有価証券報告書-第10期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/26 15:30
【資料】
PDFをみる
【項目】
137項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて265,644千円増加し、2,390,255千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて255,195千円増加し、2,131,212千円となりました。これは主に、預け金が154,768千円減少した一方で、現金及び預金が308,769千円、売掛金及び契約資産が66,212千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて10,449千円増加し、259,042千円となりました。これは主に、投資有価証券が26,536千円、ソフトウエア仮勘定が23,583千円それぞれ減少した一方で、繰延税金資産が46,065千円、ソフトウエアが16,722千円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて235,985千円増加し、681,112千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて238,670千円増加し、681,112千円となりました。これは主に、未払金が72,776千円、株主優待引当金が70,101千円、未払法人税等が50,325千円、その他(未払消費税等)が47,834千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて2,685千円減少しました。これは長期借入金が2,685千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて29,659千円増加し、1,709,142千円となりました。これは主に、自己株式の取得により自己株式が155,300千円増加した一方で、利益剰余金が148,485千円、新株予約権が34,928千円それぞれ増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
我が国経済は、このところ足踏みもみられますが、緩やかに景気回復しており、先行きについても、雇用、所得環境の改善等により緩やかな景気回復が継続することが期待されています。他方で、欧米における高い金利水準の継続に伴う影響による、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクやアメリカの政策動向、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況となっております。
当社グループのサービスを展開するビジネスコミュニケーションプラットフォーム関連の市場は成長を続けており、2029年度にはSMSの配信数が11,375百万通にも及ぶという調査結果(出所:デロイト トーマツ ミック経済研究所「ミックITリポート2024年11月号」)があります。今後も、本人認証や未入金の督促等の通知だけでなく、SMSの次世代規格である、「RCS(Rich Communication Services)」が適したプロモーション、マーケティングオートメーションとの連携が進むことで、関連市場は高い成長を続けていくものと予測されております。
このような事業環境の中、当社グループは 「Smart Work, Smart Life~人生のいい時間をつくりつづける。」をミッションに、コミュニケーションの次元を高めることを目指し、企業の更なる業務効率向上と、働く従業員の多様な働き方の革新を支援するため、メッセージングサービスであるSMS配信プラットフォーム「絶対リーチ!SMS」及びRCS配信及びチャットボットプラットフォーム「絶対リーチ!RCS」を展開し、配信数を拡大しております。また、収益性の高い国内顧客への注力及び金融や人材関連サービスを中心とした業界特化施策の実施、SMSサービスにAI技術を組合せ多様化する顧客ニーズへ対応した統合型ソリューションを提供しSMSの提供価値を進化させることで収益性を向上しております。
当社の連結子会社であるAIX Tech Ventures株式会社が保有する投資有価証券のうち、簿価に比べて実質価額が著しく下落したものについて投資有価証券評価損23,499千円を計上いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,705,853千円(前年同期比13.9%増)、営業利益335,072千円(前年同期比14.7%増)、経常利益326,195千円(前年同期比12.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益148,485千円(前年同期比5.3%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より308,769千円増加し、1,563,532千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は342,927千円(前連結会計年度は360,657千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益302,696千円、株主優待引当金の増加額70,101千円、減少要因として法人税等の支払額139,304千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は24,195千円(前連結会計年度は29,313千円の支出)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出24,195千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は9,962千円(前連結会計年度は289,109千円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出157,193千円、自己株式取得のための預け金の減少額153,626千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次の通りであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
Smart AI Engagement事業3,705,853113.87
合計3,705,853113.87

(注)1.当社の事業セグメントは、Smart AI Engagement事業の単一セグメントであるため、サービス別の販売実績は次の通りです。
サービスの名称当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
メッセージングサービス3,705,853114.62
HR関連サービス(注)--
合計3,705,853114.62

(注)HR関連サービスの一つである「HYOUMAN BOX(ヒューマンボックス)」を2023年7月3日付けでシークワンズテクノロジー株式会社に事業譲渡し、HR関連サービスを終了しております。
離職防止ソリューションサービス「People Engagement Cloud」については、新規の販売は停止し、既存顧客へのサービス提供を継続しておりますが、HR関連サービス終了に伴い、当連結会計年度よりメッセージングサービスに含めております。
(注)2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Twilio Inc.488,61915.0367,9349.9

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において認識及び分析・検討したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ、合理的であると考えられる見積りについては、過去実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
財政状態の状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載の通りであります。
b.経営成績
経営成績の状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載の通りであります。
c.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
d.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りであります。
e.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローの他、一部資金を金融機関からの借入等により調達しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,563,532千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。