有価証券報告書-第81期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の着実な成長に伴い輸出が増加基調にあるほか、国内需要の面でも、設備投資が緩やかな増加傾向を保つとともに個人消費が持ち直すなど、緩やかに回復しました。一方、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響など、先行き不透明な状況で推移しました。
建設業界におきましては、民間建設投資・政府建設投資ともに堅調に推移する一方で、技能労働者の需給状況等について注視すべき状況が続いております。
このような状況の中、当社グループの連結業績は以下のとおりとなりました。
売上高につきましては、長期大型工事の出来高進捗率の影響等により、前期比30,816百万円減少(9.8%減)の284,412百万円となりました。営業利益につきましては、完成工事総利益率は増加したものの、前期に一部海外工事で大型追加変更工事の受注による利益計上があったため、その反動により完成工事総利益が減少し、前期比2,507百万円減少(9.9%減)の22,752百万円となりました。経常利益につきましては、前期比1,897百万円減少(7.5%減)の23,548百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期比2,296百万円減少(12.0%減)の16,914百万円となりました。
報告セグメント等の業績は以下のとおりであります。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。)
イ 土木事業
売上高は前期比15.4%減の95,807百万円となりました。セグメント利益は、完成工事総利益率は増加したものの、前期に一部海外工事で大型追加変更工事の受注による利益計上があったため、その反動により完成工事総利益が減少し、前期比13.3%減の9,527百万円となりました。
ロ 建築事業
売上高は前期比7.0%減の179,777百万円となりました。セグメント利益は、完成工事総利益率は増加したものの、売上高減少の影響により、前期比8.8%減の11,281百万円となりました。
ハ 開発・不動産事業等
当セグメントは、主にグループ保有不動産の販売及び賃貸収入により構成されております。当セグメントの売上高は前期比21.2%増の15,485百万円となり、セグメント利益は前期比1.6%増の1,944百万円となりました。
当社グループの財政状態は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の資産につきましては、株価上昇に伴い投資有価証券が増加したほか、有形固定資産や立替金が増加しましたが、現金預金や受取手形・完成工事未収入金等が減少したことから、前連結会計年度末と比較して1,721百万円減少(0.4%減)の383,953百万円となりました。
負債につきましては、支払手形・工事未払金等や未成工事受入金が減少したことから、前連結会計年度末と比較して17,152百万円減少(7.9%減)の198,733百万円となりました。
純資産につきましては、利益剰余金が増加したほか、株価上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加したことから、前連結会計年度末と比較して15,431百万円増加(9.1%増)の185,219百万円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して4.2ポイント増加し、47.7%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して6,527百万円減少(16.7%減)の32,499百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が24,495百万円となり、仕入債務や未成工事受入金の減少等により資金が減少しましたが、売上債権の減少等により資金が増加し、13,570百万円の収入超過(前連結会計年度は40,763百万円の収入超過)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により資金が減少し、15,422百万円の支出超過(前連結会計年度は13,945百万円の支出超過)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加等により資金が増加しましたが、配当金の支払等により資金が減少し、4,918百万円の支出超過(前連結会計年度は15,039百万円の支出超過)となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業及び不動産事業等では、生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態に即しておりません。
また、当社グループにおいては、建設事業以外では受注生産形態をとっておりません。
よって、受注及び販売の状況については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの種類に関連付けて記載しております。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況
イ 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
| 期別 | 工事別 | 前期繰越 工事高 (百万円) | 当期受注 工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成 工事高 (百万円) | 次期繰越工事高 | 当期 施工高 (百万円) | ||
| 手持工事高 (百万円) | うち施工高 | ||||||||
| (%) | (百万円) | ||||||||
| 第80期 自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日 | 土木工事 | 171,322 | 142,136 | 313,458 | 112,466 | 200,992 | 0.4 | 785 | 112,650 |
| 建築工事 | 201,744 | 213,351 | 415,095 | 186,826 | 228,269 | 0.1 | 302 | 186,908 | |
| 計 | 373,067 | 355,487 | 728,554 | 299,292 | 429,261 | 0.3 | 1,088 | 299,558 | |
| 第81期 自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日 | 土木工事 | 200,992 | 155,918 | 356,910 | 94,729 | 262,181 | 0.2 | 654 | 94,598 |
| 建築工事 | 228,269 | 214,053 | 442,322 | 172,943 | 269,379 | 0.1 | 201 | 172,842 | |
| 計 | 429,261 | 369,971 | 799,233 | 267,672 | 531,560 | 0.2 | 856 | 267,440 | |
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更があったものについては、当期受注工事高にその増減額を含めて表示しております。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の施工高は、支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越工事施工高-前期繰越工事施工高)に一致します。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、第80期 5.2%、第81期 10.3%であります。
第80期 請負金額100億円以上の主なもの
| 大井一丁目南第1地区市街地再開発組合 | 大井一丁目南第1地区第一種市街地再開発事業 施設建築物新築工事 |
| 住友不動産㈱ | (仮称)渋谷区宇田川町計画 |
| イオンモール㈱ | (仮称)イオンモールいわき小名浜新築工事 |
| 中日本高速道路㈱東京支社 | 東京外かく環状道路 中央ジャンクション南工事 |
第81期 請負金額100億円以上の主なもの
| 羽田エアポート都市開発㈱ | 東京国際空港第2ゾーン計画新築工事 |
| シンガポール公益事業庁 | 大深度下水幹線トンネルT10工区工事 |
| 住友不動産㈱ | (仮称)麹町五丁目計画新築工事 |
| 国土交通省 東北地方整備局 | 国道106号 川井地区トンネル工事 |
| 北中西・栄町地区市街地再開発組合 | 北中西・栄町地区第一種市街地再開発事業に伴う 施設建築物新築工事 |
ロ 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争に大別され、その比率は次のとおりであります。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 第80期 自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日 | 土木工事 | 13.9 | 86.1 | 100.0 |
| 建築工事 | 34.2 | 65.8 | 100.0 | |
| 第81期 自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日 | 土木工事 | 7.6 | 92.4 | 100.0 |
| 建築工事 | 44.5 | 55.5 | 100.0 |
(注) 百分比は請負金額比であります。
ハ 完成工事高
| 期別 | 区分 | 国内 | 海外 | 合計 (B) (百万円) | ||
| 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | (A) (百万円) | (A)/(B) (%) | |||
| 第80期 自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日 | 土木工事 | 70,461 | 19,940 | 22,064 | 19.6 | 112,466 |
| 建築工事 | 19,539 | 166,802 | 484 | 0.3 | 186,826 | |
| 計 | 90,000 | 186,742 | 22,549 | 7.5 | 299,292 | |
| 第81期 自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日 | 土木工事 | 70,770 | 14,622 | 9,336 | 9.9 | 94,729 |
| 建築工事 | 24,298 | 148,114 | 529 | 0.3 | 172,943 | |
| 計 | 95,068 | 162,737 | 9,866 | 3.7 | 267,672 | |
(注) 1 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
| 地域 | 第80期(%) | 第81期(%) |
| 東南アジア | 97.1 | 100.0 |
| その他 | 2.9 | 0.0 |
| 計 | 100.0 | 100.0 |
2 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
第80期 請負金額100億円以上の主なもの
| 香港鐵路有限公司 | 香港地下鉄觀塘(クントン)延伸線 トンネル及び 何文田(ホーマンティン)駅新設工事 |
| 香港鐵路有限公司 | 香港地下鉄南港線 南風(ナムフン)トンネル及び 換気塔建設工事 |
| 学校法人常翔学園 | 学校法人常翔学園 梅田キャンパス(仮称)新築工事 |
| シンガポール陸上交通局 | シンガポール地下鉄ダウンタウンライン第3期929A |
| 浅間特定目的会社 | プロロジスパーク千葉ニュータウンプロジェクト |
第81期 請負金額100億円以上の主なもの
| イオンモール㈱ | (仮称)イオンモール徳島新築工事 |
| 阿見施設開発特定目的会社 | (仮称)DPL阿見霞ヶ浦新築工事 |
| シンガポール・パワーアセット | トランスミッションケーブルトンネル東西線 第3工区 |
| 東神開発㈱・東急不動産㈱ | (仮称)横浜北幸ビル開発計画新築工事 |
3 完成工事高に対する割合が100分の10以上の相手先は、次のとおりであります。
| 第80期及び第81期 | 該当事項はありません。 | ||
ニ 手持工事高
(平成30年3月31日現在)
| 区分 | 国内 | 海外 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 官公庁(百万円) | 民間(百万円) | |||
| 土木工事 | 166,904 | 34,191 | 61,085 | 262,181 |
| 建築工事 | 76,008 | 193,364 | 6 | 269,379 |
| 計 | 242,912 | 227,555 | 61,092 | 531,560 |
手持工事のうち請負金額100億円以上の主なもの
| 羽田エアポート都市開発㈱ | 東京国際空港第2ゾーン計画新築工事 |
| 西日本高速道路㈱関西支社 | 新名神高速道路 猪名川中工事 |
| 中日本高速道路㈱東京支社 | 東京外かく環状道路 本線トンネル(北行)東名北工事 |
| シンガポール公益事業庁 | 大深度下水幹線トンネルT10工区工事 |
| 住友不動産㈱ | (仮称)麹町五丁目計画新築工事 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り及び判断については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の概要については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の経営成績は、減収減益という結果となったものの、当社単体の国内建設工事の完成工事総利益率は過去最高の13.6%(前期比1.6ポイント増)となり、2年連続で営業利益が200億円を超えるとともに、売上高営業利益率も2年連続で8.0%を確保するなど、安定的収益基盤が一定程度確立されつつあることが現れる結果となりました。
受注も好調で、当社グループの建設事業の受注高は、前期比201億円増加(5.6%増)の3,803億円となりました。また、そのうち大半を占めている当社の建設事業の受注高は2年連続で3,500億円を超えるとともに、繰越工事高は前期末比1,022億円増加(23.8%増)の5,315億円となりました。以上のとおり、受注工事高、繰越工事高ともに過去10年で最高の実績を残せたことは、次年度以降の売上高の確保に繋がるものと考えております。
ロ 経営成績等に重要な影響を与える要因の分析
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える主な要因は、国内外の景気動向に伴う建設市場の動向、資材価格の変動及び建設技能労働者確保の状況であります。
国内経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかに回復していくものと予想されます。また、国内の建設業界においては、政府建設投資・民間建設投資ともに当連結会計年度と同水準で推移するものと予想されます。その一方で、建設資材・建設技能労働者等の需給動向は、引き続き留意が必要な状況にあり、懸念要素の残る経営環境となっております。
海外経済につきましては、一部地域における地政学リスクや、米中貿易摩擦の影響による景気の下振れ等も予想され、予断を許さない状況となっております。
これらの要因に対処しつつ、持続的な成長を遂げるため、当社グループは、10年後の将来を見据えた「西松-Vision2027」及び2018年度を初年度とする「中期経営計画2020」を策定しました。本ビジョン及び本計画の概要については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
ハ 目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする「中期経営計画2017」において、「連結売上高3,450億円」「売上総利益285億円」「営業利益125億円」「経常利益125億円」「ROE7%以上」を目標とする経営指標として掲げ、目標の達成に向けて各種施策に取り組んでまいりました。
最終年度である当連結会計年度の連結売上高については、海外での受注が減少したことや国内大型工事の進捗遅れにより2,844億円と目標値を下回る結果となりました。一方、利益については、好調な事業環境のもと国内建設事業の業績が大きく伸びたことにより、売上総利益、営業利益、経常利益ともに目標値を大幅に上回る結果となりました。その結果、ROEは初年度9.7%、次年度11.9%、最終年度9.6%と推移し、いずれも目標値を大きく上回る結果となりました。
ニ 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度末の財政状態の概要については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末と比較して約5億円増加(1.1%増)の433億円(D/Eレシオ0.24倍)となり、ほぼ横ばいの状況が続いております。次期につきましては、計画通りに336億円の設備投資が実施された場合、次期の営業活動によるキャッシュ・フローを上回る見込みであり、短期の資金調達が必要となり、次期の期末有利子負債残高は当連結会計年度末と比較して200億円以上増加の約650億円(D/Eレシオ0.4倍程度)となる見込みです。なお、この有利子負債残高の増加は一時的なものであり、財務健全性には特段問題の無い水準であると考えております。
自己資本比率については、前連結会計年度末43.5%、当連結会計年度末47.7%と高水準で推移しており、財務健全性が更に高まっていると考えております。
ホ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、主として、土木事業及び建築事業に係る材料費、労務費、外注費、経費及び営業費用としての一般管理費等の運転資金と、開発・不動産事業等に係る固定資産の購入、改修費用等の設備投資資金であります。
当社グループは今般、10年後の将来を見据えた「西松-Vision2027」を策定いたしました。「西松-Vision2027」では、今後10年間で1,000億円を人財や事業領域の拡大、建設事業の進化など、将来のための成長投資に回すとともに、1,200億円をストックビジネス強化のため、開発・不動産事業を中心とした価値の高い事業創出に投資し、安定的収益基盤を強化してまいります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入金及び社債による調達で対応していくこととしております。
手許の運転資金については、子会社も含めたグループ全体としての余剰資金の管理に努め、資本効率の向上を図っております。また、機動的な資金調達を目的として主要取引銀行とコミットライン契約を締結しており、流動性リスクに備えております。
なお、キャッシュ・フローの状況の概要については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
へ セグメント情報に記載された区分ごとの財政状態及び経営成績の分析
セグメント情報に記載された区分ごとの経営成績等の状況の概要については「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、資産及び負債をセグメント情報に記載された区分ごとに配分していないため、セグメント別の財政状態の分析・検討は記載しておりません。また、当社グループの受注高、売上高及び売上総利益は、その大半を当社単体で占めていることから、以下の経営成績等に関する認識及び分析・検討については、いずれも当社単体の数値を記載しております。
(土木事業)
当事業年度において当社は、前期の受注実績や繰越工事の状況、技術職員数、配置技術者などを考慮し、目標値を1,435億円と設定して受注活動を行いました。その結果、当事業年度の受注高は目標を上回る1,559億円となりました。
また、売上高については、目標値を1,090億円と設定して事業展開しましたが、前期までの海外工事の受注減の影響や、国内大型工事の進捗遅れ、当事業年度前半の受注が低調で新規工事の完成工事高が予想より上積みされなかったことが主な要因となり、947億円という結果となりました。
完成工事総利益については、前期に一部海外工事で大型追加変更工事の受注による利益計上があったため、その反動により前期比8.4%減の164億円となりました。なお、国内工事の完成工事総利益率については、利益率を考慮して取組案件を選別したことや、設計変更工事を確実に受注したことなどが主な要因となり、前期比3.1ポイント増の17.3%となりました。
(建築事業)
当事業年度において当社は、目標値を2,145億円と設定して受注活動を行いました。国内工事については川上営業・計画受注が予定通り進捗し、目標達成となりましたが、海外工事については目標未達となりました。その結果、当事業年度の受注高は目標を若干下回る2,140億円となりました。
また、売上高については、目標値を2,010億円と設定して事業展開しました。目標達成に向けて、繰越工事、新規受注工事それぞれに戦略をもって取り組んでまいりましたが、繰越工事の進捗遅れや新規受注工事の契約時期の延期等が主な要因となり、1,729億円という結果となりました。
完成工事総利益については、売上高が減少したにもかかわらず、国内工事においては、計画受注や選別受注をしたことなどが主な要因となり、前期とほぼ同水準の203億円となりました。なお、国内工事の完成工事総利益率については、前期比0.8ポイント増の11.7%となりました。
(開発・不動産事業等)
当社は、首都圏及びその他の地域において賃貸用不動産を保有し、賃貸事業を営んでおります。また、再開発事業や自社開発事業にも積極的に取り組むほか、ポートフォリオの入替えを行うため、適宜、保有不動産の取得及び売却を行なっております。
当事業年度において、賃貸事業用の土地・建物の取得及び自社開発物件の建設等に169億円を投資しました。賃貸事業用の土地・建物のうち主なものは、「第3 設備の状況 2 主要な設備の状況」に記載のとおりであります。
当事業年度における不動産事業等売上高は、賃貸事業用の土地・建物の新規取得やポートフォリオの入替えに伴う保有不動産の売却等により84億円(前期比9.4%増)となり、不動産事業等総利益は28億円(前期比5.0%増)となりました。