有価証券報告書-第86期(2022/04/01-2023/03/31)

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2023/06/29 10:39
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、全般的に持ち直しの傾向が続きました。先行きについては、世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れがリスクとなっております。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
建設業界におきましては、政府建設投資、民間建設投資ともに名目値ベースで前年と同水準で推移しておりますが、建設資材の価格高騰等の影響もあり、注視が必要な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループの連結業績は以下のとおりとなりました。
建設事業受注高は、国内建築工事が減少しましたが、海外工事及び国内土木工事が増加したことにより、前期比6,418百万円増加(1.9%増)の340,392百万円となりました。
売上高は、主に不動産事業等が増加したことにより、前期比16,003百万円増加(4.9%増)の339,757百万円となりました。営業利益は、不動産事業等総利益が増加しましたが、国内建築工事及び海外工事の完成工事総利益が減少したこと等により、前期比10,924百万円減少(46.4%減)の12,615百万円となりました。経常利益は、前期比10,320百万円減少(43.9%減)の13,176百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比5,455百万円減少(36.1%減)の9,648百万円となりました。
報告セグメント等の業績は以下のとおりであります。(セグメントの業績は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。)
イ 土木事業
当セグメントの売上高は、前期比1.8%減の119,810百万円となり、セグメント利益は、主に海外工事及び国内民間工事の完成工事総利益率が低下したことにより、前期比37.5%減の7,722百万円となりました。
当社単体の土木工事の受注高は、国内官公庁工事及び海外工事が減少しましたが、国内民間工事が増加したことにより、前期比3,771百万円増加(2.6%増)の148,385百万円となりました。
ロ 建築事業
当セグメントの売上高は、前期比2.3%増の188,431百万円となり、主に国内工事の完成工事総利益率が低下したことにより、セグメント損失は5,426百万円(前期は6,404百万円のセグメント利益)となりました。
当社単体の建築工事の受注高は、海外工事が増加しましたが、国内工事が減少したことにより、前期比4,463百万円減少(2.4%減)の179,015百万円となりました。
ハ 開発・不動産事業等
当セグメントは、主にグループ保有不動産の販売及び賃貸収入により構成されております。当セグメントの売上高は、主に販売事業の売上が増加したことにより、前期比84.4%増の32,712百万円となり、セグメント利益は、売上高の増加に伴い、前期比116.4%増の10,343百万円となりました。
当社グループの財政状態は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の資産は、受取手形・完成工事未収入金等や販売用不動産、現金預金が増加したこと等から、前連結会計年度末と比較して36,010百万円増加(7.5%増)の513,623百万円となりました。
負債は、預り金や支払手形・工事未払金等、有利子負債が増加したこと等から、前連結会計年度末と比較して37,577百万円増加(11.7%増)の357,475百万円となりました。
純資産は、その他有価証券評価差額金が減少したこと等から、前連結会計年度末と比較して1,567百万円減少(1.0%減)の156,148百万円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して2.7ポイント減少し、29.0%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して6,604百万円増加(14.0%増)の53,726百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が13,595百万円となり、法人税等の支払や売上債権の増加等により資金が減少しましたが、預り金や仕入債務の増加等により資金が増加し、34,747百万円の収入超過(前連結会計年度は41,243百万円の収入超過)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により資金が減少し、27,450百万円の支出超過(前連結会計年度は22,532百万円の支出超過)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の増加や社債の発行により資金が増加しましたが、コマーシャル・ペーパーの償還や配当金の支払により資金が減少し、2,365百万円の支出超過(前連結会計年度は16,074百万円の支出超過)となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業及び不動産事業等では、生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態に即しておりません。
また、当社グループにおいては、建設事業以外では受注生産形態をとっておりません。
よって、受注及び販売の状況については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの種類に関連付けて記載しております。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況
イ 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
期別工事別前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越工事高当期
施工高
(百万円)
手持工事高
(百万円)
うち施工高
(%)(百万円)
第85期自 2021年4月1日至 2022年3月31日土木工事232,063144,614376,677120,870255,8070.088120,911
建築工事303,543183,478487,022178,811308,2110.1173178,722
535,606328,093863,699299,681564,0180.0262299,634
第86期自 2022年4月1日至 2023年3月31日土木工事255,807148,385404,192118,372285,8200.017118,300
建築工事308,211179,015487,226177,269309,9560.1291177,387
564,018327,401891,419295,642595,7770.1308295,688

(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更があったものについては、当期受注工事高にその増減額を含めて表示しております。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
2 次期繰越工事高の施工高は、支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は、(当期完成工事高+次期繰越工事施工高-前期繰越工事施工高)に一致します。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、第85期 12.9%、第86期 13.7%であります。
5 受注工事のうち主なものは、次のとおりであります。
第85期 請負金額100億円以上の主なもの
シンガポール陸上交通庁地下鉄クロスアイランド線CR110大断面トンネル工事
学校法人村崎学園徳島文理大学高松駅キャンパス新築工事(建築)
南関東特定目的会社プロロジスパーク盛岡プロジェクト

第86期 請負金額100億円以上の主なもの
フィリピン共和国 運輸省(DOTr)マニラ地下鉄102工区工事
アメリカ合衆国陸軍嘉手納ヘリコプター救助隊ハンガー新築工事
住友不動産(株)(仮称)海岸3丁目計画新築工事
(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構 北海道新幹線建設局北海道新幹線、倶知安駅高架橋
(株)アライプロバンスアライプロバンス葛西A棟新築工事

ロ 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争に大別され、その比率は次のとおりであります。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
第85期自 2021年4月1日至 2022年3月31日土木工事10.189.9100.0
建築工事37.462.6100.0
第86期自 2022年4月1日至 2023年3月31日土木工事14.086.0100.0
建築工事40.359.7100.0

(注) 百分比は請負金額比であります。
ハ 完成工事高
期別区分国内海外合計
(B)
(百万円)
官公庁
(百万円)
民間
(百万円)
(A)
(百万円)
(A)/(B)
(%)
第85期自 2021年4月1日至 2022年3月31日土木工事83,29325,16212,41410.3120,870
建築工事7,871164,1416,7983.8178,811
91,164189,30319,2136.4299,681
第86期自 2022年4月1日至 2023年3月31日土木工事83,23923,19711,93410.1118,372
建築工事9,066165,4442,7591.6177,269
92,305188,64214,6935.0295,642

(注) 1 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
地域第85期(%)第86期(%)
東南アジア100.0100.0
その他0.00.0
100.0100.0

2 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
第85期 請負金額100億円以上の主なもの
(株)流山市平方地区共同開発(仮称)DPL流山Ⅳ新築工事
イオンモール(株)(仮称)イオンモール利府 新棟新築工事
シンガポール陸上交通庁地下鉄トムソンライン ガーデンズ バイ ザ ベイ駅及びトンネル工事
蔵王特定目的会社プロロジスパーク猪名川2プロジェクト

第86期 請負金額100億円以上の主なもの
香港建築署フーシャン建築工事
高輪一丁目共同建替計画マンション建替組合(仮称)高輪一丁目共同建替計画マンション建替工事
北海道開発局室蘭開発建設部沙流川総合開発事業の内平取ダム堤体建設工事
千代田化工建設(株)京都南山城-三重島ヶ原発電所建設工事

3 完成工事高に対する割合が100分の10以上の相手先は、次のとおりであります。
第85期国土交通省39,024百万円13.0%
第86期国土交通省38,544百万円13.0%

ニ 手持工事高
(2023年3月31日現在)
区分国内海外
(百万円)
合計
(百万円)
官公庁(百万円)民間(百万円)
土木工事130,96767,03487,818285,820
建築工事38,658271,298-309,956
169,625338,33387,818595,777

(注) 手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。
請負金額100億円以上の主なもの
中野二丁目地区市街地再開発組合中野二丁目地区第一種市街地再開発事業 施設建築物新築工事
国土交通省関東地方整備局横浜湘南道路トンネルその3工事
中日本高速道路(株)東京支社東京外かく環状道路 本線トンネル(北行)東名北工事
シンガポール陸上交通庁地下鉄クロスアイランド線CR110大断面トンネル工事
東海旅客鉄道(株)中央新幹線第一首都圏トンネル新設(東百合丘工区)ほか


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の概要は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。また「中期経営計画2023」に基づく当連結会計年度業績計画の達成状況及び前期比較の分析は次のとおりであります。
連結業績2022年3月期
実績
2023年3月期
期首計画
2023年3月期
実績
建設事業受注高(億円)3,3393,8003,403
売上高(億円)3,2373,3853,397
売上総利益(億円)437450337
営業利益(億円)235240126
経常利益(億円)234240131
親会社株主に帰属する
当期純利益
(億円)15116096

建設事業受注高は、前期比64億円増加(1.9%増)、期首計画比396億円減少(10.4%減)の3,403億円となりました。国内土木工事は鉄道や道路工事を中心に受注したことにより、前期実績を上回りました。国内建築工事は物流施設や住宅施設、工場等を中心に受注しましたが、前期実績を下回りました。海外工事はフィリピンのマニラにおいて大型の地下鉄工事を受注したこと等により前期実績を上回りました。以上の要因により上記の結果となりました。
売上高は、増収となり、前期比160億円増加(4.9%増)、期首計画比12億円増加(0.4%増)の3,397億円となりました。国内の一部大型土木工事の進捗遅れや、海外建築工事の完成工事高が減少したことにより当社単体の建設事業は減収となりましたが、開発・不動産事業等において販売事業の売上が大幅に増加したことや、海外建設子会社の完成工事高が増加したことが増収の主な要因であります。
営業利益は、前期比109億円減少(46.4%減)、期首計画比113億円減少(47.4%減)の126億円となり、営業利益率は前期の7.3%から3.7%へ大幅に低下しました。営業利益の減少につきましては、建設資材価格の高騰等により採算が大幅に悪化し、工事損失引当金繰入額を計上したことにより、建築工事の売上総利益率が前期比7.1ポイント減少の2.1%となったことや、海外の大型トンネル工事において施工上の問題が生じ、追加費用が発生したことにより、土木工事の売上総利益率が前期比3.0ポイント減少の13.3%となったことが主な要因であります(売上総利益はいずれも当社単体の数値であります。)。
ロ 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前期末比360億円増加(7.5%増)の5,136億円となりました。受取手形・完成工事未収入金等の売上債権が70億円増加したことや、現預金が66億円増加したこと等が主な増加の要因であります。なお、有形固定資産につきましては、開発・不動産事業等における「循環型再投資モデル」の推進のため一部を販売用不動産へ振り替えましたが、収益物件、開発種地の取得や自社開発事業により、12億円増加(0.8%増)の1,633億円となりました。
負債は、前期末比375億円増加(11.7%増)の3,574億円となりました。これは、預り金が185億円増加したことや、支払手形・工事未払金等が132億円増加したことが主な要因であります。また、有利子負債残高(有利子負債は短期債務及び長期債務の合計よりリース債務を除外して算出しております。「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」において以下同様です。)は前期末比83億円増加(5.2%増)の1,683億円(D/Eレシオ1.1倍)となりました。次期につきましては、アセットバリューアッド事業(旧 開発・不動産事業)等を中心に413億円の設備投資及び出資を行う計画としております。この設備投資及び出資が計画どおり進んだ場合には、期末の有利子負債は2,072億円(D/Eレシオ1.4倍程度)となる見込みであります。
純資産は、前期末比15億円減少(1.0%減)の1,561億円となりました。また、自己資本比率は29.0%となり、前期から2.7ポイント減少しました。これは、配当(107億円)を実施したことやその他有価証券評価差額金が19億円減少したこと等が主な要因であります。
ハ セグメント情報に記載された区分ごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、セグメント情報に記載された区分ごとに資産及び負債を配分していないため、セグメント別の財政状態の分析・検討は記載しておりません。
セグメント情報に記載された区分ごとの経営成績等の状況の概要は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。また「中期経営計画2023」に基づく当事業年度業績計画の達成状況は次のとおりであります。なお、当社グループの受注高、売上高及び売上総利益(完成工事総利益・不動産事業等総利益)は、その大半を当社単体で占めていることから、以下の分析・検討は、いずれも当社単体の数値を記載しております。
(土木事業)
土木事業(当社単体)2022年3月期
実績
2023年3月期
期首計画
2023年3月期
実績
受注高 (億円)1,4461,6501,483
売上高 (億円)1,2081,2701,183
完成工事総利益 (億円)196215157
完成工事総利益率 (%)16.316.913.3

受注高は、期首計画比で166億円減少(10.1%減)の1,483億円となりました。これは、フィリピンのマニラにおいて大型の地下鉄工事を受注したものの、国内官公庁の新規工事の受注が想定を下回ったことが主な要因であります。工事種別でみると鉄道等が前期比で増加し、道路等が前期比で減少となりました。
売上高は、期首計画比で86億円減少(6.8%減)の1,183億円となりました。これは、国内の一部大型工事の進捗が遅れたことによるものです。
完成工事総利益は、期首計画比で57億円減少(26.7%減)の157億円となりました。これは海外の大型トンネル工事において施工上の問題が生じ、追加費用が発生したことによるものや、過年度に完成した国内工事で交渉していた設計変更が認められなかったこと等によるものです。この結果、完成工事総利益率についても期首計画比3.6ポイント減少の13.3%となりました。
(建築事業)
建築事業(当社単体)2022年3月期
実績
2023年3月期
期首計画
2023年3月期
実績
受注高 (億円)1,8342,0001,790
売上高 (億円)1,7881,7101,772
完成工事総利益 (億円)16413937
完成工事総利益率 (%)9.28.12.1

受注高は、期首計画比で209億円減少(10.5%減)の1,790億円となりました。これは、一部の国内建築工事において、建設資材価格の高騰等により採算が大幅に悪化したことから、受注時採算を一層重視した選別受注に取り組んだことが主な要因であります。工事種別でみると住宅や物流施設などが前期比で増加し、教育施設や事務所・庁舎などが前期比で減少となりました。
売上高は、期首計画比62億円増加(3.7%増)の1,772億円となりました。これは一部の国内大型工事が想定以上に進捗したことが主な要因であります。
完成工事総利益は、期首計画比で101億円減少(72.8%減)の37億円となりました。これは、一部の国内工事において、建設資材価格の高騰等により採算が大幅に悪化し、工事損失引当金繰入額を計上したことによるものであります。この結果、完成工事総利益率は、期首計画比6.0ポイント減少の2.1%となりました。
(開発・不動産事業等)
開発・不動産事業等(当社単体)2022年3月期
実績
2023年3月期
期首計画
2023年3月期
実績
売上高 (億円)180260327
不動産事業等総利益 (億円)6981123
不動産事業等総利益率 (%)38.531.237.8

売上高は、期首計画比で67億円増加(25.9%増)の327億円となりました。これは、当事業年度において期首計画時点で予定していなかった一部の販売用不動産を売却したこと等が主な要因であります。不動産事業等総利益は、期首計画比で42億円増加(52.6%増)の123億円となりました。これは、上記販売用不動産の売却に伴うものであります。
なお、当連結会計年度において、賃貸事業用の土地・建物の取得及び自社開発物件の建設等に連結で264億円を投資しました。賃貸事業用の土地・建物のうち主なものは、「第3 設備の状況 2 主要な設備の状況」に記載のとおりであります。
ニ 経営成績等に重要な影響を与える要因の分析
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える主な要因は、景気動向に伴う建設市場の動向、資材価格の変動及び建設技能労働者確保の状況であります。
国内経済の今後の見通しにつきましては、ウィズコロナの下、各種政策の効果もあり持ち直しの動きが続くことが期待されますが、長引くウクライナ情勢や世界的な金融引き締め等が続く中、不確実性の高い状況が続くものと予想されます。国内建設市場の今後の見通しにつきましては、国内土木市場は国土強靭化・防災減災に向けた各種施策により堅調に推移することが予想されますが、国内建築市場は中長期的な人口減少等の影響から縮小が想定されるなど、不透明な状況が続くと思われます。
これらの要因に対処しつつ、持続的な成長を遂げるため、当社グループは、2023年2月に公表した「西松-Vision 2030」及び「中期経営計画2025」に掲げる各種施策に取り組んでおります。
ホ 目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、2021年度を初年度とする「中期経営計画2023」において、「連結売上高4,000億円」「連結営業利益320億円」「ROE12%以上」「自己資本比率40%程度」「D/Eレシオ0.8倍」を目標とする経営指標として掲げ、この達成に向けて各種施策に取り組んでまいりましたが、2年目である当連結会計年度の業績は、連結売上高3,397億円、連結営業利益126億円、ROE6.4%、自己資本比率29.0%、D/Eレシオ1.1倍となりました。また、「中期経営計画2023」の最終年度である2023年度においても、国内建築工事の採算が当初想定した水準まで回復しない見通しとなり、「中期経営計画2023」の目標達成が困難な状況となったことから、1年前倒しで見直しを行い、2023年2月に「中期経営計画2025」を公表いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、主として、土木事業及び建築事業に係る材料費、労務費、外注費、経費及び営業費用としての一般管理費等の運転資金と、アセットバリューアッド事業(旧 開発・不動産事業)等に係る固定資産の購入、改修費用、再生可能エネルギー事業、人財開発やDX等の投資資金であります。
当社グループは「西松-Vision 2030」において、2030年度とその先に向けた成長投資として1,500億円を投資いたします。これにより、建設業中心の「社会基盤整備」から、アセットバリューアッド事業と地域環境ソリューション事業の成長により、グループの価値共創活動の領域を「社会機能の再構築」へと拡大させ、成長を目指してまいります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債による調達で対応していくこととしております。
手許の運転資金については、子会社も含めたグループ全体としての余剰資金の管理に努め、資本効率の向上を図っております。また、機動的な資金調達を目的として主要取引銀行とコミットメントライン契約を締結しており、流動性リスクに備えております。
キャッシュ・フローの状況の概要は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。次期につきましては、引き続き工事の立替資金の回収を図り、営業活動によるキャッシュ・フローの改善に努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り及び判断については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

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