有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2019/09/03 15:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
90項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度及び当第2四半期累計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態の状況
第4期事業年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
(資産)
当事業年度末における資産合計は、547,073千円となり、前事業年度末に比べ30,338千円減少いたしました。これは主に、無形固定資産において87,533千円の増加があったものの、流動資産において仕掛品の減少130,572千円があったこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、208,381千円となり、前事業年度末に比べ117,676千円減少いたしました。これは主に、流動負債において買掛金の減少31,591千円、前受金の減少69,781千円があったこと等によるものであります。また、固定負債において長期借入金の減少22,813千円があったことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、338,692千円となり、前事業年度末に比べ87,338千円増加いたしました。これは、当期純利益87,338千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
第5期第2四半期累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年6月30日)
(資産)
当第2四半期会計期間末における総資産は、639,669千円となり、前事業年度末に比べ92,596千円増加いたしました。これは主に、流動資産において売上高の増加に伴う売掛金の増加72,116千円、年間利用料等の発生に伴う前払費用の増加17,548千円、無形固定資産においてソフトウエアリリースに伴うソフトウエアの増加57,716千円によるものであります。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債合計は、235,320千円となり、前事業年度末に比べ26,938千円増加いたしました。これは主に、固定負債において長期借入金の減少17,500千円があったものの、流動負債においてSMS配信費用の増加に伴う買掛金の増加13,833千円、利益計上による未払法人税等の増加13,839千円によるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は、404,349千円となり、前事業年度末に比べ65,657千円増加いたしました。これは、主に四半期純利益65,283千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
②経営成績の状況
第4期事業年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や雇用環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、米国の経済政策による貿易摩擦の懸念や、米中貿易摩擦の動向、中東における原油情勢などのリスク要因も抱えており、経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。 当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本におけるインターネットの人口普及率は80.9%と高い水準を維持しております。また、2018年6月末時点の移動系通信の契約数は、1億7,467万回線(前年比3.8%増)と増加が続いております(出所:総務省「平成29年通信利用動向調査」「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(2018年度第1四半期(6月末))」)。このような事業環境のもと、当社は、“Smart Work,Smart Life~テクノロジーでビジネススタイルをスマートに”をミッションとして、法人向け双方向SMSプラットフォーム「AOSSMS(現AIX Message SMS)」及び法人向けビジネスチャット「InCircle」を通じた、ビジネスコミュニケーションプラットフォーム事業を運営してまいりました。
当事業年度においては、営業体制、開発体制の強化に努めるとともに、プロダクトの収益向上につながる各種機能開発を行ってまいりました。
これらの結果、当事業年度の経営成績は、売上高1,120,914千円(前年同期比95.3%増)、営業利益100,636千円(前年同期4,703千円)、経常利益95,192千円(前年同期486千円)、当期純利益87,338千円(前年同期3,132千円)となりました。
なお、当社はビジネスコミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第5期第2四半期累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年6月30日)
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、企業収益の改善や雇用環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、米国の経済政策による貿易摩擦の懸念や、米中貿易摩擦の動向、中東における原油情勢などのリスク要因も抱えており、経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。 当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本におけるインターネットの人口普及率は79.8%と高い水準を維持しております。また、2019年3月末時点の移動系通信の契約数は、1億8,045万回線(前年同期比4.0%増)と増加が続いております(出所:総務省「平成30年通信利用動向調査」「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(2018年度第4四半期(2019年3月末))」)。このような事業環境のもと、当社は、“Smart Work,Smart Life~テクノロジーでビジネススタイルをスマートに”をミッションとして、法人向け双方向SMSプラットフォーム「AIX Message SMS」及び法人向けビジネスチャット「InCircle」を通じた、ビジネスコミュニケーションプラットフォーム事業を運営してまいりました。
当第2四半期累計期間において、SMS配信、ビジネスチャット共に好調に推移いたしました。
また、新サービスでありますAI Analyticsサービス「People Engagement Cloud」をリリースいたしました。
これらの結果、当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高636,589千円、営業利益99,814千円、経常利益97,063千円、四半期純利益65,283千円となりました。
なお、当社はビジネスコミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
第4期事業年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益、たな卸資産の減少等により増加したものの、無形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出等の要因により、前事業年度末に比べ11,044千円減少し、261,775千円となりました。
当事業年度における各キャッシュフローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は105,514千円(前年同期は20,482千円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益が95,192千円、たな卸資産の減少額130,572千円、前受金の減少額69,781千円、仕入債務の減少額37,553千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は90,424千円(前年同期は33,722千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出89,827千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は26,134千円(前年同期は277,789千円の獲得)となりました。これは、長期借入れによる収入90,000千円がありましたが、長期借入金の返済による支出116,134千円によるものであります。
第5期第2四半期累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年6月30日)
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加額、無形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出等の要因により減少したものの、税引前四半期純利益、減価償却費の計上により、前事業年度末に比べ6,979千円増加し、268,755千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュフローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は53,075千円となりました。これは主に、税引前四半期純利益が97,063千円、減価償却費17,224千円、売上債権の増加額72,116千円、仕入債務の増加額17,840千円、法人税等の支払額12,560千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は31,469千円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出31,025千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は14,625千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出15,000千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
第4期事業年度及び第5期第2四半期累計期間の販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称第4期事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
第5期第2四半期
累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
ビジネスコミュニケーションプラットフォーム事業1,120,914195.26636,589
合計1,120,914195.26636,589

(注)1.当社の事業セグメントは、ビジネスコミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、サービス別の販売実績は次のとおりです。
サービスの名称第4期事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
第5期第2四半期
累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
メッセージングサービス812,559172.85508,416
ビジネスチャットサービス178,354171.53105,693
AI Analyticsサービス--22,480
その他130,000--
合計1,120,914195.26636,589

2.最近2事業年度及び第5期第2四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先第3期事業年度
(自 2017年1月1日
至 2017年12月31日)
第4期事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
第5期第2四半期
累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年6月30日)
金額
(千円)
割合
(%)
金額
(千円)
割合
(%)
金額
(千円)
割合
(%)
OPENMARKET LIMITED221,81238.64253,76722.6488,90313.96
不動産信用保証
株式会社
--130,00011.60--

3.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において認識及び分析・検討したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ、合理的であると考えられる見積りについては、過去実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
②当事業年度及び当第2四半期累計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
第4期事業年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
当事業年度末における総資産は、547,073千円となり、前事業年度末に比べ30,338千円減少いたしました。これは主に無形固定資産において87,533千円の増加があったものの、流動資産において仕掛品の減少130,572千円があったこと等によるものであります。また負債合計は、208,381千円となり、前事業年度末に比べ117,676千円減少いたしました。これは主に、流動負債において買掛金の減少31,591千円、前受金の減少69,781千円があったこと等によるものであります。また、固定負債において長期借入金の減少22,813千円があったことによるものであります。純資産合計は、338,692千円となり、前事業年度末に比べ87,338千円増加いたしました。これは、当期純利益87,338千円の計上よる利益剰余金の増加によるものであります。
第5期第2四半期累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年6月30日)
当第2四半期会計期間末における総資産は、639,669千円となり、前事業年度末に比べ92,596千円増加いたしました。これは主に、流動資産において売上高の増加に伴う売掛金の増加72,116千円、年間利用料等の発生に伴う前払費用の増加17,548千円、無形固定資産においてソフトウエアリリースに伴うソフトウエアの増加57,716千円によるものであります。また負債の合計は、235,320千円となり、前事業年度末に比べ26,938千円増加いたしました。 これは主に、固定負債において長期借入金の減少17,500千円があったものの、流動負債においてSMS配信費用の増加に伴う買掛金の増加13,833千円、利益計上による未払法人税等の増加13,839千円によるものであります。純資産の合計は、404,349千円となり、前事業年度末に比べ65,657千円増加いたしました。これは、主に四半期純利益65,283千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
b.経営成績
第4期事業年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
(売上高、売上原価及び売上総利益)
当事業年度の売上高は1,120,914千円(前年同期比95.3%増)であり、前事業年度より546,850千円増加いたしました。これは主にSMS配信プラットフォーム「AOSSMS (現AIX Message SMS)」が好調に推移したことによるものであります。また、売上原価は689,613千円(前年同期比108.0%増)、売上総利益は431,300千円(前年同期比77.9%増)となり、サービスの拡張等により売上原価が増加し売上総利益率は、前事業年度の42.2%に対して当事業年度は38.5%となっております。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は330,663千円(前年同期比39.1%増)であり、前事業年度より92,862千円増加いたしました。主な要因としましては、営業体制強化に伴う人件費等の増加、AI技術を活用したビジネスコミュニケーションプラットフォームの研究開発に伴う研究開発費の増加などによるものであります。この結果、営業利益は100,636千円(前年同期は4,703千円)となり、前事業年度より95,933千円増加いたしました。収益性の拡大と効率化に伴い、営業利益率は、前事業年度0.8%に対して当事業年度は9.0%となっております。
(営業外損益及び経常利益)
当事業年度の営業外収益は15千円であります。また当事業年度の営業外費用は5,459千円であります。この結果、経常利益は95,192千円(前年同期486千円)となり、前事業年度より94,706千円増加いたしました。
(当期純利益)
法人税等合計にて、7,854千円を計上しております。この結果、当期純利益は87,338千円(前年同期3,132千円)となり、前事業年度より84,205千円増加いたしました。
第5期第2四半期累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年6月30日)
(売上高、売上原価及び売上総利益)
当第2四半期累計期間の売上高は636,589千円であり、これは主にSMS配信プラットフォーム「AIX Message SMS」が好調に推移したことや、新サービスであるAI Analyticsサービス「People Engagement Cloud」のリリースにより売上高の計上があったことによるものであります。また、売上原価は372,126千円、売上総利益は264,462千円となり、サービスの拡張等により売上原価が増加するも相対的に利益率が高い商材の売上高が伸び、売上総利益率は、前事業年度38.5%当第2四半期累計期間は41.5%となっております。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当第2四半期累計期間の販売費及び一般管理費は164,648千円であり、主な要因としましては、会社の体制強化に伴う人件費や専門家報酬等の増加、AI技術を活用したビジネスコミュニケーションプラットフォームの研究開発に伴う研究開発費の増加などによるものであります。この結果、営業利益は99,814千円となりました。 収益性の拡大と効率化に伴い、営業利益率は、前事業年度9.0%に対して当第2四半期累計期間は15.7%となっております。
(営業外損益及び経常利益)
当第2四半期累計期間の営業外収益は23千円であります。また当第2四半期累計期間の営業外費用は2,775千円であります。この結果、経常利益は97,063千円となりました。
(四半期純利益)
法人税等合計にて、31,780千円を計上しております。この結果、四半期純利益は65,283千円となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
e.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、一部資金を金融機関からの借入等により調達しております。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は261,775千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。