有価証券報告書-第79期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/28 9:17
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、需要が急激に落ち込んだうえに経済活動が制限されて、大きな打撃を受けました。経済危機を防ぐために各国が財政出動や金融緩和を続けた結果、国内の製造業は輸出・生産の持ち直しで改善が見られた一方で、非製造業は自粛生活の影響で持ち直しの鈍さが目立ち、景況感は業種によって割れるかたちとなりました。
当社グループの中核事業の一つである菓子・食品の市場におきましては、コロナ禍における生活防衛意識の高まりによる消費の冷え込みや、巣ごもり生活により外食から内食・中食への変化が見られました。
こうした情勢のもと、当社グループは、新型コロナウイルス対策を徹底するなかで、商品の品質向上と安全性確保のため品質管理体制の強化に引き続き注力するとともに、おいしさや健康を追求した高付加価値商品の提供や販売促進プロモーションなど中核ブランドの強化を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、巣ごもり需要の高まりなどにより前連結会計年度比5.2%増の24,180百万円となりました。営業利益につきましては、新チョコレート工場の減価償却費の負担は重いものの売上高の増加や生産性の向上などにより、403百万円となりました。前連結会計年度は629百万円の営業損失でありました。また、経常利益は営業利益の改善や受取配当金の増加などにより、前連結会計年度比385.7%増の1,356百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、経常利益の増加や前連結会計年度の特別利益に固定資産売却益1,137百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度比68.3%増の1,023百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(食品事業)
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動が抑制されるなか、主力の菓子部門は巣ごもり消費による需要の高まりなどにより増収となりました。チョコレート類は、発売50周年を迎えた「アルファベットチョコレート」の記念日設定や増量企画などの販売促進プロモーションを実施しましたところ、「アルファベットチョコレート」や「ナッツチョコレートコレクション」などのファミリーサイズの商品が順調に売上を伸ばして増収となりました。キャンディ類は、受託商品の売上が若干増加しましたが、自社商品の売上が落ち込み減収となりました。
粉末飲料部門は、テレビCMやウェブ広告、増量企画などの販売促進活動を展開しましたところ、分包アソートタイプの「スティックメイト」シリーズや「レモンティー」などの売上が好調に推移して増収となりました。
また、主として九州地区で製造・販売している冷菓部門は、自社商品・受託商品ともに売上が大きく伸長して増収となりました。
そのほか、連結子会社の株式会社エースベーカリーは、主力のバウムクーヘン類は前連結会計年度並の売上となりましたが、ゼリー類が受託商品の売上を伸ばしたことなどにより増収となりました。
これらの結果、食品事業の売上高は前連結会計年度比5.2%増の21,584百万円となりました。営業利益につきましては、売上高の増加や売上原価率の改善などにより611百万円となりました。なお、前連結会計年度は125百万円の営業損失でありました。
(化成品事業)
酵素部門につきましては、脂肪分解酵素「リパーゼ」の売上が堅調に推移したことや、チーズ用凝乳酵素「レンネット」の次世代製品が伸長したことなどにより増収となりました。
また、薬品部門につきましては、バイオサイエンス用途での「デキストラン」の売上が大きく伸びて増収となりました。
これらの結果、化成品事業の売上高は前連結会計年度比5.8%増の2,295百万円となり、営業利益につきましては、売上原価率の改善や販売費の減少などにより前連結会計年度比445.8%増の349百万円となりました。
(不動産事業)
不動産事業につきましては、賃貸マンションの売却などにより、売上高は前連結会計年度比3.5%減の300百万円となり、営業利益は前連結会計年度比4.3%減の117百万円となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は13,055百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,606百万円の増加となりました。主な要因としましては、現金及び預金の増加1,199百万円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は61,096百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,597百万円の増加となりました。主な要因としましては、保有する株式の株価の上昇などによる投資有価証券の増加6,238百万円によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は6,546百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,042百万円の増加となりました。主な要因としましては、未払金の増加323百万円や支払手形及び買掛金の増加248百万円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は21,331百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,161百万円の増加となりました。主な要因としましては、保有する株式の株価の上昇などによる繰延税金負債の増加1,858百万円や長期借入金の減少620百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は46,274百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,000百万円の増加となりました。主な要因としましては、その他有価証券評価差額金の増加4,421百万円によるものであります。
当連結会計年度末におけるセグメントごとの資産については、食品事業の資産は26,340百万円となり、前連結会計年度末と比較して154百万円の増加となりました。増加した要因としましては、棚卸資産の増加などによるものです。化成品事業の資産は3,677百万円となり、前連結会計年度末と比較して44百万円の増加となりました。不動産事業の資産は1,680百万円となり、前連結会計年度末と比較して182百万円の減少となりました。減少した要因としましては、賃貸マンションの売却などによる有形固定資産の減少などによるものです。なお、セグメントに配分していない全社資産は42,454百万円となります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,199百万円増加し、5,045百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、3,279百万円(前年同期は3,754百万円の収入)となりました。資金の主な増加要因は、減価償却費2,035百万円および税金等調整前当期純利益1,373百万円であり、主な減少要因は、たな卸資産の増加額236百万円であります。
投資活動の結果使用した資金は、1,185百万円(前年同期は1,210百万円の支出)となりました。資金の主な増加要因は、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入503百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出1,294百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は、893百万円(前年同期は1,293百万円の支出)となりました。資金の主な減少要因は、長期借入金の返済による支出832百万円および配当金の支払額371百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
食品事業21,5159.1
化成品事業2,4324.5
不動産事業
合計23,9478.6

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
受注実績
当社グループは受注生産は行っておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
食品事業21,5845.2
化成品事業2,2955.8
不動産事業300△3.5
合計24,1805.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
三菱食品株式会社2,30910.02,44110.1

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
(経営成績)
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、売上高は24,180百万円(前連結会計年度比5.2%増)となり、前連結会計年度と比較して1,185百万円の増収となりました。なお、売上高の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上総利益は8,394百万円(前連結会計年度比18.3%増)となりました。新チョコレート工場の減価償却費の負担は重いものの売上高の増加や生産性の向上などにより、売上総利益は増加しました。
営業損益は403百万円の営業利益(前連結会計年度は629百万円の営業損失)となりました。売上総利益の増加などにより、営業損益は増加しました。
経常利益は1,356百万円(前連結会計年度比385.7%増)となりました。営業利益の改善や受取配当金の増加などにより、経常利益は増加しました。
特別利益は、固定資産売却益の計上により155百万円となりました。特別損失は、減損損失57百万円、製品回収廃棄損55百万円などの計上により、138百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は増加しましたが、前連結会計年度で特別利益に固定資産売却益1,137百万円を計上したことに伴い、前連結会計年度比68.3%増の1,023百万円となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の対策や影響については、当社グループでは、顧客、取引先および従業員の安全と健康を確保するため、出勤前と出社時の検温の実施・手洗い・マスクの着用に加え、テレワーク・Web会議システムの活用・時差勤務・出張自粛を導入するなど様々な対策を行っております。また、現時点では、販売状況・生産体制・原材料調達などにおいて大きな影響は生じておりませんので、新型コロナウイルス感染症による当社グループの業績に与える影響は、現時点では軽微であると考えております。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループの経営成績に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり様々なリスク要因があることを認識しております。そのため、当社グループは常にリスク要因の動向を注視しつつ、内部管理体制を充実させ、リスク要因の低減に努めてまいります。
(財政状態)
財政状態の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の中の財政状態に記載のとおりであります。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループは、営業活動に加え財務活動なども含めた事業活動全体の収益性を重視する観点から、売上高経常利益率を重要な経営指標と捉えており、その向上に努めてまいります。当連結会計年度の売上高経常利益率は5.6%となり、前連結会計年度より4.4%改善しております。これは、売上高の増加や生産性向上による売上原価率の改善などによるものであります。
当社グループは、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できるよう、企業体質の強化やローコスト経営の徹底などに取り組み、中長期的な収益力の向上と企業価値の増大に努めてまいります。そのために、消費者のニーズにお応えする高品質で高機能な商品の開発と新たな市場の開拓を行い、商品の差別化を図ってまいります。また、積極的な人材開発・育成に努め、組織の活性化を図り、業務の統廃合と効率化による生産性の向上とコスト削減に取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要の主なものは、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの主な資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金となります。設備投資等の長期資金需要は、自己資金又は金融機関からの長期借入金等により賄い、運転資金等の短期資金需要は、主に自己資金により賄っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,045百万円、借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は12,675百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、不確実性が大きく将来の事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で今後の業績に与える影響は軽微であると考えております。
(固定資産の減損)
固定資産の減損に際して用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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