有価証券報告書-第16期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/29 11:30
【資料】
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【項目】
66項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)におけるわが国経済は、経済対策や金融政策の効果により、企業収益や雇用、所得環境の改善が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界経済は、先進国の保護主義的な政治圧力の高まりや、中東・東アジアの地政学的リスクなど、依然として先行きは不透明な状況が続いています。その中で国内の電子工業を取り巻く環境としては、自動車の電装化や、IoT(インターネットオブシングス)関連機器に注目が集まり、半導体などの電子部品、また、通信機器や計測器など産業用電子機器の需要が拡大しております。それらに後押しされる形で、当社が所属する電子回路基板産業も堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社ではこれまで培ったウェブ・マーケティングのノウハウや実績を元に、オンラインでは「インターネット広告(リスティング広告)」を中心に、オフラインでは電気電子業界の展示会への出展や、エンジニア向けに無料で設計CAD講習会を隔週開催、さらに当社の利用方法等を説明する導入セミナーを訪問して実施し、新規会員登録(リード顧客)の獲得活動を積極的に展開いたしました。これらの施策を実施したことにより、当事業年度中に新規会員4,098名の登録(リード顧客)(※1)を獲得し、当事業年度末の会員登録数は48,693名となりました。
また、当社の主力事業である基板製造サービスに対するお客様からの信頼を積み重ねてきた結果、サービスの水平展開が進み、プリント基板の設計・製造・実装サービスまでを一括でご注文いただく「ワンストップ・ソリューション(※2)」の利用が拡大しました。さらに、株式公開による知名度と社会的信用度の向上や、BtoB取引では重要となる納期遵守率が6年連続99%を超えたことによるサービス品質の向上等が起因し、大手・中堅企業からの受注が増加しました。
以上の結果、当事業年度の売上高は新規顧客の増加及び既存顧客の顧客単価の増加により1,995,220千円(前年同期比9.0%増)となりました。売上総利益は、国内外の仕入先多様化による利益率の改善、さらに販売費及び一般管理費の抑制に努めました。その結果、営業利益は286,259千円(前年同期比24.4%増)、経常利益は290,700千円(前年同期比31.8%増)、当期純利益は221,417千円(前年同期比39.1%増)となりました。
なお、当社はプリント基板のEコマース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
※1.新規会員登録(リード顧客):当社サービスの無料の会員登録をすると、メールマガジンの購読や、設計CADのダウンロードが無料で行えます。登録することで、当社は顧客リストを獲得でき、注文に向けた営業アプローチが可能となります。
※2.ワンストップ・ソリューション:必要になる作業を一度の手続きで全て完了することが出来るサービスを意味します。当社のサービスは、プリント基板の設計、製造、部品実装までウェブ上で簡単に一括で注文手続きを行うことができます。
ることで、当社は顧客のニーズを把握し、顧客ニーズに合ったきめ細かいサービスの提供が可能となります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ197,908千円増加し、790,914千円となりました。キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は195,856千円となりました。これは、税引前当期純利益315,146千円の計上、保険解約損益△24,445千円の計上、売上債権の増加△25,052千円、未払費用の減少6,528千円、未払消費税等の減少△4,487千円、法人税等の支払額△86,748千円等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の増加は11,699千円となりました。これは、無形固定資産の取得による支出△11,058千円、保険解約による収入24,445千円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の減少は9,650千円となりました。これは、株式公開費用の支出△8,853千円等によります。
当期のキャッシュ・フローの動きは営業活動による増加が主体です。プリント基板のEコマース事業活動を中心とし、事業利益により、キャッシュ・フローの増加を目指しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社は、生産活動を行っていないため、生産実績は記載しておりません。
b. 商品仕入実績
当社はプリント基板のEコマース事業の単一セグメントであり、当事業年度における仕入実績は次のとおりであります。
当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
1,314,486106.4

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注状況
当社は受注から販売までの期間が短く、販売実績と近似するため記載を省略いたします。
d. 販売実績
当社はプリント基板のEコマース事業の単一セグメントであり、当事業年度における販売実績は次のとおりであります。
当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
1,995,220109.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な仕入先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略いたします。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
なお、当社はプリント基板のEコマース事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりです。なお、この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 財政状態の分析
a. 資産の部
当事業年度末における総資産は1,142,251千円となり、前事業年度末と比較して228,741千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金197,908千円、受取手形及び売掛金25,052千円が増加したこと等によります。
b. 負債の部
当事業年度末における負債合計は345,225千円となり、前事業年度末と比較して7,323千円の増加となりました。これは主に、買掛金8,337千円、未払法人税等8,424千円、退職給付引当金2,234千円が増加し、未払費用6,528千円、未払消費税等4,487千円が減少したこと等によります。
c. 純資産の部
当事業年度末における純資産合計は797,025千円となり、前事業年度末と比較して221,417千円増加となりました。これは、利益剰余金が当期純利益により221,417千円増加したことによります。
資金の運用は安全性の高い商品による運用方針としており、現状は現金及び預金が総資産の中心です。当期末時点の自己資本比率69.7%、また流動比率320.9%と、安全性の高い財務体質を目指しております。
③ 経営成績の分析
a. 売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて9.0%、金額にして164,336千円増加の1,995,220千円となりました。主な要因は、新規会員登録の獲得による会員数の増加及び既存顧客の顧客単価の増加などによるものです。
詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b. 売上原価
当事業年度の売上原価は、国内外の仕入先多様化による仕入原価の適正化により、前事業年度に比べて6.7%、金額にして81,925千円増加の1,312,919千円となりました。
c. 販売費及び一般管理費
当事業年度の販売費及び一般管理費は、削減努力や業務内製化により旅費交通費や支払手数料、交際費、支払報酬などを低減した一方、システム開発の外注費や受注増により荷造運賃発送費などが増加した結果、前事業年度に比べて7.1%、金額で26,192千円増加し、396,041千円となりました。
d. 営業外収益、営業外費用
当事業年度の営業外収益は、4,573千円となりました。これは、主に協賛金収入の計上によるものです。営業外費用は、為替差損等により132千円となりました。
e. 特別損益
当事業年度の特別損益は、24,445千円の利益となりました。これは保険解約益の計上によるものです。
これらの結果により、当事業年度の営業利益は286,259千円、経常利益は290,700千円、当期純利益は221,417千円となりました。
④ キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社の資本の財源および資金の流動性については、次のとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、提携仕入先への仕入原価のほか、人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。なお、これらの資金需要に対しては、内部資金によりまかなっており、有利子負債による資金調達は行っておりません。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
当社は、「開発環境をイノベーションする」という経営スローガンの下、電気・電子エンジニアの開発における課題を解決するサービスを提供しております。IoT産業の市場が今後本格化していき、様々な業界の新規参入が見込まれております。当社が展開しているEコマース事業の形態は、新規参入の企業にとって利用しやすい形態であり、市場の成長と共に当社の事業も拡大していくものと見込んでおります。
このような変動する市場環境に対して、市場のニーズを満たすサービスを継続的に運用出来るように、既存サービスの拡大も積極的に取り組んでいくことで、エンジニアが抱える課題を一つでも多く解決出来るように努めてまいります。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社が今後の事業を拡大し、継続的な成長を行うために、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、IoTによる市場拡大のニーズを取り込むためには、当社の、オーダーメイドの商材をインターネット上で直販出来る仕組の利便性向上が不可欠であり、今後も強化を行っていく方針であります。

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