいます。)を適用しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」及び「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(1) 財政状態の状況及び分析・検討
当第1四半期連結会計期間末の資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。
資産の部合計は、前連結会計年度末比2,096,918百万円増の299,835,049百万円となりました。
主な要因は、銀行業等における有価証券2,878,098百万円の増、銀行業及び生命保険業における買現先勘定2,170,408百万円の増の一方、生命保険業等における債券貸借取引支払保証金2,563,464百万円の減によるものです。
負債の部合計は、前連結会計年度末比2,181,482百万円増の283,848,546百万円となりました。
主な要因は、銀行業及び生命保険業における売現先勘定2,591,966百万円の増、銀行業における貯金2,375,353百万円の増の一方、生命保険業等における債券貸借取引受入担保金2,322,294百万円の減、生命保険業における責任準備金736,158百万円の減によるものです。
純資産の部合計は、前連結会計年度末比84,563百万円減の15,986,503百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金1,421,890百万円の増、自己株式の消却等による自己株式830,885百万円の増、非支配株主持分287,545百万円の増の一方、資本剰余金2,626,453百万円の減によるものです。
なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の当期首残高は4,972百万円減少しております。
(2) 経営成績の状況及び分析・検討
当第1四半期連結累計期間のわが国の経済情勢を顧みますと、設備投資が持ち直し、輸出は緩やかな増加が続いているものの、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出される中、自粛の影響により個人消費はサービス支出を中心に弱い動きとなりました。
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行や感染の再拡大の影響により、厳しい状況が続いているものの、景気の持ち直しの動きがみられます。
金融資本市場では、日本銀行、FRB(米連邦準備制度理事会)とも大規模な流動性供給と信用支援を継続している中で、我が国の10年国債利回りは0.1%近傍、米国の10年国債利回りは概ね1.6%程度で推移しました。日経平均株価は、4月に30,000円台まで上昇しましたが、その後、新型コロナウイルス感染症の感染者数の拡大とそれに伴う緊急事態宣言発出の影響により5月には27,300円台まで下落しました。その後、多少株価は上昇し、6月末の終値は28,000円台後半となりました。
このように、当社グループを取り巻く経済情勢は、一部で新型コロナウイルス感染症が再拡大している状況下、一部で持ち直しの動きがみられるものの、全体としては先行き不透明かつ厳しい環境が継続しております。
このような状況下にあって当第1四半期連結累計期間における連結経常収益は2,864,073百万円(前年同期比71,007百万円増)、連結経常利益は288,495百万円(前年同期比155,265百万円増)、連結経常利益に、特別損益や契約者配当準備金繰入額、法人税等及び非支配株主に帰属する四半期純利益を加減した親会社株主に帰属する四半期純利益は、159,736百万円(前年同期比80,947百万円増)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、当第1四半期連結累計期間の経常収益が12,332百万円減少し、経常費用は12,494百万円減少し、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ162百万円増加しております。
当社グループは、2021年5月14日に公表した中期経営計画「JPビジョン2025」で掲げたお客さまと地域を支える「共創プラットフォーム」を目指し、次の取組みを行っております。
日本郵便と楽天は、物流領域における業務提携の取組みや物流DXプラットフォームの共同事業化のために、2021年7月1日にJP楽天ロジスティクスを設立いたしました。
また、当社は2021年7月1日にJPデジタルを設立し、「リアルの郵便局ネットワークとデジタル(「デジタル郵便局」)との融合」に向けて、グループ外の企業からもご支援をいただき、日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険をはじめとした当社グループの横断的・一体的なDX施策の推進や、グループのDX人材育成を通じて、幅広い世代・地域のお客さまへ新しい価値の提供を目指す「デジタル郵便局」の実現をリードしてまいります。さらに社長直属の組織として「JP未来戦略ラボ」を設置いたしました。「共創プラットフォーム」の実現など、当社グループ横断的な重要課題に関して、取組方針・計画の立案及び提言を行い、また、フロントラインも含めたグループ各社や外部からの知見を取り入れながら、イノベーションの創出につなげるための検討を行ってまいります。
なお、2021年5月に公表したかんぽ生命保険株式の売却により、当社において関係会社株式売却益が87,530百万円発生しております。さらに当社の四半期連結貸借対照表において資本剰余金76,576百万円の減少が発生しております。また、この売却及び同年6月の株式処分信託の設定により、当社のかんぽ生命保険に対する議決権保有割合は49.9%となり、保険業法に基づく規制は保険持株会社としての規制から保険主要株主としての規制に変わり、連結ソルベンシー・マージン比率の規制は受けないこととなっています。
各事業セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
なお、以下の前年同期比較については、収益認識会計基準等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用している関係で、「郵便・物流事業」、「郵便局窓口事業」及び「銀行業」セグメントにつきましては、基準の異なる算定方法に基づいた数値を用いております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)」をご参照ください。
① 郵便・物流事業
当第1四半期連結累計期間の郵便・物流事業におきましては、収益について、国際郵便収益の回復があったものの、前年同期の新型コロナウイルス感染症拡大の影響による巣ごもり消費増の反動等により、ゆうパックとゆうパケットの取扱数量が減少し、減収となりました。費用については、コストコントロールの取組み等により、減少しました。この結果、経常収益は489,113百万円(前年同期比1,788百万円減)、経常利益は20,734百万円(前年同期比4,931百万円増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、経常収益は395百万円減少し、セグメント利益は122百万円増加しております。また、日本郵便の当第1四半期連結累計期間における郵便・物流事業の営業収益は488,519百万円(前年同期比1,668百万円減)、営業利益は20,327百万円(前年同期比4,914百万円増)となっております。
(参考)引受郵便物等の状況
(注) 1.第一種郵便物、第二種郵便物、第三種郵便物及び第四種郵便物の概要/特徴は、以下のとおりであります。
2.年賀郵便物は除いております。
3.選挙は、公職選挙法に基づき、公職の候補者又は候補者届出政党から選挙運動のために差し出された通常はがきの物数であります。別掲で示しております。
4.特殊は、速達、書留、特定記録、本人限定受取等の特殊取扱(オプションサービス)を行った郵便物の物数の合計であります。交付記録郵便物用特定封筒(レターパックプラス)及び電子郵便(レタックス、Webゆうびん、e内容証明)を含んでおります。
5.ゆうパックは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
6.ゆうパケットは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。小型の荷物をお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
7.ゆうメールは、一般貨物法制の規制を受けて行っている1kgまでの荷物の愛称であります。主に冊子とした印刷物やCD・DVDなどをお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。
② 郵便局窓口事業
当第1四半期連結累計期間の郵便局窓口事業におきましては、収益について、収益認識会計基準等の適用に伴う物販事業収益の減少や、2021年4月から新たな営業スタイルに移行しているものの、2019年7月からかんぽ商品の積極的な営業活動を控えていたことによる保険手数料の減少や、送金決済取扱件数の減少等による銀行手数料の減少が続き、減収となりました。費用については、収益認識会計基準等の適用に伴う物販事業経費の減少を主因として減少しました。この結果、経常収益は287,253百万円(前年同期比17,046百万円減)、経常利益は11,191百万円(前年同期比3,692百万円減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、経常収益は11,871百万円減少しております。また、日本郵便の当第1四半期連結累計期間における郵便局窓口事業の営業収益は286,219百万円(前年同期比17,690百万円減)、営業利益は11,361百万円(前年同期比3,373百万円減)となっております。
(参考)郵便局数
③ 国際物流事業
当第1四半期連結累計期間の国際物流事業におきましては、収益について、フォワーディング事業が各国における需要増を受けた貨物増加等を主因として、エクスプレス事業が前期の標的型サイバー攻撃等に伴う一時的な取引減少の解消を主因としてそれぞれ増収となったものの、ロジスティクス事業アジア部門における新型コロナウイルス感染予防対策物資の大口取扱いが減少したことにより、全体では減収となりました。費用については、ロジスティクス事業アジア部門における大口取扱いが減少したことを主因として、減少しました。この結果、経常収益は181,168百万円(前年同期比4,490百万円減)、経常利益は3,953百万円(前年同期は10,940百万円の経常損失)となりました。なお、日本郵便の当第1四半期連結累計期間における国際物流事業の営業収益は181,135百万円(前年同期比4,468百万円減)、営業利益は6,507百万円(前年同期は8,216百万円の営業損失)となりました。
なお、トール社は当第1四半期連結会計期間の末日現在において引き続き債務超過の状態にありますが、安定的な業務運営のため、日本郵便による債務保証も実施し必要な資金を確保しております。
また、エクスプレス事業については、2021年4月21日、Allegro Funds Pty Ltdの傘下企業との間で譲渡契約を締結しております。本件譲渡については、オーストラリア及びニュージーランドの当局の承認取得のほか諸条件を満たす必要があり、Allegro Funds Pty Ltdと共同で必要な手続きを進めております。
④ 銀行業
当第1四半期連結累計期間の銀行業におきましては、国内の低金利環境が継続しているものの、外国証券利息の増加を主因に資金利益が増加したほか、役務取引等利益が増加した一方、その他業務利益は減少しました。この結果、経常収益は505,595百万円(前年同期比117,997百万円増)、経常利益は162,680百万円(前年同期比120,630百万円増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、当第1四半期連結累計期間の経常収益が70百万円減少し、セグメント利益は40百万円増加しております。
(参考)銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況
(a) 損益の概要
当第1四半期累計期間の業務粗利益は、前年同期比930億円増加の3,988億円となりました。このうち、資金利益は、国内の低金利環境が継続しているものの、外国証券利息の増加を主因に、前年同期比1,295億円の増加となりました。役務取引等利益は、前年同期比2億円の増加となりました。その他業務利益は、前年同期比367億円の減少となりました。
経費は、前年同期比2億円減少の2,525億円となりました。
業務純益は、前年同期比933億円増加の1,462億円となりました。
経常利益は、前年同期比1,206億円増加の1,625億円となりました。
この結果、四半期純利益は、1,206億円、前年同期比875億円の増益となりました。
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等
国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当第1四半期累計期間は、国内業務部門においては、資金利益は1,488億円、役務取引等利益は320億円、その他業務利益は△73億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は1,740億円、役務取引等利益は△0億円、その他業務利益は512億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は3,229億円、役務取引等利益は320億円、その他業務利益は438億円となりました。
イ.国内業務部門
(注) 「国内業務部門」は円建取引であります。
ロ.国際業務部門
(注) 「国際業務部門」は外貨建取引であります。ただし、円建の対非居住者取引については、「国際業務部門」に含めております。
ハ.合計
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前第1四半期累計期間4,982百万円、当第1四半期累計期間
4,169百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額等は下表のとおりであります。
(c) 役務取引等利益の状況
当第1四半期累計期間の役務取引等利益は、ATM関連手数料の増加を主因に、前年同期比2億円増加の320億円となりました。
(参考) 投資信託の取扱状況(約定ベース)
(d) 預金残高の状況
当第1四半期会計期間末の貯金残高は前事業年度末比2兆3,842億円増加の191兆9,777億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
(注) 1.「通常貯金等」=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「郵政管理・支援機構」といいます。)からの預り金のうち、郵政管理・支援機構が日本郵政公社(以下「公社」といいます。)から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
(e) 資産運用の状況(末残・構成比)
当第1四半期会計期間末の運用資産のうち、国債は51.0兆円、その他の証券は72.9兆円となりました。
(注) 「預け金等」は譲渡性預け金、日銀預け金、買入金銭債権であります。
(f) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末340,563百万円、当第1四半期会計期間末340,563百万円であります。
(g) 金融再生法開示債権(末残)
⑤ 生命保険業
当第1四半期連結累計期間の生命保険業におきましては、金銭の信託運用損益の改善等により資産運用収益が増加したものの、保有契約の減少による保険料等収入の減少等により、経常収益は1,665,111百万円(前年同期比31,279百万円減)となりました。また、外国籍投資信託からの分配金等の増加により順ざやが増加したものの保有契約の減少等に伴う保険関係損益の減少により基礎利益が減少した一方で、金銭の信託運用におけるキャピタル損益が改善したこと等から、経常利益は92,077百万円(前年同期比22,120百万円増)となりました。
(参考1)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の保険引受の状況
(個人保険及び個人年金保険は、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)
(a) 保有契約高明細表
(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。
(b) 新契約高明細表
(注) 1.件数は、新契約に転換後契約を加えた数値であります。
2.個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。
(c) 保有契約年換算保険料明細表
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
(d) 新契約年換算保険料明細表
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
3.新契約年換算保険料は、新契約に転換による純増加を加えた数値であります。
(参考2)かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況
(a) 保有契約高
(注) 計数は、郵政管理・支援機構における公表基準によるものであります。
(b) 保有契約年換算保険料
(注) かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約について、(参考1)(c)に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、かんぽ生命保険が算出した金額であります。
⑥ その他
当第1四半期連結累計期間における各報告セグメントにおける事業のほか、病院事業については、地域医療機関との連携や救急患者の受入の強化等による増収対策、業務の効率化等による経費削減等、個々の病院の状況を踏まえた経営改善を進めているところです。昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた患者数の減少等の影響はあるものの、営業収益は3,350百万円(前年同期比461百万円増)、営業損失は993百万円(前年同期は1,285百万円の営業損失)となりました。今後も引き続き増収対策や経費削減等、個々の病院の状況を踏まえた経営改善に取り組みます。
宿泊事業については、営業推進態勢の強化やサービス水準向上による魅力ある宿づくりを継続的に進めるとともに、費用管理による経費削減等の経営改善に取り組んでいるところですが、緊急事態宣言の発出に伴うかんぽの宿の休業があった昨年度と比べると経営状況が改善されたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言等を受け、利用制限による利用者数の減少等の理由から、営業収益は1,693百万円(前年同期比1,194百万円増)、営業損失は2,424百万円(前年同期は3,070百万円の営業損失)となりました。今後も、ウィズコロナの生活様式に適した安心・安全の施設であることをアピールしつつ、政府・自治体等の観光業支援事業に合わせた施策を実施していくとともに、Webセールスの充実等による増収施策、原価管理の徹底等の生産性向上施策を着実に実施することにより、経営改善に取り組みます。
不動産事業については、当社の子会社である日本郵政不動産株式会社において、不動産投資を行うとともに、「ホテル メルパルク」の賃貸・管理事業を行いました。今般の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響によるテナント賃料の減免及び支払猶予が一部発生しており、開発中の案件における竣工時期の遅延等も想定されますので、今後のマーケットへの影響、動向を引き続き注視し、必要な対策を適時適切に実施しつつ、不動産事業を慎重に進めてまいります。
投資事業については、当社の子会社である日本郵政キャピタル株式会社において、日本郵政グループの新規事業の種を探すため、ネットワーク、ブランド力等を活用して成長が期待できる企業への出資を行い、出資先企業と当社グループとの連携を進めました。今後も、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響など、投資先の事業環境の変化による価値や将来の成長性を見極めながら、出資等に取り組みます。
(3) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、著しい変動があった主要な設備の計画は次のとおりであります。
2021年6月30日現在
(注) 1.上記の金額には消費税及び地方消費税を含んでおりません。
2.投資予定額については、当第1四半期連結会計期間末に計画されている投資予定額の総額から既支払額を差し引いた金額を記載しております。
3.五反田不動産開発については、2021年3月末時点において未定であった投資予定額が確定したため記載しております。着手年月は、着工予定年月を記載しております。
なお、当第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等(以下「収益認識会計基準等」といいます。)を適用しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」及び「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(1) 財政状態の状況及び分析・検討
当第1四半期連結会計期間末の資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。
資産の部合計は、前連結会計年度末比2,096,918百万円増の299,835,049百万円となりました。
主な要因は、銀行業等における有価証券2,878,098百万円の増、銀行業及び生命保険業における買現先勘定2,170,408百万円の増の一方、生命保険業等における債券貸借取引支払保証金2,563,464百万円の減によるものです。
負債の部合計は、前連結会計年度末比2,181,482百万円増の283,848,546百万円となりました。
主な要因は、銀行業及び生命保険業における売現先勘定2,591,966百万円の増、銀行業における貯金2,375,353百万円の増の一方、生命保険業等における債券貸借取引受入担保金2,322,294百万円の減、生命保険業における責任準備金736,158百万円の減によるものです。
純資産の部合計は、前連結会計年度末比84,563百万円減の15,986,503百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金1,421,890百万円の増、自己株式の消却等による自己株式830,885百万円の増、非支配株主持分287,545百万円の増の一方、資本剰余金2,626,453百万円の減によるものです。
なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の当期首残高は4,972百万円減少しております。
(2) 経営成績の状況及び分析・検討
当第1四半期連結累計期間のわが国の経済情勢を顧みますと、設備投資が持ち直し、輸出は緩やかな増加が続いているものの、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出される中、自粛の影響により個人消費はサービス支出を中心に弱い動きとなりました。
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行や感染の再拡大の影響により、厳しい状況が続いているものの、景気の持ち直しの動きがみられます。
金融資本市場では、日本銀行、FRB(米連邦準備制度理事会)とも大規模な流動性供給と信用支援を継続している中で、我が国の10年国債利回りは0.1%近傍、米国の10年国債利回りは概ね1.6%程度で推移しました。日経平均株価は、4月に30,000円台まで上昇しましたが、その後、新型コロナウイルス感染症の感染者数の拡大とそれに伴う緊急事態宣言発出の影響により5月には27,300円台まで下落しました。その後、多少株価は上昇し、6月末の終値は28,000円台後半となりました。
このように、当社グループを取り巻く経済情勢は、一部で新型コロナウイルス感染症が再拡大している状況下、一部で持ち直しの動きがみられるものの、全体としては先行き不透明かつ厳しい環境が継続しております。
このような状況下にあって当第1四半期連結累計期間における連結経常収益は2,864,073百万円(前年同期比71,007百万円増)、連結経常利益は288,495百万円(前年同期比155,265百万円増)、連結経常利益に、特別損益や契約者配当準備金繰入額、法人税等及び非支配株主に帰属する四半期純利益を加減した親会社株主に帰属する四半期純利益は、159,736百万円(前年同期比80,947百万円増)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、当第1四半期連結累計期間の経常収益が12,332百万円減少し、経常費用は12,494百万円減少し、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ162百万円増加しております。
当社グループは、2021年5月14日に公表した中期経営計画「JPビジョン2025」で掲げたお客さまと地域を支える「共創プラットフォーム」を目指し、次の取組みを行っております。
日本郵便と楽天は、物流領域における業務提携の取組みや物流DXプラットフォームの共同事業化のために、2021年7月1日にJP楽天ロジスティクスを設立いたしました。
また、当社は2021年7月1日にJPデジタルを設立し、「リアルの郵便局ネットワークとデジタル(「デジタル郵便局」)との融合」に向けて、グループ外の企業からもご支援をいただき、日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険をはじめとした当社グループの横断的・一体的なDX施策の推進や、グループのDX人材育成を通じて、幅広い世代・地域のお客さまへ新しい価値の提供を目指す「デジタル郵便局」の実現をリードしてまいります。さらに社長直属の組織として「JP未来戦略ラボ」を設置いたしました。「共創プラットフォーム」の実現など、当社グループ横断的な重要課題に関して、取組方針・計画の立案及び提言を行い、また、フロントラインも含めたグループ各社や外部からの知見を取り入れながら、イノベーションの創出につなげるための検討を行ってまいります。
なお、2021年5月に公表したかんぽ生命保険株式の売却により、当社において関係会社株式売却益が87,530百万円発生しております。さらに当社の四半期連結貸借対照表において資本剰余金76,576百万円の減少が発生しております。また、この売却及び同年6月の株式処分信託の設定により、当社のかんぽ生命保険に対する議決権保有割合は49.9%となり、保険業法に基づく規制は保険持株会社としての規制から保険主要株主としての規制に変わり、連結ソルベンシー・マージン比率の規制は受けないこととなっています。
各事業セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
なお、以下の前年同期比較については、収益認識会計基準等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用している関係で、「郵便・物流事業」、「郵便局窓口事業」及び「銀行業」セグメントにつきましては、基準の異なる算定方法に基づいた数値を用いております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)」をご参照ください。
① 郵便・物流事業
当第1四半期連結累計期間の郵便・物流事業におきましては、収益について、国際郵便収益の回復があったものの、前年同期の新型コロナウイルス感染症拡大の影響による巣ごもり消費増の反動等により、ゆうパックとゆうパケットの取扱数量が減少し、減収となりました。費用については、コストコントロールの取組み等により、減少しました。この結果、経常収益は489,113百万円(前年同期比1,788百万円減)、経常利益は20,734百万円(前年同期比4,931百万円増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、経常収益は395百万円減少し、セグメント利益は122百万円増加しております。また、日本郵便の当第1四半期連結累計期間における郵便・物流事業の営業収益は488,519百万円(前年同期比1,668百万円減)、営業利益は20,327百万円(前年同期比4,914百万円増)となっております。
(参考)引受郵便物等の状況
区分 | 前第1四半期累計期間 | 当第1四半期累計期間 | |||
物数(千通・千個) | 対前年同期比(%) | 物数(千通・千個) | 対前年同期比(%) | ||
総数 | 4,581,887 | △6.2 | 4,548,743 | △0.7 | |
郵便物 | 3,515,047 | △7.5 | 3,501,342 | △0.4 | |
内国 | 3,511,097 | △7.3 | 3,495,172 | △0.5 | |
普通 | 3,390,108 | △7.7 | 3,376,132 | △0.4 | |
第一種 | 2,128,259 | △0.5 | 2,105,416 | △1.1 | |
第二種 | 1,211,447 | △16.7 | 1,216,062 | 0.4 | |
第三種 | 43,326 | △9.6 | 44,217 | 2.1 | |
第四種 | 4,237 | 4.6 | 4,442 | 4.8 | |
選挙 | 2,840 | △89.2 | 5,996 | 111.2 | |
特殊 | 120,989 | 3.3 | 119,040 | △1.6 | |
国際(差立) | 3,950 | △60.4 | 6,170 | 56.2 | |
通常 | 2,644 | △54.0 | 3,456 | 30.7 | |
小包 | 230 | △70.7 | 721 | 213.7 | |
国際スピード郵便 | 1,077 | △68.7 | 1,993 | 85.0 | |
荷物 | 1,066,839 | △1.6 | 1,047,402 | △1.8 | |
ゆうパック | 286,294 | 26.4 | 246,811 | △13.8 | |
(再掲)ゆうパケット | 143,563 | 41.8 | 111,016 | △22.7 | |
ゆうメール | 780,545 | △9.0 | 800,591 | 2.6 |
(注) 1.第一種郵便物、第二種郵便物、第三種郵便物及び第四種郵便物の概要/特徴は、以下のとおりであります。
種類 | 概要/特徴 |
第一種郵便物 | お客さまがよく利用される「手紙」(封書)のことであります。一定の重量及び大きさの定形郵便物とそれ以外の定形外郵便物に分かれます。また、郵便書簡(ミニレター)、特定封筒(レターパックライト)及び小型特定封筒(スマートレター)も含んでおります。 |
第二種郵便物 | お客さまがよく利用される「はがき」のことであります。通常はがき及び往復はがきの2種類があります。 |
第三種郵便物 | 新聞、雑誌など年4回以上定期的に発行する刊行物で、日本郵便の承認を受けたものを内容とするものであります。 |
第四種郵便物 | 公共の福祉の増進を目的として、郵便料金を低料又は無料としているものであります。通信教育用郵便物、点字郵便物、特定録音物等郵便物、植物種子等郵便物、学術刊行物郵便物があります。 |
2.年賀郵便物は除いております。
3.選挙は、公職選挙法に基づき、公職の候補者又は候補者届出政党から選挙運動のために差し出された通常はがきの物数であります。別掲で示しております。
4.特殊は、速達、書留、特定記録、本人限定受取等の特殊取扱(オプションサービス)を行った郵便物の物数の合計であります。交付記録郵便物用特定封筒(レターパックプラス)及び電子郵便(レタックス、Webゆうびん、e内容証明)を含んでおります。
5.ゆうパックは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
6.ゆうパケットは、一般貨物法制の規制を受けて行っている宅配便の愛称であります。小型の荷物をお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。配送中は、追跡システムにより管理をしております。
7.ゆうメールは、一般貨物法制の規制を受けて行っている1kgまでの荷物の愛称であります。主に冊子とした印刷物やCD・DVDなどをお届けするもので、ゆうパックより安値でポスト投函も可能な商品であります。
② 郵便局窓口事業
当第1四半期連結累計期間の郵便局窓口事業におきましては、収益について、収益認識会計基準等の適用に伴う物販事業収益の減少や、2021年4月から新たな営業スタイルに移行しているものの、2019年7月からかんぽ商品の積極的な営業活動を控えていたことによる保険手数料の減少や、送金決済取扱件数の減少等による銀行手数料の減少が続き、減収となりました。費用については、収益認識会計基準等の適用に伴う物販事業経費の減少を主因として減少しました。この結果、経常収益は287,253百万円(前年同期比17,046百万円減)、経常利益は11,191百万円(前年同期比3,692百万円減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、経常収益は11,871百万円減少しております。また、日本郵便の当第1四半期連結累計期間における郵便局窓口事業の営業収益は286,219百万円(前年同期比17,690百万円減)、営業利益は11,361百万円(前年同期比3,373百万円減)となっております。
(参考)郵便局数
支社名 | 営業中の郵便局(局) | |||||||
前事業年度末 | 当第1四半期会計期間末 | |||||||
直営の郵便局 | 簡易 郵便局 | 計 | 直営の郵便局 | 簡易 郵便局 | 計 | |||
郵便局 | 分室 | 郵便局 | 分室 | |||||
北海道 | 1,207 | 1 | 264 | 1,472 | 1,207 | 1 | 261 | 1,469 |
東北 | 1,895 | 1 | 592 | 2,488 | 1,898 | 1 | 589 | 2,488 |
関東 | 2,391 | 0 | 160 | 2,551 | 2,392 | 0 | 161 | 2,553 |
東京 | 1,474 | 0 | 6 | 1,480 | 1,474 | 0 | 5 | 1,479 |
南関東 | 953 | 0 | 68 | 1,021 | 951 | 0 | 67 | 1,018 |
信越 | 976 | 0 | 314 | 1,290 | 975 | 0 | 314 | 1,289 |
北陸 | 668 | 0 | 162 | 830 | 668 | 0 | 162 | 830 |
東海 | 2,050 | 1 | 302 | 2,353 | 2,050 | 1 | 298 | 2,349 |
近畿 | 3,092 | 4 | 317 | 3,413 | 3,092 | 4 | 316 | 3,412 |
中国 | 1,752 | 2 | 446 | 2,200 | 1,752 | 2 | 445 | 2,199 |
四国 | 930 | 0 | 204 | 1,134 | 930 | 0 | 203 | 1,133 |
九州 | 2,498 | 0 | 886 | 3,384 | 2,498 | 0 | 889 | 3,387 |
沖縄 | 175 | 0 | 21 | 196 | 175 | 0 | 21 | 196 |
全国計 | 20,061 | 9 | 3,742 | 23,812 | 20,062 | 9 | 3,731 | 23,802 |
③ 国際物流事業
当第1四半期連結累計期間の国際物流事業におきましては、収益について、フォワーディング事業が各国における需要増を受けた貨物増加等を主因として、エクスプレス事業が前期の標的型サイバー攻撃等に伴う一時的な取引減少の解消を主因としてそれぞれ増収となったものの、ロジスティクス事業アジア部門における新型コロナウイルス感染予防対策物資の大口取扱いが減少したことにより、全体では減収となりました。費用については、ロジスティクス事業アジア部門における大口取扱いが減少したことを主因として、減少しました。この結果、経常収益は181,168百万円(前年同期比4,490百万円減)、経常利益は3,953百万円(前年同期は10,940百万円の経常損失)となりました。なお、日本郵便の当第1四半期連結累計期間における国際物流事業の営業収益は181,135百万円(前年同期比4,468百万円減)、営業利益は6,507百万円(前年同期は8,216百万円の営業損失)となりました。
なお、トール社は当第1四半期連結会計期間の末日現在において引き続き債務超過の状態にありますが、安定的な業務運営のため、日本郵便による債務保証も実施し必要な資金を確保しております。
また、エクスプレス事業については、2021年4月21日、Allegro Funds Pty Ltdの傘下企業との間で譲渡契約を締結しております。本件譲渡については、オーストラリア及びニュージーランドの当局の承認取得のほか諸条件を満たす必要があり、Allegro Funds Pty Ltdと共同で必要な手続きを進めております。
④ 銀行業
当第1四半期連結累計期間の銀行業におきましては、国内の低金利環境が継続しているものの、外国証券利息の増加を主因に資金利益が増加したほか、役務取引等利益が増加した一方、その他業務利益は減少しました。この結果、経常収益は505,595百万円(前年同期比117,997百万円増)、経常利益は162,680百万円(前年同期比120,630百万円増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、当第1四半期連結累計期間の経常収益が70百万円減少し、セグメント利益は40百万円増加しております。
(参考)銀行業を行う当社の子会社であるゆうちょ銀行(単体)の状況
(a) 損益の概要
当第1四半期累計期間の業務粗利益は、前年同期比930億円増加の3,988億円となりました。このうち、資金利益は、国内の低金利環境が継続しているものの、外国証券利息の増加を主因に、前年同期比1,295億円の増加となりました。役務取引等利益は、前年同期比2億円の増加となりました。その他業務利益は、前年同期比367億円の減少となりました。
経費は、前年同期比2億円減少の2,525億円となりました。
業務純益は、前年同期比933億円増加の1,462億円となりました。
経常利益は、前年同期比1,206億円増加の1,625億円となりました。
この結果、四半期純利益は、1,206億円、前年同期比875億円の増益となりました。
前第1四半期累計期間 (百万円)(A) | 当第1四半期累計期間 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
業務粗利益 | 305,759 | 398,843 | 93,083 |
資金利益 | 193,347 | 322,939 | 129,592 |
役務取引等利益 | 31,843 | 32,062 | 218 |
その他業務利益 | 80,569 | 43,841 | △36,727 |
うち外国為替売買損益 | 79,845 | 69,674 | △10,171 |
うち国債等債券損益 | 697 | △25,999 | △26,697 |
経費(除く臨時処理分) | △252,895 | △252,598 | 296 |
人件費 | △29,742 | △29,168 | 573 |
物件費 | △210,089 | △208,884 | 1,204 |
税金 | △13,063 | △14,545 | △1,481 |
業務純益(一般貸倒引当金繰入前) | 52,864 | 146,244 | 93,380 |
一般貸倒引当金繰入額 | - | △1 | △1 |
業務純益 | 52,864 | 146,243 | 93,378 |
臨時損益 | △10,937 | 16,291 | 27,228 |
うち株式等関係損益 | △2,995 | 4,669 | 7,665 |
うち金銭の信託運用損益 | △7,623 | 11,448 | 19,072 |
経常利益 | 41,926 | 162,534 | 120,607 |
特別損益 | △80 | 5,278 | 5,358 |
固定資産処分損益 | △80 | 5,278 | 5,358 |
税引前四半期純利益 | 41,846 | 167,812 | 125,966 |
法人税、住民税及び事業税 | △12,139 | △35,817 | △23,678 |
法人税等調整額 | 3,356 | △11,363 | △14,719 |
法人税等合計 | △8,782 | △47,181 | △38,398 |
四半期純利益 | 33,063 | 120,631 | 87,567 |
(注) 1.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
2.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、金銭の信託運用見合費用及び退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除しているものであります。
4.国債等債券損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
5.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
6.金額が損失又は費用には△を付しております。
(b) 国内・国際別の資金利益等
国内業務部門・国際業務部門別の資金利益等は次のとおりとなりました。
当第1四半期累計期間は、国内業務部門においては、資金利益は1,488億円、役務取引等利益は320億円、その他業務利益は△73億円となりました。
国際業務部門においては、資金利益は1,740億円、役務取引等利益は△0億円、その他業務利益は512億円となりました。
この結果、国内業務部門、国際業務部門の相殺消去後の合計は、資金利益は3,229億円、役務取引等利益は320億円、その他業務利益は438億円となりました。
イ.国内業務部門
前第1四半期累計期間 (百万円)(A) | 当第1四半期累計期間 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
資金利益 | 178,042 | 148,879 | △29,163 |
資金運用収益 | 198,169 | 164,365 | △33,804 |
うち国債利息 | 96,220 | 80,289 | △15,930 |
資金調達費用 | 20,126 | 15,486 | △4,640 |
役務取引等利益 | 31,826 | 32,093 | 266 |
役務取引等収益 | 38,406 | 39,625 | 1,219 |
役務取引等費用 | 6,579 | 7,532 | 953 |
その他業務利益 | 147 | △7,359 | △7,506 |
その他業務収益 | 156 | 187 | 31 |
その他業務費用 | 9 | 7,546 | 7,537 |
(注) 「国内業務部門」は円建取引であります。
ロ.国際業務部門
前第1四半期累計期間 (百万円)(A) | 当第1四半期累計期間 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
資金利益 | 15,304 | 174,060 | 158,755 |
資金運用収益 | 137,202 | 273,515 | 136,313 |
うち外国証券利息 | 137,030 | 273,423 | 136,392 |
資金調達費用 | 121,897 | 99,455 | △22,442 |
役務取引等利益 | 16 | △30 | △47 |
役務取引等収益 | 100 | 83 | △16 |
役務取引等費用 | 83 | 114 | 30 |
その他業務利益 | 80,422 | 51,201 | △29,221 |
その他業務収益 | 80,552 | 71,370 | △9,181 |
その他業務費用 | 130 | 20,169 | 20,039 |
(注) 「国際業務部門」は外貨建取引であります。ただし、円建の対非居住者取引については、「国際業務部門」に含めております。
ハ.合計
前第1四半期累計期間 (百万円)(A) | 当第1四半期累計期間 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
資金利益 | 193,347 | 322,939 | 129,592 |
資金運用収益 | 255,528 | 372,508 | 116,980 |
資金調達費用 | 62,181 | 49,569 | △12,611 |
役務取引等利益 | 31,843 | 32,062 | 218 |
役務取引等収益 | 38,506 | 39,709 | 1,202 |
役務取引等費用 | 6,663 | 7,647 | 984 |
その他業務利益 | 80,569 | 43,841 | △36,727 |
その他業務収益 | 80,578 | 71,558 | △9,020 |
その他業務費用 | 9 | 27,716 | 27,706 |
(注) 1.資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前第1四半期累計期間4,982百万円、当第1四半期累計期間
4,169百万円)を控除しております。
2.「国内業務部門」「国際業務部門」間の内部取引による相殺消去額等は下表のとおりであります。
前第1四半期累計期間(百万円) | 当第1四半期累計期間(百万円) | |
国内業務部門・資金運用収益 | 79,842 | 65,371 |
国際業務部門・資金調達費用 | 79,842 | 65,371 |
国内業務部門・その他業務収益 | 130 | - |
国際業務部門・その他業務費用 | 130 | - |
(c) 役務取引等利益の状況
当第1四半期累計期間の役務取引等利益は、ATM関連手数料の増加を主因に、前年同期比2億円増加の320億円となりました。
前第1四半期累計期間 (百万円)(A) | 当第1四半期累計期間 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
役務取引等利益 | 31,843 | 32,062 | 218 |
為替・決済関連手数料 | 20,969 | 21,128 | 159 |
ATM関連手数料 | 4,849 | 5,226 | 377 |
投資信託関連手数料 | 3,404 | 3,490 | 86 |
その他 | 2,620 | 2,216 | △404 |
(参考) 投資信託の取扱状況(約定ベース)
前第1四半期累計期間 (百万円)(A) | 当第1四半期累計期間 (百万円)(B) | 増減(百万円) (B)-(A) | |
販売金額 | 48,027 | 45,330 | △2,697 |
純資産残高 | 2,374,603 | 2,598,633 | 224,030 |
(d) 預金残高の状況
当第1四半期会計期間末の貯金残高は前事業年度末比2兆3,842億円増加の191兆9,777億円となりました。
○ 預金の種類別残高(末残・構成比)
種類 | 前事業年度 | 当第1四半期会計期間 | 増減 | ||
金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
預金合計 | 189,593,469 | 100.00 | 191,977,739 | 100.00 | 2,384,270 |
流動性預金 | 101,309,018 | 53.43 | 105,297,832 | 54.84 | 3,988,814 |
振替貯金 | 9,150,117 | 4.82 | 9,722,786 | 5.06 | 572,669 |
通常貯金等 | 91,546,309 | 48.28 | 94,940,805 | 49.45 | 3,394,495 |
貯蓄貯金 | 612,591 | 0.32 | 634,240 | 0.33 | 21,648 |
定期性預金 | 88,145,649 | 46.49 | 86,550,160 | 45.08 | △1,595,488 |
定期貯金 | 4,709,291 | 2.48 | 4,628,619 | 2.41 | △80,672 |
定額貯金 | 83,436,358 | 44.00 | 81,921,541 | 42.67 | △1,514,816 |
その他の預金 | 138,801 | 0.07 | 129,746 | 0.06 | △9,055 |
譲渡性預金 | - | - | - | - | - |
総合計 | 189,593,469 | 100.00 | 191,977,739 | 100.00 | 2,384,270 |
(注) 1.「通常貯金等」=通常貯金+特別貯金(通常郵便貯金相当)
2.貯金は銀行法施行規則の負債科目「預金」に相当するものであります。「振替貯金」は「当座預金」、「通常貯金」は「普通預金」、「貯蓄貯金」は「貯蓄預金」、「定期貯金」は「定期預金」に相当するものであります。「定額貯金」は「その他の預金」に相当するものでありますが、「定期性預金」に含めております。
3.特別貯金(通常郵便貯金相当)は独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「郵政管理・支援機構」といいます。)からの預り金のうち、郵政管理・支援機構が日本郵政公社(以下「公社」といいます。)から承継した定期郵便貯金、定額郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金に相当する郵便貯金で満期となったものなどであります。
(e) 資産運用の状況(末残・構成比)
当第1四半期会計期間末の運用資産のうち、国債は51.0兆円、その他の証券は72.9兆円となりました。
種類 | 前事業年度 | 当第1四半期会計期間 | 増減 | ||
金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
預け金等 | 60,667,097 | 27.50 | 60,362,028 | 26.94 | △305,068 |
コールローン | 1,390,000 | 0.63 | 1,690,000 | 0.75 | 300,000 |
買現先勘定 | 9,721,360 | 4.40 | 9,942,920 | 4.43 | 221,559 |
債券貸借取引支払保証金 | - | - | 21,622 | 0.00 | 21,622 |
金銭の信託 | 5,547,574 | 2.51 | 5,338,816 | 2.38 | △208,757 |
うち国内株式 | 2,261,772 | 1.02 | 2,258,736 | 1.00 | △3,036 |
うち国内債券 | 1,545,190 | 0.70 | 1,496,410 | 0.66 | △48,780 |
有価証券 | 138,183,264 | 62.64 | 141,408,701 | 63.13 | 3,225,437 |
国債 | 50,493,477 | 22.88 | 51,097,085 | 22.81 | 603,607 |
地方債 | 5,493,814 | 2.49 | 5,516,538 | 2.46 | 22,723 |
短期社債 | 1,869,535 | 0.84 | 2,529,555 | 1.12 | 660,019 |
社債 | 9,145,414 | 4.14 | 9,276,249 | 4.14 | 130,835 |
株式 | 13,755 | 0.00 | 13,755 | 0.00 | - |
その他の証券 | 71,167,266 | 32.26 | 72,975,517 | 32.57 | 1,808,250 |
うち外国債券 | 23,505,116 | 10.65 | 24,068,643 | 10.74 | 563,527 |
うち投資信託 | 47,591,186 | 21.57 | 48,828,630 | 21.79 | 1,237,443 |
貸出金 | 4,691,723 | 2.12 | 4,673,237 | 2.08 | △18,486 |
その他 | 394,410 | 0.17 | 552,632 | 0.24 | 158,221 |
合計 | 220,595,431 | 100.00 | 223,989,959 | 100.00 | 3,394,528 |
(注) 「預け金等」は譲渡性預け金、日銀預け金、買入金銭債権であります。
(f) 業種別貸出金残高の状況(末残・構成比)
業種別 | 前事業年度 | 当第1四半期会計期間 | 増減 | ||
金額(百万円) (A) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B) | 構成比(%) | 金額(百万円) (B)-(A) | |
国内(除く特別国際金融取引勘定分) | 4,666,152 | 100.00 | 4,647,666 | 100.00 | △18,486 |
農業、林業、漁業、鉱業 | - | - | - | - | - |
製造業 | 81,669 | 1.75 | 81,468 | 1.75 | △201 |
電気・ガス等、情報通信業、運輸業 | 137,714 | 2.95 | 125,544 | 2.70 | △12,169 |
卸売業、小売業 | 34,255 | 0.73 | 16,187 | 0.34 | △18,067 |
金融・保険業 | 739,510 | 15.84 | 740,808 | 15.93 | 1,297 |
建設業、不動産業 | 63,184 | 1.35 | 66,592 | 1.43 | 3,407 |
各種サービス業、物品賃貸業 | 84,214 | 1.80 | 81,789 | 1.75 | △2,424 |
国、地方公共団体 | 3,428,219 | 73.46 | 3,450,274 | 74.23 | 22,054 |
その他 | 97,383 | 2.08 | 85,000 | 1.82 | △12,382 |
国際及び特別国際金融取引勘定分 | 25,571 | 100.00 | 25,571 | 100.00 | - |
政府等 | - | - | - | - | - |
その他 | 25,571 | 100.00 | 25,571 | 100.00 | - |
合計 | 4,691,723 | ― | 4,673,237 | ― | △18,486 |
(注) 1.「国内」とは本邦居住者に対する貸出、「国際」とは非居住者に対する貸出であります。
2.ゆうちょ銀行は、海外店及び海外子会社を有しておりません。
3.「金融・保険業」のうち郵政管理・支援機構向け貸出金は、前事業年度末340,563百万円、当第1四半期会計期間末340,563百万円であります。
(g) 金融再生法開示債権(末残)
前事業年度 (億円、%) | 当第1四半期会計期間 (億円、%) | ||
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | - | - | |
危険債権 | - | - | |
要管理債権 | - | - | |
合計(A) | - | - | |
正常債権 | 47,749 | 48,073 | |
総計(B) | 47,749 | 48,073 | |
不良債権比率(A)/(B) | - | - |
⑤ 生命保険業
当第1四半期連結累計期間の生命保険業におきましては、金銭の信託運用損益の改善等により資産運用収益が増加したものの、保有契約の減少による保険料等収入の減少等により、経常収益は1,665,111百万円(前年同期比31,279百万円減)となりました。また、外国籍投資信託からの分配金等の増加により順ざやが増加したものの保有契約の減少等に伴う保険関係損益の減少により基礎利益が減少した一方で、金銭の信託運用におけるキャピタル損益が改善したこと等から、経常利益は92,077百万円(前年同期比22,120百万円増)となりました。
(参考1)生命保険業を行う当社の子会社であるかんぽ生命保険の保険引受の状況
(個人保険及び個人年金保険は、かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約を含みません。)
(a) 保有契約高明細表
区分 | 前事業年度末 | 当第1四半期会計期間末 | ||
件数(千件) | 金額(百万円) | 件数(千件) | 金額(百万円) | |
個人保険 | 15,893 | 45,912,230 | 15,586 | 44,936,228 |
個人年金保険 | 1,009 | 1,563,865 | 959 | 1,478,054 |
(注) 個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金額を合計したものであります。
(b) 新契約高明細表
(単位:千件、百万円) | ||||||||
区分 | 前第1四半期累計期間 | 当第1四半期累計期間 | ||||||
件数 | 金額 | 新契約 | 転換による純増加 | 件数 | 金額 | 新契約 | 転換による純増加 | |
個人保険 | 23 | 76,687 | 76,687 | - | 41 | 140,706 | 140,695 | 10 |
個人年金保険 | 0 | 26 | 26 | - | 0 | 48 | 48 | - |
(注) 1.件数は、新契約に転換後契約を加えた数値であります。
2.個人年金保険の金額は、年金支払開始時における年金原資であります。
(c) 保有契約年換算保険料明細表
(単位:百万円) | |||
区分 | 前事業年度末 | 当第1四半期会計期間末 | |
個人保険 | 2,840,092 | 2,770,732 | |
個人年金保険 | 357,160 | 339,759 | |
合計 | 3,197,252 | 3,110,491 | |
うち医療保障・ 生前給付保障等 | 364,682 | 357,805 |
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
(d) 新契約年換算保険料明細表
(単位:百万円) | |||
区分 | 前第1四半期累計期間 | 当第1四半期累計期間 | |
個人保険 | 6,060 | 11,697 | |
個人年金保険 | 2 | 4 | |
合計 | 6,062 | 11,701 | |
うち医療保障・ 生前給付保障等 | 283 | 490 |
(注) 1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間等で除した金額)。
2.医療保障・生前給付保障等には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障がいを事由とするものは除きます。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含みます。)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
3.新契約年換算保険料は、新契約に転換による純増加を加えた数値であります。
(参考2)かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約の状況
(a) 保有契約高
区分 | 前事業年度末 | 当第1四半期会計期間末 | ||
件数 (千件) | 保険金額・年金額 (百万円) | 件数 (千件) | 保険金額・年金額 (百万円) | |
保険 | 8,945 | 23,634,803 | 8,707 | 22,950,599 |
年金保険 | 1,426 | 478,926 | 1,396 | 466,396 |
(注) 計数は、郵政管理・支援機構における公表基準によるものであります。
(b) 保有契約年換算保険料
(単位:百万円) | |||
区分 | 前事業年度末 | 当第1四半期会計期間末 | |
保険 | 1,058,047 | 1,029,751 | |
年金保険 | 471,602 | 460,268 | |
合計 | 1,529,649 | 1,490,020 | |
うち医療保障・ 生前給付保障等 | 304,432 | 299,766 |
(注) かんぽ生命保険が郵政管理・支援機構から受再している簡易生命保険契約について、(参考1)(c)に記載しております個人保険及び個人年金保険の保有契約年換算保険料と同様の計算方法により、かんぽ生命保険が算出した金額であります。
⑥ その他
当第1四半期連結累計期間における各報告セグメントにおける事業のほか、病院事業については、地域医療機関との連携や救急患者の受入の強化等による増収対策、業務の効率化等による経費削減等、個々の病院の状況を踏まえた経営改善を進めているところです。昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた患者数の減少等の影響はあるものの、営業収益は3,350百万円(前年同期比461百万円増)、営業損失は993百万円(前年同期は1,285百万円の営業損失)となりました。今後も引き続き増収対策や経費削減等、個々の病院の状況を踏まえた経営改善に取り組みます。
宿泊事業については、営業推進態勢の強化やサービス水準向上による魅力ある宿づくりを継続的に進めるとともに、費用管理による経費削減等の経営改善に取り組んでいるところですが、緊急事態宣言の発出に伴うかんぽの宿の休業があった昨年度と比べると経営状況が改善されたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言等を受け、利用制限による利用者数の減少等の理由から、営業収益は1,693百万円(前年同期比1,194百万円増)、営業損失は2,424百万円(前年同期は3,070百万円の営業損失)となりました。今後も、ウィズコロナの生活様式に適した安心・安全の施設であることをアピールしつつ、政府・自治体等の観光業支援事業に合わせた施策を実施していくとともに、Webセールスの充実等による増収施策、原価管理の徹底等の生産性向上施策を着実に実施することにより、経営改善に取り組みます。
不動産事業については、当社の子会社である日本郵政不動産株式会社において、不動産投資を行うとともに、「ホテル メルパルク」の賃貸・管理事業を行いました。今般の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響によるテナント賃料の減免及び支払猶予が一部発生しており、開発中の案件における竣工時期の遅延等も想定されますので、今後のマーケットへの影響、動向を引き続き注視し、必要な対策を適時適切に実施しつつ、不動産事業を慎重に進めてまいります。
投資事業については、当社の子会社である日本郵政キャピタル株式会社において、日本郵政グループの新規事業の種を探すため、ネットワーク、ブランド力等を活用して成長が期待できる企業への出資を行い、出資先企業と当社グループとの連携を進めました。今後も、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響など、投資先の事業環境の変化による価値や将来の成長性を見極めながら、出資等に取り組みます。
(3) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、著しい変動があった主要な設備の計画は次のとおりであります。
2021年6月30日現在
セグメント の名称 | 設備の内容 | 投資予定額 (百万円) | 資金調達方法 | 着手及び完了予定年月 | |
着手 | 完了 | ||||
その他 | 五反田不動産開発(オフィス、ホテル、ホール等) | 28,285 | 自己資金 | 2021年8月 | 2023年度 |
(注) 1.上記の金額には消費税及び地方消費税を含んでおりません。
2.投資予定額については、当第1四半期連結会計期間末に計画されている投資予定額の総額から既支払額を差し引いた金額を記載しております。
3.五反田不動産開発については、2021年3月末時点において未定であった投資予定額が確定したため記載しております。着手年月は、着工予定年月を記載しております。