有価証券報告書-第130期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 13:42
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における日本経済は、日中関係の悪化など地政学リスクの高まりによる輸出の伸び悩みや、資源価格の高騰や円安などの影響による物価上昇により、実質賃金は改善傾向にあるものの、消費者の節約志向や購入単価抑制は継続しました。加えて、中東情勢やウクライナ情勢の長期化による原料価格の変動リスクのさらなる高まりなど、当社を取り巻く事業環境は、引き続き不透明な状況が続いております。
このような事業環境のもと、当社グループでは、今期よりスタートした中期経営計画「VISION 2030 stage2」において、「持続可能な事業基盤づくりを進めグローバルに選ばれ続ける会社となる」ために、この期間を「創りかえる3年間」と定め、機能ソリューション、メディカル事業の強化・拡大、アパレル、ライフクリエイト事業の構造改革に向けたスタートを切りました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりであります。
売上高130,918百万円(前期比 4.5%減)
営業利益4,882百万円(前期比 38.4%減)
経常利益4,920百万円(前期比 39.9%減)
親会社株主に帰属する当期純利益509百万円(前期比 91.9%減)

売上高は、前期末に事業終息した電子部品の売上影響や、プラスチックフィルムの海外での売上減少、アパレルの量販店など既存ルートでの販売減少などにより、6,199百万円の減収となりました。
営業利益は、構造改革中のアパレル事業の在庫適正化に向けた棚卸資産の評価減影響、およびメディカル事業の中国販売の停滞や固定費等の増加により3,038百万円の減益、経常利益は3,260百万円の減益となりました。また、第1四半期に計上したアパレル事業における事業構造改善費用の影響などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5,769百万円の減益となりました。
セグメント別の概況については、次のとおりであります。


機能ソリューション事業の売上高は47,543百万円(前期比8.9%減)、営業利益は7,234百万円(前期比0.4%増)となりました。
<主要な変動要因>・プラスチックフィルムは、国内が環境対応新製品の展開などにより増益となりましたが、海外市場における消費停滞や低価格化の影響を受けました。
・エンジニアリングプラスチックスは、半導体市場での在庫調整局面の長期化影響を受けました。
・電子部品事業の終息により、売上高は約29億円減少しましたが、営業利益は約3億円改善しました。


メディカル事業の売上高は13,197百万円(前期比1.9%増)、営業利益は1,474百万円(前期比39.3%減)となりました。
<主要な変動要因>・国内は、価格競争の影響はあるものの癒着防止材など吸収性製品の拡販が進みました。
・中国販売は、高額医療規制や、日中関係悪化に伴う日本製品の購入抑制影響を受けました。
・医療用レーザーは、事業縮小に伴う在庫評価損を計上しました。
・事業拡大に向けた設備投資や人員増などの固定費増加影響を受けました。


アパレル事業の売上高は58,597百万円(前期比3.6%減)、棚卸資産の評価損が約19億円増加したため営業損失は1,334百万円(前期は753百万円の利益)となりました。
<主要な変動要因>・生産・物流拠点の集約化や間接部門合理化等の事業構造改革は計画どおりに進捗しており、また、期末には集中特化戦略の中で非継続品となる在庫の評価損を計上しました。
・衣料品関連のDtoCルートは、アセドロンやレディスインナーの差異化商品を中心に拡販が進みましたが、量販店などの既存ルートは、売り場の縮小、消費者の買い控え影響を受けました。


ライフクリエイト事業の売上高は12,530百万円(前期比4.4%増)、営業利益は1,232百万円(前期比24.7%増)となりました。
<主要な変動要因>・不動産関連は、商業施設のリニューアル効果により来館者が増加するなど、好調に推移しました。
・スポーツクラブは、既存店の売上回復と不採算店舗削減により損益が大幅に改善しました。
② 財政状態の概況
総資産は153,612百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,064百万円減少しました。主な増加要因は、エンジニアリングプラスチックスおよびメディカルの工場増築等による建物及び構築物(純額)の増加3,540百万円及び退職給付に係る資産の増加3,289百万円であり、主な減少要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少2,455百万円、商品及び製品の減少5,128百万円及び建設仮勘定の減少2,748百万円であります。
負債は39,865百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,170百万円増加しました。主な増加要因は、コマーシャル・ペーパーを含む長短借入金の増加4,991百万円であり、主な減少要因は、流動負債その他の減少1,579百万円(未払金等)、退職給付に係る負債の減少1,529百万円であります。
純資産は113,746百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,235百万円減少しました。主な増加要因は、退職給付に係る調整累計額の増加2,950百万円であり、主な減少要因は、配当による減少6,331百万円、自己株式の取得による減少5,007百万円であります。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
機能ソリューション事業のセグメント資産は55,860百万円となり、前連結会計年度末に比べ549百万円減少しました。主な増加要因は、エンジニアリングプラスチックス分野の工場増築等による建物及び構築物(純額)の増加であり、主な減少要因は、建設仮勘定の減少、プラスチックフィルム分野での受取手形、売掛金及び契約資産の減少等であります。
メディカル事業のセグメント資産は14,110百万円となり、前連結会計年度末に比べ663百万円減少しました。主な増加要因は、工場増築等による建物及び構築物(純額)の増加であり、主な減少要因は、建設仮勘定の減少、現金及び預金の減少等であります。
アパレル事業のセグメント資産は43,224百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,333百万円減少しました。主な減少要因は、インナーウエア分野及びレッグウエア分野での商品及び製品、受取手形、売掛金及び契約資産の減少等であります。
ライフクリエイト事業のセグメント資産は23,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ708百万円減少しました。主な減少要因は、不動産関連分野で減価償却がすすんだことによる固定資産の減少等であります。
また、各報告セグメントに配分していない全社資産の調整額は16,621百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,190百万円増加しました。主な増加要因は、退職給付に係る資産の増加等であります。
③ キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ604百万円減少し、9,936百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して5,698百万円増加し、17,271百万円となりました。主なキャッシュ・インの要因は、営業利益4,882百万円、減価償却費7,260百万円、棚卸資産の減少5,359百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して4,100百万円減少し、11,585百万円の支出となりました。主なキャッシュ・アウトの要因は、固定資産の取得による支出12,149百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して1,135百万円減少し、6,320百万円の支出となりました。主なキャッシュ・インの要因は、長期借入れによる収入5,304百万円であり、主なキャッシュ・アウトの要因は配当金の支払額6,307百万円、自己株式の取得による支出5,007百万円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
機能ソリューション事業35,052△10.1
メディカル事業1,63721.5
アパレル事業34,150△10.5
合計70,840△9.8

(注) 1.上記金額は、製造原価ベースで表示しており、外注生産高を含んでおります。
2.上記生産実績以外に、下記の商品仕入高があります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)
機能ソリューション事業2182.1
メディカル事業2,972△7.7
アパレル事業4,471△10.1
ライフクリエイト事業2,038△3.9
合計9,700△7.9

b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
区分受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
機能ソリューション事業1,87116.7809△20.5
合計1,87116.7809△20.5

(注) 当社グループは、機能ソリューション事業に含まれる機械類を除き、原則として見込生産であります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
機能ソリューション事業47,543△8.9
メディカル事業13,1971.9
アパレル事業58,597△3.6
ライフクリエイト事業12,5304.4
小計131,868△4.4
内部売上控除△95015.3
合計130,918△4.5

(注) 販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2030年ビジョン「新しい価値を創造し『ここちよさ』を提供することで持続可能な社会の実現に貢献します」を掲げ、「変革と挑戦」をキーワードに、経済的利益と社会的利益を両立させるサステナブル経営を通じて社会貢献と当社グループの持続的成長の実現を目指す中期経営計画「VISION 2030」を2022年度より推進しております。
当連結会計年度は、今期よりスタートした中期経営計画「VISION 2030 stage2」において、「持続可能な事業基盤づくりを進めグローバルに選ばれ続ける会社となる」ために、この期間を「創りかえる3年間」と定め、機能ソリューション、メディカル事業の強化・拡大、アパレル、ライフクリエイト事業の構造改革に向けたスタートを切りました。
売上高は、前期末に事業終息した電子部品の売上影響や、プラスチックフィルムの海外での売上減少、アパレルの量販店など既存ルートでの販売減少などにより、6,199百万円の減収となりました。
営業利益は、構造改革中のアパレル事業の在庫適正化に向けた棚卸資産の評価減影響、およびメディカル事業の中国販売の停滞や固定費等の増加により3,038百万円の減益、経常利益は3,260百万円の減益となりました。また、第1四半期に計上したアパレル事業における事業構造改善費用の影響などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は5,769百万円の減益となりました。
その結果、ROEは0.4%(前年同期5.3%)、ROICは2.7%(前年同期4.3%)となりました。
(VISION 2030 stage2の経営目標と進捗状況)
[財務目標]
(単位:億円)
2024年度
(2025年3月期)
実績
VISION 2030 stage2
2025年度
(2026年3月期)
実績
2026年度
(2027年3月期)
業績予想
2027年度
(2028年3月期)
目標
売上高1,3711,3091,3201,400
営業利益794888125
営業利益率5.8%3.7%6.7%8.9%
ROE5.3%0.4%4.8%8.0%以上
ROIC4.3%2.7%4.8%6.6%以上

[非財務目標]
区分目標指標2025年度実績2027年度目標2030年度目標
環境対応CO2排出量 削減率(対2013年度比)42.7%31%以上35%以上
エネルギー原単位削減率(対前年)△4.2%1%/年以上
企業体質の進化女性活躍推進女性管理職比率13.1%14%以上20%以上
女性社員比率35%38%41%
女性総合職採用比率45%50%50%
子育て支援男性育休取得率85.7%70%100%
組織風土づくりエンゲージメントスコア61点66点想定70点想定
働き方改革年休取得率79%(15.8日)80%(16日)80%(16日)

※ CO2排出量 削減率(対2013年度比)、エネルギー原単位削減率(対前年)、女性管理職比率については、連結グループの実績を、その他の指標については、提出会社の実績を記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
中期経営計画「VISION 2030 stage2」では、資本コストを上回る資本収益性の早期実現のため、以下の資本政策に取り組んでまいります。
a. 中期経営計画「VISION 2030 stage2」における資本政策
DEレシオ0.3倍程度、自己資本1,000億円以上、自己資本比率60%程度を目安として、以下のキャッシュアロケーション方針および株主還元方針に基づくバランスシートコントロールに取り組み、資本収益性最大化・財務健全性維持を両立する資本の最適化を図ります。なお、当社では、この資本構成に基づく株主資本コストを7.2~8.0%、WACCを5.5~6.2%と推計しており、VISION 2030 stage2における利益目標を達成することで、資本コストを上回る資本収益性の実現が可能と考えております。
(キャッシュアロケーション方針)
原則、営業キャッシュ・フローの範囲内で更新投資および株主還元を実施し、レバレッジや低収益資産売却による創出キャッシュを活用し、成長投資を実施してまいります。
(株主還元方針)
当社は、株主の皆さまに対する安定的・継続的な利益還元を経営の重要政策と位置付けております。配当については、DOE(株主資本配当率)4.0%以上を目安に実施してまいります。加えて、企業価値の持続的向上を目指す上で、連結ROEが8%以上となるまで、還元性向100%超となる株主還元(特別配当/自己株式取得)を機動的に実施してまいります。

b. 当連結会計年度における状況
(キャッシュ・フローの状況の分析)
キャッシュ・フローの状況の分析内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
(キャッシュアロケーション)
当連結会計年度は、キャッシュアロケーション方針に基づき、営業キャッシュ・フローで得た資金約172億円のうち、約113億円を株主還元(配当・自己株式取得)に配分いたしました。また、残存する営業キャッシュ・フローで得た資金に加え、外部から調達した資金約50億円(リファイナンス充当分除く)をメディカル事業及びエンジニアリングプラスチックス分野の増産対応や新工場建設などの設備投資に充当いたしました。
(資金調達)
当社グループの主な資金調達手段はコマーシャル・ペーパーや金融機関からの借入、コミットメントラインであります。当連結会計年度は、短期資金については主にコマーシャル・ペーパーを用いて調達いたしました。長期資金については、金利環境などを踏まえて検討した結果、国内はシンジケートローン、海外は銀行の相対ローンで調達いたしました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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