有価証券報告書-第4期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得情勢の一定の改善を受けて内需が堅調に推移したものの、相次いで発生した台風などの大規模自然災害による影響や海外経済の減速等を受けて、回復に足踏みがみられました。保険業界におきましては、災害後の対応として確実な保険金・給付金の支払いに資するため、業界全体で総力を挙げた取り組みが行われたほか、2017年に公表された金融庁の『顧客本位の業務運営に関する原則』を採択した各金融機関において、お客さま本位の業務運営の観点から様々な取り組みが推進されました。保険商品・サービスについても、引き続き、FinTech等の最先端IT技術に基づく新しい商品・サービス等の開発が活発化する傾向がみられました。
このような中、当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。
(単位:百万円)
経常収益については、損害保険事業、生命保険事業、少額短期保険事業の3セグメントすべてにおいて、当社の重要な経営指標の一つである保有契約件数が堅調に増加したことに加え、新たに連結子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社が寄与したことにより、前年度に比べ4,078百万円増加(前年度比6.1%増加)しました。すべての事業において、保有契約件数が堅調に増加していることについては、SBIグループの顧客基盤へのアクセスや当社グループ内でのクロスセリングの実施等、営業効率向上に向けた取り組みの着実な進展が寄与しているものと分析しております。
経常利益については、昨年秋に日本各地に大きな被害をもたらした台風や記録的な大雨の影響により、損害保険事業における主力商品である自動車保険の保険金支払等が増加したものの、生命保険事業における団体信用生命保険の契約件数の順調な増加などが寄与し、前年度に比べ228百万円増加(同10.7%増加)しました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、前述の損害保険事業における保険金支払等の増加に加えて、生命保険事業における団体信用生命保険の契約件数が順調に増加したことに伴い、契約者配当準備金繰入額を前年度に比べ大幅に増額計上したことなどの要因により、前年度に比べ516百万円減少(同60.6%減少)しました。
報告セグメント別の経営成績の状況及び分析は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)セグメント利益の「セグメント間消去又は調整」は、当社の一般管理費等による損益であります。
(損害保険事業)
主力商品である自動車保険において、新TVCMのオンエアなど販売プロモーションの強化に努めたほか、お客様よりニーズの高かった保険料の月払(分割払)を導入し、収益力の向上及び規模の拡大に向けた取り組みを強化しました。加えて、AI搭載型OCRを用いた自動車保険のリアルタイム見積りサービス、「カシャッとスピード見積り」の提供を開始するなど、ダイレクトチャネルにおけるお客様の利便性を高めるサービスの拡充に努めました。また、収益源の多様化に向けて、地域金融機関や事業法人との提携によるがん保険の販売網開拓にも継続的に取り組み、販路強化に努めました。こうした各種取り組みの推進と、ネット通販損保の特性を活かした競争力のある保険料体系等を強みに顧客基盤の拡大に努めた結果、2020年3月末の保有契約件数は1,091千件(前年度末比3.8%増加)となりました。
経常収益は、保有契約件数が堅調に増加したものの、当連結会計年度には前年度に実施した自動車保険契約の取扱いの一部移管による収益計上がないことなどから、前年度比0.2%減少の28,822百万円となりました。セグメント利益については、前述のとおり、主力商品である自動車保険の保険金支払等の増加などの要因により、△113百万円(前年同期は457百万円)となりました。
(生命保険事業)
団体信用生命保険において、住信SBIネット銀行株式会社が提供する住宅ローンのご利用者様向けの販売が堅調に推移したほか、全国の地域金融機関との提携交渉に継続して取り組み、地域金融機関における販売先の拡大が進みました。加えて、提携銀行と共同開発した団体信用生命保険のウェブ申込みサービスを開始するなど、お客様の更なる利便性向上に向けた取り組みを強化しました。また、個人保険分野においても、2019年4月に保険期間・保険料払込期間の種類を拡充しリニューアルした死亡保険『クリック定期!Neo』の販売が好調に推移したほか、2019年12月に販売を開始した就業不能保険『働く人のたより』の新契約件数が順調に増加しました。こうした取り組みの結果、2020年3月末の保有契約件数は189千件(前年度末比34.3%増加)となりました。
経常収益は、個人保険や変額個人年金保険の年金及び解約返戻金の支払いが前年度を下回ったことにより、責任準備金戻入額が前年度に比べ減少したことなどから、前年度比0.6%減少の20,516百万円となりました。セグメント利益については、団体信用生命保険の契約件数の順調な増加などの要因により、前年度比69.0%増加の2,551百万円となりました。
(少額短期保険事業)
2019年6月に、ペット保険を主力商品とする日本アニマル倶楽部株式会社を子会社化し、その他の当社グループ事業会社5社との間で相互の代理店登録が完了するなど、クロスセリングの強化に努めました。また、引き続き、新聞、ラジオ、テレビ等を中心としたマス媒体の露出を積極的に拡大するとともに、SBIいきいき少額短期保険株式会社の宮崎市内事務所である「宮崎ビジネスセンター」のリニューアルオープンや、SBI日本少額短期保険株式会社の東京本社設置など、全国主要都市における代理店販売網の拡大や、共有化によるシナジーの発揮に向けた取り組みを推進しました。加えて、保険金支払いの際の請求プロセスをペーパーレス化するなど顧客利便性の向上に努めたほか、SBIいきいき少額短期保険株式会社とSBIリスタ少額短期保険株式会社は、共同での保険の引き受けを開始し、両社間での業務効率化を推進しました。こうした取り組みの結果、2020年3月末の保有契約件数は801千件(前年度末比18.7%増加)となりました。
経常収益は、保有契約件数の増加や新たに連結子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社が寄与したことなどにより、前年度比25.9%増加の21,367百万円となりました。セグメント利益については、保有契約件数が順調に増加したものの、前年度に比べのれん償却額等が増加したことにより、前年度比13.2%減少の566百万円となりました。
<その他の包括利益と有価証券の保有目的の変更について>当連結会計年度において、昨今の国内外の金利動向を踏まえ、機動的な運用による資産運用収益獲得機会の拡大やより現状に即したALM(資産及び負債の総合管理)の実践を目的としてALM方針等を見直しており、これに伴い、満期保有目的の債券及び責任準備金対応債券の保有目的区分をその他有価証券に変更しております。
この変更に伴い、その他の包括利益(その他有価証券評価差額金)が3,159百万円増加しましたが、その他有価証券の売却や年度末における新型コロナウイルス感染症の拡大懸念に起因する金融市場の影響を受け、当連結会計年度のその他の包括利益は530百万円(前年度は△1,453百万円)にとどまりました。
満期保有目的の債券及び責任準備金対応債券の保有目的変更の詳細については、「第5 経理の状況 注記事項 (有価証券関係)」をご参照ください。
前連結会計年度末(2019年3月31日)から当連結会計年度末(2020年3月31日)までの各セグメントごとの保険契約の保有件数の推移は次のとおりであります。
(単位:千件)
(注)上表の生命保険事業の保有件数には、団体保険の被保険者数を含めております。また、第1四半期末から、新たに連結子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社の保有件数を少額短期保険事業の保有件数に含めております。
各事業を構成する子会社の保険引受の状況等は次のとおりであります。
損害保険事業
SBI損害保険株式会社
(保険引受の状況)
① 保険引受利益
(注)1.営業費及び一般管理費は、損益計算書における営業費及び一般管理費のうち保険引受に係る金額であります。
2.その他収支は、自動車損害賠償責任保険等に係る法人税等相当額などであります。
② 保険種目別の保険料・保険金
a 正味収入保険料
(注)正味収入保険料は、元受及び受再契約の収入保険料から出再契約の再保険料を控除したものであります。
b 元受正味保険料
(注)元受正味保険料は、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。
c 正味支払保険金・正味損害率
(注)1.正味支払保険金は、元受及び受再契約の支払保険金から出再契約による回収再保険金を控除したものであります。
2.正味損害率=(正味支払保険金+損害調査費)÷正味収入保険料×100
(資産運用の状況)
① 資産運用の概況
② 利息配当収入の額及び運用利回り
(ソルベンシー・マージン比率)
(単位:%)
生命保険事業
SBI生命保険株式会社
(保険引受の状況)
① 保有契約高及び新契約高
a.保有契約高
(注)個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約と年金支払開始後契約の責任準備金の合計額であります。
b.新契約高
(注)団体保険の金額は、新契約として計上された月の単月の新契約高であります。
② 年換算保険料
a.保有契約
b.新契約
(注)1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間で除した金額)。
2.「医療保障・生前給付保障等」については、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障害を事由とするものは除く。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含む)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
(資産運用の状況)
① 資産の構成(一般勘定)
② 運用利回り(一般勘定)
(ソルベンシー・マージン比率)
(単位:%)
少額短期保険事業
(保険引受の状況等)
① SBIいきいき少額短期保険株式会社
(単位:%)
② SBI日本少額短期保険株式会社
(単位:%)
③ SBIリスタ少額短期保険株式会社
(単位:%)
※ 当連結会計年度の2019年6月に子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社については、記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、176,471百万円(前年度末比2,883百万円増加)となりました。主な勘定残高は、有価証券117,904百万円(同5,714百万円減少)、現金及び預貯金27,775百万円(同89百万円増加)であります。
当連結会計年度末における負債は、134,879百万円(同257百万円減少)となりました。主な勘定残高は、保険契約準備金122,239百万円(同1,736百万円減少)であります。
当連結会計年度末における純資産は、41,591百万円(同3,140百万円増加)となりました。主な増加要因は、株式会社光通信との資本業務提携に基づき実施した同社を割当先とする第三者割当増資により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,139百万円増加したことであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に、保険金、年金、解約返戻金等の保険契約上の支払金や事業費等に係る支出が保険料の収入を上回ったことにより、3,559百万円の支出超過(前年度は620百万円の収入超過)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、有価証券の売却及び償還が有価証券の取得を上回ったことにより、1,494百万円の収入超過(前年度は9,637百万円の支出超過)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に、株式会社光通信を割当先とする第三者割当増資により2,266百万円の収入超過(前年度は7,946百万円の収入超過)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ190百万円増加し、27,038百万円となりました。
(4) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、保険事業の公共性に鑑み、保険金支払業務等を適切に履行するために、十分な支払能力に資する自己資本の充実や資金の流動性の確保が重要であると認識しております。当社グループにおける2020年3月期末の連結ソルベンシー・マージン比率は1,008.4%であり、健全性の一つの基準となる200%を上回っていることから、保険金等の支払能力の充実の状況は適当であると判断しております。
当社グループでは、既存取引システムの増強及び新サービスを提供するためのソフトウエア開発を中心とした設備投資を継続的に実施いたしますが、これらはすべて自己資金でまかなう予定であります。また、株式会社光通信を割当先とする第三者割当増資による調達資金につきましては、少額短期保険事業におけるM&A(企業買収)資金に充当する予定です。個々の少額短期保険会社の規模・属性は様々であり、今後当社が行うM&Aの回数、必要資金の金額、支出予定時期などの状況に応じて機動的に資金を配分する必要があるため、実際の充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用いたします。
(5) 連結財務諸表に大きな影響を及ぼす重要な会計上の見積り等
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められた企業会計の基準に準拠して作成しており、当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針に基づいていくつかの重要な見積りを行っております。これらの見積りは、一定の条件や過去の実績等を勘案した合理的な仮定を前提としておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、当社グループの保険販売は、インターネット通販などの通信販売の比重が高く、外出自粛要請などの新型コロナウイルス感染症の拡大防止策から受ける影響は相対的には小さいとの判断のもと、会計上の見積りを実施しております。
a 固定資産の減損処理
のれんを含む固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上することとしております。回収可能価額は、資産グループの時価から処分費用見込み額を控除した正味売却価額と将来キャッシュ・フローの現在価値として算定される使用価値のいずれか高い方の金額であることから、固定資産の減損損失の金額は合理的な仮定及び予測に基づく将来キャッシュ・フローの見積りに依存しております。将来、のれんが認識された取引において取得した事業の収益性が低下した場合などには、減損損失が発生する可能性があります。
b 繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積もっています。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来において当社グループをとりまく環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
c 支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生した、又は発生したと認められる保険金等のうち、まだ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、物価や裁判例などの動向、見積りに影響する新たな事実の発生などによって、支払備金の計上額が当初の必要見積額から変動する可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得情勢の一定の改善を受けて内需が堅調に推移したものの、相次いで発生した台風などの大規模自然災害による影響や海外経済の減速等を受けて、回復に足踏みがみられました。保険業界におきましては、災害後の対応として確実な保険金・給付金の支払いに資するため、業界全体で総力を挙げた取り組みが行われたほか、2017年に公表された金融庁の『顧客本位の業務運営に関する原則』を採択した各金融機関において、お客さま本位の業務運営の観点から様々な取り組みが推進されました。保険商品・サービスについても、引き続き、FinTech等の最先端IT技術に基づく新しい商品・サービス等の開発が活発化する傾向がみられました。
このような中、当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。
(単位:百万円)
| 2019年3月期 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 2020年3月期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 対前年度増減率 (%) | |
| 経常収益 | 66,388 | 70,467 | 6.1 |
| 経常利益 | 2,131 | 2,360 | 10.7 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 851 | 335 | △60.6 |
経常収益については、損害保険事業、生命保険事業、少額短期保険事業の3セグメントすべてにおいて、当社の重要な経営指標の一つである保有契約件数が堅調に増加したことに加え、新たに連結子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社が寄与したことにより、前年度に比べ4,078百万円増加(前年度比6.1%増加)しました。すべての事業において、保有契約件数が堅調に増加していることについては、SBIグループの顧客基盤へのアクセスや当社グループ内でのクロスセリングの実施等、営業効率向上に向けた取り組みの着実な進展が寄与しているものと分析しております。
経常利益については、昨年秋に日本各地に大きな被害をもたらした台風や記録的な大雨の影響により、損害保険事業における主力商品である自動車保険の保険金支払等が増加したものの、生命保険事業における団体信用生命保険の契約件数の順調な増加などが寄与し、前年度に比べ228百万円増加(同10.7%増加)しました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、前述の損害保険事業における保険金支払等の増加に加えて、生命保険事業における団体信用生命保険の契約件数が順調に増加したことに伴い、契約者配当準備金繰入額を前年度に比べ大幅に増額計上したことなどの要因により、前年度に比べ516百万円減少(同60.6%減少)しました。
報告セグメント別の経営成績の状況及び分析は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 経常収益 | 増減率 (%) | セグメント利益(経常利益) | 増減率 (%) | |||
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |||
| 損害保険事業 | 28,883 | 28,822 | △0.2 | 457 | △113 | - |
| 生命保険事業 | 20,635 | 20,516 | △0.6 | 1,509 | 2,551 | 69.0 |
| 少額短期保険事業 | 16,974 | 21,367 | 25.9 | 652 | 566 | △13.2 |
| 報告セグメント計 | 66,493 | 70,706 | 6.3 | 2,619 | 3,004 | 14.7 |
| セグメント間消去又は調整 | △105 | △239 | - | △487 | △644 | - |
| 連結損益計算書計上額 | 66,388 | 70,467 | 6.1 | 2,131 | 2,360 | 10.7 |
(注)セグメント利益の「セグメント間消去又は調整」は、当社の一般管理費等による損益であります。
(損害保険事業)
主力商品である自動車保険において、新TVCMのオンエアなど販売プロモーションの強化に努めたほか、お客様よりニーズの高かった保険料の月払(分割払)を導入し、収益力の向上及び規模の拡大に向けた取り組みを強化しました。加えて、AI搭載型OCRを用いた自動車保険のリアルタイム見積りサービス、「カシャッとスピード見積り」の提供を開始するなど、ダイレクトチャネルにおけるお客様の利便性を高めるサービスの拡充に努めました。また、収益源の多様化に向けて、地域金融機関や事業法人との提携によるがん保険の販売網開拓にも継続的に取り組み、販路強化に努めました。こうした各種取り組みの推進と、ネット通販損保の特性を活かした競争力のある保険料体系等を強みに顧客基盤の拡大に努めた結果、2020年3月末の保有契約件数は1,091千件(前年度末比3.8%増加)となりました。
経常収益は、保有契約件数が堅調に増加したものの、当連結会計年度には前年度に実施した自動車保険契約の取扱いの一部移管による収益計上がないことなどから、前年度比0.2%減少の28,822百万円となりました。セグメント利益については、前述のとおり、主力商品である自動車保険の保険金支払等の増加などの要因により、△113百万円(前年同期は457百万円)となりました。
(生命保険事業)
団体信用生命保険において、住信SBIネット銀行株式会社が提供する住宅ローンのご利用者様向けの販売が堅調に推移したほか、全国の地域金融機関との提携交渉に継続して取り組み、地域金融機関における販売先の拡大が進みました。加えて、提携銀行と共同開発した団体信用生命保険のウェブ申込みサービスを開始するなど、お客様の更なる利便性向上に向けた取り組みを強化しました。また、個人保険分野においても、2019年4月に保険期間・保険料払込期間の種類を拡充しリニューアルした死亡保険『クリック定期!Neo』の販売が好調に推移したほか、2019年12月に販売を開始した就業不能保険『働く人のたより』の新契約件数が順調に増加しました。こうした取り組みの結果、2020年3月末の保有契約件数は189千件(前年度末比34.3%増加)となりました。
経常収益は、個人保険や変額個人年金保険の年金及び解約返戻金の支払いが前年度を下回ったことにより、責任準備金戻入額が前年度に比べ減少したことなどから、前年度比0.6%減少の20,516百万円となりました。セグメント利益については、団体信用生命保険の契約件数の順調な増加などの要因により、前年度比69.0%増加の2,551百万円となりました。
(少額短期保険事業)
2019年6月に、ペット保険を主力商品とする日本アニマル倶楽部株式会社を子会社化し、その他の当社グループ事業会社5社との間で相互の代理店登録が完了するなど、クロスセリングの強化に努めました。また、引き続き、新聞、ラジオ、テレビ等を中心としたマス媒体の露出を積極的に拡大するとともに、SBIいきいき少額短期保険株式会社の宮崎市内事務所である「宮崎ビジネスセンター」のリニューアルオープンや、SBI日本少額短期保険株式会社の東京本社設置など、全国主要都市における代理店販売網の拡大や、共有化によるシナジーの発揮に向けた取り組みを推進しました。加えて、保険金支払いの際の請求プロセスをペーパーレス化するなど顧客利便性の向上に努めたほか、SBIいきいき少額短期保険株式会社とSBIリスタ少額短期保険株式会社は、共同での保険の引き受けを開始し、両社間での業務効率化を推進しました。こうした取り組みの結果、2020年3月末の保有契約件数は801千件(前年度末比18.7%増加)となりました。
経常収益は、保有契約件数の増加や新たに連結子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社が寄与したことなどにより、前年度比25.9%増加の21,367百万円となりました。セグメント利益については、保有契約件数が順調に増加したものの、前年度に比べのれん償却額等が増加したことにより、前年度比13.2%減少の566百万円となりました。
<その他の包括利益と有価証券の保有目的の変更について>当連結会計年度において、昨今の国内外の金利動向を踏まえ、機動的な運用による資産運用収益獲得機会の拡大やより現状に即したALM(資産及び負債の総合管理)の実践を目的としてALM方針等を見直しており、これに伴い、満期保有目的の債券及び責任準備金対応債券の保有目的区分をその他有価証券に変更しております。
この変更に伴い、その他の包括利益(その他有価証券評価差額金)が3,159百万円増加しましたが、その他有価証券の売却や年度末における新型コロナウイルス感染症の拡大懸念に起因する金融市場の影響を受け、当連結会計年度のその他の包括利益は530百万円(前年度は△1,453百万円)にとどまりました。
満期保有目的の債券及び責任準備金対応債券の保有目的変更の詳細については、「第5 経理の状況 注記事項 (有価証券関係)」をご参照ください。
前連結会計年度末(2019年3月31日)から当連結会計年度末(2020年3月31日)までの各セグメントごとの保険契約の保有件数の推移は次のとおりであります。
(単位:千件)
| 前連結会計 年度末 | 第1四半期末 | 第2四半期末 | 第3四半期末 | 当連結会計 年度末 | |
| 2019年3月31日 | 2019年6月30日 | 2019年9月30日 | 2019年12月31日 | 2020年3月31日 | |
| 損害保険事業 | 1,051 | 1,075 | 1,083 | 1,086 | 1,091 |
| 生命保険事業 | 141 | 145 | 152 | 177 | 189 |
| 少額短期保険事業 | 675 | 761 | 774 | 786 | 801 |
(注)上表の生命保険事業の保有件数には、団体保険の被保険者数を含めております。また、第1四半期末から、新たに連結子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社の保有件数を少額短期保険事業の保有件数に含めております。
各事業を構成する子会社の保険引受の状況等は次のとおりであります。
損害保険事業
SBI損害保険株式会社
(保険引受の状況)
① 保険引受利益
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 保険引受収益 | 25,798 | 26,777 |
| 保険引受費用 | 21,410 | 21,262 |
| 営業費及び一般管理費 | 6,886 | 7,718 |
| その他収支 | △0 | △0 |
| 保険引受利益 | △2,498 | △2,204 |
(注)1.営業費及び一般管理費は、損益計算書における営業費及び一般管理費のうち保険引受に係る金額であります。
2.その他収支は、自動車損害賠償責任保険等に係る法人税等相当額などであります。
② 保険種目別の保険料・保険金
a 正味収入保険料
| (単位:百万円、%) | ||||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
| 火災 | 420 | 1.6 | 431 | 1.6 |
| 海上 | - | - | - | - |
| 傷害 | - | - | - | - |
| 自動車 | 24,353 | 94.5 | 24,908 | 93.4 |
| 自動車損害賠償責任 | 225 | 0.9 | 317 | 1.2 |
| その他 | 785 | 3.0 | 1,022 | 3.8 |
| (うち費用・利益) | (791) | (3.0) | (978) | (3.7) |
| (うち賠償責任) | (△6) | (△0.0) | (42) | (0.1) |
| (うち動産総合) | (-) | (-) | (0) | (0.0) |
| 合計 | 25,784 | 100.0 | 26,680 | 100.0 |
(注)正味収入保険料は、元受及び受再契約の収入保険料から出再契約の再保険料を控除したものであります。
b 元受正味保険料
| (単位:百万円、%) | ||||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
| 火災 | 1,127 | 3.0 | 1,129 | 2.9 |
| 海上 | - | - | - | - |
| 傷害 | - | - | - | - |
| 自動車 | 35,840 | 94.9 | 36,684 | 94.1 |
| 自動車損害賠償責任 | - | - | - | - |
| その他 | 793 | 2.1 | 1,178 | 3.0 |
| (うち費用・利益) | (791) | (2.1) | (1,130) | (2.9) |
| (うち賠償責任) | (2) | (0.0) | (46) | (0.1) |
| (うち動産総合) | (-) | (-) | (0) | (0.0) |
| 合計 | 37,761 | 100.0 | 38,991 | 100.0 |
(注)元受正味保険料は、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。
c 正味支払保険金・正味損害率
| (単位:百万円、%) | ||||||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 | 構成比 | 正味損 害率 | 金額 | 構成比 | 正味損 害率 | |
| 火災 | 94 | 0.5 | 35.2 | 174 | 0.9 | 56.6 |
| 海上 | - | - | - | - | - | - |
| 傷害 | - | - | - | - | - | - |
| 自動車 | 17,835 | 97.6 | 86.9 | 18,695 | 97.2 | 89.0 |
| 自動車損害賠償責任 | 243 | 1.3 | 107.7 | 224 | 1.2 | 70.8 |
| その他 | 100 | 0.6 | 15.5 | 136 | 0.7 | 16.5 |
| (うち費用・利益) | (100) | (0.6) | (15.5) | (136) | (0.7) | (16.5) |
| (うち賠償責任) | (-) | (-) | (-) | (-) | (-) | (-) |
| (うち動産総合) | (-) | (-) | (-) | (0) | (0.0) | (0.5) |
| 合計 | 18,273 | 100.0 | 84.1 | 19,230 | 100.0 | 85.5 |
(注)1.正味支払保険金は、元受及び受再契約の支払保険金から出再契約による回収再保険金を控除したものであります。
2.正味損害率=(正味支払保険金+損害調査費)÷正味収入保険料×100
(資産運用の状況)
① 資産運用の概況
| (単位:百万円、%) | ||||
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
| 預貯金 | 18,453 | 39.3 | 8,757 | 18.8 |
| 買入金銭債権 | 200 | 0.4 | 797 | 1.7 |
| 金銭の信託 | 3,090 | 6.6 | 2,489 | 5.3 |
| 有価証券 | 13,347 | 28.4 | 19,352 | 41.5 |
| 土地・建物 | 122 | 0.2 | 148 | 0.3 |
| 運用資産計 | 35,213 | 74.9 | 31,545 | 67.6 |
| 総資産 | 46,989 | 100.0 | 46,676 | 100.0 |
② 利息配当収入の額及び運用利回り
| (単位:百万円、%) | ||||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額 | 運用利回り | 金額 | 運用利回り | |
| 預貯金 | 0 | 0.00 | 0 | 0.00 |
| 買入金銭債権 | 0 | 0.20 | 2 | 0.45 |
| 金銭の信託 | 62 | 2.03 | 64 | 2.12 |
| 有価証券 | 687 | 6.52 | 937 | 4.47 |
| 土地・建物 | - | - | - | - |
| 小計 | 750 | 2.46 | 1,004 | 2.88 |
| その他 | - | - | - | - |
| 合計 | 750 | - | 1,004 | - |
(ソルベンシー・マージン比率)
(単位:%)
| 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) |
| 657.0 | 537.1 |
生命保険事業
SBI生命保険株式会社
(保険引受の状況)
① 保有契約高及び新契約高
a.保有契約高
| (単位:千件、百万円) | ||||
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
| 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | |
| 個人保険 | 102 | 175,694 | 106 | 253,205 |
| 個人年金保険 | 4 | 25,408 | 3 | 21,810 |
| 団体保険 | - | 1,081,188 | - | 2,203,813 |
| 団体年金保険 | - | - | - | - |
(注)個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約と年金支払開始後契約の責任準備金の合計額であります。
b.新契約高
| (単位:千件、百万円) | ||||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | |
| 個人保険 | 7 | 56,549 | 11 | 96,066 |
| 個人年金保険 | - | - | - | - |
| 団体保険 | - | 27,498 | - | 365,549 |
| 団体年金保険 | - | - | - | - |
(注)団体保険の金額は、新契約として計上された月の単月の新契約高であります。
② 年換算保険料
a.保有契約
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | |
| 個人保険 | 5,044 | 5,087 | |
| 個人年金保険 | 1,541 | 1,429 | |
| 合計 | 6,585 | 6,516 | |
| うち医療保障・生前給付保障等 | 2,717 | 2,654 | |
b.新契約
| (単位:百万円) | |||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 個人保険 | 294 | 511 | |
| 個人年金保険 | 28 | 27 | |
| 合計 | 322 | 539 | |
| うち医療保障・生前給付保障等 | 90 | 122 | |
(注)1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間で除した金額)。
2.「医療保障・生前給付保障等」については、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障害を事由とするものは除く。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含む)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。
(資産運用の状況)
① 資産の構成(一般勘定)
| (単位:百万円、%) | ||||||
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |||
| 現預金・コールローン | 3,178 | 3.2 | 9,658 | 9.6 | ||
| 有価証券 | 90,633 | 92.3 | 86,129 | 85.7 | ||
| 公社債 | 39,061 | 39.8 | 33,461 | 33.3 | ||
| 株式 | 454 | 0.4 | 454 | 0.5 | ||
| 外国証券 | 19,410 | 19.8 | 19,653 | 19.5 | ||
| 公社債 | 17,706 | 18.0 | 17,592 | 17.5 | ||
| 株式等 | 1,704 | 1.8 | 2,061 | 2.0 | ||
| その他の証券 | 31,706 | 32.3 | 32,558 | 32.4 | ||
| 貸付金 | 303 | 0.3 | 247 | 0.2 | ||
| 保険約款貸付 | 303 | 0.3 | 247 | 0.2 | ||
| 一般貸付 | - | - | - | - | ||
| 繰延税金資産 | - | - | - | - | ||
| その他 | 4,092 | 4.2 | 4,510 | 4.5 | ||
| 貸倒引当金 | △4 | △0.0 | △7 | △0.0 | ||
| 合計 | 98,202 | 100.0 | 100,538 | 100.0 | ||
| うち外貨建資産 | 16,952 | 17.3 | 17,460 | 17.4 | ||
② 運用利回り(一般勘定)
| (単位:%) | |||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 現預金・コールローン | 0.03 | △0.06 | |
| 有価証券 | 3.07 | 3.27 | |
| うち公社債 | 2.18 | 3.20 | |
| うち株式 | 2.15 | 0.82 | |
| うち外国証券 | 1.43 | 3.50 | |
| 貸付金 | 2.47 | 2.90 | |
| うち一般貸付 | - | - | |
| 一般勘定計 | 2.36 | 2.44 | |
| うち海外投融資 | 1.42 | 3.34 | |
(ソルベンシー・マージン比率)
(単位:%)
| 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) |
| 1,045.4 | 957.6 |
少額短期保険事業
(保険引受の状況等)
① SBIいきいき少額短期保険株式会社
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 元受正味保険料 | 3,964 | 4,636 |
| 正味収入保険料 | 2,402 | 2,998 |
| 正味支払保険金 | 821 | 1,165 |
(単位:%)
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) |
| ソルベンシー・マージン比率 | 3,064.0 | 2,763.9 |
② SBI日本少額短期保険株式会社
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 元受正味保険料 | 5,294 | 5,590 |
| 正味収入保険料 | 264 | 279 |
| 正味支払保険金 | 57 | 55 |
(単位:%)
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) |
| ソルベンシー・マージン比率 | 1,871.8 | 2,036.4 |
③ SBIリスタ少額短期保険株式会社
| (単位:百万円) | ||
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 元受正味保険料 | 404 | 450 |
| 正味収入保険料 | 336 | 378 |
| 正味支払保険金 | 0 | 1 |
(単位:%)
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) |
| ソルベンシー・マージン比率 | 613.6 | 782.1 |
※ 当連結会計年度の2019年6月に子会社となった日本アニマル倶楽部株式会社については、記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、176,471百万円(前年度末比2,883百万円増加)となりました。主な勘定残高は、有価証券117,904百万円(同5,714百万円減少)、現金及び預貯金27,775百万円(同89百万円増加)であります。
当連結会計年度末における負債は、134,879百万円(同257百万円減少)となりました。主な勘定残高は、保険契約準備金122,239百万円(同1,736百万円減少)であります。
当連結会計年度末における純資産は、41,591百万円(同3,140百万円増加)となりました。主な増加要因は、株式会社光通信との資本業務提携に基づき実施した同社を割当先とする第三者割当増資により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,139百万円増加したことであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に、保険金、年金、解約返戻金等の保険契約上の支払金や事業費等に係る支出が保険料の収入を上回ったことにより、3,559百万円の支出超過(前年度は620百万円の収入超過)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、有価証券の売却及び償還が有価証券の取得を上回ったことにより、1,494百万円の収入超過(前年度は9,637百万円の支出超過)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に、株式会社光通信を割当先とする第三者割当増資により2,266百万円の収入超過(前年度は7,946百万円の収入超過)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ190百万円増加し、27,038百万円となりました。
(4) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、保険事業の公共性に鑑み、保険金支払業務等を適切に履行するために、十分な支払能力に資する自己資本の充実や資金の流動性の確保が重要であると認識しております。当社グループにおける2020年3月期末の連結ソルベンシー・マージン比率は1,008.4%であり、健全性の一つの基準となる200%を上回っていることから、保険金等の支払能力の充実の状況は適当であると判断しております。
当社グループでは、既存取引システムの増強及び新サービスを提供するためのソフトウエア開発を中心とした設備投資を継続的に実施いたしますが、これらはすべて自己資金でまかなう予定であります。また、株式会社光通信を割当先とする第三者割当増資による調達資金につきましては、少額短期保険事業におけるM&A(企業買収)資金に充当する予定です。個々の少額短期保険会社の規模・属性は様々であり、今後当社が行うM&Aの回数、必要資金の金額、支出予定時期などの状況に応じて機動的に資金を配分する必要があるため、実際の充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用いたします。
(5) 連結財務諸表に大きな影響を及ぼす重要な会計上の見積り等
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められた企業会計の基準に準拠して作成しており、当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針に基づいていくつかの重要な見積りを行っております。これらの見積りは、一定の条件や過去の実績等を勘案した合理的な仮定を前提としておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、当社グループの保険販売は、インターネット通販などの通信販売の比重が高く、外出自粛要請などの新型コロナウイルス感染症の拡大防止策から受ける影響は相対的には小さいとの判断のもと、会計上の見積りを実施しております。
a 固定資産の減損処理
のれんを含む固定資産については、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上することとしております。回収可能価額は、資産グループの時価から処分費用見込み額を控除した正味売却価額と将来キャッシュ・フローの現在価値として算定される使用価値のいずれか高い方の金額であることから、固定資産の減損損失の金額は合理的な仮定及び予測に基づく将来キャッシュ・フローの見積りに依存しております。将来、のれんが認識された取引において取得した事業の収益性が低下した場合などには、減損損失が発生する可能性があります。
b 繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得を合理的に見積もっています。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来において当社グループをとりまく環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。
c 支払備金
保険契約に基づいて支払義務が発生した、又は発生したと認められる保険金等のうち、まだ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てております。今後、物価や裁判例などの動向、見積りに影響する新たな事実の発生などによって、支払備金の計上額が当初の必要見積額から変動する可能性があります。