四半期報告書-第201期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社および子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
(業績管理指標「コア営業利益」について)
当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。
「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額等です。
当第1四半期連結累計期間の当社グループの連結業績は、以下のとおりであります。
■ 売上収益は1,339億円(前年同四半期比13.9%増)となりました。
日本セグメントは、昨年度に販売を開始した2型糖尿病治療剤「エクア」および「エクメット」の寄与などにより増収となりました。また、北米セグメントにおいても、当社グループの収益の柱である非定型抗精神病薬「ラツーダ」の売上が増加したことなどにより増収となりました。
■ コア営業利益は244億円(前年同四半期比9.4%増)となりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、販売関連費用等が低調に推移するなか、昨年度に取得したスミトバント社およびその傘下の子会社の費用が認識されたことにより、コアベースの販売費及び一般管理費ならびに研究開発費は増加しましたが、増収による売上総利益の増加が大きく、コア営業利益は増益となりました。
■ 営業利益は233億円(前年同四半期比42.4%減)となりました。
コア営業利益は増益となりましたが、営業利益は減益に転じました。前年同四半期には、ナパブカシンの膵がん患者を対象としたフェーズ3試験の中止決定に伴い、条件付対価公正価値が減少し、多額の費用戻入が発生しましたが、当第1四半期連結累計期間にはこのような要因はないことから、営業利益は減少することとなりました。
■ 税引前四半期利益は220億円(前年同四半期比40.4%減)となりました。
支払利息や、円高基調により当社が保有する外貨建て金融資産に生じた為替差損などの金融費用が金融収益を上回ったため、税引前四半期利益は営業利益に比べ減少しました。
■ 四半期利益は156億円(前年同四半期比132.2%増)となりました。
税引前四半期利益は減益となりましたが、法人所得税が大きく減少し、四半期利益は増益に転じました。前年同四半期は、ナパブカシンの膵がん患者を対象としたフェーズ3試験の中止決定などに伴い、米国において認識していた繰延税金資産の取崩しを行いましたが、当第1四半期連結累計期間にはこのような要因はないことから、法人所得税が大きく減少することとなりました。
■ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は183億円(前年同四半期比172.4%増)となりました。
スミトバント社傘下の非支配持分を有する子会社の業績が損失となったため、四半期利益から非支配持分に帰属する損失額を控除した親会社の所有者に帰属する四半期利益は、四半期利益に比べ増加しました。
なお、親会社の所有者に帰属する四半期利益の売上収益に対する比率は13.6%となりました。
(セグメント業績指標「コアセグメント利益」について)
セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しております。
「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益等を除外したセグメント別の利益となります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
<日本>■ 売上収益は397億円(前年同四半期比21.8%増)となりました。
「エクア」および「エクメット」の増収に加え、2型糖尿病治療剤「トルリシティ」の売上が伸長したことや「ラツーダ」を新たに発売したことなどにより、増収となりました。
■ コアセグメント利益は80億円(前年同四半期比10.6%増)となりました。
販売関連費用など販売費及び一般管理費が減少したことにより、増益となりました。
<北米>■ 売上収益は741億円(前年同四半期比12.3%増)となりました。
「ラツーダ」に加え、抗てんかん剤「アプティオム」などの売上が伸長したことや、スミトバント社傘下のマイオバント社において、ライセンス契約に基づき受領した契約一時金等の一部を売上として認識したことにより、増収となりました。
■ コアセグメント利益は359億円(前年同四半期比21.7%増)となりました。
スミトバント社および傘下の子会社で発生した費用などにより販売費及び一般管理費は増加しましたが、増収による売上総利益の増加が大きく、増益となりました。
<中国>■ 売上収益は51億円(前年同四半期比25.0%減)となりました。
カルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」の売上が減少したことにより、減収となりました。
■ コアセグメント利益は27億円(前年同四半期比29.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は減少しましたが、減収による売上総利益の減少が大きく、減益となりました。
<海外その他>■ 売上収益は55億円(前年同四半期比123.0%増)となりました。
輸出が増加したことに加え、東南アジアにおける「メロペン」の売上増加などにより、大幅な増収となりました。
■ コアセグメント利益は24億円(前年同四半期比162.1%増)となりました。
増収による売上総利益の増加により、大幅な増益となりました。
上記報告セグメントのほか、当社グループは、食品素材・食品添加物および化学製品材料、動物用医薬品等の販売を行っており、これらの売上収益は93億円(前年同四半期比2.3%減)、コアセグメント利益は11億円(前年同四半期比32.6%増)となりました。
(2) 財政状態
資産については、非流動資産では、繰延税金資産等が増加したものの、のれんや無形資産等が為替換算などにより減少した結果、前連結会計年度末に比べ61億円減少しました。
流動資産は、営業債権及びその他の債権や現金及び現金同等物等は増加しましたが、短期貸付金の減少によりその他の金融資産が減少した結果、前連結会計年度末に比べ106億円減少しました。
これらの結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ167億円減少し、1兆2,362億円となりました。
負債については、引当金は増加しましたが、未払法人所得税や営業債務及びその他の債務が減少した結果、前連結会計年度末に比べ214億円減少し、5,994億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、在外営業活動体の換算差額等のその他の資本の構成要素は減少しましたが、利益剰余金が増加した結果、前連結会計年度末に比べ116億円増加し、5,410億円となりました。また、非支配持分は、スミトバント社傘下の非支配持分を有する子会社の業績が損失となったため、前連結会計年度末に比べ69億円減少しました。
これらの結果、資本合計は前連結会計年度末に比べ47億円増加し、6,368億円となりました。
なお、当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は43.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益が減少したことや法人所得税の支払額が増加したことにより、前年同四半期に比べ77億円収入が減少し、5億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、短期貸付金の減少などにより、前年同四半期に比べ49億円収入が増加し、215億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額は減少したものの、非支配持分からの子会社持分取得による支出があったことなどにより、前年同四半期に比べほぼ横ばいの、93億円の支出となりました。
上記の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は1,134億円となり、前連結会計年度末に比べ117億円増加しました。
当社グループの資本の財源および資金の流動性は、以下のとおりです。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行借入などにより、必要資金を調達し、買収で取得した開発品への先行投資などを行っております。
当社グループの財務活動の方針は、自己資金に加えて、必要に応じて借入によるレバレッジの活用などにより必要資金を確保することであります。
前連結会計年度においては、Roivant Sciences Ltd.との戦略的提携に係る対価の支払いに伴い、ブリッジローンにより2,700億円を調達しました。今後、金融機関からの借入等に加え、資本性資金の調達を目的とした公募形式によるハイブリッド社債(公募劣後特約付社債)による借り換えを予定しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 10 後発事象」に記載しております。
(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は257億円(前年同四半期比28.4%増)であります。なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分しておりません。
米国において、本年5月、申請中のアポモルヒネ塩酸塩水和物を有効成分として含有する舌下投与フィルム製剤「キンモビ」(開発コード:APL-130277)について、パーキンソン病に伴うオフ症状の改善を適応症として承認を取得しました。
また、本年4月、開発中のGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤レルゴリクスについて、進行性前立腺がんを適応症とした承認申請を行い、本年6月に米国食品医薬品局(FDA)によって申請が受理され、優先審査の指定を受けました。レルゴリクスについては、エストラジオール、酢酸ノルエチンドロンとの配合剤について、本年5月、子宮筋腫に伴う過多月経を適応症とした承認申請を行いました。さらに、本年4月および6月に、同配合剤の子宮内膜症を対象とした2本のフェーズ3試験について、良好な結果を得ました。
当社グループにおける開発状況は以下のとおりであります。
(6) 生産、受注及び販売の実績
2019年11月から「エクア」および「エクメット」の販売を開始したこと等により、当第1四半期連結累計期間において、日本セグメントにおける仕入実績が著しく増加しました。
また、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
(業績管理指標「コア営業利益」について)
当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。
「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額等です。
当第1四半期連結累計期間の当社グループの連結業績は、以下のとおりであります。
(単位:億円) | ||||
前第1四半期連結累計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年6月30日) | 当第1四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年6月30日) | 増減 | 増減率 (%) | |
売上収益 | 1,175 | 1,339 | 164 | 13.9 |
コア営業利益 | 223 | 244 | 21 | 9.4 |
営業利益 | 404 | 233 | △172 | △42.4 |
税引前四半期利益 | 369 | 220 | △149 | △40.4 |
四半期利益 | 67 | 156 | 89 | 132.2 |
親会社の所有者に 帰属する四半期利益 | 67 | 183 | 116 | 172.4 |
■ 売上収益は1,339億円(前年同四半期比13.9%増)となりました。
日本セグメントは、昨年度に販売を開始した2型糖尿病治療剤「エクア」および「エクメット」の寄与などにより増収となりました。また、北米セグメントにおいても、当社グループの収益の柱である非定型抗精神病薬「ラツーダ」の売上が増加したことなどにより増収となりました。
■ コア営業利益は244億円(前年同四半期比9.4%増)となりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、販売関連費用等が低調に推移するなか、昨年度に取得したスミトバント社およびその傘下の子会社の費用が認識されたことにより、コアベースの販売費及び一般管理費ならびに研究開発費は増加しましたが、増収による売上総利益の増加が大きく、コア営業利益は増益となりました。
■ 営業利益は233億円(前年同四半期比42.4%減)となりました。
コア営業利益は増益となりましたが、営業利益は減益に転じました。前年同四半期には、ナパブカシンの膵がん患者を対象としたフェーズ3試験の中止決定に伴い、条件付対価公正価値が減少し、多額の費用戻入が発生しましたが、当第1四半期連結累計期間にはこのような要因はないことから、営業利益は減少することとなりました。
■ 税引前四半期利益は220億円(前年同四半期比40.4%減)となりました。
支払利息や、円高基調により当社が保有する外貨建て金融資産に生じた為替差損などの金融費用が金融収益を上回ったため、税引前四半期利益は営業利益に比べ減少しました。
■ 四半期利益は156億円(前年同四半期比132.2%増)となりました。
税引前四半期利益は減益となりましたが、法人所得税が大きく減少し、四半期利益は増益に転じました。前年同四半期は、ナパブカシンの膵がん患者を対象としたフェーズ3試験の中止決定などに伴い、米国において認識していた繰延税金資産の取崩しを行いましたが、当第1四半期連結累計期間にはこのような要因はないことから、法人所得税が大きく減少することとなりました。
■ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は183億円(前年同四半期比172.4%増)となりました。
スミトバント社傘下の非支配持分を有する子会社の業績が損失となったため、四半期利益から非支配持分に帰属する損失額を控除した親会社の所有者に帰属する四半期利益は、四半期利益に比べ増加しました。
なお、親会社の所有者に帰属する四半期利益の売上収益に対する比率は13.6%となりました。
(セグメント業績指標「コアセグメント利益」について)
セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しております。
「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益等を除外したセグメント別の利益となります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
<日本>■ 売上収益は397億円(前年同四半期比21.8%増)となりました。
「エクア」および「エクメット」の増収に加え、2型糖尿病治療剤「トルリシティ」の売上が伸長したことや「ラツーダ」を新たに発売したことなどにより、増収となりました。
■ コアセグメント利益は80億円(前年同四半期比10.6%増)となりました。
販売関連費用など販売費及び一般管理費が減少したことにより、増益となりました。
<北米>■ 売上収益は741億円(前年同四半期比12.3%増)となりました。
「ラツーダ」に加え、抗てんかん剤「アプティオム」などの売上が伸長したことや、スミトバント社傘下のマイオバント社において、ライセンス契約に基づき受領した契約一時金等の一部を売上として認識したことにより、増収となりました。
■ コアセグメント利益は359億円(前年同四半期比21.7%増)となりました。
スミトバント社および傘下の子会社で発生した費用などにより販売費及び一般管理費は増加しましたが、増収による売上総利益の増加が大きく、増益となりました。
<中国>■ 売上収益は51億円(前年同四半期比25.0%減)となりました。
カルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」の売上が減少したことにより、減収となりました。
■ コアセグメント利益は27億円(前年同四半期比29.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は減少しましたが、減収による売上総利益の減少が大きく、減益となりました。
<海外その他>■ 売上収益は55億円(前年同四半期比123.0%増)となりました。
輸出が増加したことに加え、東南アジアにおける「メロペン」の売上増加などにより、大幅な増収となりました。
■ コアセグメント利益は24億円(前年同四半期比162.1%増)となりました。
増収による売上総利益の増加により、大幅な増益となりました。
上記報告セグメントのほか、当社グループは、食品素材・食品添加物および化学製品材料、動物用医薬品等の販売を行っており、これらの売上収益は93億円(前年同四半期比2.3%減)、コアセグメント利益は11億円(前年同四半期比32.6%増)となりました。
(2) 財政状態
資産については、非流動資産では、繰延税金資産等が増加したものの、のれんや無形資産等が為替換算などにより減少した結果、前連結会計年度末に比べ61億円減少しました。
流動資産は、営業債権及びその他の債権や現金及び現金同等物等は増加しましたが、短期貸付金の減少によりその他の金融資産が減少した結果、前連結会計年度末に比べ106億円減少しました。
これらの結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ167億円減少し、1兆2,362億円となりました。
負債については、引当金は増加しましたが、未払法人所得税や営業債務及びその他の債務が減少した結果、前連結会計年度末に比べ214億円減少し、5,994億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、在外営業活動体の換算差額等のその他の資本の構成要素は減少しましたが、利益剰余金が増加した結果、前連結会計年度末に比べ116億円増加し、5,410億円となりました。また、非支配持分は、スミトバント社傘下の非支配持分を有する子会社の業績が損失となったため、前連結会計年度末に比べ69億円減少しました。
これらの結果、資本合計は前連結会計年度末に比べ47億円増加し、6,368億円となりました。
なお、当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は43.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益が減少したことや法人所得税の支払額が増加したことにより、前年同四半期に比べ77億円収入が減少し、5億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、短期貸付金の減少などにより、前年同四半期に比べ49億円収入が増加し、215億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額は減少したものの、非支配持分からの子会社持分取得による支出があったことなどにより、前年同四半期に比べほぼ横ばいの、93億円の支出となりました。
上記の結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は1,134億円となり、前連結会計年度末に比べ117億円増加しました。
当社グループの資本の財源および資金の流動性は、以下のとおりです。
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行借入などにより、必要資金を調達し、買収で取得した開発品への先行投資などを行っております。
当社グループの財務活動の方針は、自己資金に加えて、必要に応じて借入によるレバレッジの活用などにより必要資金を確保することであります。
前連結会計年度においては、Roivant Sciences Ltd.との戦略的提携に係る対価の支払いに伴い、ブリッジローンにより2,700億円を調達しました。今後、金融機関からの借入等に加え、資本性資金の調達を目的とした公募形式によるハイブリッド社債(公募劣後特約付社債)による借り換えを予定しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 10 後発事象」に記載しております。
(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は257億円(前年同四半期比28.4%増)であります。なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分しておりません。
米国において、本年5月、申請中のアポモルヒネ塩酸塩水和物を有効成分として含有する舌下投与フィルム製剤「キンモビ」(開発コード:APL-130277)について、パーキンソン病に伴うオフ症状の改善を適応症として承認を取得しました。
また、本年4月、開発中のGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤レルゴリクスについて、進行性前立腺がんを適応症とした承認申請を行い、本年6月に米国食品医薬品局(FDA)によって申請が受理され、優先審査の指定を受けました。レルゴリクスについては、エストラジオール、酢酸ノルエチンドロンとの配合剤について、本年5月、子宮筋腫に伴う過多月経を適応症とした承認申請を行いました。さらに、本年4月および6月に、同配合剤の子宮内膜症を対象とした2本のフェーズ3試験について、良好な結果を得ました。
当社グループにおける開発状況は以下のとおりであります。
1.精神神経領域 | (2020年7月30日現在) | ||
製品/コード名 (一般名) | 予定適応症 | 地域 | 開発段階 |
ロナセン (ブロナンセリン) | (新用法:小児)統合失調症 | 日本 | 申請(2020/5) |
SEP-363856 | 統合失調症 | 米国 | フェーズ3 |
日本 | フェーズ1 | ||
パーキンソン病に伴う精神病症状 | 米国 | フェーズ2 | |
EPI-743 (バチキノン) | リー脳症 | 日本 | フェーズ2/3 |
EPI-589 | パーキンソン病 | 米国 | フェーズ2 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS) | 米国 | フェーズ2 | |
日本 | フェーズ1 | ||
SEP-4199 | 双極Ⅰ型障害うつ | 米国・日本 | フェーズ2 (国際共同試験) |
DSP-6745 | パーキンソン病に伴う精神病症状 | 米国 | フェーズ1 |
SEP-378608 | 双極性障害 | 米国 | フェーズ1 |
DSP-3905 | 神経障害性疼痛 | 米国 | フェーズ1 |
SEP-378614 | 治療抵抗性うつ | 米国 | フェーズ1 |
SEP-380135 | アルツハイマー病に伴う行動障害 | 米国 | フェーズ1 |
DSP-1181 | 強迫性障害 | 日本 | フェーズ1 |
2.がん領域 | (2020年7月30日現在) | ||
製品/コード名 (一般名) | 予定適応症 | 地域 | 開発段階 |
レルゴリクス | 前立腺がん(単剤) | 米国 | 申請(2020/4) |
BBI608 (ナパブカシン) | 結腸直腸がん(併用) | 米国・日本 | フェーズ3 (国際共同試験) |
肝細胞がん(併用) | 米国 | フェーズ1/2 | |
消化器がん(併用) | 米国 | フェーズ1/2 | |
固形がん(併用) | 米国 | フェーズ1/2 | |
DSP-2033 (alvocidib) | 急性骨髄性白血病(AML)(単剤・併用)(再発・難治性患者対象) | 米国 | フェーズ2 |
骨髄異形成症候群(MDS)(併用) | 米国 | フェーズ1/2 | |
DSP-7888 (アデグラモチド酢酸塩/ネラチモチドトリフルオロ酢酸塩) | 膠芽腫(併用) | 米国・日本 | フェーズ2 (国際共同試験) |
固形がん(併用) | 米国 | フェーズ1/2 | |
TP-0903 (dubermatinib) | 固形がん(単剤・併用) | 米国・日本 | フェーズ1 |
DSP-0509 | 固形がん(単剤・併用) | 米国 | フェーズ1/2 |
TP-0184 | 骨髄異形成症候群に伴う貧血(単剤) | 米国 | フェーズ1/2 |
固形がん(単剤) | 米国 | フェーズ1 | |
DSP-0337 | 固形がん(単剤) | 米国 | フェーズ1 |
TP-1287 | 固形がん(単剤) | 米国 | フェーズ1 |
TP-3654 | 固形がん(単剤) | 米国 | フェーズ1 |
骨髄線維症(単剤・併用) | 米国 | フェーズ1 | |
TP-1454 | 固形がん(単剤・併用) | 米国 | フェーズ1 |
3.再生・細胞医薬分野 | (2020年7月30日現在) | ||
製品/コード名 (一般名) | 予定適応症 | 地域 | 開発段階 |
RVT-802 | 小児先天性無胸腺症 | 米国 | 申請(2019/4) 審査結果通知(CRL)を受領(2019/12) |
他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞 | パーキンソン病 | 日本 | フェーズ1/2 (医師主導治験) |
HLCR011 (他家iPS細胞由来網膜色素上皮) | 加齢黄斑変性 | 日本 | 治験開始に向けて準備中 |
4.その他の領域 | (2020年7月30日現在) | ||
製品/コード名 (一般名) | 予定適応症 | 地域 | 開発段階 |
ビベグロン | 過活動膀胱 | 米国 | 申請(2019/12) |
前立腺肥大症を伴う過活動膀胱 | 米国 | フェーズ3 | |
過敏性腸症候群関連疼痛 | 米国 | フェーズ2 | |
レルゴリクス | 子宮筋腫 | 欧州 | 申請(2020/3) |
米国 | 申請(2020/5) | ||
子宮内膜症 | 米国 | フェーズ3 (国際共同試験) | |
PXL008 (イメグリミン塩酸塩) | 2型糖尿病 | 日本 | 申請(2020/7) |
rodatristat ethyl | 肺動脈性肺高血圧症(PAH) | 米国 | フェーズ2 |
MVT-602 | 不妊症 | ドイツ | フェーズ2 |
URO-902 | 過活動膀胱 | 米国 | フェーズ2 |
(6) 生産、受注及び販売の実績
2019年11月から「エクア」および「エクメット」の販売を開始したこと等により、当第1四半期連結累計期間において、日本セグメントにおける仕入実績が著しく増加しました。